更新日:2026年10月16日

この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
「市販のハイチオールCは知っているけれど、病院で処方されるハイチオールとは何が違うの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。医療用医薬品のハイチオールを美容目的で活用するには、医師の診察と処方が必要です。この記事では、市販薬との違いから保険適用・適用外のケース、各薬代の費用相場まで解説します。服用にあたっての注意点や受診の流れについても参考にしてください。
※この記事で紹介するハイチオールは、尋常性ざ瘡(ニキビ)に対して承認された効能・効果を持つ医薬品です。一方、シミ・くすみへの承認適応(国から正式に認められた効能・効果)を持ちません。自由診療では、この医薬品が持つ作用に着目し、シミ・くすみへのアプローチとして選ばれることがあります。なお、レバクリの提携医療機関で取り扱う美容皮膚治療で承認適応外として処方している薬は、トラネキサム酸・シナール・ハイチオール・ユベラ・グルタチオンの内服薬5種類です。
ハイチオールは、アミノ酸の一種であるL-システインを有効成分とする医療用医薬品です。久光製薬が製造販売しており、錠剤2種類(40mg錠・80mg錠)と散剤1種類(32%散)があります。
ハイチオール処方薬の添付文書には、以下のような承認効能が記載されています。

承認効能は、湿疹・中毒疹・薬疹・じん麻疹・尋常性ざ瘡(ニキビ)・多形滲出性紅斑、放射線障害による白血球減少症の7つの疾患です。皮膚疾患については、皮膚代謝を正常化する作用や抗アレルギー作用などによって、これらの症状にアプローチします。
シミ・そばかす・肝斑(かんぱん)などの美容目的での使用は承認効能に含まれておらず、自由診療(保険適用外)の範囲で用いられています。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構「ハイチオール錠40mg・ハイチオール錠80mg・ハイチオール散32% 添付文書」
ハイチオール処方薬の有効成分はL-システインのみです。市販薬(ハイチオールCシリーズなど)にはビタミンCやパントテン酸などが配合されていますが、処方薬にはそれらは含まれません。
剤型は次の3種類です。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構「ハイチオール錠40mg・ハイチオール錠80mg・ハイチオール散32% 添付文書」
市販薬のハイチオールCシリーズと処方薬(医療用医薬品)のハイチオールは、有効成分の種類や含有量、効果、入手方法のいずれも異なります。両者の違いを具体的に見ていきましょう。

処方薬のハイチオールはL-システインのみを有効成分としています。一方、市販薬のハイチオールCシリーズはL-システインに加え、ビタミンC・パントテン酸カルシウムなどを含んでいるのが特徴です。処方薬について、国から認められた効果・効能の範囲で処方される場合は、以下の用法用量で服用するのが基本です(放射線障害による白血球減少症を除く)。
成人は下記1回量を1日2〜3回服用( L-システインとして1回80mg)
なお、レバクリを通じた美容皮膚治療では、飲み忘れを防ぎ、無理なく治療を続けていただけるよう、1日2回・1回1錠での服用を案内しています。用法用量は医師の指示に従ってください。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構「ハイチオール錠40mg・ハイチオール錠80mg・ハイチオール散32% 添付文書」
医療用医薬品のハイチオールは医師の診察と処方なしには入手できません。ニキビ・湿疹などの治療目的であれば保険適用となり、シミ・そばかすなどの美容目的であれば自由診療となります。
市販薬はドラッグストアや薬局などで処方箋なしに購入できますが、有効成分の種類と配合が処方薬とは異なるため、同じものとして扱うことはできません。どちらが自分の目的に合っているかは、医師や薬剤師に相談しながら確認してみましょう。

ハイチオール処方薬を入手するには、医師の診察と処方箋が必要です。取り扱っている医療機関には皮膚科・内科・美容皮膚科・オンライン診療などがあり、目的によって受診先が変わります。
尋常性ざ瘡(ニキビ)・湿疹・じん麻疹など、ハイチオールの承認効能にあてはまる症状の治療目的であれば、皮膚科や内科で処方してもらえることがあります。処方された場合は、保険証の自己負担割合(通常3割)となる保険診療の扱いです。受診の流れは、医師の診察を受けたうえで処方箋が発行された場合に薬局で薬を受け取るのが基本です。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構「ハイチオール錠40mg・ハイチオール錠80mg・ハイチオール散32% 添付文書」
シミ・そばかすなど美容目的でハイチオールの処方を希望する場合は、自由診療を行っている美容皮膚科や美容クリニック・オンライン診療への受診が選択肢の一つです。この場合は保険が適用されず全額自己負担となりますが、医師の診察のもとで自分の肌悩みに合った処方を相談できます。また、肌の悩みに対する多角的なアプローチを目的に、ほかの内服薬と組み合わせた処方プランが提案されることもあります。具体的には、トラネキサム酸(肝斑のケア)やシナール(ビタミンC・ビタミンB5)などの薬と組み合わされるのが主なケースです。

オンライン診療では、ビデオ通話で医師の診察から処方、薬の配送の手続きまで、スマホだけで完了します。クリニックまで足を運ぶ必要がないため、忙しい方にも受診しやすい方法です。ただし、どの医療機関であっても、既往歴や常用薬の有無などを確認したうえで医師が判断するため、必ず処方を受けられるとは限りません。
ハイチオール処方薬の費用は、治療目的によって保険適用かどうかが変わります。まずは保険適用・適用外のケースを確認したうえで、費用の目安を参考にしてください。
ハイチオールの処方が保険適用になるのは、尋常性ざ瘡(ニキビ)・湿疹・じん麻疹など国から認められた効果効能を持つ治療を行う場合です。
保険診療の場合は薬価に自己負担割合が適用され、3割負担となります。ハイチオール錠80mgを1回1錠・1日3回30日分処方された場合の薬剤費の自己負担は、約170〜180円です(診察料等は別途)。いずれも医療機関によって費用が異なるため、気になる方は受診前に確認しておきましょう。また、市販薬の場合も相場が異なるため、気になる方はあわせて参考にしてください。
ハイチオール処方薬(80mg錠)の自由診療での費用相場は、1錠あたり約15〜30円、60錠(30日分)で約900〜1,800円ほどです(診察料・配送料は別途)。

ハイチオールの有効成分L-システインには、シミ・そばかすへの承認効能はありません。自由診療の美容皮膚科では、その薬理作用に着目してシミ・そばかす・色素沈着のケアに活用されています。ここでは、L-システインがどのような働きを期待されているのかをご紹介します。
L-システインにはメラニンの生成を抑え、メラニンがつくられる過程で黒色ではなく淡い色のメラニンができる方向に働くと考えられています。

L-システインには、皮膚の代謝(ターンオーバー)を正常化し、メラニンの排出を促す働きが期待されています。

ターンオーバーは一般的に28〜56日程度(年齢によって異なる)のサイクルで繰り返されており、このサイクルが乱れると古いメラニンが排出されにくくなり、色素沈着が発生しやすくなります。美容皮膚領域でL-システインが用いられているのは、ターンオーバーを助けることで、シミ・そばかす・色素沈着の改善が期待できると考えられているためです。ただし、変化がみられるまでに一定期間の継続が必要なほか、個人差もあるため、定期的に医師の診察を受けながら継続の可否を判断することが大切です。
ハイチオール処方薬には消化器系の副作用が報告されているほか、服用にあたっての注意点があります。ここでは、添付文書にも記載されている注意点について紹介します。
ハイチオール処方薬で報告されている副作用は次のとおりです。

なお、添付文書で報告されている副作用の頻度は、吐き気(0.1〜5%未満)・下痢(0.1%未満)・口の渇き(0.1%未満)・軽度の腹痛(0.1%未満)です。服用中にこれらの症状があらわれた場合は、速やかに医師や薬剤師に相談してください。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構「ハイチオール錠40mg・ハイチオール錠80mg・ハイチオール散32% 添付文書」
添付文書には絶対禁忌とされているケースの記載はありませんが、服用に注意が必要な場合があるため、以下にあてはまる方は確認しましょう。
なお、レバクリの提携医療機関では、妊娠中・授乳中の方への処方は行っていません。

ハイチオール(L-システイン)を美容目的で継続服用する場合は定期的に医師の診察を受けることが推奨されます。効果が感じられない場合には漫然と服用を続けず、継続の可否を医師と相談しながら判断することが大切です。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構「ハイチオール錠40mg・ハイチオール錠80mg・ハイチオール散32% 添付文書」
ここでは、ハイチオール処方薬についてよく寄せられる質問にお答えします。
ハイチオール処方薬は皮膚科で処方してもらえますか?
ニキビや湿疹など承認効能にあてはまる治療目的であれば、皮膚科で保険診療として処方してもらえる場合があります。シミ・そばかすなど美容目的での処方を希望する場合は、自由診療を行っている美容皮膚科・美容クリニックやオンライン診療が主な相談先です。
ハイチオールの処方箋はどこでもらえますか?
処方箋は、診察を行った医療機関(皮膚科・美容皮膚科・内科・オンライン診療など)から発行されます。処方箋を受け取ったあと、保険薬局で薬を受け取ります。オンライン診療の場合は、院内処方として薬を直接自宅へ届けるサービスもあります。ただし、医師の診察結果によっては処方されない場合があります。
ハイチオール処方薬にジェネリック医薬品はありますか?
医療用のハイチオール錠は古くからある薬で、現在の制度上はハイチオール自体が後発医薬品(ジェネリック)として分類されています。そのため、ハイチオールのジェネリックという位置づけの薬はありません。
ハイチオール(L-システイン)は、医師の診察と処方箋が必要な医療用医薬品です。ニキビや湿疹など承認効能にあてはまる治療目的であれば保険診療で処方してもらえますが、シミ・そばかすなど美容目的での処方は自由診療となります。市販薬との違いや保険適用の条件を把握したうえで、自分の悩みや目的に合った受診方法を検討してみてください。また、ハイチオール処方薬には副作用や服用にあたって注意が必要な方のケースがあります。妊娠中・授乳中の方は、添付文書に記載がなく安全性を確かめた研究もないため、自己判断での服用は避けましょう。
美容目的での服用を希望している場合は、美容皮膚科やオンライン診療が主な相談先となります。肌の悩みが気になる方は一度相談を検討してみましょう。
独立行政法人医薬品医療機器総合機構「ハイチオール錠40mg・ハイチオール錠80mg・ハイチオール散32% 添付文書」
記事を読んで美容皮膚(メディカルスキンケア)に関心を持ったものの、こんな不安やお悩みはありませんか?
オンライン診療サービス「レバクリ」なら、医師の診察からお薬の処方まで、すべてスマホひとつで完結できます。
美容皮膚(メディカルスキンケア)治療は、主に内服薬で行われます。市販の化粧品やサプリが肌の表面にアプローチするのに対し、内服薬は体の内側からターンオーバーを整え、肌悩みの根本にはたらきかけます。
治療期間について
肌のターンオーバー周期に基づき、1~2ヶ月後から効果が実感できることが多いです。効果の実感には個人差があるため、定期的に医師の評価を受けながら継続を判断します。
費用について
美容皮膚治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代のほかに初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。時間や費用、人目などの通院の負担が、忙しい方にとって課題となる場合があります。
オンライン診療とは、スマホやPCを使い、ご自宅など好きな場所から医師の診察を受け、お薬を配送してもらえるサービスです。従来の美容皮膚治療(メディカルスキンケア)における「通院の負担」「待ち時間」「人目」といった課題を解決します。
「レバクリ」は、美容皮膚治療(メディカルスキンケア)の「始めやすさ」と「続けやすさ」を重視し、オンライン診療のメリットを最大限に活かしたサービスを提供しています。