更新日:2026年08月24日

この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
精力剤という名称に正確な定義はありませんが、一般的に滋養強壮や男性の性機能などへの関心から利用される製品のことを指します。精力剤の中には、薬理作用のある「医薬品・医薬部外品」と栄養補助ができる「サプリメント成分」の2種類が混在しています。含まれている成分によって期待できる効果や購入方法、メリットが異なるため、自分の悩みやライフスタイルに合わせて精力剤を選びましょう。 ただし、精力剤にはED治療薬のような勃起に直接作用する効果が期待できません。勃起の悩みがある場合は、医療機関を受診するのが選択肢になります。
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精力剤の成分には、「医薬品成分」と「サプリメント成分」の2種類があります。一見すると用途が似ているものの、それぞれ厚生労働省による承認の有無や期待できる作用、購入方法が異なります。 精力剤を選ぶ際は、事前に以下のような医薬品とサプリメントの違いを理解しておくと、自分に合った製品を探しやすくなるでしょう。
| 比較項目 | 医薬品 | 医薬部外品 | サプリメント・食品 |
|---|---|---|---|
| 国の承認 | あり | あり | なし (効能効果の標榜不可) |
| 作用 | 薬理作用の根拠あり | 緩和な薬理作用 | 栄養補助が目的 |
| 購入場所 | 薬局・ドラッグストア (薬剤師・登録販売者の対応が必要) | 薬局・ドラッグストア等 | 薬局・ドラッグストア・コンビニ |
医薬品・医薬部外品の精力剤に含まれる成分は、厚生労働省が有効性・安全性を審査し、承認したものです。主にメチルテストステロン(医薬品)やタウリン(医薬部外品)などがあります。薬局やドラッグストアで販売しており、医薬品の購入時は薬剤師や登録販売者から説明を受けるのが基本です。使用する際は説明された用法・用量を守りましょう。 なお、医薬品成分は食品やサプリメントへの配合が法律上認められていないため、栄養ドリンクやサプリメントに同名の成分が含まれていても分類が異なります。
精力剤に用いられるサプリメント成分には複数の種類があります。以下は代表的な成分です。
サプリメント成分は、 医薬品のように薬理作用を標榜することを法律上認められていないため、製品パッケージや広告で「EDを改善する」「勃起力を高める」などの表現ができません。勃起そのものに作用するものではなく、あくまで栄養補助・健康維持を目的として摂取するものと認識しましょう。
精力剤に含まれる医薬品成分やサプリメント成分には複数の種類があります。それぞれの成分には作用や目的、効果の確実性に違いがあるため、特徴を把握しておきましょう。
| 分類 | 成分名 | 主な作用 | 特徴・注意点・根拠 |
|---|---|---|---|
| 医薬品成分 | メチルテストステロン | ・性欲減退の改善 ・勃起力低下の改善 | ・テストステロンが十分な人の追加摂取は動脈硬化や前立腺肥大のリスク有 |
| 医薬部外品成分 | タウリン | ・滋養強壮 ・肉体疲労の回復 | ・栄養ドリンクのアミノ酸 ・心・肝機能をサポート ・EDの直接改善や性欲増強の根拠はない |
| サプリメント成分 | マカ | ・滋養強壮 | ・ペルー原産の高栄養植物 ・性欲改善データはあるが、ED改善報告は限定的 |
| サプリメント成分 | 亜鉛 | ・ホルモン合成と分泌の調節 ・生体機能の維持 | ・必須ミネラルであり不足すると味覚異常等を招く ・過剰摂取はNG(上限40〜45mg/日) |
| サプリメント成分 | シトルリン | ・血管拡張の促進 | ・ED治療薬のような直接的な作用、即効性はない |
| サプリメント成分 | トンカットアリ | ・滋養強壮 ・活力補助 | ・ヒト対象の大規模な研究結果が少なく、ED改善データは未確立 |
メチルテストステロンは、第1類医薬品として承認されている成分です。精力剤のなかで唯一、性欲減退や勃起力の低下に対する効能・効果が認められている成分です。男性ホルモンの一種であるテストステロンを合成した成分で、肝臓での代謝を受けにくく、内服による変化が期待できる成分です。 メチルテストステロンは加齢などによりテストステロンが低下している方の諸症状の改善を目指す目的で使われます。ただし、テストステロンが十分にある方が追加で摂取しても明確な有用性は認められておらず、動脈硬化や前立腺肥大の悪化につながる可能性がある点に注意しましょう。購入時は薬剤師から説明を受け、用法・用量を守ることが必要です。
タウリンは、リポビタンDなどの栄養ドリンクに含まれる成分として広く知られており、医薬品・医薬部外品として滋養強壮や肉体疲労に対する効能・効果が認められています。正式名は「2-アミノエタンスルホン酸」で、アミノ酸の一種です。心臓の左心室の働きを高める作用や、胆汁酸の排泄を促すことで肝機能をサポートする作用があるとされています。 ただし、タウリンの摂取がED症状を直接改善したり、性欲を増強したりするとした研究結果は2026年7月時点でありません。 医薬品に分類されるため、サプリメントなどの食品には配合できない成分です。
マカ(学名:Lepidium meyenii)は、アミノ酸・ミネラル・リノレン酸・パルミチン酸などを含む栄養価の高い植物です。南米ペルーのアンデス高地を原産とするアブラナ科の植物で、古くから滋養強壮目的で食用として利用されてきた歴史があります。 ヒトを対象とした試験では、マカを12週間続けて摂取したグループで性欲への変化を示唆するデータが報告されています。ただし、ED症状そのものを改善したとする信頼性の高い報告は2026年7月時点では限定的です。サプリメントとして摂取する場合は、含有量の記載がある信頼できる製品を選ぶことが望まれます。
精力剤(サプリメント)とED治療薬は、似た用途で使われることがありますが、目的や作用の仕組みが根本的に異なります。悩みが活力の低下かED症状なのかを切り分け、どちらが自分に適しているかを見定めることが大切です。
| 項目 | 精力剤(サプリメント) | ED治療薬(国内承認薬) |
|---|---|---|
| 目的 | 栄養バランスの補完 体調維持のサポート | EDの治療・改善 |
| 作用の仕組み | 成分による栄養補助 (EDへの効果は不確実) | 勃起のメカニズム(PDE5阻害)へ直接作用 |
| 処方の要否 | 不要 (市販の食品として購入可能) | 必要 (医師による診断と処方が必須) |
| 即効性 | なし (日々の継続による健康維持が基本) | あり (性的刺激を受けたタイミングで作用) |
精力剤(サプリメント)は、食品に分類されるため、EDの予防や治療を目的とした働きを謳うことは薬機法上で禁止されています。マカ・亜鉛・シトルリンなどの成分は、栄養バランスの補完や体調維持をサポートするのが目的です。一部の成分で性欲や軽度の体調変化への影響を示す研究はありますが、勃起不全に直接働きかける作用を示すデータはほとんどありません。 「精力剤を飲めばEDが治る」という期待のもとで使用し続けることは、根本的な原因の発見や治療が遅れることにつながる可能性があります。
ED治療薬(PDE5阻害薬)は、勃起のメカニズムに直接作用する国内承認の処方薬です。作用の仕組みは、性的刺激を受けたときに増加するcGMP(環状グアノシン一リン酸)を分解するPDE5(ホスホジエステラーゼ5)の働きをブロックすることです。その作用によって陰茎への血流をサポートし、勃起を維持しやすくします。 国内で承認されているED治療薬には、シルデナフィル(バイアグラ)・バルデナフィル(レビトラ)・タダラフィル(シアリス)があります。大規模な臨床試験で効果や安全性が期待されている薬で、入手するには医師による診断と処方が必要です。

精力剤(サプリメント)による栄養補助だけでは、性機能への直接的な変化が期待しにくいとされています。勃起の硬さや持続に悩みがある場合はEDの疑いがあるため、早めに受診を検討しましょう。また、EDは血管や神経、心理的な要因が複合的に絡む症状であり、糖尿病や高血圧などの生活習慣病が原因となっている場合もあります。まずは医師の診察を受けて、原因を調べることが改善への近道です。
精力剤には複数の種類や剤形があり、それぞれ価格帯やメリットが異なります。自分の悩みや生活スタイルに合ったものを選ぶために、以下の3つのポイントを確認してみましょう。
精力剤を選ぶ際は、自分の悩みに対応した成分が含まれているかを確認することが基本です。たとえば、性欲の低下が気になる場合は、メチルテストステロンを含む第1類医薬品を検討するとよいでしょう。滋養強壮や栄養補給を目的とするなら、タウリン配合の栄養ドリンク・医薬部外品が選択肢となります。 また、メチルテストステロンといった医薬品成分を選ぶ際は購入時に薬剤師から受けた説明どおりに用法・用量を守りましょう。サプリメントの場合は薬剤師による説明を受けずに購入できますが、マカ・亜鉛といった栄養成分を摂り過ぎると体に影響を与える可能性があります。配合量がしっかりと記載されている製品を選び、表示されている1日の摂取目安量に従って使用しましょう。
精力剤には錠剤・カプセル・ドリンクなどの剤形があります。 錠剤・カプセルは持ち運びやすく、1日あたりの費用が比較的抑えられるため、継続しやすい点がメリットです。毎日使用するサプリメントとして継続摂取したい場合に向いています。ドリンクタイプは即時に飲みやすく、吸収面を考慮した設計が特徴です。タウリンといった医薬品・医薬部外品成分が含まれた製品も多くあります。ただし、錠剤タイプよりも1本あたりの費用が高くなる場合があり、コスパを重視するなら長期的には継続しにくいといえます。
ネット通販には、海外からの個人輸入品として販売されている精力剤が存在します。しかし、海外製品は品質管理の状況や含まれている成分が不透明な場合があるため、健康被害を避けるためにも安易に購入しないようにしましょう。 さらに、個人輸入できる精力剤には偽造品が含まれている可能性があります。不純物が混入していたり、有効成分量が不適切だったりする製品が流通している恐れもあり、使用すると予期せぬ副作用につながりかねません。なお、国内で承認されていない製品によって健康被害が生じても、「医薬品副作用被害救済制度」による治療費の補償が対象外となる点にも注意しましょう。
参考:厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」 参考:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「Q3 救済の対象となる健康被害とはどのようなものですか。」
精力剤はどこで買えますか?
精力剤の種類によって購入できる場所が異なります。メチルテストステロンを含む第1類医薬品はドラッグストアや薬局で販売されており、薬剤師からの説明を受けたうえで購入が可能です。タウリン配合の医薬部外品(栄養ドリンクなど)はドラッグストア・コンビニ・スーパーなどで購入できます。マカ・亜鉛・シトルリンなどを含むサプリメントは、ドラッグストアのほかネット通販でも販売されています。ただし、ネット通販には品質面や成分量の安全性が不明瞭な製品も存在するため注意が必要です。
マカを飲み続けるとどのくらいで効果が出ますか?
マカはサプリメント(食品)であるため、医薬品のような速やかで直接的な変化は期待しにくいとされています。海外の研究では12週間の摂取で性欲への変化を示唆するデータが報告されていますが、一般的な推奨摂取期間を意味するものではなく、また、効果の現れ方には個人差があります。精力剤には直接勃起をサポートする作用がないため、性機能の悩みがある場合はED治療を行っている医師への相談を検討してみましょう。
精力剤とED治療薬は同時に服用しても問題ありませんか?
精力剤とED治療薬には効能の近い成分が含まれている場合があり、同時に摂取すると相互作用を起こす恐れがあります。さらに、併用によって体調へ影響を与える可能性もあるため注意が必要です。たとえば、L-アルギニンやシトルリンなどを大量に摂取すると、一酸化窒素(NO)産生が増加し、PDE5阻害薬(ED治療薬)との併用で血圧低下を招く恐れがあります。精力剤とED治療薬を併用したい場合は、必ず医師に相談しましょう。
亜鉛を過剰摂取するとどうなりますか?
成人男性の亜鉛の耐容上限量は年代により40〜45mg/日とされています。これを継続して超えると、銅の吸収阻害や免疫機能への影響などが生じる可能性があります。サプリメントを使用する場合は、食事からの摂取量も考慮したうえで、摂り過ぎに注意しましょう。
精力剤の成分は、医薬品・医薬部外品成分とサプリメント成分に分かれます。メチルテストステロンやタウリンは、厚生労働省より承認されている薬理作用のある成分です。一方、マカ・亜鉛・シトルリン・トンカットアリなどは食品に分類され、栄養補助の目的で流通しています。精力剤を選ぶ際は、自分の悩みに合った成分の配合量を確認し、錠剤やドリンクなど使用しやすい剤形を探すのがよいでしょう。 なお、ネット通販にある精力剤には、安全性の確認できない海外製品が含まれている可能性があり、思わぬ健康被害に遭うリスクが潜んでいるため注意が必要です。また、精力剤(サプリメント)には勃起を直接サポートする効果は期待できません。勃起の硬さや維持に悩みがある場合はEDの疑いがあり、精力剤では改善しにくいため医師に相談しましょう。
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「バイアグラ 添付文書」
National Library of Medicine「Subjective effects of Lepidium meyenii (Maca) extract on well-being and sexual performances in patients with mild erectile dysfunction: a randomised, double-blind clinical trial」
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「Q3 救済の対象となる健康被害とはどのようなものですか。」
記事を読んでEDの治療に関心を持ったものの、こんな不安やお悩みはありませんか?
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ED治療は、「シルデナフィル」・「パルデナフィル」・「タダラフィル」などの成分を含む内服薬で行うのが一般的です。
治療の必要性について
EDは生活習慣病が原因の場合もあるため、放置せず早期に専門医へ相談することが推奨されます。
費用について
ED治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1錠500~2,000円ほど)の他に初診料や診察料がかかる場合があります。
ED治療は専門医への相談が不可欠ですが、デリケートな悩みであるため、通院の待ち時間や人目が心理的ハードルとなる場合も少なくありません。
オンライン診療とは、スマホやPCを使い、ご自宅など好きな場所から医師の診察を受け、お薬を配送してもらえるサービスです。従来のED治療における「通院の負担」「待ち時間」「人目」といった課題を解決します。
「レバクリ」は、ED治療の「始めやすさ」と「続けやすさ」を重視し、オンライン診療のメリットを最大限に活かしたサービスを提供しています。
参考:National Library of Medicine「Subjective effects of Lepidium meyenii (Maca) extract on well-being and sexual performances in patients with mild erectile dysfunction: a randomised, double-blind clinical trial」
亜鉛は体内で生成できない必須ミネラルのひとつで、200種類以上の酵素の構成や反応に関わります。ホルモンの合成と分泌の調節やDNA合成など、幅広い生体機能を支える栄養素です。亜鉛が著しく不足すると、皮膚や粘膜のトラブル、味覚異常、免疫機能低下などが生じる可能性があります。 また、成人男性に推奨されている摂取量は1日11mgほどです。牡蠣・豚レバー・赤身肉などに多く含まれるため、食事からの摂取が基本ですが、不足が懸念される場合はサプリメントでも補充できます。ただし、サプリメントの過剰摂取には注意が必要で、成人男性の耐容上限量は年代によって40〜45mg/日(食事を含めた総摂取量)とされています。
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
シトルリンは、血管拡張への関与が期待される成分です。体内でアルギニンに変換され、血管拡張の作用がある一酸化窒素(NO)の産生を促します。1930年に日本のスイカから単離されたアミノ酸で、2007年の食薬区分改正によって、医薬品成分から食品として使用できる成分に変更されました。現在は多くのサプリメントに配合されています。
一部の研究でごく軽度のED症状への改善が示唆されていますが、ED治療薬ほどの直接的な作用や即効性は期待できず、ED症状が改善したとする信頼性の高いデータは2026年7月時点で限定的です。
トンカットアリ(学名:Eurycoma longifolia)は、滋養強壮に役立つハーブです。マレーシアやインドネシアなど東南アジアに自生するニガキ科の低木で、古くから現地の伝統的な栄養素材として親しまれてきました。 根の部分がサプリメントに用いられており、グリコサポニンやユーリコマノンが含有成分とされています。 テストステロン上昇への変化を示唆する研究もありますが、ヒトを対象とした大規模な研究は少ないのが実情です。ED改善や精力増強への作用を直接証明するデータは2026年7月時点で報告されていないため、あくまで活力補助を目的としたサプリメントとして普及しています。