更新日:2026年08月25日

この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
「スクワットは勃起力向上に役立つ?」と気になっている方もいるかもしれません。スクワットのような下肢の運動習慣を継続することは、勃起力向上に役立つ可能性があります。正しいフォームを意識し、週2〜3回を目安に継続しましょう。数ヶ月継続しても勃起力の低下が気になる場合は器質性や心因性、薬剤性EDの可能性があるため、必要に応じてクリニックの受診や医師への相談をご検討ください。
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スクワットが勃起力向上に役立つ可能性がある理由として、次の点が考えられます。
なお、勃起は陰茎の血管が性的刺激に応じて拡張することで起こる局所的な反応であり、下半身の筋肉を鍛えることが直接的に陰茎への血流量を増やす、あるいはテストステロン分泌を高めて性機能を向上させるという明確な臨床エビデンスは、2026年8月時点では十分に確立されていません。スクワットは、有酸素運動と組み合わせて生活習慣全体を整える一環として取り入れることが望ましいと考えられます。
スクワットの効果を引き出すには、正しいフォームで継続することが大切です。
誤ったフォームで行うと膝や腰を痛めるリスクがあるため、基本の動作と適切な頻度をしっかり確認しておきましょう。
スクワットの基本フォームは、足を肩幅に開き、お尻を後方に引きながらゆっくり腰を落とす動作です。
スクワットをする際は、膝を過度に前に突き出さず、椅子に座るようにお尻を後ろに引くことを意識しましょう。つま先と膝の向きを保ち、かかとが浮かないよう足裏全体で地面を踏むことも意識してください。
参考:厚生労働省「安全かつ効果的に『足腰』を鍛える方法」
週2〜3回、1日あたり8〜12回×2〜4セットを目安に行うことで、筋肉への適切な刺激と回復のサイクルを保てます。筋肉の修復・強化には休養日が必要なため、1日おきに行うペースが目安です。 身体の変化を実感するまでの期間には個人差がありますが、まずは3ヶ月ほどの継続を目標にしましょう。膝や腰に持病がある場合は無理をせず、医師に相談したうえで行ってください。
参考:厚生労働省「成人を対象にした運動プログラム」
スクワットは勃起力向上を支えるトレーニングの一つですが、ケーゲル体操・有酸素運動と組み合わせることで、血流改善と骨盤底筋の強化を同時に進めることができます。
| トレーニング | ターゲット部位 | 頻度の目安 | 期待できる効果 |
|---|---|---|---|
| ケーゲル体操 | 骨盤底筋(球海綿体筋・恥骨尾骨筋など) | 毎日、10回×3セット | 勃起維持に関わる筋力の強化 |
| 有酸素運動 | 全身の血管・心肺機能 | 週3〜4回、30分程度 | ・全身の血流改善 ・生活習慣病リスクの低減 |
ここではそれぞれのトレーニング・運動について解説します。
ケーゲル体操は、勃起の維持に直接関わる骨盤底筋を鍛えるトレーニングです。骨盤底筋の筋力低下は、勃起力が低下する要因の一つと考えられています。尿を止めるときに使う筋肉を意識して締める運動で、場所を選ばずに実践しやすいのがメリットです。
スクワットが骨盤周辺の血流を整える一方、ケーゲル体操は骨盤底筋そのものを強化するため、両者を組み合わせることで異なる角度から勃起機能をサポートできます。
有酸素運動は全身の血流を改善し、勃起機能に関わる血管の健康を維持するのに役立つ習慣です。ED診療ガイドラインでも、肥満への食事療法や有酸素運動がED改善のために強く推奨されています。週3〜4回、30分程度のウォーキングやジョギングを会話ができる程度のペースで続けるのが目安です。 運動に慣れていない場合、まずは15〜20分ほどのウォーキングから始め、慣れたら徐々に時間と強度を上げていきましょう。

スクワットや有酸素運動はEDの改善に寄与しうる習慣ですが、効果には個人差があります。数ヶ月継続しても変化が乏しい場合、動脈硬化・糖尿病・高血圧といった生活習慣病が関わっているケースも考えられます。自己判断せず、早めに医師へ相談することをご検討ください。
スクワットや有酸素運動といった運動習慣を取り入れても勃起力の改善が見られない場合は、血管障害や強い心理的ストレスなどによるEDの可能性があります。
まずは医師に相談し原因を把握することが、適切な治療や効果的な対処への第一歩です。
器質性EDは、身体的な原因によって勃起機能が低下するタイプです。高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病によって血管にダメージが蓄積すると、陰茎の血管を拡張させる物質cGMPが出づらくなり、勃起が起こりづらくなります。
このような場合、スクワットなどの運動は血流の維持や動脈硬化の進行予防につながる可能性がありますが、すでに起きてしまった血管へのダメージには、ED治療薬などの医療的なアプローチが必要となることがあります。 また、神経障害(糖尿病性神経障害・脊髄損傷など)や前立腺手術後の後遺症も器質性EDの原因となる場合があります。
心因性EDは、過度なストレスや性行為への不安・プレッシャーなどが原因で勃起機能が低下するタイプです。勃起は自律神経のうち副交感神経が優位な状態で起こるため、ストレスや緊張で交感神経が優位になると、性的刺激があっても勃起しにくくなることがあります。 若年層では心因性EDが見られる場合もあり、仕事の疲れや睡眠不足と心理的プレッシャーが重なることで引き起こされることがあります。スクワットや有酸素運動は自律神経のバランスを整える効果が期待できますが、EDの根本的な原因が心理的なものであれば、医師への相談が改善への近道となります。
薬剤性EDとは、病気の治療薬の副作用で生じるEDのことです。主な原因薬として、降圧薬や抗うつ薬、前立腺肥大症・前立腺がんの治療薬などが挙げられます。
薬剤性EDが疑われる場合、自己判断で薬を減量・中止することは、持病が悪化するおそれがあり危険です。まずは主治医に相談し、勃起機能への影響が少ない薬への変更や休薬日の設定、あるいはED治療薬の追加が可能かを検討してもらうことが、安全かつ効果的な改善への第一歩となります。

実際のEDの多くは、単一の原因ではなく、身体的要因や心理的要因などが複雑に絡み合った混合性と考えられています。自己判断せず、まずは医師に相談して原因を把握しましょう。
運動習慣の継続や生活習慣の見直しを行っても勃起力に十分な変化が見られない場合は、クリニックで相談し、ED治療薬の服用を検討することも一つの方法です。国内で承認されているED治療薬は有効性・安全性が確立されており、医師の診察のもと症状や体質に合わせた処方を受けることが可能です。
国内で第一選択となるED治療法はPDE5(ホスホジエステラーゼ5)阻害薬の服用です。PDE5は性的興奮が収まるとcGMPを分解する酵素で、EDではこのPDE5が働き続けることで勃起が起きにくくなります。PDE5阻害薬はPDE5の働きをブロックしてcGMPの減少を防ぐことで、陰茎海綿体の血管を広げて血流を増加させ、勃起をサポートします。 「薬を飲むと勝手に勃起する」わけではなく、性的刺激を受けたときに効果を発揮する仕組みです。
国内で承認されているED治療薬は、バイアグラ(シルデナフィル)・レビトラ(バルデナフィル)・シアリス(タダラフィル)の3種類です。作用機序はいずれも同じPDE5の阻害ですが、効果の持続時間や食事の影響、主な副作用などに違いがあるため、医師と相談して選択することが大切です。
| バイアグラ | レビトラ | シアリス | |
|---|---|---|---|
| 成分名 | シルデナフィル | バルデナフィル | タダラフィル |
| 効果の持続時間 | 約3〜5時間 | 約4〜8時間 | 約30〜36時間 |
| 主な副作用 | ・頭痛 ・めまい ・消化器症状 ・眼充血 | ・頭痛 ・ほてり ・鼻閉 ・めまい | ・頭痛 ・潮紅 ・背部痛 ・筋痛 |
| 食事の影響 | 受けやすい | 受けにくい | 受けにくい |
| 費用相場(1錠あたり) | ・先発医薬品:1,000〜2,000円 ・ジェネリック医薬品:400〜1,200円 | ・ジェネリック医薬品:1,000〜2,000円 ※先発医薬品のレビトラはメーカー都合により販売中止 | ・先発医薬品:1,500〜2,000円 ・ジェネリック医薬品:500〜1,200円 |
いずれの薬も、急激な血圧低下を招くおそれがあるためニトログリセリンなどの硝酸剤(貼り薬やスプレーなどを含む)やsGC刺激剤(リオシグアト)との併用は禁忌です。また、レビトラ(バルデナフィル)は抗不整脈薬や抗ウイルス薬なども禁忌となるため、受診時はお薬手帳を手元に用意し、医師へ服薬状況を伝えましょう。
参考:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「シルデナフィル錠 添付文書」
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「バルデナフィル錠 添付文書」
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「タダラフィル錠 添付文書」
スクワットと勃起力に関するよくある質問に回答します。
スクワットはどれくらいで勃起力への効果が出ますか?
効果の出方には個人差がありますが、継続的なトレーニングで血流や筋肉に変化が現れるまで、数週間〜3ヶ月程度かかる場合があります。久しぶりに運動をする場合は、最初の4〜6週間は無理のない強度で徐々に体を慣らし、週2〜3回のペースで焦らず継続することが大切です。
スクワットを続けても勃起力が改善しない場合はどうすればよいですか?
数ヶ月継続しても変化が見られない場合は、高血圧や糖尿病といった器質的な原因、あるいはストレスなどの心理的要因(心因性ED)などが関わっている可能性があります。医師に相談し、EDの根本的な原因を確認しましょう。
スクワットのような下肢の運動習慣を継続することは、勃起力向上に役立つ可能性があります。正しいフォームを意識し、週2〜3回を目安に継続することが大切です。骨盤底筋を鍛えるケーゲル体操や全身の血行を促す有酸素運動を組み合わせることで、異なる角度からアプローチできます。
数ヶ月続けても勃起力の低下が気になる場合は、器質性や心因性、薬剤性のEDが背景にある可能性があります。原因に応じた対応をとるためにも、まずはクリニックを受診し、医師に相談してみましょう。
厚生労働省「成人を対象にした運動プログラム」
厚生労働省「安全かつ効果的に『足腰』を鍛える方法」
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「シルデナフィル錠 添付文書」
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「バルデナフィル錠 添付文書」
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「タダラフィル錠 添付文書」
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ED治療は、「シルデナフィル」・「パルデナフィル」・「タダラフィル」などの成分を含む内服薬で行うのが一般的です。
治療の必要性について
EDは生活習慣病が原因の場合もあるため、放置せず早期に専門医へ相談することが推奨されます。
費用について
ED治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1錠500~2,000円ほど)の他に初診料や診察料がかかる場合があります。
ED治療は専門医への相談が不可欠ですが、デリケートな悩みであるため、通院の待ち時間や人目が心理的ハードルとなる場合も少なくありません。
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