更新日:2026年06月03日
お役立ち情報
医療現場での予期せぬトラブルへの対応に不安や悩みを抱えている方もいるかもしれません。この記事では、医療現場で生じるインシデントやアクシデントの情報から再発防止策を考える団体による、現場の知恵を共有し合う研修を紹介します。職種や経験を問わず実践的なリスクマネジメントを学べるこの研修の魅力や、学会の具体的な取り組みについて詳しく解説するので、より安心できる現場づくりのヒントとして、ぜひご一読ください。
一般社団法人日本臨床医学リスクマネジメント学会は、医療現場で生じるインシデントやアクシデントの情報を第三者の専門家とともに客観的に分析し、具体的な再発防止策を考えることで医療安全の向上を目指す団体です。インシデントやアクシデント報告は単なる「過失追及」の材料ではなく事例を共有して話し合うことで、病院全体のリスクマネジメント意識を高め、「報告しやすい文化」や作ることを目的としており、多様な職種の医療従事者や患者さんの間のコミュニケーション改善を支援しています。 同学会は「医療の安全及び国民の福祉の向上に貢献すること」を目的として2002年に設立されて以来、最新の医療安全に関する研究発表などを行う学術総会の開催や標準テキストの監修などを通じて、現場の安全を守るための実践的な知恵を共有してきました。こうした取り組みにより、互いに信頼し合える医療安全の文化を育むサポートをすることで、患者や医療者が安心して診察を受け提供できる社会の実現を目指しています。
▲画像提供:一般社団法人 日本臨床医学リスクマネジメント学会
一般社団法人日本臨床医学リスクマネジメント学会の活動の一つに、「医療安全管理者養成研修(医療安全セミナー)」の開催があります。この研修は、その時々の医療政策や最新のトピックを取り入れながら、参加者が現場で実践できる力を身につけられるよう工夫をしています。 また、単なる座学にとどまらず、参加者が自施設に戻った際にすぐ活用できるよう、具体的な手法の習得と実践的な演習を組み込んでいるのが特徴です。たとえば、現場に潜む危険を予測する「KYT(危険予知トレーニング)」や、事故を未然に防ぐための「FMEA」、根本原因を探る「RCA」といったプログラムでは、実際に手を動かして手法を体得する演習の時間を確保しています。
近年注目を集める「心理的安全性」を基盤とした組織作りや、チーム連携を高める「Team STEPPS」の講義も充実しており、スタッフ同士がどう対応すべきかという実践的なスキルを学べます。加えて、「トラブルを未然に防ぐカルテの書き方」など、日々の業務に直結するノウハウが盛り込まれている点も現場にとって心強い知識になるといえるでしょう。 さらに、医療側・患者側双方の弁護士による講義や、医療事故を経験された被害者ご家族の思いに耳を傾ける時間も設けています。立場を超えたさまざまな視点から医療のあり方を見つめ直すことで、現場でのコミュニケーションにも良い変化が生まれるでしょう。 このセミナーでは、医療現場を支えるスタッフを含め、医療安全を学びたいと願うすべての人に受講の門戸を開いています。オンラインをベースとしながらも対面のような空気感を大切にした研修を通じて、職種や経験年数を問わず多くの方がともに安心できる医療の未来を形作っていくための、基盤づくりに役立てられています。
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「医療安全セミナー 」