更新日:2026年09月18日

この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
40代になり「中折れが増えた」「以前より硬さが足りない」などのED症状に悩み、加齢のせいではと不安に思う方も少なくありません。40歳以上の男性のうち、3人に1人がEDに該当するという報告もあります。この記事では、40代でEDや中折れが起こる原因やEDの種類を解説するほか、自分でできる対策や医療機関での治療法まで説明します。気になる症状がある方は、自分の状態を確認したうえで対処法を検討しましょう。
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40代は、ED発症の可能性が高まりやすい年代とされています。EDは加齢だけでなく生活習慣病とも深く関わるため、体の変化が重なりやすい40代から自覚する人が増える傾向があります。まずは、40代でEDがどれくらい身近なものかを確認しておきましょう。
40歳以上の男性では、およそ3人に1人がEDに該当すると報告されています。年齢が上がるほど有病率は上がり、40代を境に自覚する人が増えていきます。加齢に伴う血管や神経の変化に加え、糖尿病や高血圧などの生活習慣病が増えることが主な原因の一つです。40代のEDは特別なことではなく、多くの人が経験しうる身近な症状といえます。
勃起力の低下を感じたら、年齢のせいと考えて放置しないことが大切です。EDは陰茎だけの症状ではなく、全身の血管や病気の状態を映すサインになることがあります。高血圧や糖尿病などの発症前にEDを自覚するケースもあり、気になる変化があるときは体のサインかもしれません。まずは原因を知るためにも、医師への相談を検討することが大切です。
40代に多くみられるED症状は、「まったく勃起しない」という状態だけではありません。行為の途中で中折れする、硬さが足りないといった変化も、EDに含まれる症状です。ここでは勃起とEDの仕組みを整理したうえで、40代で増える症状を確認します。
性的刺激を受けると、脳からの指令で海綿体のcGMP(環状グアノシン一リン酸)が増え、海綿体平滑筋(海綿体の筋肉)がゆるむことで、陰茎への血流が増えて勃起が起こります。興奮がおさまると、今度はcGMPを分解するPDE5(ホスホジエステラーゼ5)が働き、海綿体が収縮することで勃起もおさまります。
EDは、このcGMPが何らかの原因で出づらくなり、分解役のPDE5は働き続けることで勃起しにくくなる状態です。原因は一つとは限らず、複数の要因が重なっていることも珍しくありません。
40代のEDでは、中折れと硬さ不足の症状が起きやすいとされています。EDというと「まったく勃起しない」状態を思い浮かべがちですが、実際には次のような状態もEDに含まれます。
十分な勃起が得られない、または硬さを維持できず、性行為がスムーズに行えない状態がED症状にあたります。自覚がないまま症状が進むこともあるため、変化に気づいたら放置せず向き合うことが大切です。
EDは、原因によって主に4つの種類に分けられます。40代以降は、身体的な要因による器質性EDや、心理的要因と重なった混合性EDの割合が増えていきます。まずは自分がどのタイプに近いかを確認しましょう。
器質性EDは、陰茎の血管や神経のダメージによって起こる勃起障害です。糖尿病や高血圧による動脈硬化、神経の障害、手術や外傷などが引き金になります。加齢とともに増えるタイプで、40代以降のEDは器質性が関わっているケースが多いといわれています。
心因性EDは、ストレスや過去の失敗体験など心理的な要因で起こる勃起障害です。血管や神経に大きな問題はなく、緊張や不安で脳からの興奮が陰茎にうまく伝わらない状態を指します。比較的若い世代に多くみられますが、40代でも仕事や家庭のプレッシャーから発症することがあります。
混合性EDは、心因性と器質性の両方が重なって起こる勃起障害です。たとえば、加齢による血管の変化やテストステロンの減少などの身体的な要因に、仕事の疲れやストレスといった心理的な要因が加わって発症するケースがあります。40代はこの両方の要因が重なりやすい年代です。
薬剤性EDは、服用している薬の副作用によって起こる勃起障害です。降圧剤や抗うつ薬、睡眠薬など、中枢神経や血管に作用する薬が関わることがあります。常用薬による勃起の変化が気になった場合でも、自己判断で薬を中止せず処方した医師に相談することが大切です。
40代では、加齢の影響や生活習慣の乱れがEDにつながる場合があります。以下のような例が当てはまっていないか確認してみましょう。
これらは単独ではなく、複数の要素が重なってEDに影響することもあります。
40代でEDになる原因の一つが、加齢による男性ホルモン「テストステロン」の低下です。テストステロンは性欲や生殖器の働きに関わるホルモンで、20代をピークに徐々に減り、30代以降は減少のペースが上がりやすいとされています。テストステロンの減少は、倦怠感やイライラ、集中力や性欲の低下といった男性更年期障害の症状を招きやすいことが特徴です。EDもその一つとして起こる場合があります。
生活習慣病の影響で動脈硬化が起きている場合、EDの原因にもなりえます。陰茎の血管は細いため動脈硬化の影響を受けやすく、血液が十分に流れ込まなくなると勃起が起こりにくくなります。メタボリックシンドロームや糖尿病、高血圧などもEDリスクを高めるため注意しましょう。
肥満は、40代でEDになる主な原因の一つとして挙げられます。年齢を重ねると筋肉量が減って基礎代謝が下がり、太りやすくなります。とくに40~50代は基礎代謝が下がりやすい年代です。肥満は糖尿病や脂質異常症など血管の健康を損なう可能性があり、動脈硬化を通じてEDのリスクを高める要因になります。
食生活の乱れは、EDの原因である肥満や生活習慣病、男性ホルモンの低下を招くことがあります。食生活が乱れてすぐにEDになるわけではありませんが、脂質の摂り過ぎには注意が必要です。揚げ物や脂質の多い食事に偏ったり、野菜が不足したりする状態が続くと、血管の健康や血流に影響してEDにつながる恐れがあります。
運動不足は、EDの原因となる肥満や動脈硬化、男性ホルモンの低下を招く恐れがあります。運動不足でカロリーを消費する機会が減ると体脂肪が増えやすくなるだけでなく、血流の悪化にもつながり、これらの状態が進みやすくなるためです。私生活が忙しく運動の機会が減りやすい40代以降は、できるだけ意識して体を動かすことが大切です。
参考:厚生労働省「令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要」
EDにはストレスや不安などの心理的な要因が関わることもあります。たとえば、性行為に対する不安や悩みのほか、仕事のストレスやプレッシャーがEDにつながるケースもあるでしょう。
40代のED症状では、中折れが起こりやすいと言われています。勃起を維持する力が加齢や生活習慣の影響を受けやすくなるためです。性行為の途中で萎えてしまうことが増えたと感じたときは、EDを発症しているかもしれません。まずは中折れの正体と、40代で増える背景を整理します。
中折れとは、勃起はするものの性行為の途中で勃起が維持できなくなる状態のことです。挿入まではできても途中で硬さが失われてしまう状況を指します。疲れや飲酒などの影響で一時的に起こることもありますが、繰り返す場合はEDが疑われます。
勃起を保つには血管・ホルモン・神経のバランスが必要ですが、40代ではこれらが同時に変化しやすくなります。40代で中折れが増える背景には、主に以下のような3つの要因があります。
これら3つが重なることで、勃起を最後まで維持しにくくなることがあります。中折れは一つの原因ではなく、複数の要因が重なって起こることもあります。
中折れを繰り返すと、心因性EDが定着しやすくなります。一度「途中でだめだった」という経験をすると、次の性行為への不安や緊張が生まれ、それがさらに中折れを招くという悪循環に陥りやすいためです。身体的な要因で始まった中折れに心理的な不安が加わり、混合性のEDに移行することもあります。早めに原因を確認し、対処法を検討しましょう。

中折れが増えると「年齢のせい」と諦めてしまう方もいますが、背景に血管や生活習慣の変化が隠れていることがあります。市販薬やインターネットの個人輸入に頼るのではなく、まずは医師の診察を受けて、ご自身の原因に合った対処を確認することが大切です。
40代のEDと中折れへの対処法は、生活習慣の見直しと医療的なアプローチの両面から考えます。主に以下のような方法が選択肢となります。
自分の症状や原因に合わせて対処法を選ぶことが大切です。
生活習慣の改善は、EDに対するセルフケアの基本です。EDは血管の健康と深く関わるため、運動・減量・禁煙などで血管の状態を整えることが、勃起機能を改善する手助けにつながる場合があります。特に肥満は器質性EDのリスクを高めるとされているため注意が必要です。肥満(BMI30以上)の男性は、標準体重の男性と比べてEDのリスクがおよそ1.5倍前後高いとする海外のメタ解析の報告もあります。有酸素運動や適度な減量、禁煙は、40代のED対策として取り組みやすい方法です。
参考:National Library of Medicine「Associations between body mass index, waist circumference and erectile dysfunction: a systematic review and META-analysis」
生活習慣病のような内科疾患があれば、治療することでED症状もやわらぐ場合があります。40代のEDは糖尿病・肥満・高血圧といった生活習慣病が関わっているケースが増えやすいとされ、血管の障害として勃起不全を招くことがあるためです。ただし、病気を治療すれば自動的にEDが改善するとは限らないため、ED治療と並行して進めることが大切です。健康診断で指摘を受けたまま放置している場合は、まず再検査から始めましょう。
テストステロンの補充療法は、性欲の低下など男性更年期障害の症状改善に役立つ場合がありますが、勃起機能そのものへの効果は限定的であるとする報告もあります。効果や適応、副作用(前立腺への影響や多血症のリスクなど)については、医師とよく相談したうえで治療方針を決めることが大切です。
EDの原因にストレスが関わっている場合は、解消を試みることで症状が緩和するケースがあります。仕事や家庭のストレスによって緊張が続くと勃起が維持しにくくなることがあるためです。休日にしっかり休む、趣味の時間を持つ、入浴でリラックスするなど、自律神経を整える習慣を取り入れると心身の負担がやわらぎます。また、パートナーに勃起の悩みを打ち明け、理解を得ることでプレッシャーが軽くなる場合もあります。
ED治療薬は中折れや硬さ不足を含むEDに用いられます。国内で承認されているED治療薬は、主にシルデナフィル(バイアグラ)、バルデナフィル(レビトラ)、タダラフィル(シアリス)の3種類です。いずれも陰茎のPDE5(ホスホジエステラーゼ5)の働きを抑え、cGMP(環状グアノシン一リン酸)の分解を抑えることで血流をサポートする薬です。薬を飲めば自動的に勃起するのではなく、性的刺激を受けたときの勃起する力を補う役割を持ちます。 ED治療薬を検討する際は、服用の注意点も確認しておきましょう。ED治療薬の副作用には、頭痛やほてり、消化器症状などがあります。また、ニトログリセリンなどの硝酸剤とは併用できず、急激な血圧低下を招く恐れがあり、併用禁忌にも注意が必要です。持病や服用中の薬がある場合はとくに注意が必要なため、しっかりと医師に申告したうえで診察を受けましょう。
40代で中折れといったED症状に気づいた場合、まずはどうすれば良いか迷う方もいるでしょう。以下によくある質問とその回答をまとめます。
40代のEDや中折れは治りますか?
原因に応じた対処で改善が期待できます。生活習慣の改善が手助けになる場合もあれば、ED治療薬の服用が推奨されることもあります。まずは医師の診察で原因を確認することが大切です。
中折れが増えただけでもED治療薬は使えますか?
中折れもEDの症状に含まれるため、治療の対象になり得ます。ただし、処方には医師の診察が必要です。持病や服用中の薬によっては使えない場合があるため、医師に相談しましょう。
40代のEDは生活習慣の改善だけで治りますか?
軽い症状では生活習慣の改善で変化がみられる場合がありますが、必ず治るとはいえません。EDの原因が複数重なっていることも多いため、改善が乏しいときは医師に相談し、必要に応じて治療を検討すると良いでしょう。
市販薬やサプリメントで40代のEDは改善できますか?
市販のサプリメントに、EDを治療する効果は確認されていません。サプリメントは健康食品に分類され、効果には個人差があります。勃起の悩みが続く場合は医療機関への相談を検討してください。
40代におけるEDや中折れには、加齢によるテストステロンの低下や血管の障害が関係しているケースが多くみられます。さらに、生活習慣の乱れやストレスが原因になることもあり、さまざまな要因が重なって症状が進むことも少なくありません。まったく勃起しない状態だけでなく、中折れや硬さ不足もEDの症状であり、40歳以上ではおよそ3人に1人が該当するとされています。 EDの改善を目指すには、運動や禁煙、食生活の見直しなど、生活習慣を整えて血管を健康に保つことも大切です。そのうえで、原因や症状によっては内科的な治療やED治療薬など、医療的な選択肢も検討できます。ただし、ED治療薬は医療用医薬品のため、副作用や併用禁忌が存在します。まずは医師に相談し、自分に合った安全な対処法を見つけていきましょう。
厚生労働省「令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要」 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「バイアグラ錠 添付文書」 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「バルデナフィル錠 添付文書」 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「シアリス錠 添付文書」 厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」
記事を読んでEDの治療に関心を持ったものの、こんな不安やお悩みはありませんか?
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ED治療は、「シルデナフィル」・「パルデナフィル」・「タダラフィル」などの成分を含む内服薬で行うのが一般的です。
治療の必要性について
EDは生活習慣病が原因の場合もあるため、放置せず早期に専門医へ相談することが推奨されます。
費用について
ED治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1錠500~2,000円ほど)の他に初診料や診察料がかかる場合があります。
ED治療は専門医への相談が不可欠ですが、デリケートな悩みであるため、通院の待ち時間や人目が心理的ハードルとなる場合も少なくありません。
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