更新日:2026年07月03日

この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
「バイアグラを薬局など市販で買えるか知りたい」「処方箋なしで安全に入手する方法はないか」と考えている方もいるかもしれません。結論からいうと、バイアグラは医療用医薬品のため市販されておらず、医師の処方が必要です。
本記事では、バイアグラが市販されていない理由や、個人輸入サイトでの購入リスク、バイアグラを入手する方法も解説します。ED治療薬を検討中の方は、ぜひ最後までご一読ください。
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バイアグラは市販されておらず、薬局やドラッグストアでは購入できません。後述するとおり、バイアグラは医療用医薬品に分類されており、薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)によって厳格に管理されているためです。
政府広報オンライン「医薬品のネット販売を安心して利用するために」にも明記されているとおり、医療用医薬品は薬機法に基づいて通販サイトでも販売できないとされています。
バイアグラも例外ではなく、医師による適切な診察を受けて処方してもらう必要があります。
参考:政府広報オンライン「医薬品のネット販売を安心して利用するために」
バイアグラが薬局やドラッグストアで市販されていないのには、3つの理由があります。
順番に詳しく解説します。
バイアグラが市販されていないのは、前述のとおり厚生労働省により医療用医薬品として承認されているからです。
医療用医薬品とは、医師の診察と処方箋がなければ購入できない薬剤のことを指しています。
バイアグラの場合、医師の診察のもとで服用可能と判断された場合に処方されます。患者の症状を診察して「投薬での治療が適切」と判断された場合にバイアグラは処方されるのです。
参考:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「医療用医薬品」
バイアグラには、服用してはいけない人(服用禁忌)が定められています。バイアグラには血管を拡張する作用があるため、特定の薬を服用している人や既往歴のある人が使用した場合、急激な血圧低下などの重大な副作用を引き起こすおそれがあります。
医薬品医療機器総合機構「バイアグラ 添付文書」によると、服用禁忌に該当する主な条件は以下のとおりです。
持病や既往歴、服用中の薬などをもとに、バイアグラを服用可能かどうかを医師が慎重に判断します。受診した際は、持病や既往歴、服用中の薬を漏れなく伝えることが重要です。些細なことでも医師に相談し、安全に治療を受けられるようにしましょう。
参考:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「バイアグラ錠 添付文書」
バイアグラは個人の健康状態や症状に応じて用量を調整する必要があるため、医師による専門的な判断が欠かせません。国内で承認されているバイアグラの用量は25mgと50mgの2種類です。
医薬品医療機器総合機構「バイアグラ 添付文書」では、高齢者(65歳以上)や肝障害のある人、重度の腎障害のある人は、本剤の血漿中(けっしょうちゅう)濃度は増加することが認められているため、25mgを開始用量とすることと記載されています。血漿中濃度とは、血液の成分である「血漿」中に含まれる薬の濃度のことです。
体質や個人によっては少量であっても副作用が出るケースもあるため、適切な医師の診断を受けて処方してもらいましょう。
参考:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「バイアグラ錠 添付文書」
バイアグラには、先発医薬品と後発品(ジェネリック医薬品)の2種類があり、「錠剤」と「フィルム剤」の2つの剤形が存在します。
それぞれに特徴があり、価格や使いやすさなどが異なるため、自分に適した選択肢を医師と相談して決めることが重要です。ここでは、バイアグラの種類と特徴について詳しく説明していきます。
バイアグラには先発医薬品とジェネリック医薬品(後発医薬品)の2種類があり、それぞれ異なる特徴を持っています。
そもそも先発医薬品とは、最初に開発・製造された医薬品のことを指します。そして、ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは、先発医薬品の特許が切れた後に製造・販売される医薬品のことです。先発医薬品と同じ有効成分を同量含んでおり同等の効き目があると認められています。
2種類の特徴は、以下のとおりです。
| 項目 | 先発医薬品 | ジェネリック医薬品 |
|---|---|---|
| 販売名 | バイアグラ | シルデナフィル |
| 有効成分 | シルデナフィル | シルデナフィル |
| 用量 | 25mg、50mg | 25mg、50mg |
| 効果 | ED症状の改善 | ED症状の改善(先発医薬品と同等の効果) |
| 価格の目安 (1回あたり) | 約1,000~2,000円 | 約400~1,200円 |
ジェネリック医薬品は価格が安いことから「効果や安全性が劣るのでは?」と心配される方もいるかもしれません。しかし、先発医薬品に比べてジェネリック医薬品の価格が安いのは研究開発費などが大幅に削減されるからです。先発医薬品の使用経験により、有効性や安全性に関する評価がある程度確立されているため、安い価格で購入できます。
価格を重視したい場合は、ジェネリック医薬品を選択することも選択肢の一つといえるでしょう。
参考:政府広報オンライン「安心してご利用ください ジェネリック医薬品」
参考:厚生労働省「ジェネリック医薬品への疑問に答えます」
参考:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「バイアグラ錠 添付文書」
バイアグラには従来の錠剤タイプとフィルム剤(ODフィルム)があります。ODフィルムとは、水なしで口の中で溶かして服用するED治療薬のことです。シート状の薬剤を舌の上で溶かして服用します。
2つの特徴の違いは以下のとおりです。
| 項目 | 錠剤 | ODフィルム |
|---|---|---|
| 販売名 | バイアグラ錠シルデナフィル錠 |
ドラッグストアなどで販売されている市販の精力剤や漢方薬は、バイアグラの代わりにはなりません。なぜなら、市販の精力剤はED(勃起不全)を「治療」するためのものではなく、滋養強壮といった健康維持や栄養補給を目的としているからです。
厚生労働省「健康食品の正しい利用法 」の資料にもあるように、薬と健康食品(サプリメント)は別物として位置づけられています。精力アップをうたうサプリメントにED改善効果を期待する人もいるかもしれませんが、勃起機能そのものを改善する効果は認められていません。
また、ED治療のサポートとして漢方薬を使用するケースはありますが、直接症状を改善するものではありません。漢方薬は身体のバランスを整えることを基本としており、即効性は期待できない点に留意する必要があります。
バイアグラと市販の精力剤、漢方薬の違いは以下のとおりです。
| 項目 | バイアグラ | 市販の精力剤 | 漢方薬 |
|---|---|---|---|
| 分類 | 医療用医薬品 | 健康食品・サプリメント | 一般用医薬品 |
| 購入方法 | 医師の処方が必要 | ドラッグストア・通販で購入可能 | ドラッグストア・通販で購入可能 |
| 目的 | ED症状の治療 | 滋養強壮・栄養補給 | 体質改善 |
| 即効性 | あり(効果発現まで約30~60分) | なし | なし |
| 価格の目安(1回) | 約1000~2000円 | 約100~500円 | 約100~300円 |
参考:厚生労働省「健康食品の正しい利用法 」
バイアグラを個人輸入サイトで購入する場合さまざまなリスクが潜んでいます。価格の安さや手軽さに魅力を感じるかもしれませんが、健康被害にあう可能性があるためおすすめできません。
ここでは、個人輸入でバイアグラを購入することの危険性について詳しく解説します。
厚生労働省の「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」にあるように、個人輸入サイトで販売されているものは、正規のメーカー品を偽った偽造品かもしれません。
また、厚生労働省「スイッチ OTC 医薬品の候補成分の成分情報等シート 」のED治療薬製造販売4社が2016年に行った調査によると、輸入代行サイトで購入されたED治療薬のうち、約4割が偽造薬であったと記載されています。
偽造品はパッケージデザインや錠剤の形状、色まで巧妙に模倣されているため、一般の消費者が本物と偽物を判別するのは極めて難しいでしょう。
参考:厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」
参考:厚生労働省「スイッチ OTC 医薬品の候補成分の成分情報等シート 」
個人輸入した薬を服用することで、予期せぬ健康被害を引き起こす可能性があります。厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」の指針にも、以下のようなリスクがあると記載されています。
個人輸入された薬については、医師であっても成分や作用に関する十分な情報を持っていません。万が一、副作用が起きた際に迅速な対応をとることが難しくなります。
また、医師の診察を受けずに入手することで、本来は服用禁忌となる人が飲んでしまうリスクもあるでしょう。心疾患がある方や特定の薬を服用中の方がバイアグラを服用すると、重篤な副作用が起こる危険性も考えられます。自分の健康を守るためにも、必ず医療機関を受診して適切な治療を受けましょう。
参考:厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」
個人輸入サイトから購入した薬で健康被害が生じた場合、医薬品副作用被害救済制度の対象外となってしまいます。
医薬品副作用被害救済制度とは、薬を適正に使用したのにもかかわらず、副作用により入院治療が必要になるほど重篤な健康被害が生じた場合に、医療費や年金などの給付を行う公的な制度のことです。
医薬品副作用被害救済制度の対象となるのは、病院・診療所で処方された医薬品や薬局で購入した薬であり、個人輸入した医薬品は対象外です。
万が一、個人輸入サイトから購入したバイアグラで重篤な健康被害が生じたとしても、治療費はすべて自己負担となり補償は受けられません。目先の安さや手軽さだけで判断せず、まずは医師の診断を受けることが大切です。自分の体質や状況を把握した上で、適切な処方を受けるようにしましょう。
参考:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「Q3 救済の対象となる健康被害とはどのようなものですか。」
バイアグラを安全に入手するためには、医療機関を受診して処方してもらう必要があります。バイアグラは、対面診療とオンライン診療の2つの方法で処方を受けることが可能です。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分の状況や希望に合わせて選択するようにしましょう。
1つ目は泌尿器科やED治療を行っているクリニックに行き、バイアグラを処方してもらう方法です。
対面で診療してもらうメリットは、問診や診察を医師に直接してもらえることです。必要に応じて血圧測定などの検査を行い、バイアグラの服用が適切なのか総合的に判断してもらえます。また、薬を処方してもらった際、すぐに受け取れる点もメリットの一つです。
一方、デメリットとしては通院の手間や時間がかかることや、待合室で知り合いに会うかもしれないという心理的なハードルが挙げられます。
直接医師と顔を合わせて相談したい方や、バイアグラをすぐに受け取りたい方は対面診療を検討してみましょう。
通院に負担を感じる人は、オンライン診療を受けるのも一つの方法です。オンライン診療とは、パソコンやスマートフォンのビデオ通話を通じて医師の診察を受け、薬を自宅まで郵送してもらう仕組みを指します。
オンライン診療のメリットは、自宅にいながら医師の診察を受けられることです。通院に伴う時間的負担や心理的負担を軽減できるため、忙しい方や恥ずかしさを感じる方に適しているでしょう。ただし、画面越しでの診察となるため、血圧測定などの物理的な検査は行えない側面もあります。
自身のライフスタイルや重視するポイントに合わせて、適切な受診方法を選択しましょう。
ここでは、バイアグラの市販化や代替品に関する疑問について解説します。
バイアグラを市販で買えるようになる日は来る?
2026年6月時点で、バイアグラが市販化される予定はありません。
ただし、ED治療薬の動向としては変化が起きています。厚生労働省「2025年9月薬事審議会 要指導・一般用医薬品部会」において、タダラフィルを有効成分とするシアリス錠(ED治療薬)が、要指導医薬品への指定と製造販売承認が了承されました。
要指導医薬品とは、医療用医薬品から市販薬に切り替わったばかりのものが該当し、薬剤師による対面での指導と情報提供が義務付けられている医薬品のことです。
しかし、2026年6月時点では、バイアグラが市販化される予定はありません。バイアグラの使用を検討している場合は、引き続き医療機関の受診が必要となります。
参考:厚生労働省「2025年9月薬事審議会 要指導・一般用医薬品部会」
参考:厚生労働省「医薬品を安全に使うために」
バイアグラに似たおすすめの市販薬はある?
2026年6月時点で、バイアグラと同等の効果を持つ市販薬はありません。
バイアグラは勃起を邪魔する物質(PDE5)の働きを阻害することで、ペニスへの血流をスムーズにし、勃起をサポートします。この効果は、バイアグラの有効成分シルデナフィルによるものです。しかし、2026年6月現在ではシルデナフィルを配合した市販薬(一般用医薬品)は認可されていません。
市販されている精力剤やサプリメントは、あくまで栄養補給を目的としたものです。ED(勃起不全)の改善を図りたい場合は市販薬で代用しようとせず、クリニックを受診して適切な診察や処方を受けるようにしましょう。
バイアグラは薬局やドラッグストアでは市販されておらず、医師の処方が必要な医療用医薬品です。バイアグラが市販されていない理由は、服用禁忌となる人がいることや、個人の健康状態や症状に応じた用量調整が必要なためです。市販の精力剤や漢方薬はバイアグラの代用にはならず、勃起機能そのものを改善する効果は認められていません。
個人輸入サイトでのバイアグラ購入は、偽造品のリスクや健康被害の危険性があり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。バイアグラを入手するには、泌尿器科などのクリニックで対面診療、またはオンライン診療を受けるようにしましょう。
2026年6月現在、バイアグラの市販化の予定はありません。しかし、ED治療薬「シアリス錠」の要指導医薬品化が検討されるなど、ED治療薬の動向に変化が見られます。2026年6月時点でバイアグラと同等の効果を持つ市販薬は存在しないため、ED改善を希望する場合は医療機関での適切な診察と処方を受けることが重要です。
政府広報オンライン「健康・医療・福祉」
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「医療用医薬品」
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「勃起不全治療剤 シルデナフィルクエン酸塩錠 シルデナフィルクエン酸塩口腔内崩壊フィルム」
厚生労働省「ジェネリック医薬品への疑問に答えます」
厚生労働省「健康食品の正しい利用法 」
厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」
厚生労働省「スイッチ OTC 医薬品の候補成分の成分情報等シート 」
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「Q3 救済の対象となる健康被害とはどのようなものですか。」
厚生労働省「2025年9月薬事審議会 要指導・一般用医薬品部会」
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| バイアグラODフィルム |
| 有効成分 | シルデナフィル | シルデナフィル |
| ジェネリックの有無 | あり | なし |
| 用量 | 25mg、50mg | 25mg、50mg |
| 用法 | 水で服用 | 水なしで服用(口で溶かして飲み込む) |
| 効果 | ED症状の改善 | ED症状の改善 |
| 価格の目安 | 約400~2000円 | 約1000~2000円 |
なお、ODフィルムは、水なしで飲める利便性や携帯性に優れていますが、ジェネリック医薬品がなく価格は高い傾向にあります。
錠剤とODフィルムのどちらが適しているかは、医師の診察のもとで判断されます。 価格面での希望や利便性などを医師に伝えて自身の状況に合うものを処方してもらいましょう。
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