更新日:2026年07月03日

この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
「性生活に悩みがあるが、シアリスは女性にも効くの?」と疑問があるかもしれません。女性の性機能改善には、婦人科もしくは女性泌尿器科の受診が推奨されます。シアリスは男性の勃起不全治療薬として開発されており、適応外です。
本記事では、女性がシアリスを服用した場合の効果やリスク、海外の女性用治療薬の現状、そして性機能に関する悩みの適切な相談先について解説します。
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女性がシアリスを服用しても、性機能の改善効果は期待できません。女性のシアリス服用による性機能改善を示す十分な医学的根拠は、2026年6月時点において存在しません。シアリスは本来、勃起不全(ED)に悩む男性のために開発された治療薬です。男性が性的刺激を感じたあとの勃起をサポートすることが目的で、女性の性機能障害に対する適応はありません。
また、「シアリス添付文書」にも記載があるとおり、この薬は催淫剤や性欲増進剤でもありません。女性が服用しても、期待するような効果を得られる可能性は極めて低いと言えます。
参考:医薬品医療機器総合機構「シアリス添付文書」
女性のシアリス服用は、医療機関で推奨されていません。目的外でシアリスを使用することは、体に大きな負担やリスクをもたらします。
女性がシアリスを服用すると、予期しない副作用が起こる可能性があります。
シアリスには頭痛や潮紅、ほてりなどの副作用が報告されていますが、これらはあくまでED患者の男性が服用した場合に起こりうるものです。女性のシアリス服用に関する大規模・長期的なデータは少なく、男性には見られない予期せぬ副作用が現れたり、症状が重篤化したりする危険性があります。
また、シアリスには硝酸剤やsGC刺激剤など併用できない薬があり、自己判断での服用は危険です。たとえば、心疾患の治療で硝酸剤を服用している場合、シアリスとの併用で血圧が急激に低下し、命に関わる重篤な事態を引き起こすリスクがあります。持病や普段飲んでいる薬との兼ね合いを医師に確認できないまま自己判断で服用することは避けましょう。
女性がシアリスを服用して重篤な副作用が出たとしても、医薬品副作用被害救済制度の適用対象外となるため、治療費は全額自己負担になります。
医薬品副作用被害救済制度とは、医薬品医療機器総合機構の「Q3 救済の対象となる健康被害とはどのようなものですか。」に記載されているように、承認されている医薬品を適正に使用したにもかかわらず、その医薬品によって健康被害が生じた場合に、治療費などの救済給付を行う制度です。女性のシアリス服用は適正利用ではないため、救済制度の対象外となってしまいます。
参考:医薬品医療機器総合機構「医薬品副作用被害救済制度に関するQ&A」

インターネット上などで「女性がシアリスを飲んでみた」というような体験談を見かけたとしても、真似するのはやめましょう。
アメリカでは「Addyi(アディ)」「Vyleesi(バイリーシ)」などの女性の性機能障害に対する治療薬が承認されていますが、日本では承認されていません。
これらは女性用バイアグラと呼ばれていますが、男性用ED治療薬のバイアグラやシアリスとは異なり、血管拡張ではなく脳の中枢神経系に直接作用し、性的な欲求を調整する仕組みで、バイアグラとはメカニズムが根本的に異なります。安全性や有効性に関する日本の臨床データも2026年6月時点では十分ではありません。シアリスと同様に、これらの未承認薬を海外から個人輸入で入手することは、健康上の観点から避けましょう。
下に挙げた例のような性機能に関する悩みを抱えている場合は、シアリスの服用ではなく、専門のクリニックでの相談を検討しましょう。
これらの症状は、さまざまな要因が関わっている可能性があります。身体的な問題だけでなく、ストレスやホルモンバランスの変化、心理的な要因なども関係してくることがあるでしょう。
相談先としては、婦人科や女性泌尿器科が候補です。婦人科では女性特有の身体的な問題について相談でき、女性泌尿器科では排尿機能や骨盤底筋に関する専門的な診療を受けられます。
一人で悩まず、専門医に相談することで、適切な対処法や治療法を見つけることができるかもしれません。
シアリスを女性が服用しても性機能改善効果は期待できず、健康上のリスクが伴います。シアリスは男性の勃起不全治療薬として開発されており、女性への適応はありません。
女性がシアリスを服用すると、予期せぬ副作用が起こる可能性があり、他の薬剤との併用によって命に関わる事態を招くリスクもあります。そのような場合も、適正使用外のため医薬品副作用被害救済制度の対象外となり、副作用が生じた場合の治療費は全額自己負担となります。
海外では女性用の性機能障害治療薬が承認されている国もありますが、日本では未承認で、個人輸入は避けるべきです。
性的興味の低下や膣の乾燥、オーガズムに達しにくいなどの悩みを抱えている女性は、シアリス服用ではなく婦人科や女性泌尿器科での専門的な相談を検討しましょう。
医薬品医療機器総合機構「シアリス添付文書」
厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」
医薬品医療機器総合機構「Q3 救済の対象となる健康被害とはどのようなものですか。」
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