更新日:2026年08月20日

この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
EDサプリは食品であり、勃起に直接働きかけるような効果はありません。しかし、亜鉛やシトルリン、マカなどの栄養素が含まれており、日々の体調管理を助ける効果は期待できます。一方、ED治療薬はサプリとは異なり、勃起の補助を目的とした医薬品です。男性機能の悩みが続く場合はEDサプリでは対処しきれないケースがあるため、医療機関を受診することが選択肢の一つになります。
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EDサプリには医薬品のような治療効果はありません。サプリメントは食品に分類され、健康維持や栄養補給の目的で使われるもので、ED(勃起不全)そのものを治療する薬ではないためです。 「サプリを飲めば勃起力が戻る」といったイメージを持つ方がいるかもしれませんが、食品であるサプリはあくまで栄養面からのサポートにとどまります。まずはサプリと医薬品の違いを整理しておきましょう。
サプリメントは、医薬品ではなく食品(健康食品)に分類されます。形は錠剤やカプセルで薬に似ていますが、医薬品のように疾病に対する有効性・安全性についての厳しい審査を経ておらず、効果や安全性は製品ごとに異なります。 医薬品医療機器等法(薬機法)では医薬品と食品が明確に区別されており、食品であるサプリは、特定の病気を治す・予防するといった効果効能をうたうことはできません。そのため「EDが治る」と表示された食品があれば、その表示自体に注意が必要です。サプリを使うときは、この位置づけを理解したうえで、生活習慣の見直しと合わせて補助的に取り入れることが大切です。
参考:厚生労働省「健康食品の正しい利用法」
参考:デジタル庁(e-Gov)「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」
EDサプリとED治療薬では、位置づけがまったく異なります。バイアグラやシアリスなどの主要なED治療薬は、勃起の仕組みに直接働きかける医薬品として国内で承認されているためです。 勃起は、性的刺激によって血管を広げる物質cGMP(環状グアノシン一リン酸)が増え、海綿体に血液が流れ込むことで起こります。ED治療薬であるPDE5(ホスホジエステラーゼ5)阻害薬は、このcGMPを分解するPDE5の働きを抑え、性的刺激を受けたときの勃起を補助します。 一方、サプリはこうした仕組みに作用するものではなく、栄養素の補給を通じた間接的なサポートが中心です。効果の裏づけとなる臨床データの有無が、両者の大きな違いです。
EDサプリには、勃起や男性機能に関わるとされる成分が含まれています。ただし、いずれも食品成分として報告されている働きであり、医薬品のような効果が確認されているわけではありません。 EDサプリによく使われる主な成分や期待される働き、摂取時の注意点を整理します。
| 成分 | 期待される働き | 摂取時の注意 |
|---|---|---|
| アルギニン・シトルリン | 一酸化窒素(NO)の産生に関わり血流をサポート | 硝酸薬・ED治療薬との併用で血圧低下のおそれ |
| 亜鉛 | テストステロンや精子の生成に関わる必須ミネラル | 過剰摂取で体調不良のおそれ、上限量に注意 |
| マカ・高麗人参 | 活力のサポートを目的に用いられる植物由来成分 | 性機能への影響は根拠が限られる |
| ビタミン類(B群・D・E) | 体の機能維持や血流に関与 | 通常の食事で足りることが多く、サプリでの過剰摂取に注意 |
アルギニンとシトルリンは、血流のサポートを目的にEDサプリへ配合される成分です。どちらも体内で一酸化窒素(NO)の産生に関わり、血管を広げる働きが期待できます。 シトルリンは体内でアルギニンに変換され、アルギニンは一酸化窒素の材料になります。研究では、軽度のEDがある男性でシトルリンの摂取後に勃起の硬さの変化が報告された例もありますが、対象人数が限られ、効果には個人差がある点に注意が必要です。医薬品のようにエビデンスに基づいた作用を期待するものではなく、あくまで栄養面からの補助と考えておくと良いでしょう。
亜鉛は、男性機能の土台を支える栄養素としてEDサプリに用いられます。亜鉛はテストステロンや精子の生成に関わる必須ミネラルで、不足すると性機能に影響する場合があるためです。 ただし、亜鉛を補えば勃起力が高まるというものではなく、不足を補正する役割が中心です。過剰に摂ると体調を崩すおそれがあるため、食事摂取基準で示された成人男性における1日の摂取上限量40〜45mgを超えない範囲で利用しましょう。
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
マカや高麗人参は、活力のサポートを目的に古くから用いられてきた植物由来の成分です。伝統的に活力のサポートに使われ、EDサプリにも配合されています。 ただし、マカについては性欲や血中テストステロン値への影響が統計的に明確でないとする報告もあり、性機能への効果の根拠は限られています。植物由来だから安全・効果的とは言い切れないため、体質に合うかどうかを確認しながら利用しましょう。
参考:National Library of Medicine「Effect of Lepidium meyenii (MACA) on sexual desire and its absent relationship with serum testosterone levels in adult healthy men」
ビタミン類は、体の機能を保つ栄養素としてEDサプリに含まれることがあります。ビタミンB群やビタミンDの摂取量と勃起機能との関連を示した調査もあるためです。 一方で、ビタミンを補うことでEDが改善するかどうかは、まだ明らかになっていない部分が多く残ります。ビタミン類は通常の食事から摂取できる量で足りることが多いため、偏った食生活を補う目的で取り入れると良いでしょう。
EDサプリ、精力剤・精力サプリ、ED治療薬は、それぞれ分類と目的が異なります。混同されやすいものの、食品なのか医薬品なのかという点で位置づけが分かれるためです。違いを理解しておくと、自分の悩みに合った選択肢を検討しやすくなります。
精力剤や精力サプリの多くは、EDサプリと同じ食品や医薬部外品に分類されます。性欲や活力のサポートを目的にした製品が多く、EDを治療する医薬品ではない点はEDサプリと共通です。 「精力サプリ」「性欲サプリ」といった名称で販売されていても、勃起機能そのものを改善する効果が保証されているわけではありません。滋養強壮や日々のコンディション維持を目的とするものと、勃起の仕組みに医薬品として働きかけるものは別物だと整理しておきましょう。
ED治療薬は、勃起の仕組みに直接働きかける医薬品で、サプリとは効果の裏づけが異なります。国内で承認されている代表的なED治療薬は主に3種類です。
ED治療薬は、性的刺激を受けたときにcGMP(環状グアノシン一リン酸)が分解されるのを抑え、勃起を補助します。持続時間は薬や用量によって異なり、性行為の前に服用する使い方が基本です。サプリが栄養面からの補助にとどまるのに対し、ED治療薬は勃起機能への働きが臨床データで確認されている点が違いといえます。

「サプリを飲めば性欲も勃起力も上がる」と考える方がいるかもしれませんが、成分の働きは報告レベルにとどまり、感じ方には個人差があります。勃起力や持続力の低下が続く場合は、背景に血管や神経の病気が隠れていることもあります。自己判断でサプリを続ける前に、一度医師に相談してみてください。
EDサプリを選ぶときは、成分量・飲み合わせ・製品の安全性を確認することが大切です。食品であるサプリは製品ごとに品質や成分量に差があり、選び方によっては体調を損なうおそれもあるためです。
サプリを選ぶときは、配合成分がどれだけ含まれているかを確認しましょう。研究で用いられる量に比べ、市販品では成分量が少ない場合があるためです。 たとえばシトルリンやアルギニンは、研究では1日あたり1,000mg以上が使われることもありますが、市販のサプリでは数百mgにとどまる製品も見られます。パッケージで「1日あたり何mg摂れるのか」「何粒で目安量に達するのか」を確認すると、成分量の少なさによる物足りなさを避けやすくなるでしょう。
持病の薬を服用している場合は、サプリとの飲み合わせに注意が必要です。成分によっては、薬の作用に影響することがあるためです。とくに一酸化窒素の産生に関わるアルギニンやシトルリンは、狭心症などで使う硝酸薬やED治療薬と一緒に用いると、血圧が下がりすぎるおそれが報告されています。糖尿病や高血圧の薬を使っている場合も含め、サプリを使う前に医師や薬剤師へ相談してください。
サプリは、過剰摂取や品質の不確かな製品を避けて利用することが大切です。「食品だからいくら摂っても大丈夫」というわけではなく、成分が濃縮された製品では体調を崩すおそれもあるためです。 亜鉛やアルギニンを過剰に摂ると、胃腸の不調などにつながる場合があります。また、海外から輸入された無認可のサプリには、医薬品成分が表示なく混入していた例も報告されており、予期せぬ副作用につながるリスクがあります。第三者機関の検査を受けた製品や、信頼できる販売元のものを選び、パッケージに記載された目安量を守りましょう。
EDサプリで変化を感じないときは、医療機関を受診したうえでED治療薬の服用を検討する選択肢があります。EDの原因は心因性や血管の状態など多岐にわたり、サプリによる栄養補助だけでは対応しきれない場合があるためです。 サプリを続けても悩みが変わらないときは、医師に相談することで自分に合った対処法が見つかりやすくなります。
勃起や持続力の低下の裏には、病気が隠れていることがあります。EDは血管や神経のダメージが関わる器質性のものや、プレッシャーやストレスによる心因性のものなど、複数の原因で起こるためです。 糖尿病や高血圧による動脈硬化、神経の障害などが背景にあると、生活習慣の見直しやサプリだけでは十分に対応できないことがあります。「急に症状が進んだ」「朝の勃起がなくなった」「性欲が大きく落ちた」といった変化があるときは、自己判断でサプリに頼らず医療機関で相談することが大切です。
勃起不全の症状がある場合、医療機関ではED治療薬の処方が標準的な治療の選択肢になります。PDE5(ホスホジエステラーゼ5)阻害薬が、勃起の仕組みに働きかける治療薬として承認されているためです。 ED治療薬にはバイアグラ(シルデナフィル)、レビトラ(バルデナフィル)、シアリス(タダラフィル)などがあります。診察では医師が原因や体質を確認したうえでED治療薬の服用を判断し、症状に合わせて薬を選びます。また、ED治療薬は「飲むと自然に勃起する」薬ではなく、性的刺激を受けたときの勃起を補助する役割です。副作用として頭痛やほてりなどが起こる場合があるため、医師から処方された際に注意点を確認しましょう。
参考:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「バイアグラ錠 添付文書」
ED治療は、オンライン診療で相談することもできます。自宅からスマートフォンやパソコンを通じて受診でき、対面での相談に抵抗がある方でも始めやすいのがメリットです。 オンライン診療では、ビデオ通話で医師の診察を受け、薬が処方された場合に自宅へ配送される流れが一般的です。※既往歴や治療中の疾患、医師の判断により薬を処方できない場合がございます。通院の手間やプライバシーの確保に心配がある方も利用しやすいでしょう。
EDサプリの基本的な知識について、読者から寄せられやすい疑問と回答をまとめました。
EDサプリとED治療薬は併用できますか?
自己判断での併用は避け、事前に医師へ相談してください。アルギニンやシトルリンなど一酸化窒素の産生に関わる成分は、ED治療薬と一緒に用いると血圧が低下するおそれがあると報告されています。使用したいサプリがあれば事前に医師の判断を仰ぎましょう。
EDサプリはどれくらいの期間で効果を感じられますか?
食品であるため即効性は期待できず、感じ方には個人差があります。継続して摂取しても変化がない場合は、体に合っていないこともあります。その際は摂取を見直し、医師に相談したうえでED治療薬への切り替えを検討すると良いでしょう。
ドラッグストアや通販で買えるEDサプリには効果がありますか?
市販のEDサプリは食品であり、EDを治す効果が保証されているものではありません。とくに海外から輸入された製品には、医薬品成分の混入が報告された例もあります。購入する場合は、信頼できる販売元で成分表示や検査体制を確認しましょう。
EDサプリは食品であり、医薬品のようなEDの治療効果が保証されているわけではありません。サプリには亜鉛やシトルリンのように働きが報告されている成分もありますが、あくまで栄養面からの補助であり、感じ方には個人差があります。勃起力や持続力の低下を感じると、まずは手軽なサプリで対処したいと考えるのは自然なことですが、効果に期待し過ぎないようにしましょう。
また、EDの症状が続く場合は、ED治療薬を検討する選択肢もあります。ED治療薬は国内で承認されており、勃起を直接補助することが期待できる医療用医薬品です。EDには背景に病気が隠れていることもあり、サプリや健康食品のみで改善することが難しいため、悩みが続く場合は医療機関の受診を検討しましょう。通院の手間や対面診療に抵抗がある方には、オンライン診療の利用も便利です。
厚生労働省「健康食品の正しい利用法」 デジタル庁(e-Gov)「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」 National Library of Medicine「Effect of Lepidium meyenii (MACA) on sexual desire and its absent relationship with serum testosterone levels in adult healthy men」 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「バイアグラ錠 添付文書」
記事を読んでEDの治療に関心を持ったものの、こんな不安やお悩みはありませんか?
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ED治療は、「シルデナフィル」・「パルデナフィル」・「タダラフィル」などの成分を含む内服薬で行うのが一般的です。
治療の必要性について
EDは生活習慣病が原因の場合もあるため、放置せず早期に専門医へ相談することが推奨されます。
費用について
ED治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1錠500~2,000円ほど)の他に初診料や診察料がかかる場合があります。
ED治療は専門医への相談が不可欠ですが、デリケートな悩みであるため、通院の待ち時間や人目が心理的ハードルとなる場合も少なくありません。
オンライン診療とは、スマホやPCを使い、ご自宅など好きな場所から医師の診察を受け、お薬を配送してもらえるサービスです。従来のED治療における「通院の負担」「待ち時間」「人目」といった課題を解決します。
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