更新日:2026年03月10日
「ワックスがはげる原因になる?」と不安な方もいるかもしれません。ワックスが薄毛の原因になる可能性は低いものの、使い方によっては頭皮環境を悪化させ、抜け毛を招くリスクがあるのです。
本記事では、ワックスがはげる原因になると考えられる3つの理由や、頭皮に優しいワックスの選び方、薄毛を目立たせないスタイリング方法を紹介します。ワックス以外の薄毛原因についても解説しているので、ぜひご一読ください。
ワックスの使用がはげる原因になる可能性は低いと考えられます。しかし、ワックスの誤った使い方によって頭皮環境を悪化させ、間接的に抜け毛を招くリスクはあるため、注意が必要です。
ワックスではげると考えられる主な理由は、以下の3つです。
ここでは、上記3つの理由についてそれぞれ解説します。
毛穴に詰まった皮脂やワックスが酸化することで頭皮環境が悪くなり、間接的に薄毛の原因になる可能性があります。ワックスに含まれる油分と頭皮で分泌された皮脂が混ざり、毛穴に詰まると酸化が進みます。酸化した汚れによって、細菌が繁殖して頭皮に炎症を引き起こしたり、髪の毛の成長を妨げたりするため、薄毛の原因となる可能性があるのです。
毎日ワックスを使って髪のセットをする方は、毛穴の詰まりを蓄積・酸化させないようにする必要があるでしょう。
ヘアワックスに含まれる合成界面活性剤などの一部の成分が、肌のバリア機能を低下させることで頭皮に刺激を与え、結果として薄毛の原因になる可能性があります。敏感肌の方や頭皮が荒れやすい方は、ワックスの化学成分に反応してかゆみやフケが発生し、頭皮環境が悪化することで、髪の成長が阻まれるリスクも高くなります。
自分の頭皮を日ごろから観察することや、肌にあった製品を使うことが大切です。
髪をセットするときに強く引っ張ったり、ワックスを落とすときの過度な摩擦は、抜け毛を増やす原因になります。また、指に力を入れて洗うと、頭皮を傷つけるだけでなく、成長途中の髪の毛を無理やり引き抜いたり、切れ毛を招いたりする恐れがあります。
物理的な頭皮へのダメージは、積み重なることで薄毛を進行させる原因となるため、セットや洗髪のときには髪を優しく丁寧に扱うことが大切です。
ヘアスプレーの髪や頭皮への影響については、ヘアスプレーを使うとはげる?整髪料が薄毛に影響する理由や対処法を解説でも詳しく解説しています。

ワックスの使用が薄毛の直接的な原因ではありません。しかし、ワックスと一緒に皮脂が毛穴に詰まって酸化したり、化学成分で荒れてしまったりする可能性もあります。また、ワックス使用時や洗髪での引っ張りや摩擦でも、髪や頭皮に負担をかけてしまう可能性があり、間接的に薄毛につながることも考えられるでしょう。
ワックスによる薄毛を防ぐには、正しい使い方を守ることが大切です。頭皮への負担を最小限に抑えながら、髪の健康を守っていきましょう。
ワックスを塗布する際は、頭皮に直接触れないよう髪の中間から毛先にかけてなじませるのがコツです。ワックスが頭皮に付着してしまうと毛穴に詰まり、酸化した汚れが頭皮に炎症を引き起こす可能性があります。その結果、髪の毛に必要な栄養が行き渡らなくなり、、髪がうまく成長できなくなる可能性があるからです。
適量のワックスを手のひら全体に薄く伸ばしてから、髪の表面を優しく、毛先に向かってなじませるようにしてヘアスタイルを整えます。その際、頭皮へのダメージをなるべく少なくするよう心がけましょう。
薄毛のリスクを下げるには、使用するワックスの量を守ることが大切です。大量のワックスを使うとセットが崩れやすくなるだけでなく、シャンプーでは落ちにくく、髪や頭皮の負担になります。使うワックスは、小豆一粒くらいの量から少しずつ足していくのがおすすめです。
適切な量を守ることで、毛穴の詰まりを防ぎ、頭皮への負担を減らしながら、自然なスタイルを実現しやすくなります。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
ワックスの油分は放置時間が長くなるほど酸化が進み、汚れが落としにくくなります。無理やり落とそうとすると頭皮にダメージを与えるため、その日のうちにシャンプーで洗い流しましょう。
正しいシャンプーの流れは、以下のとおりです。
上記の流れを意識すると、強力な洗浄力のシャンプーを使わなくても、ワックスや頭皮の皮脂を洗い流せます。頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまわないよう、1日に2回以上のシャンプーは避け、洗浄力のマイルドなシャンプーで汚れを落とすことが大切です。たとえば、洗浄力の比較的高いアミノ酸系のシャンプーを選ぶと、ワックスも落としやすいため、おすすめです。
薄毛や抜け毛を防ぐには、週に数日、ワックスなどのスタイリング剤を使わない「頭皮のリセット日」を作るのがおすすめです。毎日ワックスを使うと頭皮に化学成分が触れることで毛穴が徐々に詰まり、炎症が蓄積して薄毛のリスクを高めてしまいます。
そうした連日の負担を軽減し、頭皮の健康を守るためにも、休息日を設けることが大切です。あえてスタイリングをしない日を作り、頭皮をいたわることで、頭皮環境の自然な回復を促し、髪や頭皮の負担を減らしましょう。
薄毛が気になっているなら、成分と落としやすさを意識しながらワックスを選びましょう。できるだけ頭皮に優しいものを選ぶのがポイントです。
ワックスを購入するときは、天然由来のオーガニック成分が配合された製品を選ぶのも良いでしょう。オーガニック成分は添加物が少なく、刺激になりにくい傾向があるからです。肌に優しく、頭皮の負担を抑えられます。
オーガニック成分配合の製品はアルコールや香料が少ない傾向があるため、敏感肌や乾燥肌の方にもおすすめです。刺激になりにくいヘアワックスを選ぶことで、炎症のリスクを抑え、安心して使えます。
水溶性のワックスやグリースは、洗髪時の頭皮への負担を減らしてくれるため、おすすめです。油分が強いワックスは、シャンプーで落としにくく、過度な摩擦により頭皮に負担が掛かりがちですが、水溶性のタイプは比較的シャンプーで落としやすいため、髪や頭皮への負担を抑えられます。
薄毛が気になり始めたら、髪型をキープする力やスタイリングのしやすさだけでなく、洗い流しやすさも意識して製品を選ぶことが、頭皮環境を悪化させないコツです。
ワックスを正しく使うと、薄毛を目立たせずにスタイリングできます。地肌の露出を抑えつつ、ボリュームを出すためのコツを確認していきましょう。
薄毛を目立たなくさせるコツは、トップにボリュームを出して視線を集めることです。ドライヤーの風を根元に当て、トップの髪をふんわりと立ち上げてから少量のワックスで固定しましょう。トップにボリュームが出ると頭皮が見える面積が減るため、髪全体の密度が高くなったように見える効果が期待できます。
重いワックスで固めるのではなく、空気を含ませるようにふわっと仕上げることが、薄毛を感じさせないスタイルを作るポイントです。
薄毛を目立たせないおすすめのスタイリングは、分け目を変えることです。長期間同じ場所で髪を分けていると、毛の流れが寝たまま固定されて地肌の白さが強調されやすくなります。そのため、定期的に分け目を変えて地肌が見えるラインをずらし、薄毛部分をカバーすると良いでしょう。
ドライヤーを使って分け目を逆サイドに変えたり、コームでジグザグに分けて左右に髪を散らしたりすることで、地肌の境界線がぼやけて薄毛部分を自然にカバーできます。また、髪の毛の根元が立ち上がりやすくなり、視線を散らしながら全体的なボリューム感をアップできるのもポイントです。
頭頂部の薄毛を隠す方法は、つむじはげ(頭頂部の薄毛)の治し方は?隠す方法や判断基準・原因も紹介の記事で詳しく紹介しています。
抜け毛の原因が、ワックスではなくAGA(男性型脱毛症)や生活習慣の乱れであるケースも考えられます。自分に当てはまる原因を確認し、適切な対策を取りましょう。
薄毛・抜け毛が起こる原因の一つとして考えられるのが、AGA(男性型脱毛症)の発症です。

AGAは、男性ホルモンであるテストステロンが5αリダクターゼという酵素と結びつき、より強力なジヒドロテストステロン(DHT)に変化することで起こる脱毛症です。AGAは進行性の病気であるため、薄毛の範囲は徐々に広がっていきます。
スタイリング剤を変えたり、洗い流し方を変えたりしても薄毛や抜け毛が気になる場合は、AGAによる影響が考えられるため、早めに専門医に相談しましょう。
薄毛や抜け毛の原因として、AGA以外の脱毛症も考えられます。
AGA以外で、薄毛や抜け毛の原因になりやすい脱毛症を表にまとめました。
| 疾患名 | 特徴 |
|---|---|
| 円形脱毛症 | 円形型に髪の毛が抜け落ちる 免疫系の異常が原因となる |
| 脂漏性皮膚炎による脱毛症 | かゆみや赤み、脂っぽいフケが出る 頭皮の皮脂分泌が過剰になり起こる |
| 粃糠(ひこう)性脱毛症 | 乾燥した細かいフケが出る 頭皮にかゆみを伴う 生活習慣や間違ったヘアケアが原因となる |
頭皮に炎症が起きていたり、特定の箇所だけが薄毛になったりする場合は、ワックスではなくほかの原因が考えられます。自分の症状について気になることがある場合は、自己判断せず、皮膚科や専門クリニックで診断してもらいましょう。
栄養不足や睡眠不足などの生活習慣の乱れも、薄毛や抜け毛の原因になることがあります。
薄毛の改善に効果的な栄養素は、以下のとおりです。

髪の毛を成長や生成には、タンパク質や亜鉛、ビタミンが特に重要です。栄養不足になると、毛根で髪の毛の成長を担う毛母細胞への必要な栄養素の供給が滞り、間接的に薄毛や抜け毛の原因になります。1日3食、栄養バランスの良い食事をとるように心がけましょう。
また、寝ている間に成長ホルモンが分泌されるため、質の良い睡眠をとることで髪の修復と成長を促します。厚生労働省の良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない睡眠のことによると、成人に必要な睡眠時間は、1日少なくとも6時間であるとされています。
肉や魚、ナッツ類などを意識した栄養バランスの良い食事をとり、質の高い睡眠を確保することで、薄毛や抜け毛を防ぎやすくなるでしょう。
参考:厚生労働省睡眠
過度な精神的・身体的ストレスの蓄積は、薄毛や抜け毛の間接的な原因となります。ストレスで自律神経が乱れ、血管が収縮することで頭皮への血流が悪化し、髪の毛に使われる栄養が不足してしまうからです。
さらに、慢性的なストレスは毛母細胞の活性を低下させ、薄毛リスクを高める要因になります。適度な運動や、リラックスできる時間を持つなどして、ストレスを発散することが大切です。
ウォーキングや入浴、ヨガなど、自分に合ったストレスケアを日常に取り入れるだけでも、頭皮環境の改善につながるでしょう。
薄毛の原因や具体的な症状については、薄毛の原因は?男性・女性に多い症状や対策・予防方法も紹介で詳しく紹介しています。
ワックスの使用方法を改めても抜け毛が減らず、薄毛が進行していると感じる場合は、専門医に相談してみましょう。AGAなどの進行性の脱毛症は、早期に原因を特定し、治療を始めることが大切です。
薄毛や抜け毛の中には、原因について判断が難しい症状もあるため、受診するかどうか悩む場合は、早めに専門医に相談しておくと安心です。一人で悩まず、まずは気軽に相談してみましょう。
ワックスがはげる原因になる可能性は低いですが、誤った使い方をすると頭皮環境を悪化させ、間接的に抜け毛を招く恐れがあります。毛穴に詰まった皮脂やワックスの酸化、合成界面活性剤などの成分による頭皮への刺激、セットやシャンプー時の物理的なダメージが、ワックスではげると考えられる主な理由です。
薄毛を防ぐためには、頭皮を避けて塗布する、適量を守る、当日中にシャンプーで十分に洗い流すなど、ワックスを正しく使うことが大切です。また、オーガニック成分配合やシャンプーで落としやすい水溶性タイプのワックスを選ぶことも、頭皮への負担軽減につながります。
それでも抜け毛が気になる場合は、AGA(男性型脱毛症)や生活習慣の乱れなど、ワックス以外の原因も考えられます。セルフケアで改善しない場合は、早めに専門医に相談してみましょう。
厚生労働省睡眠