レバクリ

更新日:2024/04/19

ピルでニキビが改善する?効果がいつから出るか、悪化する原因も解説

この記事のまとめ
  • ホルモンバランスの変化が原因でニキビができている場合、ピル服用でニキビ治療ができる
  • ピルの種類によってニキビ治療への効果が違う
  • ピルを飲んでもニキビが減らない場合、ホルモンバランスが原因ではない、またはピルが合っていないと考えられる

ピルを服用することによってニキビが改善できるという話を聞き、気になっている方も多いのではないでしょうか。確かに、ピルの服用によりニキビが改善できることがあります。

この記事では、ニキビ治療にピルが効果的な理由と、ピルを飲んでニキビがなぜ減るのか、ピルを処方してもらう方法について紹介するので、ニキビ改善をしたい方はぜひ参考にしてください。

ピル服用でニキビ治療ができる

ニキビの原因がホルモンバランスの変化による場合、ピルの服用がニキビ治療に効果的なことがあります。

月経周期とニキビの関係

女性ホルモンは月経周期により変化しています。女性ホルモンには黄体ホルモンと卵胞ホルモンがあります。それぞれのホルモンの働きは以下のとおりです。

  • 卵胞ホルモン(エストロゲン):子宮内膜を厚くし妊娠の準備を整える、肌のハリやツヤを保つ
  • 黄体ホルモン(プロゲステロン):受精卵が着床しやすく整える、妊娠維持を助ける

生理前の1週間ごろは黄体ホルモンの分泌量が増えます。この黄体ホルモンの働きにより皮脂の分泌が増えるため、生理前はニキビができやすくなります。また、生理前は卵胞ホルモンの分泌が抑えられるため、肌のバリア機能が低下し、ニキビが悪化しやすくなります。

さらに、卵胞ホルモンはニキビを誘発するアンドロゲンという男性ホルモンの活性を抑える働きがあるため、卵胞ホルモンが減少すると、ニキビができやすくなるのです。

ピルの服用がニキビ治療に効果的な理由

ピルには黄体ホルモンと卵胞ホルモンの両方が含まれています。ピルを服用することでニキビが改善する理由には、下記の2つの作用が関わっています。

  • 黄体ホルモンの分泌が抑えられる
  • 卵胞ホルモンの減少を防ぐ

それぞれ解説します。

黄体ホルモンの分泌が抑えられる

ピルを服用し体内の黄体ホルモンが増えると、自分で分泌するのは不要だと脳からサインが送られ、黄体ホルモンの分泌が抑えられます。

黄体ホルモンの分泌が抑えられるとホルモンの働きも減少するため、皮脂の分泌が抑えられ、ニキビが改善するのです。

卵胞ホルモンの減少を防ぐ

ピルに含まれる卵胞ホルモンの働きもニキビ治療に効果的です。通常、卵胞ホルモンの分泌は排卵前をピークとして月経前に分泌が抑えられますが、ピルを服用することによって、体内の卵胞ホルモン量を増やし、安定させることができます。

前述したとおり、卵胞ホルモンは肌のバリア機能を高める働きやアンドロゲンの活性を抑える働きがあるため、ピルの服用により、ニキビができにくい肌へとつながるのです。

ニキビ治療に効くピルの種類

低用量ピルには種類があり、種類によってニキビ治療への効果が異なります。ニキビ治療に使用されるピルには、主にマーベロンやフォボワール、ヤーズフレックスがあります。

それぞれの薬の特徴は下記のとおりです。

  • マーベロン:男性ホルモンの分泌を抑える黄体ホルモンが含まれているため、ニキビができやすい人におすすめ
  • フォボワール:マーベロンのジェネリック医薬品で、有効成分や効果はマーベロンと同じ。価格が安い
  • ヤーズフレックス:本来は子宮内膜症や月経困難症の治療に使われる超低用量ピルで、ニキビができにくい肌になると言われている。

ただし、ニキビ治療を目的にピルを購入する場合、保険適用されず全額自己負担となるため、注意してください。

ピル服用後ニキビに効果がみられるまでの期間

ピルを服用してから、ニキビに効果がみられるまでどの程度の期間がかかるかは個人差があります。一般的には服用を開始してから2ヶ月〜3ヶ月程度かかるとされているため、すぐに効果が出ない場合でも、しばらく服用を続けて様子をみましょう。

ピルを飲んでもニキビが減らない原因

ピルを服用してもニキビが減らない場合があります。ここでは、ニキビが改善しない理由について解説します。

生活習慣が乱れている

まず考えられるのは、ニキビの原因が女性ホルモンではなく生活習慣である場合です。

ニキビは、皮脂の分泌が増え、皮脂や肌の老廃物が毛穴に詰まることで発生します。毛穴が詰まってしまうと、アクネ菌が過剰に増え、炎症を引き起こしてニキビができるのです。

食生活の乱れや睡眠不足で皮脂の分泌量が多くなっていたり、肌を清潔に保てていなかったりする場合は、ピルを飲んでもニキビが改善しないことがあります。ピルの効果が出ない場合は、生活習慣を見直してみましょう。

ピルが合っていない

ピルが自分の体質に合っていない場合、ニキビ改善の効果が現れないことがあります。ピルには製造・承認された時期によって1〜4世代の4種類があり、それぞれ含まれているホルモンの内容に違いがあります。ピルとしての効果にもそれぞれ違いがあるため、ピルの種類を変更するとニキビ改善効果がみられる可能性があります。

ニキビ治療に効くピルを入手する方法

ピルを処方してもらう方法は2つあり、クリニックや病院に行って受診する方法、オンライン診療を利用する方法です。それぞれご紹介します。

クリニックや病院で受診する

婦人科のクリニックや病院で受診することで、ピルを処方してもらえます。医師による問診や検査を経て処方されるので、安心してピルを服用することができるでしょう。

オンライン診療を利用する

オンライン診療の場合、手軽にニキビに効くピルを処方してもらうことができます。オンライン診療は、自宅などどこでも受診が可能で、診療時間も24時間対応していることが多いため、ご自身の都合に合わせて診療が受けられます。婦人科の病院に行くことに抵抗がある方や、誰かに知られたくない方にもおすすめです。

オンライン診療での受診も、病院受診と同じように医師の問診を経て薬が処方されます。不明点や不安なことなどを質問してから処方が受けられるため安心です。

オンライン診療での処方箋は、受診してから自宅へ郵送される場合と、指定した薬局へFAXで送られる場合の2種類あります。受け取り方法をクリニックから指定される場合もあるので、事前に確認してから診療を受けると良いでしょう。

まとめ

ニキビの原因が女性ホルモンの場合、ピルの服用により、症状が改善することがあります。ピルを服用することで体内の女性ホルモンが安定し、ホルモン量の変化による肌への影響を減らすことができるためです。ピルの処方はクリニックで受診することのほか、オンライン診療でも手軽に受けられるので、ニキビに悩んでいる方はピルの服用を考えてみてはいかがでしょうか。

レバクリでは、低用量・中用量ピルのオンライン診療サービスを提供しています。オンライン診療であれば通院の手間や交通費などをかけずに医師に相談することが可能です。診察は無料なので、ぜひお気軽にご相談ください。

この記事の監修:

牧野 潤医師

慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会専門医。 医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域にて従事。 現在は慶應義塾大学医学部助教、美容医療を主としたJSKINクリニックを経営・監修、オンライン診療サービス「レバクリ」監修。

<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS) 日本乳癌学会