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更新日:2025年01月21日

生理痛を和らげる方法を解説!痛みを抑えるツボやおすすめの食べ物も紹介

この記事のまとめ
  • 生理痛を和らげる方法は「体の内外を温める」「リラックスする」「鎮痛剤やピルを服用する」など
  • 生理痛を和らげる方法として、三陰交(さんいんこう)などのツボを押すことも挙げられる
  • 生理中におすすめの食べ物は牛赤身肉やレバー、ほうれん草などでバランス良く食べることが大切
  • 生理中におすすめの飲み物は、ハーブティー・ホットミルク・豆乳・ココア・ショウガ湯

「生理が始まると毎回痛みがつらい…」と悩む方もいるでしょう。仕事や日常生活へのパフォーマンスにも影響しやすいため、生理痛を和らげる方法を知っておくと安心です。

この記事では、すぐに実践できる生理痛を和らげる方法や痛みの軽減に役立つツボ、生理中におすすめの食べ物・飲み物を紹介します。生理痛に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

すぐにできる生理痛を和らげる方法

つらい生理痛を「何とかして和らげたい」と考える方もいるでしょう。

すぐに実践できる生理痛を和らげる方法として、次の6つが挙げられます。

  • 体の内外を温める
  • ストレッチを行う
  • 寝方や座り方などの姿勢を変える
  • 十分な睡眠をとる
  • アロマテラピーや足湯などでリラックスする
  • 鎮痛剤やピルを服用する

それぞれ見ていきましょう。

体の内外を温める

生理痛を和らげる方法の1つ目は、体の内外を温めることです。体の冷えは血行不良を招き、痛みの原因物質である「プロスタグランジン」が骨盤内に滞り、生理痛が強くなるおそれがあります。

ホルモンバランスの変化によって体温が下がる生理中は、季節に関係なく体が冷えやすい傾向があります。腹巻きやブランケットを使ったり、温かい食べ物や飲み物を摂取したりして、体の内外を温めましょう。

下腹部や腰が痛むときはおなかと骨盤の周辺、頭痛がするときは首や肩の周辺を温めることを意識してください。カイロなどのアイテムを活用する際は、低温やけどに注意しましょう。

入浴はシャワーで済まさず、ゆっくり湯船につかることがおすすめです。湯船に入りたくない気分のときは、足湯で下半身を温めるとよいでしょう。

食事の際は、ショウガ・ニンジン・レンコンをはじめとする根菜類や青魚といった「体を温める食材」の積極的な摂取を心がけてみてください。

ストレッチを行う

適度な運動も、生理痛を和らげる方法として効果的です。

運動不足や体の冷えが原因で血行が悪くなると子宮の筋肉が硬くなり、それを緩めるためにプロスタグランジンが分泌されて子宮が過剰に収縮し、生理痛が悪化してしまいます。ストレッチなどの軽い有酸素運動で、全身の血流をうながしましょう。ストレッチは体を温めるだけでなく、リラクゼーション効果も期待できます。

体調と相談しながら、心地よい疲労を感じる程度のストレッチに留めておくことがポイントです。体を動かすことが難しいほど生理痛がひどいときは、無理をせず安静に過ごしましょう。

寝方や座り方などの姿勢を変える

痛みがある部分をかばって体がこわばってしまうと、血行の悪化を招きます。寝方や座り方などの姿勢を工夫して体の緊張をほぐし、血流をうながすことで、生理痛が和らぐ可能性があるでしょう。

寝るときは横向きになって背中を少し丸め、ひざを軽く曲げる姿勢をとりましょう。おなか周りの緊張を和らげ、力を抜いてリラックスすることがポイントです。肩や顔の圧迫感が気になるときは、クッションや枕を使って重心を分散させましょう。

座るときは、できる限り下腹部や腰に負担をかけない座り方を意識してみてください。イスに座る際は、乗馬のように骨盤を立てるイメージで、浅く腰かけます。適度に立ち上がったり、屈伸したりするなど、座りっぱなしによる血行不良を避けましょう。

十分な睡眠をとる

生理痛を和らげる方法として、睡眠をしっかりとることも大切です。睡眠不足でホルモンバランスが乱れると、生理痛の原因といわれるプロスタグランジンの過剰分泌を招くおそれがあります。また、睡眠不足によって心身に疲れがたまることで、生理痛が悪化してしまうケースもあります。

女性ホルモンが大きく変動する生理前や生理中は、眠気を感じやすい時期です。十分な睡眠でゆっくり体を休め、生理痛を和らげましょう。

アロマテラピーや足湯などでリラックスする

ストレスの影響から生理痛が悪化することがあります。そのため、アロマテラピーや足湯などでリラックスして生理痛を和らげる方法もおすすめです。

アロマは、以下のようなリラックス効果や鎮静効果を期待できる精油を選ぶとよいでしょう。

  • ラベンダー
  • カモミールローマン
  • ゼラニウム
  • ベルガモット

オイルやお香を焚くだけでなく、入浴やハーブティーなどで楽しむ方法もおすすめです。

足湯はリラックスできるだけでなく、下半身を温めることによる血流促進により生理痛の緩和効果も期待できます。40〜42℃程度のお湯で15〜20分ほど、足湯を楽しむとよいでしょう。

鎮痛剤やピルを服用する

つらい生理痛を和らげる方法として、鎮痛薬を使用することも1つの手段です。鎮痛剤には、生理痛の原因となるプロスタグランジンの合成を抑える非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)が用いられることが一般的です。

生理痛を和らげる方法として、ピルを服用する方法もあります。ピルを服用すると子宮内膜の増殖を抑制でき、プロスタグランジンの分泌を減少させるため、生理痛の改善につながります。生理痛を和らげるだけでなく、経血量の減少や、生理不順・PMSの症状緩和効果を期待できることもメリットです。生理痛をはじめとする生理にまつわる症状にお悩みの方は、我慢し過ぎずピルの服用も検討してみるとよいでしょう。

ピルを入手するためには、医師の診察を受けて処方してもらう必要があります。しかし、生理痛に苦しんでいるなか、病院やクリニックまで出かけることが難しいケースもあるでしょう。

そのようなときは、オンライン診療がおすすめです。自宅で受診できるため気軽に利用しやすく、処方されたピルを自宅まで届けてもらうことも可能です。

生理痛を和らげるツボ

「ツボ」を刺激することも、生理痛を和らげる方法の一つです。ホットパックなどを使ってツボを3〜5分ほど温めると、血行が改善されて痛みの緩和につながります。

痛みを感じるほど強く刺激したり、必要以上にくり返し押し続けたりすると、炎症を起こすおそれがあるため注意しましょう。

生理痛を和らげるために覚えておきたいツボは、次のとおりです。

  • 三陰交(さんいんこう)
  • 関元(かんげん)
  • 腎兪(じんゆ)
  • 血海(けっかい)
  • 合谷(ごうこく)
  • 気海(きかい)

それぞれのツボの場所や押し方を紹介します。

三陰交(さんいんこう)

三陰交(さんいんこう)は、足の内くるぶしの一番高さのある骨部分から、指約4本分上にあるツボです。婦人科系のさまざまなトラブルに効果的なツボといわれています。

「片足ずつ3秒押して3秒離す」という動作をくり返しましょう。全身の血のめぐりをうながし、冷えやむくみを改善する効果が期待できます。お風呂で湯船につかりながらのツボ押しも、おすすめです。

関元(かんげん)

関元(かんげん)は、おへそから指約4本下にあるツボです。子宮内の巡りを整え、腹部を温める効果が期待できます。

両手の平を重ね、おへそを中心に恥骨(骨盤の前下部に位置する骨)の上あたりから胃にかけて、大きく「の」の字を書くようさすりましょう。

腎兪(じんゆ)

腎兪(じんゆ)とは、背骨から指約2本分外側の、筋肉上にあるツボです。ウエストのくびれあたりの高さに位置します。冷えや腰の重だるさの改善、血行促進などの効果を期待できます。

背中にあるツボなので、自分でツボ押しするときは、ツボの位置に当てたボールをイスの背もたれに押し当てて刺激するのもよいでしょう。カイロで温める方法もおすすめです。

血海(けっかい)

血海(けっかい)とは、ひざの内側、お皿から指約3本分上の高さにあるツボです。血流を整え生理痛の緩和や生理不順の改善など、血に関わる症状への効果を期待できます。

親指を当て、ゆっくりツボを押すことがポイントです。片手で難しいときは、両手の親指を重ねて押しましょう。

合谷(ごうこく)

合谷(ごうこく)とは、手の甲の親指と人差し指の間にあるくぼみに位置するツボです。生理痛に加え、頭痛や肩こりの緩和にも役立つことから、「万能のツボ」とも呼ばれています。

親指と人差し指の骨が交わる部分より、やや人差し指寄りの場所を、心地よく感じる範囲でやさしく押しましょう。「3秒押して3秒離す」という動作を繰り返してください。

気海(きかい)

気海(きかい)とは、おへそから指約2本分下に位置するツボです。生理不順や下半身の冷え改善、腹痛・腰痛の緩和などの効果を期待できます。

指の腹を使って10〜20秒間、やさしく押しましょう。生理予定日の1週間ほど前からマッサージするとよいでしょう。

生理中におすすめの食べ物

生理中は、食べ物にも気を遣いたいものです。バランスのよい食事を心がけることはもちろん、生理中に特に摂取しておきたい食べ物もあります。

ここでは、生理痛を和らげる方法として、生理中に摂取したい、おすすめの食べ物を紹介します。

肉や魚

生理中は、経血によって鉄分が失われやすい状態です。鉄分やタンパク質を一緒に摂取でき、貧血や栄養不足の改善にも役立つ肉や魚は、生理中のおすすめの食べ物として挙げられます。

肉や魚のなかでも、鉄分を含む牛赤身肉やレバー、カツオ、キハダマグロが特におすすめです。

根菜・緑黄色野菜・果物

根菜類や緑黄色野菜、果物も、生理中におすすめの食べ物です。

ごぼうやニンジン、ショウガなどの根菜類には、体を温め、生理痛を和らげる働きを期待できます。味噌汁やスープに入れて食べるのもよいでしょう。

鉄分とビタミンCを一緒に摂取すると鉄分の吸収率がアップするため、両方の栄養素が含まれているほうれん草や小松菜などの緑黄色野菜もおすすめです。茹でるとビタミンCなどの水溶性の栄養素が流れ出てしまうので、食材に合わせて調理法を工夫してみるとよいでしょう。

ブロッコリーや、いちごなどの果物も、ビタミンCを含む食べ物としておすすめです。

生理中におすすめの飲み物

生理中は体が温まるよう、温かい飲み物を飲みましょう。生理中におすすめの飲み物は、次のとおりです。

  • ハーブティー
  • ホットミルク
  • 豆乳
  • ココア
  • ショウガ湯

それぞれ見ていきましょう。

ハーブティー

温かいハーブティーは体を温めて心身の緊張をほぐし、生理痛の緩和に役立つといわれています。

なかでもラズベリーリーフやローズのハーブティーは、女性ホルモンのバランスを整える働きを期待できます。胃腸の働きをサポートし、うっ血をとる作用のあるカモミールも、生理痛が和らぐことがあるのでおすすめです。

ホットミルク

ホットミルクを飲むと体が温まり、緊張がほぐれてリラックスしやすくなるため、生理痛が和らぐことがあります。

また、牛乳はタンパク質や脂質などをバランスよく含んでいます。栄養面を考慮しても、ホットミルクは栄養不足になりやすい生理中におすすめの飲み物といえるでしょう。

豆乳

大豆イソフラボンは、女性ホルモンの「エストロゲン」とよく似た働きを持っています。大豆製品を定期的に摂取することで、ホルモンバランスが整いやすくなり、生理による不調の緩和が期待できます。

なかでも豆乳は、イソフラボンが豊富な飲み物です。体が温まるため、温かくして飲むとよいでしょう。牛乳のかわりに豆乳を紅茶に入れたり、ココアと合わせたりする飲み方もおすすめです。

ココア

ココアも体を温め、リラックス作用を期待できる飲み物です。生理中に失われやすい鉄分も含まれています。

ただし、砂糖が多く含まれるココアもあり、砂糖は体を冷やすため、飲み過ぎないよう注意しましょう。

ショウガ湯

ショウガ湯も、生理中におすすめの飲み物です。ショウガに含まれているショウガオールやジンゲロールという成分には体を温める働きがあり、血流改善につながって生理痛の緩和を期待できます。

チューブ状やパウダー状のショウガ製品を活用すれば、簡単にショウガ湯を作れます。ハチミツやレモンを加えてアレンジしてみてもよいでしょう。

まとめ

生理痛を和らげる方法として、「体の内外を温める」「ストレッチを行う」「リラックスする」「ツボを押す」といった方法があります。

痛みがつらいときは、鎮痛剤やピルを服用することも1つの手段です。子宮の病気などが隠れている可能性もあるので、重い生理痛に悩んでいる場合は、無理に我慢せず、医師に相談してみましょう。

レバクリでは、ピルのオンライン処方を行っています。場所や時間にとらわれずにビデオチャットや電話で診察が受けられ、処方された薬は自宅など好きな場所に届きます。診察料は無料なので、ぜひご予約ください。

この記事の監修:

牧野潤医師

慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会専門医。 医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域にて従事。 現在は慶應義塾大学医学部助教、美容医療を主としたJSKINクリニックを経営・監修、オンライン診療サービス「レバクリ」監修。

<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS) 日本乳癌学会

※この記事は産婦人科専門医と共同で監修を行いました