更新日:2026年09月18日

この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
トラネキサム酸は美容(肝斑・シミ対策)からのどの痛み、生理痛、止血まで、目的によって処方される用量が異なります。250mg錠では1回何錠飲めばよいか、大人と小児で何が違うか、市販薬と医療用医薬品(処方薬)でどう変わるのかを疑問に思う方もいるかもしれません。本記事では、目的別の用量の目安と服用時の注意点を解説します。
※この記事で紹介するトラネキサム酸は、シミへの承認適応(国から正式に認められた効能・効果)を持ちません。自由診療では、これらの医薬品が持つ作用に着目し、シミへのアプローチとして選ばれることがあります。 なお、レバクリの提携医療機関で取り扱う美容皮膚治療で承認適応外として処方している薬は、トラネキサム酸・シナール・ハイチオール・ユベラ・グルタチオンの内服薬5種類です。
トラネキサム酸の用量は、治療の目的や患者の年齢・体重・状態をもとに医師が判断するものであり、一律の数値ではありません。添付文書に記載された範囲を基準に、医師が個別に調整して処方します。
トラネキサム酸を承認適応(国から正式に認められた効能・効果)の範囲内で使用する場合は、医師の判断により1日750〜2,000mgの範囲で処方されます。実際の処方量は治療の目的や症状の程度によって異なり、医師が個別に判断します。自己判断での増減は避けてください。
トラネキサム酸の錠剤には250mg錠と500mg錠の2種類があり、処方された錠剤の種類によって1回に飲む錠数が変わります。以下は目安です。
最終的な用量は処方した医師の指示に従うことが原則です。処方箋・薬袋に記載された指示を必ず確認してください。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構「トラネキサム酸錠「YD」 添付文書」
美容目的(肝斑・シミ対策)として美容皮膚科などから処方されたトラネキサム酸を服用する場合は、医師が決めた処方量を必ず守ってください。医師はほかの治療との組み合わせや目的に応じて用量を調整しています。
トラネキサム酸錠は本来、止血・張れなどの治療に用いられる薬ですが、レバクリの提携医療機関で取り扱う美容皮膚治療では処方目的が異なるため、500mgまたは1,000mg/1日を1日2回の服用でご案内しています。用法・用量は医師の指示に従ってください。

肝斑・シミ対策の市販のトラネキサム酸含有薬は薬局でも購入できます。市販薬の1日の服用量は750mg/日で固定されているのに対し、レバクリを通じた美容皮膚治療では、500mgまたは1,000mg/1日と症状や医師の判断により調整されるところが大きな違いです。

肝斑治療において、トラネキサム酸は「たくさん飲むほど効果が出る」というわけではありません。近年の研究でも、適切な量と期間を守ることが最も効果的であることが分かっています。
6件のランダム化比較試験を統合したネットワークメタアナリシス(Wang et al., 2023)では、1日750mg(250mgを1日3回)を12週間継続することが、効果と安全性のバランスに最も優れた用量・期間であると報告されています。また、薬を1日3回飲むのが難しい(アドヒアランス不良)などの場合には、1日500mg(250mgを1日2回)も有効な選択肢になりうるとされています。
参考:IJDVL「The optimal dose of oral tranexamic acid in melasma: A network meta-analysis」
独立行政法人医薬品医療機器総合機構「トラネキサム酸錠「YD」 添付文書」
独立行政法人医薬品医療機器総合機構「トランサミン錠・トランサミンカプセル・トランサミン散 添付文書」
第一三共ヘルスケア「トランシーノEX」
トラネキサム酸は、のどの痛みや炎症を抑える目的でも使用されます。咽頭炎・扁桃炎などでの処方では、炎症部位への抗炎症・止血作用を期待して使われます。
のど(咽頭炎・扁桃炎)への処方では、大人の場合1日750〜2,000mgを3〜4回に分けて服用するのが目安です。使用期間は症状の改善に合わせて医師が判断します。
250mg錠をのどの痛みに処方される場合、1回1〜2錠(250〜500mg)を1日3〜4回、食後を目安に服用するケースが見られます。空腹時の服用は吐き気などの消化器症状が出やすいため、食後に飲む習慣をつけるとよいでしょう。飲み忘れた場合は気づいたタイミングで1回分を服用し、次の服用時間が近い場合はスキップしてください。飲み忘れた分を次回に倍量で飲むことは避けてください。
トラネキサム酸は、過多月経の症状に対しても処方されます。止血・抗炎症作用を利用して、月経時の過剰な出血へのアプローチに活用されます。
過多月経に対する処方では、1日750〜2,000mg程度を3〜4回に分けて服用するのが基本です。服用期間は月経期間中のみとなるケースが多くありますが、詳細は処方した医師の指示に従ってください。
過多月経に対する服用は、月経開始とともに始め、止血の状態を見ながら医師が調整します。1日の服用量は症状や体格に応じて個人差があり、自己判断での用量変更は推奨されません。出血量の変化や副作用が気になる場合は、次回の診察時に処方した医師に報告してください。
手術に伴う出血予防や、内臓出血・繰り返す鼻血(反復性鼻出血)に対しても、トラネキサム酸が使用されます。止血作用を目的とした処方であり、用量は症状の重症度や患者の状態に応じて医師が厳格に管理します。
手術前後の出血予防を目的とした処方では、1日750〜2,000mg程度を3〜4回に分けて服用するのが目安です。ただし術式・年齢・腎機能などにより医師が個別に調整するため、あくまで参考値として捉えてください。入院中の使用の場合は医師・看護師の指示に従って服用してください。
内臓出血や繰り返す鼻血に対する処方でも、用量の範囲は手術前後と同様の1日750〜2,000mg程度ですが、症状や原因疾患・年齢に合わせて医師が厳格に調整します。特に腎機能が低下している方は薬が体内に蓄積されやすいため、通常より少ない用量で調整されることがあります。自己判断で服用量を変えることは避け、処方どおりに服用してください。
小児(子ども)へのトラネキサム酸の処方は、医師が年齢・体格・症状に応じて用量を調整します。用量の目安としては、添付文書の年齢別基準のほか、以下のような推算式(Augsbergerの小児投薬量推算式)が用いられることもあります。
小児量 = 成人量 × ((年齢 × 4 + 20) / 100)
小児(子ども)への処方では、錠剤の飲み込みが難しい乳幼児〜学童期において、主に散剤(粉薬)やシロップが選ばれます(商品名は「トランサミン散」や「トランサミンシロップ5%」などがあります)。
「トランサミン散」と「トランサミンシロップ5%」の1日量の目安は以下のとおりです。処方量は体重・年齢・症状によって異なるため、必ず医師の指示に従ってください。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構「トランサミン錠・トランサミンカプセル・トランサミン散 添付文書」
独立行政法人医薬品医療機器総合機構「トランサミンシロップ5% 添付文書」
トラネキサム酸は医師の処方に基づいて服用する薬であり、用量・用法を守ることが副作用リスクの軽減につながります。自己判断での変更は行わないことが原則です。
処方された用量は医師が症状・体格・既往歴を考慮して決定したものであり、自己判断での増量・減量はリスクを伴います。増量した場合は副作用のリスクが高まる可能性があります。一方で減量や自己中断も、症状の悪化や治療効果の低下につながります。用量に疑問が生じたときは、次回の診察で処方した医師に相談してください。
以下に当てはまる方は、服用前に必ず医師に申告が必要です。
本剤の成分に対し過敏症(アレルギー)の既往歴がある方[禁忌]
トロンビン(止血剤の一種)を使用中の方[併用禁忌]
血栓(脳血栓、心筋梗塞、血栓性静脈炎など)がある方、または血栓症を起こすおそれのある方
消費性凝固障害のある方(ヘパリンなどとの併用が必要)
妊娠中・妊娠の可能性がある方、または授乳中の方
これらに当てはまる場合でも、医師が治療上の有益性が上回ると判断した場合には、適切な管理のもとで処方されることがあります。自己判断で服用を始めたり中止したりせず、必ず医師・薬剤師の指示に従ってください。

トラネキサム酸の服用により、食欲不振、悪心(吐き気)、嘔吐、下痢、胸やけといった消化器症状があらわれることがあります。また、過敏症として発疹やかゆみがあらわれたり、眠気を感じたりすることもあります。まれに重大な副作用として痙攣(けいれん)があらわれることが報告されており、特に人工透析を受けている患者では注意が必要です。
このような症状や異常があらわれた場合は服用を中止し、速やかに医師または薬剤師に相談してください。服用にあたっては自己判断で止めたり方法を変えたりせず、必ず指示された用法・用量を守ってください。
参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構「トラネキサム酸錠「YD」 添付文書」
トラネキサム酸は、止血やのどの痛みなどのほか、自由診療では美容目的としても使用されています。どの用途でも共通しているのは「処方された量を守る」ことです。250mg錠で1回に何錠飲むかは処方箋の指示が最優先であり、自己判断での変更は副作用リスクにつながります。研究では、美容目的において少ない用量でも改善が期待できる可能性が示されており、増量が必ずしも効果の向上につながるわけではありません。用量に疑問が生じたときは、次の診察で処方した医師に確認してください。肝斑・シミの改善にトラネキサム酸を検討しているのであれば、オンライン診療を通じた医師への相談も手軽でおすすめです。
独立行政法人医薬品医療機器総合機構「トラネキサム酸錠「YD」 添付文書」
独立行政法人医薬品医療機器総合機構「トランサミン錠・トランサミンカプセル・トランサミン散 添付文書」
独立行政法人医薬品医療機器総合機構「トランサミンシロップ5% 添付文書」
IJDVL「The optimal dose of oral tranexamic acid in melasma: A network meta-analysis」
第一三共ヘルスケア「トランシーノEX」
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美容皮膚(メディカルスキンケア)治療は、主に内服薬で行われます。市販の化粧品やサプリが肌の表面にアプローチするのに対し、内服薬は体の内側からターンオーバーを整え、肌悩みの根本にはたらきかけます。
治療期間について
肌のターンオーバー周期に基づき、1~2ヶ月後から効果が実感できることが多いです。効果の実感には個人差があるため、定期的に医師の評価を受けながら継続を判断します。
費用について
美容皮膚治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代のほかに初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。時間や費用、人目などの通院の負担が、忙しい方にとって課題となる場合があります。
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