更新日:2026年09月25日

この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
グルタチオンの使用を検討している方の中には、副作用や危険性が心配な方もいるかもしれません。グルタチオン内服薬の副作用は発疹や悪心(吐き気)などで、発現率は0.1%未満とされています。これ以外の副作用や処方薬と市販薬(サプリ)の違いについても、この記事で詳しく紹介していきます。
※この記事で紹介するグルタチオンは、シミやくすみへの承認適応を持ちません。自由診療では、これらの医薬品が持つ作用に着目し、シミやくすみへのアプローチとして用いられることがあります。なお、レバクリの提携医療機関で取り扱う美容皮膚治療で承認適応外として処方している薬は、トラネキサム酸・シナール・ハイチオール・ユベラ・グルタチオンの内服薬5種類です。
グルタチオンは抗酸化作用を持つ成分で、自由診療では美容目的の内服薬として用いられることがあります。医療用医薬品である以上、副作用の可能性もあります。

グルタチオン内服薬の副作用は、添付文書上すべて「0.1%未満」の頻度に分類されています。グルタチオンの副作用には皮膚と消化器系に関連した症状が挙げられており、具体的には以下のとおりです。
服用中にこれらの症状に気づいた場合は、自己判断で服用を続けず、処方した医師または薬剤師に相談するようにしましょう。
グルタチオン内服薬の添付文書では、グルタチオンまたは配合成分に対してアレルギー(過敏症)の既往がある方は服用に注意が必要とされています。薬に含まれる成分でアレルギーを発症した経験がある場合は、服用前に必ず医師に伝えてください。また、服用中に体調の変化を感じたときは早めに医師へ相談することが大切です。
グルタチオンには内服薬(医療用医薬品・健康食品)・点滴・注射など、さまざまな形があります。投与方法によって副作用の現れ方や注意点が異なるため、使用する方法によって、事前に確認すべき内容も変わります。
| グルタチオンの投与方法 | 主な副作用 | 特記事項 |
|---|---|---|
| 内服薬(処方薬:医療用医薬品) | 発疹・食欲不振・悪心(吐き気)・嘔吐・胃痛など | ・医療用医薬品のため処方には医師の診察が必要 ・いずれの副作用も発現率は0.1%未満 |
| 点滴・注射 | アナフィラキシー・発疹・食欲不振・悪心(吐き気)・嘔吐など | ・0.1%未満の頻度で、重篤なアレルギー症状(アナフィラキシー)が現れる場合がある ・高度腎障害などの持病がある方は点滴を受けられない場合がある |
| サプリメント(健康食品) | 食品のため、パッケージに記載がなく不明 | ・医薬品ではなく食品に分類されるため、成分量に多少のばらつきが許容されている ・医薬品副作用被害救済制度の対象外となる点に注意が必要 |
医療機関で処方されるグルタチオン内服薬(錠剤)の副作用は、前の章でも触れたとおり、添付文書の記載に基づくと「0.1%未満」の頻度で出現するとされています。具体的な症状は以下のとおりです。
グルタチオン錠は医療用医薬品として品質管理の基準が定められており、医師の診察を経て処方されます。消化器系の症状(吐き気・胃痛)が出やすい場合は、食後に服用する・水をしっかり飲みながら服用するといった対応が参考になりますが、症状が続くようであれば処方した医師に相談しましょう。なお、韓国などで流行しているグルタチオンフィルムやサプリメントのグルタチオン錠は医療用医薬品とは異なる製品のため、副作用情報の出典元が変わります。
グルタチオン点滴・注射は医療機関で行う投与方法で、消化器官を経由せず成分が血中にダイレクトに届くのが特徴です。なお、自由診療においては、高濃度で投与されるケースもあります。一般的に報告される副作用は以下のとおりです。
点滴・注射でのグルタチオンの投与は、安全のために適切な速度でゆっくり行うのが原則です。ただし、短時間で済ませるメニューや、速度が速すぎる点滴を行った場合は、副作用が現れる場合があるため、注意が必要です。 また、高度腎障害など腎臓の機能が著しく低下している方は、点滴・注射によって投与された成分や水分をうまく排泄・代謝できないことがあるため、点滴・注射を受けられるかを事前に医師へ相談しましょう。
グルタチオンのサプリメント(健康食品)は、医薬品のような厳格な安全評価(治験や承認審査)は受けません。一般に報告される症状としては、消化器系への刺激(胃の不快感・吐き気など)があり、症状の強さや出現度合いには個人差があります。 海外ブランドのグルタチオンサプリは、日本の薬事規制に基づく審査を受けておらず、品質管理の基準も国産の医療用医薬品とは異なります。また、国内・海外のサプリメントはいずれも副作用が出ても医薬品副作用被害救済制度の対象外となるため、公的な救済が受けられない点に注意が必要です。
グルタチオンを服用すると発疹のような皮膚症状が出ることがあります。発疹の発現率は内服薬・点滴・注射ともに0.1%未満とされています。
湿疹と発疹は厳密には異なる概念で、発疹は皮膚に現れる変化の総称であり、湿疹は炎症性の皮膚疾患を指します。グルタチオンの添付文書に記載があるのは「発疹」です。副作用としてだけでなく、アレルギー反応の1つとして皮膚症状が現れるケースも考えられるため、服用後に皮膚のかゆみや赤みなど気になる変化を感じた場合は、速やかに処方した医師または薬剤師に相談してください。
「グルタチオンをやめると白髪が増える」と噂されることがありますが、現時点でこれを支持する医学的報告はありません。
白髪は、主に毛根にあるメラノサイト(メラニンを生成する細胞)の機能低下や消失によって起こります。また、グルタチオンには、メラニンが淡色型から黒色型に変換されるのを抑える「色変換作用」が期待されるという研究があります(なお、この作用は主に点滴・高用量での仮説段階のため断定はできません)。このことが、「グルタチオンがメラニンを抑えているので、やめると白髪になる」という誤解につながったと考えられます。
しかし、グルタチオンの内服・中止がメラノサイトの機能そのものに影響するという報告はなく、「グルタチオンの使用や中止で白髪が増える」という情報は科学的根拠がありません。服用中・中止後に気になる変化があれば、自己判断せず医師にご相談ください。
グルタチオンを使用したいと考えている方の中には、薬の危険性やほかの薬との飲み合わせを心配している方もいるでしょう。ここでは、グルタチオンの添付文書と処方情報に基づいた注意点を紹介します。
グルタチオン内服薬の添付文書では、特定の薬との「禁忌(絶対に使ってはいけない)」の記載はありません。ただし、以下に当てはまる方は服用前に必ず医師に相談してください。
持病がある方やほかに薬を服用している方は、服用前に医師へ必ず申告のうえ、処方を受けるかどうかの判断を医師に委ねることが大切です。
グルタチオン内服薬の添付文書には、特定の薬との「併用禁忌」「併用注意」の記載はありません。ただし、グルタチオンを含む別の製剤(タチオンなど、同一成分の製品)との同時使用は、成分の過剰摂取になる可能性があるため避けましょう。 また、市販のビタミンCサプリやビタミンEサプリを同時に服用している場合は、成分の重複が生じることがあります。飲み合わせについて不安がある場合は、必ず処方前の問診時に医師へ申告してください。

グルタチオンの添付文書には「併用禁忌」の記載はありませんが、「どんな薬と組み合わせて飲んでも問題ない」という意味ではありません。同じ成分を含む製品が重なることや、持病の治療薬との組み合わせで体への影響が変わるケースがあります。市販のサプリを自己判断で複数組み合わせるより、医師の診察において服用中の薬やサプリをすべて申告し、自分に合った薬を処方してもらう方が安心です。
「グルタチオンを経口摂取しても意味がない」「サプリは効果なし」と言われることがありますが、これには一定の科学的背景があります。一方で、医療機関で処方される内服薬とサプリメントでは性質や管理基準が異なるため、「グルタチオンを経口摂取しても効かない」とは一概には言い切れません。両者の違いを整理します。
「グルタチオンのサプリには効果がない」と言われる理由として、グルタチオンの消化・吸収の流れに原因があります。
グルタチオンは、グリシン・システイン・グルタミン酸という3種類のアミノ酸がつながったペプチドです。経口摂取した場合、消化の過程でこれらのアミノ酸に分解されてしまうため、グルタチオンのまま吸収・利用されにくいという問題があります。市販のサプリメント(海外ブランドを含む国内外のグルタチオンサプリ)は法律上「食品」に分類されており、医薬品のような厳格な含量規格(表示量の95〜105%内であることの保証)がありません。製品によって実際の含有量にばらつきが生じる可能性もあるため、製品に含まれるグルタチオンの含有量がそもそも低いせいで十分な効果が得られない、というケースもみられます。
サプリメントのグルタチオンと異なり、医療機関で処方されるグルタチオン内服薬は医薬品として製造・品質管理の基準が定められており、記載された含有量が一定の範囲内に保たれています。また、医師の診察を経て処方されるため、服用量や期間を医師と相談しながら調整できるでしょう。 ただし、グルタチオン内服薬についても、美容目的での経口摂取の吸収効率については研究が続いている段階です。自由診療として処方される場合は、その旨の説明と適応外処方への同意確認のうえで服用することになります。グルタチオンの内服を始めたいという方は、医師の説明を十分に聞いたうえで検討しましょう。
ここでは、グルタチオンの副作用や効果について多く寄せられる質問にお答えします。
グルタチオンはがん(癌)に効果がありますか?
グルタチオンは強い抗酸化作用を持ち、がんの予防や抗がん剤による副作用の軽減を探る研究が国内外で行われています。ただし、現時点でグルタチオン内服薬のがんへの有効性は確認されていません。がんに関する治療・予防については、専門の医療機関へご相談ください。
還元型グルタチオンと通常タイプで副作用は違いますか?
グルタチオンには酸化型と還元型(GSH)があり、活性を持つのは還元型です。医療用のグルタチオン内服薬は還元型として製造されています。市販のサプリにも「還元型」を謳う製品がありますが、基本的な副作用(消化器症状・発疹)の報告内容に明確な差は確認されていません。なお、副作用に関する情報は、医療用医薬品の添付文書を参考にするとよいでしょう。
グルタチオンの副作用はいつごろに現れますか?
副作用が現れるタイミングは個人差がありますが、消化器系の症状(吐き気・胃痛など)は服用後比較的早い段階で現れることがあります。発疹などの皮膚症状は、アレルギー反応として服用開始後に起こる場合があります。服用を始めてから体調の変化に気づいた場合は、自己判断せず早めに医師または薬剤師に相談してください。
グルタチオンの副作用は、発疹・食欲不振・吐き気・胃痛などで、いずれも出現確率は0.1%未満です。また、グルタチオンを使用すると「白髪になる」といった情報もみられますが、白髪については科学的根拠のある副作用とは言えません。 グルタチオン配合のサプリも販売されていますが、処方薬と違って厳格な含有規定がないうえ、サプリと処方薬では成分量や品質管理の基準が異なります。グルタチオンの処方薬を服用したい場合は、副作用リスクを含む服用条件をきちんと確認したうえで、医師への相談を検討しましょう。
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「グルタチオン錠100mg『ツルハラ』 添付文書」 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「タチオン錠50mg/100mg 添付文書」 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「タチオン注射用100mg/200mg 添付文書」 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「グルタチオン注射用200mg『NIG』 添付文書」 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「Q3 救済の対象となる健康被害とはどのようなものですか」
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美容皮膚(メディカルスキンケア)治療は、主に内服薬で行われます。市販の化粧品やサプリが肌の表面にアプローチするのに対し、内服薬は体の内側からターンオーバーを整え、肌悩みの根本にはたらきかけます。
治療期間について
肌のターンオーバー周期に基づき、1~2ヶ月後から効果が実感できることが多いです。効果の実感には個人差があるため、定期的に医師の評価を受けながら継続を判断します。
費用について
美容皮膚治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代のほかに初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。時間や費用、人目などの通院の負担が、忙しい方にとって課題となる場合があります。
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