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更新日:2024/04/24

バイアグラジェネリックと先発医薬品の違いは?安全性についても解説

この記事のまとめ
  • ジェネリック医薬品は、先発医薬品と有効成分の量が同じであり、同様の効果が得られる
  • バイアグラとバイアグラジェネリックの効果はほとんど同じである
  • バイアグラとバイアグラジェネリックの主な違いは値段である
  • バイアグラジェネリックは、1錠あたり500~1,000円で購入できる
  • バイアグラジェネリックは安全性が保証されている国内製を使用する

バイアグラの服用を考えている方の中には、先発薬とジェネリック医薬品とどちらがよいか悩んでいるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。バイアグラジェネリックは、バイアグラと同等の有効成分が含まれており、効果もほとんど同じです。

本記事では、ジェネリック医薬品について、バイアグラとバイアグラジェネリックの比較、バイアグラの使用方法や服用する際の注意点を解説します。また、バイアグラジェネリックの安全性や購入方法、効果が実感できないときの対処法についてもお伝えします。

ジェネリック医薬品とは

ジェネリック医薬品とは、先発医薬品と有効成分の量が同じであり、効能・効果、用量が同一の医薬品のことです。

バイアグラのジェネリック医薬品は、有効成分であるシルデナフィルを先発医薬品と同一量含んでおり、効果はほとんど同じです。

ジェネリック医薬品が先発医薬品と違う点は、開発時に先発医薬品と異なる添加剤を使用できる点です。添加剤の成分や配合されている量が、先発医薬品と違っても有効性や安全性、服用後の血中濃度に違いが出ないように、生物学的同等性試験と呼ばれるいわゆる治験を実施して、データを提出する決まりがあります。

また、ジェネリック医薬品の製造・販売の承認を得るためには、医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(GMP)に適合している必要があります。承認審査を得た後も、都道府県により、定期的に基準が守られているかチェックされるため、管理体制も安全であるといえます。

バイアグラとバイアグラジェネリックの比較

バイアグラとバイアグラジェネリックの比較するものは下記の3つです。

  • 効果の比較
  • 値段の比較
  • 錠剤の比較

それぞれ見ていきましょう。

効果の比較

バイアグラとバイアグラジェネリックは、有効成分であるシルデナフィルを同一量含んでいるため、勃起の発現効果はほとんど同じといえます。

バイアグラはPDE5阻害薬と呼ばれています。PDE5は、海綿体の平滑筋に情報を伝達するcGMP(サイクリックグアノシン一リン酸)という酵素を不活化させる働きがあり、これにより勃起の発現・維持が難しくなってしまいます。

バイアグラを服用するとcGMPがPDE5によって不活化されるのを防止し、勃起の発現・維持に期待できます。

バイアグラを服用する際は、性行為の1時間前を目安に水で服用します。バイアグラの作用時間は、約7~8時間で、約1時間後に高い効果を発揮します。

後発医薬品は、製薬会社によって開発時に独自の改良を行います。しかし、安全性や有効性について基本的な違いがないため、安心して服用できます。

値段の比較

バイアグラとバイアグラジェネリックでは、バイアグラジェネリックの方が安く購入することが可能です。バイアグラの1錠あたりの値段は1,000~1,500円ですが、バイアグラジェネリックは、500~1,000円で購入できます。

ED治療薬であるバイアグラジェネリックは、基本的に保険適用ができず自費診療です。クリニックによって値段が異なるため、事前に値段を比較しておきましょう。

バイアグラジェネリックの方が安くなる理由は、研究開発費が安くなるからです。厚生労働省によると、新薬開発にかかる研究開発費用は約300億円ですが、後発医薬品の研究開発費用は約1億円といわれています。開発にコストがかからない分、販売価格を下げられるというわけです。

長期的に使用する可能性の高いバイアグラを経済的に負担と感じる方は、ジェネリック医薬品の使用を検討すると良いでしょう。

参考:厚生労働省「ジェネリック医薬品への疑問に答えます~ジェネリック医薬品 Q&A~

錠剤の比較

バイアグラとバイアグラジェネリックの錠剤は、各メーカーによって差があります。バイアグラジェネリックの中には、飲みやすさに配慮してフィルム状に変更されている薬剤もあります。

錠剤を飲むのが苦手な方は、フィルム状のバイアグラを検討することも可能です。

関連記事:「バイアグラの効果や特徴は?副作用の対処法や料金相場まで詳しく解説

バイアグラジェネリックとED治療薬の比較

バイアグラジェネリックをバイアグラ以外のED治療薬と比較してみましょう。

バイアグラジェネリック(シルデナフィル)レビトラ(バルデナフィル)シアリス(タダラフィル)
効果発揮時間1時間後30分~1時間後30~2時間後
半減期3~5時間4~5時間17.5時間
持続時間7~8時間7~8時間36時間
副作用頭痛
ほてり
視覚障害
消化不良
めまい
など
ほてり
頭痛
鼻炎
眼症状
消化不良
など
頭痛
ほてり
消化不良
背部痛
鼻閉
など
飲食の影響吸収・効果発現の遅延高脂肪食で効果減弱なし
値段ジェネリック
500~1,000円
ジェネリック
1,000〜2,000円
ジェネリック
約1,500円

参考:昭和学士会誌「男性機能障害

バイアグラジェネリックは、他の2つと比較して値段が安く、半減期が短い点が特徴です。

バイアグラジェネリックは1錠約500円から購入可能で、初めてED治療薬を使用する方も試しやすい金額になっています。

バイアグラジェネリックは、薬の成分が代謝され半分になるまでの半減期が短いため、血中濃度が高くなりにくいメリットがあります。半減期が長いと、繰り返し使用する際に血中濃度が高くなってしまう可能性があります。

他の2つと比較して、デメリットになる点は食事の影響を受けやすいことです。バイアグラジェネリックは、食後や飲酒後に服用すると吸収力が低下し効果が弱くなると報告されています。食事をする場合は、食事の影響を受けにくいED治療薬がおすすめです。

バイアグラジェネリックを使用する方は、なるべく空腹時に服用することをこころがけ、食後に服用する場合は2時間以上の間隔を空けると良いでしょう。

参考:日本性機能学会/日本泌尿器科学会「ED診療ガイドライン[第3版]

バイアグラジェネリックを服用する際の注意点

バイアグラジェネリックを服用する際の注意点は以下のとおりです。

  • バイアグラジェネリックには副作用がある
  • バイアグラジェネリックを服用できない人がいる

それぞれ解説します。

バイアグラジェネリックには副作用がある

バイアグラジェネリックには、主に下記の副作用があります。

  • 頭痛
  • ほてり、潮紅
  • 消化不良
  • 鼻炎
  • 動悸
  • めまい

頭痛やほてりは血管拡張により神経が刺激されたり、血流が増えたりして起きる副作用であり一過性であることがほとんどです。消化不良や鼻炎、めまいも軽度であり、一過性であると報告されています。

上記の副作用が性行為中に出現した場合は、途中でも少し休憩を挟みましょう。確率は低いものの、長期的に副作用が続く場合はかかりつけの医師に相談するようにしましょう。

参考:日本性機能学会/日本泌尿器科学会「ED診療ガイドライン[第3版]」

バイアグラジェネリックを服用できない人がいる

バイアグラジェネリックを服用できない人は下記に当てはまる方です。

  • 低血圧・高血圧である
  • 硝酸薬を服用している
  • アミオダロンを服用している
  • リオシグアトを服用している
  • 重度の肝機能障害がある
  • バイアグラジェネリックにアレルギーがある
  • 網膜色素変性症を発症している
  • 過去6カ月以内に心不全や狭心症、心筋梗塞、脳梗塞やなどを発症している

バイアグラジェネリックは、血管拡張作用があるため低血圧の方や、血圧を下げる薬(硝酸薬・リオシグアト)を服用している場合、相乗効果により血圧が下がりすぎる可能性があります。

アミオダロンを服用している方は、バイアグラジェネリックを服用するとQT延長といわれる心臓のリズムに問題が生じる不整脈を起こす危険性があります。

重度の肝機能障害がある方は、肝臓の機能である薬剤の代謝・排泄がうまく行えません。代謝・排泄ができないと、バイアグラジェネリックの血中濃度が保たれたままとなり副作用が出現しやすくなります。

6カ月以内に心不全や狭心症などの循環器疾患を発症した方は、性行為により心臓に負荷がかかり再発する可能性があるため、バイアグラジェネリックの処方が禁止されています。6カ月以内に脳梗塞を発症している方は、血液循環のために血圧を一定に保つ必要があり、バイアグラジェネリックを服用すると血圧が下がってしまうため服用できません。

バイアグラジェネリックを服用できないと知らずに自己判断で服用すると、危険なため必ず医師に相談して服用しましょう。

バイアグラジェネリックの安全性

バイアグラジェネリックの安全性について、国内製と海外製に分けて解説します。

国内製のバイアグラジェネリックの安全性

国内で製造されているバイアグラジェネリックは、先発品と安全性に違いはないため、安全に服用することができます。国内のバイアグラジェネリックは、独自の開発を行う際も、日本薬局方の製剤総則の規定を守る必要があり、治療効果を阻害する物質は使用できません。

もし、粗悪な原薬を使用してジェネリック医薬品が作られた場合は、承認審査で認められません。承認審査で認められた医薬品のみがジェネリック医薬品として提供されているため、国内のバイアグラジェネリックの安全性は高いといえます。

参考:厚生労働省「ジェネリック医薬品への疑問に答えます~ジェネリック医薬品 Q&A~

海外製のバイアグラジェネリックの危険性

タイやインドで販売されている海外性のバイアグラジェネリックのカマグラ・シラグラ・カベルタなどは日本では未承認であり、安全性の保証がされていません。

海外製のバイアグラジェネリックは、インターネット通販の利用で購入すること自体は可能です。しかし、海外のインターネット通販では偽造品の可能性が高く、55.4%と約半数が偽造品であったと報告されています。

偽造品には、有効成分のシルデナフィルの含有量が少ないだけでなく、本来入っていない成分(アンフェタミンやカフェイン)や汚染物(セメントや塗料用インク)が含まれている可能性があります。偽造品と知らずに服用し、低血糖を起こした健康被害も報告されており安全性が高いとは言えません。

安全性の保証がされていない薬を服用して健康被害を起こさないように、インターネット通販の利用は控えましょう。

参考:日本性機能学会/日本泌尿器科学会「ED診療ガイドライン[第3版]

バイアグラジェネリックの入手方法

バイアグラジェネリックを購入する方法は、病院・クリニックで対面診療、もしくはオンライン診療を受けて医師の処方が必要です。それぞれ購入方法を解説します。

病院・クリニック

病院・クリニックで購入する手順は下記の流れです。

  1. 泌尿器科やED治療を行っているクリニックを受診する
  2. 問診表を記載する
  3. 医師の診察を受ける
  4. 医師に処方箋を発行してもらう
  5. クリニックもしくは薬局でバイアグラジェネリックを購入する

ED治療を専門に行っているクリニックは予約制が多く、事前に予約が必要なため予約方法をホームページで確認しておきましょう。泌尿器科では、予約せず診察を受けられるクリニックがあります。

問診票には、現在悩んでいる症状を記載しましょう。バイアグラジェネリックを使用したい場合は、医師の診察時にジェネリック医薬品を利用したい旨を伝えます。

医師に処方箋を発行してもらったら、薬局やクリニックでバイアグラジェネリックを購入可能です。不妊症の治療目的以外はバイアグラジェネリックは基本的に自費診療となり、保険診療が使えない点には注意してください。

オンライン診療

オンライン診療でバイアグラジェネリックを購入する手順は下記のとおりです。

  1. オンライン診療を行っているクリニックを予約する
  2. オンラインで問診票に回答する
  3. 医師の診察を受け、薬を処方してもらう
  4. 薬の料金を支払う
  5. バイアグラジェネリックが自宅に届く

オンライン診療を受ける際は、事前に日時を決めて予約します。予約方法はクリニックによって異なりますが、メールやお問い合わせフォーム、LINEで友だち登録をして予約するケースが多いです。

問診は、予約が完了するとWebやメールなどで症状を記載する方法と、診察時に医師から電話で行う方法があります。

予約した日時になると、電話やビデオ通話などでオンライン診療が行われます。顔を合わせたくない場合は、電話診療を選択するのがおすすめです。

診察後は、医師に薬を処方してもらい、代金を支払います。代金の支払方法は、クレジットカード決済や振込、代引きなどクリニックによって方法が選べます。

支払完了後は、バイアグラジェネリックが自宅に届いたり、処方箋を指定した場所に送ってもらったりすることが可能です。自宅に届く際は、中身がバイアグラジェネリックであることが分からないように配慮して送ってもらえることも多いため安心です。

処方箋を送ってもらった場合は、自分で薬局に向かい、バイアグラジェネリックを購入します。

バイアグラジェネリックを自宅に届けてもらえるのか、処方箋が送られてくるのかはクリニックによって異なるため事前に確認しておきましょう。

バイアグラジェネリックが効かないと感じるときの対処法

バイアグラジェネリックが効かないと感じるときの対処法は、下記を確認してみましょう。

  • 服用方法は正しいか
  • 心理的な問題がないか

正しい服用方法は、性行為の1時間前を目安に水で服用することです。性行為の直前に内服したり、ジュースやお酒で服用すると、正しい効果を発揮できません。

バイアグラジェネリックは、食事に影響されやすい薬剤です。食事によって吸収力が低下するため、食後すぐに服用していないか振り返ってみましょう。

心理的な問題として、今までバイアグラを内服しており、バイアグラジェネリックに対して不安があったり、ストレスがかかっていたりすると効果を発揮できない場合があります。

ジェネリック医薬品に対して不安があると、「プラセボ効果」といわれる心理的な問題により効かないと感じるかもしれません。ジェネリック医薬品に不安があり効果を実感できない場合は、先発医薬品のバイアグラへの変更も検討するとよいでしょう。

現在内服しているバイアグラジェネリックの用量が25mgの場合は、医師と相談して増量の検討も対処法の1つです。

まとめ

バイアグラジェネリックは、バイアグラと同等の有効成分が含まれており、安全性が確立されたED治療薬です。バイアグラと比較して研究開発費のコストが少ないため、バイアグラよりも安く購入できます。

バイアグラジェネリックを購入する際は、安全性が保証されている国内製を服用しましょう。バイアグラジェネリックを服用するために、クリニックを受診してED治療を始めましょう。

レバクリでは、ED治療薬のオンライン処方を行っています。場所や時間にとらわれずにビデオチャットや電話で診察が受けられ、処方された薬は自宅など好きな場所に届きます。診察は無料なので、ぜひご予約ください。

この記事の監修:

牧野 潤医師

慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会専門医。 医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域にて従事。 現在は慶應義塾大学医学部助教、美容医療を主としたJSKINクリニックを経営・監修、オンライン診療サービス「レバクリ」監修。

<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS) 日本乳癌学会