更新日:2025年01月21日
ED治療薬「メガリス」の効果とは?シアリスとの違いも解説
- メガリスはシアリス(タダラフィル)のジェネリック医薬品のひとつである
- メガリスの製造元はインドのマクレオーズ社で、日本国内では未承認
- タダラフィルの効果は36時間持続し、食事の影響を受けにくい
- メガリスは偽造品の危険性があり、重篤な副作用リスクや救済制度対象外となる
- シアリスは国内で承認されたED治療薬で、医師の処方が必要
ED(勃起不全)に悩む男性にとって、治療薬選びは重要な課題です。中でもインド製のED治療薬として知られているのが、「メガリス」です。
しかし、メガリスの効果や注意点、同じくED治療薬として知られるシアリスとの違いについて、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。本記事では、メガリスの効果と特徴について解説するとともに、シアリスとの違いについても比較していきます。EDでお悩みの方は、ぜひお読みください。
ED治療薬「メガリス」とは?
ED治療薬「メガリス」を知るうえで押さえておきたいポイントは、次の2つです。
- メガリスはシアリスジェネリックのひとつ
- 製造元はインドのマクレオーズ社
それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。
メガリスはシアリスジェネリックのひとつ
メガリスは、シアリスのジェネリック医薬品の1つです。シアリスは、2007年にバイアグラやレビトラに続いて3番目に日本国内で承認されました。タダラフィルが有効成分のED治療薬です。
メガリスも、同じくタダラフィルを有効成分とし、シアリスと比べても比較的安価です。有効成分が同じであるため、シアリスと同様の効果が期待できます。しかし、インドの製薬会社が製造しているメガリスは、日本国内では承認されていません(2024年6月現在)。
製造元はインドのマクレオーズ社
メガリスは、インドのマクレオーズ社(Macleods Pharmaceuticals Ltd.)によって製造されています。マクレオーズ社は、主にジェネリック医薬品の研究・製造・開発を行っており、結核・マラリア・HIV治療薬のジェネリックも手がけています。売上が、インド国内でトップ10に入る企業です。
同社は、アメリカのFDA(食品医薬品局)やWHOから製造承認を得ています。ただし、メガリスは日本では承認されていないため、日本国内での医師による処方は認められていません。
メガリスの有効成分「タダラフィル」の効果
メガリスは、タダラフィルを有効成分とするED治療薬です。ここでは、タダラフィルの効果について解説します。タダラフィルの特徴として挙げられるのは、次の2つです。
- 効果の持続時間は36時間
- タダラフィルは食事の影響を受けにくい
それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。
効果の持続時間は36時間
タダラフィルの特徴は、効果が36時間持続することです。金曜日に内服すると、日曜日まで効果が続きます。この特徴から、欧米では「ウィークエンドピル」とも呼ばれています。
タダラフィルを服用しても、性的な興奮や刺激がなければ勃起は起こりません。つまり、性欲を増加させる精力剤のような効果はないのです。
タダラフィルは食事の影響を受けにくい
タダラフィルは、他のED治療薬と比較して、食事やアルコールの影響を受けにくい特性を持っています。しかし、過度のアルコール摂取は避けるべきです。
勃起機能には、副交感神経が重要な役割を果たします。アルコールは副交感神経の活動を抑制するため、タダラフィルを使用しても効果が十分に得られないことがあるためです。さらに、アルコールを大量に摂取した状態でタダラフィルを使用すると、めまいや立ちくらみなどの副作用が発生するリスクは高まるといわれています。
タダラフィルは服用後約1時間で効果が表れ、3〜4時間でピークに達します(個人差はあります)。タダラフィルは食事の影響を受けにくいため、食後に服用しても効果が得られますが、食前の服用が理想的です。
メガリスの有効成分「タダラフィル」の副作用
タダラフィルの副作用に挙げられるのは、頭痛・潮紅・ほてり・消化不良などです。
ED治療薬は、陰茎の血管を広げて血流を増加させることで、自然に近い勃起を助ける効果があります。この血管拡張作用は、陰茎に限りません。体の他の部分にも影響を及ぼすため、副作用が生じることがあります。これらの副作用は時間が経つにつれて和らぐことが多いです。
発疹や蕁麻疹、顔のむくみ、重度の肌荒れといった症状が現れた場合は、薬の成分に対するアレルギーの可能性があります。服用を中止し、医師の診察を受けましょう。
ED治療薬「メガリス」の危険性と注意点
メガリスは、国内未承認のED治療薬です。そのため、医療機関やドラッグストアでは購入できません。海外通販サイトで取り扱いがあるものの、服用には以下のような危険性が考えられます。
- 偽造医薬品の可能性がある
- 重篤な副作用を引き起こすリスクがある
- 医薬品副作用被害救済制度の対象外になる
それぞれの内容について解説します。購入を検討している方は、危険性や注意点もしっかり押さえておきましょう。
偽造医薬品の可能性がある
個人輸入の医薬品の中には、偽造された薬や低品質な薬、有効成分がまったく含まれていない薬である場合があります。実際に、国内のED治療薬を開発する4社が共同で行った調査によると、インターネットを通じて購入可能なED治療薬の約40%が偽造品であることが明らかになりました。
2009年以降、その数は減少傾向にありますが、インターネットで購入できるED治療薬には依然として多くの偽造品が流通しています。これらの偽造品には、有効成分が過剰または不足しているもの、まったく含まれていないもの、不純物が混入しているものなどが報告されています。
「安価だから」といって、ネットを通じて海外のED治療薬を購入することはおすすめできません。シアリスの偽物を服用した結果、「気分が悪くなった」「吐き気がした」「下痢をした」といった報告が病院にも寄せられているため、十分に注意してください。
参考:ファイザー株式会社 バイエル薬品株式会社 日本新薬株式会社 日本イーライリリー株式会社「インターネットで入手したED治療薬の約4割が偽造品」
重篤な副作用を引き起こすリスクがある
タダラフィルを含むシアリスのジェネリック医薬品には、特定の持病や他の薬との併用によっては、重大な副作用を引き起こす可能性があります。これには禁忌薬との併用や、併用禁忌薬との同時服用が含まれます。薬の組み合わせについては専門的な知識が必要であり、医師の判断が必須です。
さらに、性行為は血圧や心拍数、心筋の酸素消費を増加させます。心血管系の疾患がある人は、性行為そのものを避ける必要があるでしょう。
参考:日本新薬株式会社「インタビューフォーム シアリス®錠 医療関係者の皆さまへ」
医薬品副作用被害救済制度の対象外になる
未承認薬を使用した場合、医薬品副作用被害救済制度を利用できません。医薬品副作用被害救済制度とは、薬の副作用による健康被害が発生した際に治療費などの給付金を受けられる制度のことです。
メガリスは国内で承認されていない薬品であるため、この救済制度の対象にはなりません。
メガリスとシアリスの違いを比較
日本未承認であるメガリスを通販サイトなどで購入するのには、リスクが伴います。一方で、メガリスと有効成分を同じくする「シアリス」であれば、安全性を担保したうえで同等の効果が期待できます。
シアリスの特徴は、以下の2つです。
- シアリスは国内で承認されているED治療薬
- シアリスは医師による処方で購入できる
それぞれの内容について解説します。メガリスとシアリスの違いを理解しましょう。
シアリスは国内で承認されているED治療薬
メガリスと異なり、シアリスは日本国内で承認されているED治療薬です。この薬の主成分であるタダラフィルには、EDを引き起こすPDE-5(5型ホスホジエステラーゼ)という酵素の活動を抑制することにより、勃起を助ける効果があります。
シアリスは、2007年に日本イーライリリー株式会社から発売されました。また、2020年以降、シアリスのジェネリック医薬品が国内で認可されています。ジェネリック医薬品はシアリスと同様の効果が期待され、より手頃な価格で購入可能です。
シアリスは医師による処方で購入できる
シアリスは「処方箋医薬品」に指定されています。そのため、医師の診察を受け、処方箋をもらわなければ購入できません。シアリスを購入する方法は、以下の2つです。
- 医療機関を受診する
- オンライン診療を利用する
医療機関を受診する場合は、泌尿器科や男性科などの医療機関を受診しましょう。医師が診察を行い、EDの状態や体質に合致するかどうかを判断したうえで、処方箋を発行してくれます。
オンライン診療では、医師とのビデオ通話やチャットによる診察を受け、処方箋をもらうことが可能です。診察後、薬は自宅まで配送されます。レバクリのオンライン診療でも、症状に応じてシアリスの処方が可能です。
まとめ
本記事では、勃起力の低下に悩む方に向けて、メガリスの効果と特徴やシアリスとの違いについて解説しました。メガリスはシアリスジェネリックのひとつであるものの、国内未承認のED治療薬です。メガリスの服用には、以下のような危険性が考えられます。
- 偽造医薬品の可能性がある
- 重篤な副作用を引き起こすリスクがある
- 医薬品副作用被害救済制度の対象外になる
メガリスと有効成分を同じくするシアリスの特徴は、以下の2つです。
- 国内で承認されているED治療薬
- 医師による処方で購入できる
レバクリでは、ED専門のオンライン処方を行っています。場所や時間にとらわれずにビデオチャットや電話で診察が受けられ、処方された薬は自宅など好きな場所に届きます。診察は無料なので、ぜひご予約ください。
この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会専門医。 医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域にて従事。 現在は慶應義塾大学医学部助教、美容医療を主としたJSKINクリニックを経営・監修、オンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS) 日本乳癌学会