更新日:2025年08月04日
勃起力の低下が気になり、「ペニスへの血流を良くするにはどうすればいい?」と考えている方もいるかもしれません。ペニスへの血流を良くするには、有酸素運動を行ったり飲酒・喫煙習慣を見直したりすることが大切です。
本記事では、勃起力が低下する原因やペニスへの血流を良くして勃起力を上げる方法について解説します。また、ED治療薬を服用したい場合に便利なオンライン診療についても解説するため、勃起力の低下に悩んでいる方は参考にしてください。
勃起は、血液が陰茎海綿体に流入することで引き起こされる現象です。陰茎海綿体は、細い血管が多数集まったスポンジ状の構造をしています。
平常時のペニスは、海綿体へ通じる血管やその周囲の平滑筋が収縮しているため、血液は海綿体内に多く流れ込みません。しかし、性的刺激を受けると脳の中枢神経が興奮して一酸化窒素が分泌され、平滑筋が弛緩することで、血液が海綿体内に多く流入します。その結果、血液の圧力によって海綿体が膨張し、硬くなることで勃起が生じます。
まったく勃起しない、十分な硬さが得られない、あるいは勃起を維持できないといった理由で、満足な性行為が行えない状態をED(勃起障害)といいます。EDは原因によって、「器質性ED」「心因性ED」「薬剤性ED」「混合性ED」に分類されます。
器質性EDは、血管や神経など、身体の障害が原因で生じるED(勃起障害)です。とくに、生活習慣病のリスクが高まる40〜60代に多いといわれています。
器質性EDの代表的な原因の1つが、動脈硬化です。動脈硬化は、加齢のほか高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病によって引き起こされます。血管が硬くなると弾力性が失われ、血液を十分に運べなくなるため、勃起に必要な血流を確保できません。その結果、勃起が起こりにくくなったり、十分な硬さを得られなくなったりするEDの症状が現れます。
心因性EDは、心理的・精神的なストレスが原因で勃起力が低下する状態を指します。具体的な原因として、日常生活でのストレスやパートナーとの不和、過去の性交に関するトラウマなどが挙げられます。
朝立ちや夜間勃起があり、マスターベーションは行えるものの、性行為のときになると勃起しない場合は、心因性EDの可能性があります。
服用している医薬品の副作用によって勃起力が低下するのが薬剤性EDです。とくに、うつ病などの精神疾患に使用される医薬品は、脳内の神経伝達に影響を与えるものもあるため、副作用としてEDの症状が現れる可能性があります。
精神疾患に関する医薬品以外にも、降圧剤やステロイド剤、AGA治療薬・前立腺肥大治療薬といった男性ホルモン抑制剤も、薬剤性EDの原因となる場合があります。原因となる医薬品を中止または変更することで改善する可能性がありますが、自己判断で中止することはせず、まずはかかりつけ医に相談することが大切です。
混合性EDは、器質性ED・心因性ED・薬剤性EDのいずれかが複合したタイプのEDです。たとえば、器質性EDによって性行為がうまくいかず、その失敗体験がトラウマとなり心因性EDを引き起こすケースが挙げられます。
EDは一つの原因だけで起こることは少なく、複数の原因が重なって起こることが多いとされています。混合性EDの場合、特にどの原因が主なのかを検討することも治療において大切になります。
勃起には血流が関係しており、勃起力を上げるにはペニスへの血流を高めることが大切です。ペニスへの血流を高める方法として、以下の4つが挙げられます。
それぞれの方法について解説します。
EDの症状に悩んでいる方は、下半身の筋肉を中心に鍛える筋トレや有酸素運動を取り入れると、血流が改善し、勃起力の向上が期待できます。運動習慣がない方は、自宅で手軽に始められるトレーニングから取り入れてみるとよいでしょう。
ここからは、おすすめの運動方法をご紹介します。
ケーゲル体操(骨盤底筋体操)は、EDの予防や改善に効果があるとされる体操です。恥骨尾骨筋や球海綿体筋といった骨盤底筋を鍛えることで陰茎への血流が増え、勃起力の向上効果が期待できます。
ケーゲル体操の手順は、以下のとおりです。
上記を10回繰り返すのを1セットとして、1日3〜5セットを目安に行いましょう。トレーニング中は自然な呼吸を心がけるとともに、腹筋や臀部の筋肉を使わず、骨盤底筋だけを収縮させるイメージで行うのがポイントです。
スクワットなどの下半身の筋トレを取り入れると、ペニスへの血流が増え、勃起力の向上が期待できます。
スクワットの具体的なやり方は、以下のとおりです。
この動作を10回繰り返して1セットとし、1日3セットを目安に行ってみてください。
ランニングやジョギングなどの有酸素運動を行うと、血液循環が促進され、ペニスへの血流も改善するため、勃起力の向上に効果的です。また、脂肪を燃焼させる効果も期待できるため、EDの原因となる生活習慣病の予防にも役立ちます。
おすすめの有酸素運動は、ランニングやジョギング、ウォーキング、サイクリング、水泳などです。1回あたり30〜40分程度を目安に、週に3回以上の頻度で継続することを目指しましょう。
勃起力を高めるために栄養バランスのとれた食事をとりつつ、勃起力向上に役立つ栄養素を意識的に摂取しましょう。
たとえば、亜鉛は男性ホルモンのテストステロンの分泌を促進する栄養素です。亜鉛が豊富な食べ物としては、牡蠣やチーズ、豚肉などが挙げられます。亜鉛を摂取するときは、吸収率を高めるビタミンCを一緒に摂るとよいでしょう。
青魚に多く含まれるDHAやEPAは、中性脂肪を減らし血流改善に役立つ栄養素です。さらに、シトルリンは一酸化窒素の生成を促進し、血管を拡張して血流を改善する効果があります。シトルリンを豊富に含む食べ物は、スイカやメロン、きゅうりなどです。
過度な飲酒や喫煙習慣はペニスへの血流や神経の働きに悪影響を与え、勃起力の低下を招くでしょう。長期間にわたって過度な飲酒を続けると動脈硬化や高血圧などを引き起こし、血管や神経系に深刻なダメージを与える可能性があります。
喫煙は血管や神経、ホルモン分泌などに悪影響を与え、「勃起しない」「十分な硬さが維持できない」といったEDの症状を引き起こす原因になります。飲酒や喫煙をやめるのが難しい場合は、まずは量や回数を少しずつ減らすことを心掛けましょう。
食生活や運動習慣を見直しても症状が改善されない場合や、短期間で効果を実感したい方は、ED治療薬の服用を検討しましょう。ED治療薬は血管を拡張し、ペニスへの血流を促進することで、勃起をサポートします。とくに器質性EDの場合、ED治療薬を服用することで動脈硬化による血行不良を改善し、ペニスへの血流を増やせます。
また、心因性EDの場合もED治療薬は有効です。ED治療薬によって勃起力が高まることで、自信が回復し、性交時の不安や緊張を和らげる助けになります。
ED治療薬は市販されておらず、服用するには医師の処方が必要です。
ED(勃起障害)治療薬の処方を受けるなら、オンライン診療を活用するのがおすすめです。
オンライン診療なら、忙しくて病院に行く時間が取れない場合でも、空いた時間を利用して受診することが可能です。また、プライバシーが気になるケースでも、オンライン診療なら人目を気にせずに相談できます。
ED治療薬の処方を受けられるだけでなく、症状や状況に合わせたアドバイスも得られるため、安心して治療を進められるでしょう。
勃起力を上げるには、ペニスへの血流を増やすことが欠かせません。ペニスへの血流を良くする方法としては、ケーゲル体操やスクワット、有酸素運動、亜鉛やDHA・EPAなどの栄養素の摂取、飲酒・喫煙習慣の見直しがおすすめです。生活習慣を改善しても十分な効果が得られない場合には、医師の診察を受けてED治療薬を服用するとよいでしょう。
レバクリでは、ED治療薬のオンライン処方を行っています。場所や時間にとらわれずにビデオチャットや電話で診察が受けられ、処方された薬は自宅など好きな場所に届きます。診察料は無料なので、ぜひご予約ください。
この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)