更新日:2025年09月03日
「EDの症状にはどのようなものがあるか知りたい」という方もいるでしょう。「勃起までに時間がかかる」「中折れすることがある」といった場合は、EDの可能性があります。
この記事では、EDの種類や原因、症状などを解説します。EDの治療法についても解説するので、EDでお悩みの方はぜひ参考にしてください。
ED(Erectile Dysfunction)とは、勃起不全や勃起障害を意味する用語です。
EDは、まったく勃起しない状態だけなく、満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られない、もしくは維持できない状態も含まれます。
具体的には、次のような症状が出ている場合、EDの可能性があります。
EDの症状には個人差があります。症状の程度は軽度から重度までさまざまあり、勃起時の硬さは体調によっても左右されます。
ここでは、EDの種類やそれぞれの原因について解説します。EDの種類は、次の4つです。
それぞれ見ていきましょう。
器質性EDは、勃起に関連する血管や神経、ホルモン分泌などの異常、病気などの影響で勃起しにくくなるタイプのEDです。
勃起するには、脳からの勃起の指示が神経を通して伝達され、十分な量の血管が陰茎に送り込まれなければなりません。しかし、器質性EDの場合は勃起の指令を出す神経や血管に何らかの異常があり、EDを引き起こします。
原因としては、加齢による血液循環の悪化のほか、高血圧・糖尿病などの生活習慣病による動脈硬化の進行などが挙げられます。また、脊髄損傷や脳腫瘍などで神経が損傷もしくは圧迫されることも、器質性EDを引き起こす原因の一つです。
心因性EDは、ストレスやプレッシャー、トラウマなどの精神的な問題で交感神経が活性化し、興奮や緊張が持続することで勃起しにくくなるタイプのEDです。精神的な問題があると、脳からの指令が神経を通って陰茎に伝達されづらくなるため、EDが起こると考えられています。
仕事や家庭におけるストレスのほか、性交渉に対する不安などが心因性EDの原因として考えられるでしょう。
薬剤性EDは、薬の副作用が原因で起こるEDです。薬剤性EDを引き起こすのは、とくに循環器系や消化管系に作用する薬に多いとされています。
ED治療を受ける場合、内服中の薬がある際は必ず医師に伝えましょう。
混合性EDとは、器質性や心因性、薬剤性のいずれかが混在しているタイプのEDです。EDの症例の多くが、混合性EDに該当するといわれています。
たとえば、加齢や生活習慣病などが原因で陰茎に十分な血液が流れ込まなくなり、精神的なストレスも加わって勃起しにくくなるケースが考えられるでしょう。
EDが疑われる場合の初期症状についても見ていきましょう。主な初期症状は、次の4つです。
それぞれの初期症状について解説します。
朝立ちはストレスや疲労などの影響により一時的に減少することがありますが、朝立ちしない状態が長期間続く場合は、健康面に問題が生じ、EDの症状が出ている可能性があるでしょう。
そもそも、健常な男性の場合、睡眠中に勃起を何度も繰り返しています。勃起した状態で目覚めることで、「朝立ちしている」と自覚することになります。
しかし、神経や血管の障害で陰茎に十分な血液が流れ込まなくなると、朝立ちを自覚する頻度が減ると考えられます。
勃起を長時間維持できない中折れは、EDの初期症状です。中折れの症状を放置すると、挿入できなくなるおそれもあるため注意しましょう。
勃起はするものの硬さが不足している場合、EDの可能性があります。症状が悪化して硬さが失われると、最終的には挿入できなくなるおそれがあるため、早めに医師の診察を受けましょう。
EDの初期症状として、性行為に対する自信の減少も挙げられます。
中折れや硬さの不足により、「満足な性行為ができない」と自信を失うケースがあります。性行為に対する自信が昔よりもないと実感したら、EDの初期症状が始まっていると捉えてよいでしょう。
最後に、EDの改善・対策法を紹介します。
EDの症状があるときは、食生活の改善がおすすめです。栄養バランスのよい食事によって体調を整えることで、勃起力が改善する可能性があります。
ED改善のために積極的に摂取したい栄養素は、次の表のとおりです。
栄養素 | 含まれる食材 |
---|---|
亜鉛 | 牡蠣やレバーなど |
シトルリン | スイカやメロン、冬瓜など |
DHA・EPA | サバやサンマ、イワシなど |
ビタミンE | アーモンドやアボカド、モロヘイヤなど |
なお、肥満はEDを引き起こす原因の一つです。1日3回の食事で栄養をバランスよく摂る、ゆっくりよく噛んで食べる、菓子類や清涼飲料の間食を避けるといったことを心掛けましょう。
内臓脂肪が増加すると動脈硬化が起こり、陰茎の血流が悪化してEDの症状が出るおそれがあります。運動不足の方は、ウォーキングやジョギングなど適度な運動を心がけましょう。
運動不足は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病のリスク増加にもつながります。高血圧や糖尿病などはEDの原因となるため、EDを予防・改善するためにも定期的な運動が大切です。
禁煙・禁酒もEDのリスクを低減させるには有効です。
喫煙により交感神経を刺激したり血流障害が生じたりすることで、勃起機能に悪影響を与える可能性があります。また、過度な飲酒はEDの原因となる生活習慣病のリスクを高めるおそれがあるため注意しましょう。
EDの症状がある場合、お酒の量を見直すことも大切です。厚生労働省の基準に基づいた、1日のアルコール摂取量の目安は以下のとおりです。
お酒の種類(アルコール度数) | 1日の摂取量の目安 |
---|---|
ビール(5%) | 500ml |
清酒(15%) | 180ml |
ウイスキー(43%) | 60ml |
ワイン(12%) | 200ml |
アルコールは少量であれば気分をリラックスさせるため、性行為の際にプラスに働く可能性があります。しかし、過度な飲酒は性的刺激に対する感度を鈍らせるだけでなく、長期間続けると男性ホルモンの分泌低下を招くおそれがあるため、注意が必要です。
参考:厚生労働省「アルコール」
EDの症状を改善する方法として、ED治療薬の服用も挙げられます。ED治療薬は、陰茎の血管を拡張させて、勃起しやすい状態にすることでEDを改善するものです。
代表的なED治療薬として、下記の例が挙げられます。
なお、EDの改善には、ED治療薬の服用だけでなく生活習慣の改善や基礎疾患の治療、心理的問題の解決といった総合的なアプローチが大切です。
また、ED治療薬は医師の処方が必要な医療用医薬品です。安全に服用するためにも、海外の通販サイトなどで購入するのではなく、必ず医師に相談してから服用しましょう。
通院する時間がない場合には、オンライン診療がおすすめです。オンライン診療であれば通院することなくPCやスマートフォンで診察を受けられ、薬は自宅などに配送してもらえます。
EDの初期症状として、朝立ちしないことや中折れすることなどが挙げられます。EDの可能性がある場合は、早めの対応が重要です。「通院したいけれど時間がとれない」といった場合は、オンライン診療の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
レバクリでは、ED治療薬のオンライン処方を行っています。場所や時間にとらわれずにビデオチャットや電話で診察が受けられ、処方された薬は自宅など好きな場所に届きます。診察料は無料なので、ぜひご予約ください。
この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)