更新日:2025年09月03日
以前はスムーズだったパートナーとの性行為がうまくいかず、何が原因なのか悩んでいる人もいるかもしれません。うまくいかないこと自体がストレスになり、次第に性行為に対してプレッシャーを感じることもあるでしょう。
本記事では、心因性EDの原因や治し方を解説します。心因性EDに悩んでいるときに実践したいことも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
心因性EDとは、仕事や家庭のストレス、過去のトラウマ、精神疾患など、精神的な要因によって引き起こされる勃起不全のことです。
過去のトラウマとしては、過去に性行為がうまくできなかった経験が挙げられます。いざ性行為に挑もうとすると、過去の失敗が思い起こされて、心因性EDになることがあるでしょう。また、妊活を目的として排卵日の性行為が義務になると、性行為自体が心理的な負担となり、心因性EDを発症する場合もあります。
心因性EDの特徴は、特に身体的な問題がないにもかかわらず、急に発症することです。20代や30代の男性が発症することも珍しくありません。また、特定の状況下におかれた場合に発症することが多いのも、心因性EDの特徴として挙げられます。
他の性機能障害や精神疾患と併発する場合が多く、性欲低下やうつ症状などがある場合は、心因性EDの可能性があります。
心因性EDの原因は、大きく分けると以下の3つに分類されます。
現実心因とは、普段の生活における心理的ストレスのことです。仕事上の悩みを抱えていたり、家庭生活がうまくいっていなかったりすると、日常的にストレスを抱えながら過ごすことになります。その結果、勃起力が低下する可能性があります。
深層心因とは、トラウマなどによって引き起こされる、不安や恐怖、嫌悪などの感情のことです。
深層心因は本人が自覚していないことが多く、現実心因よりも解決までに時間がかかる傾向があります。
精神疾患とは、うつ病や不安神経症などのことです。一般的に、うつ病になるとさまざまな物事に対する興味関心や意欲が失われ、性欲が減退し、性的欲求を感じにくくなります。
心因性EDの背景にはさまざまな原因が複雑に絡まっていることがあり、治療に時間を要するケースがあります。1人で悩むのではなく、周囲の力を借りて原因を見極め、原因にあった適切な治療を行うことが大切です。
心因性EDの主な治し方は、以下の4つです。
それぞれについて解説します。
心因性EDの治し方として挙げられるのが、ED治療薬の服用です。ED治療薬には血管を拡張させたり、勃起の障害となる酵素を阻害したりする作用があります。ED治療薬にはバイアグラやシアリスなど複数の種類があり、それぞれ成分や効果の持続時間が異なるため、医師に相談して適切な治療薬を処方してもらいましょう。
特にトラウマによる心因性EDの場合、ED治療薬の効果によって成功体験を積むことで、自信が回復して性行為への不安を軽減できると考えられます。「勃起できないかもしれない」という不安が取り除かれることで、心因性EDの症状が改善に向かう可能性があるでしょう。
過去のトラウマや生活におけるストレスなどが心因性EDに関係している場合、心理療法により症状の改善を図れます。心理療法には、認知行動療法やカウンセリング、性教育などさまざまな方法があります。
心因性EDの悩みは、1人で抱え込まないことが大切です。パートナーに悩みを打ち明けるだけで、気持ちが軽くなることもあるでしょう。話を切り出す際は勇気がいるかもしれませんが、パートナーの協力を得ることで問題が解決に向かう可能性があります。
また、毎回無理に挿入しようとするのではなく、セックスをパートナーとのスキンシップの時間として楽しむことがおすすめです。精神的な安心感が得られたり、パートナーとの関係性を良好に保ったりすることで、心因性EDが改善する可能性があるでしょう。
心因性EDの背景にうつ病などの精神疾患があり、精神症状が重い場合は、精神疾患の治療がED治療の原則となることがあります。心の不調に悩んでいるときは精神科・心療内科を受診し、カウンセリングや薬による治療を試みましょう。精神疾患が改善することにより、自然にEDが改善する場合もあります。
なお、精神疾患の治療に用いられる薬のなかには、副作用で性欲減退を引き起こすものがあります。医師とよく相談して、治療方針を決めることが大切です。
心因性EDがなかなか改善されず、悩みが深くなることがあるかもしれません。そのようなときは、焦らずにさまざまな方法を試してみることがおすすめです。
心因性EDの改善のためにおすすめの方法は、以下の3つです。
それぞれについて解説します。
勃起を維持するためには、副交感神経を活性化させ、リラックスした状態を保つことが大切です。
不安や緊張、プレッシャーなどを感じると交感神経が優位になり、勃起しづらくなってしまいます。
リラックスするために、深呼吸やマッサージで気持ちを落ち着かせてから性行為に臨むとよいでしょう。
また、パートナーと一緒にコーヒーをゆっくり飲み、リラックスする時間をもつことも1つの方法です。コーヒーに含まれるカフェインには末梢血管を拡張させる作用があり、血流促進により陰茎への血液流入を促し、勃起しやすくなる可能性があります。
パートナーとのスキンシップやコミュニケーションを大切にすることで、心因性EDの改善につながる可能性があります。たとえば、キスや前戯をていねいに行ったり、抱きしめたりといったスキンシップをとると、お互いの距離が近づき、リラックスしやすくなるでしょう。
また、「一緒にいられて嬉しい」など、自分の気持ちを率直にパートナーに伝えることも効果的です。性行為をプレッシャーに感じていると、どうしても硬い雰囲気になりやすいですが、お互いがリラックスできる行動を取り入れることで、性行為へのハードルを下げられるでしょう。
パートナーとよい関係を築くことが安心感につながり、結果として心因性EDの改善につながる可能性があります。
緊張や不安が解消されず、性行為がうまくいかないときは、一旦性行為を中断しましょう。無理に性行為を続けても、うまくいかない状態に焦りを感じてしまい、さらに勃起しづらくなる悪循環を引き起こします。
30分〜1時間ほど休み、緊張をやわらげましょう。シャワーを浴びて気分を変えたり、パートナーとの会話を楽しんだりするなどして、気持ちが落ち着くのを待つことが大切です。心身がリラックスしたら、再びチャレンジしてみるとよいでしょう。
心因性EDは、仕事や家庭のストレス、トラウマ、精神疾患などを原因として引き起こされる勃起不全(ED)です。悩みは一人で抱え込まず、パートナーに打ち明けたり治し方について医師に相談したりすることが大切です。
心因性EDの治し方の1つとして、ED治療薬の服用がおすすめです。レバクリでは、ED治療薬のオンライン処方を行っています。場所や時間にとらわれずにビデオチャットや電話で診察が受けられ、処方された薬は自宅など好きな場所に届きます。診察料は無料なので、ぜひご予約ください。
この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)