更新日:2026年04月13日
「ED治療薬が保険適用される条件は?」「ED治療薬の保険適用が始まったのはいつから?」と気になっている方もいるでしょう。バイアグラやシアリスといった一部のED治療薬は、2022年4月から不妊治療に限って保険適用されています。ED治療薬が保険適用されるには、条件を満たすことが必要です。
この記事では、保険適用されるED治療薬の種類や条件について解説します。保険適用外でED治療を行う際に費用を抑える方法も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
厚生労働省は、2022年2月2日、ED(勃起不全)治療薬のバイアグラとシアリスを、不妊治療を目的とする場合に限って公的医療保険の適用対象とすることを決めました。保険適用の運用は2022年4月から始まっています。ED治療薬が条件を満たした場合に保険適用になり、自己負担3割で入手できるようになりました。
保険適用の対象となるED治療薬はバイアグラ錠25mg・50mg、バイアグラODフィルム25mg・50mg、シアリス錠5mg・10mg・20mgです。バイアグラのジェネリック医薬品(後発医薬品)であるシルデナフィル錠やシアリスのジェネリック医薬品であるタダラフィル錠などは、保険適用の対象となっていません。
バイアグラとシアリスのそれぞれの特徴については、以下で解説します。
参考:厚生労働省「不妊治療で使用される医薬品の保険給付上の取扱いについて(◆令和04年03月25日保医発第325007号)」
バイアグラは、世界で初めて開発されたED治療薬です。ファイザー社によって開発され、1998年にアメリカ食品医薬品局(FDA)の認可を受けました。
もともとは狭心症の薬として開発されていましたが、治験の結果、勃起不全への効果が認められた薬剤です。日本では1999年から販売されています。
ED治療薬は、勃起の持続を阻害するPDE5という酵素の働きを抑制することで、勃起を促進する薬です。
バイアグラの効果が現れるのは、服用してから30〜60分後で、効果の持続時間は3~5時間程度とされています。食事の後に服用すると成分が吸収されにくくなり、効果が落ちるため注意が必要です。
バイアグラの服用は1日1回までで、服用したあと次の服用までは24時間以上の間隔を空けなければなりません。起こりうる副作用としては、顔のほてりや頭痛、動悸、目まいなどがあります。
厚生労働省が認可しているバイアグラは、有効成分シルデナフィルを25mgまたは50mg配合したものです。
シアリスは、日本では2007年に販売が開始されたED治療薬です。内服してから30〜60分後に効果が出始め、効果の持続時間が約30~36時間と長いのが特徴です。
金曜日の夜に服用すると日曜日の昼頃まで効果が続くため、「ウィークエンドピル」とも呼ばれています。
シアリスは食事の影響を受けにくいとされています。起こりうる副作用として顔のほてりや頭痛などがありますが、頻度は比較的少ないのが特徴です。
有効成分のタダラフィルがPDE5の働きを阻害し、勃起をサポートします。タダラフィルは、前立腺肥大症に伴う排尿障害や肺動脈性肺高血圧症の薬にも使われています。
シアリスの服用は1日1回までで、バイアグラと同様に次の服用まで24時間以上の間隔を空けることが必要です。
バイアグラとシアリスは不妊治療を目的とする場合に限り保険適用されますが、不妊治療を目的とする場合であっても必ず保険適用となるわけではありません。厚生労働省「不妊治療で使用される医薬品の保険給付上の取扱いについて(◆令和04年03月25日保医発第325007号)」によると、バイアグラやシアリスが保険適用されるためには、以下の7つの条件をすべて満たす必要があります。
1.処方する医師は原則として泌尿器科で5年以上の経験を有する
2.不妊治療を行う医療機関との連携体制が整っている
3.男性が勃起不全と診断されている
4.本人またはパートナーのいずれかが6ヶ月以内に不妊治療を行っている
5.投与は1回の診療につきタイミング法における1周期分かつ4錠以下である
6.投与の継続期間は6ヶ月を目安とする
7.処方箋の備考欄に保険診療である旨を記載する
それぞれについて確認しましょう。
原則として、泌尿器科で5年以上の経験がある医師からの処方でなければ、ED治療薬は保険適用の対象となりません。昔からある病院やクリニックであっても、泌尿器科での経験が浅い医師が在籍している場合もあるため、注意が必要です。
ED治療薬が保険適用となるか事前に知りたい場合は、病院に問い合わせたりWebサイトを確認したりしてみましょう。
ほかの医療機関で不妊治療を受けておりED治療薬を服用したい場合、保険適用でED治療薬の処方を受けたい旨を伝え、紹介状を書いてもらいましょう。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
不妊治療を行っており、別の医療機関で保険適用のED治療薬を処方してもらう場合は、医療機関の連携体制が整っていることが条件となります。
男性が勃起不全と診断されていることも、ED治療薬が保険適用される条件の1つです。EDの診断は、ED診療ガイドラインの「ED診断のアルゴリズム」に基づいて行われます。また、結果は診療録に残す必要があるとされています。
ED診断のアルゴリズムには、病歴の確認や身体所見、臨床検査があります。
バイアグラやシアリスといったED治療薬が保険適用されるには、不妊治療を目的とする場合に限ることが前提となっています。そのため、本人またはパートナーのいずれかが6ヶ月以内に不妊治療を行っていることが、条件の一つです。
保険適用の場合、1回の診療で処方できるED治療薬は、タイミング法における1周期分に限り、数量は4錠以下と定められています。
タイミング法とは、女性が妊娠しやすいとされる排卵日のタイミングで性行為を行い、自然妊娠の確率を高める方法です。女性の生理周期は概ね1ヶ月前後であるため、ED治療薬が保険適用で処方されるのは1ヶ月に4錠以下とされています。
ED治療薬が保険適用で処方されるのは、初回から6ヶ月間が目安です。6ヶ月経っても妊娠しなかった場合、必要性があると判断されれば投与が継続されます。
継続するためには、以下の項目を診療録・診療報酬明細書に記載してもらうことが必要です。
継続する場合、期間は初回の投与から1年以内が原則とされています。
ED治療薬を保険適用で処方してもらうには、医師が発行する処方箋の備考欄に保険診療である旨が明記されていることが必要です。万が一記載されてない場合は、病院に申し出ましょう。
不妊治療以外でED治療薬を服用する場合は、保険適用となりません。費用を抑えてED治療薬を服用したいときは、ジェネリック医薬品(後発医薬品)を処方してもらうとよいでしょう。
政府広報オンライン「安心してご利用ください ジェネリック医薬品」によると、ジェネリック医薬品とは、先発医薬品の特許が切れた後に製造される医薬品のことです。同じ有効成分を同量含み、効き目も同等と認められています。ジェネリック医薬品は開発コストを抑えられるため、薬の価格が先発品よりも安いのがメリットです。
日本で認可されているED治療薬には、前述したバイアグラやシアリスのほかレビトラもあり、いずれもジェネリック医薬品が販売されています。それぞれ効果の強さや持続時間などの特徴が異なり、ED治療薬を保険適用外で服用する場合は、選択肢が広がるのが利点です。
参考:政府広報オンライン「安心してご利用ください ジェネリック医薬品」
ED治療薬は、ドラッグストアでは市販されていません。保険適用・不妊治療を目的としない場合でも、ED治療薬を服用するには病院やクリニックで診察を受け、医師に処方してもらうことが必要です。
ED治療を行いたい場合は、オンライン診療がおすすめです。オンライン診療であれば、パソコンやスマートフォンを使って自宅で診察を受けられます。
オンライン診療の場合、ほかの患者と顔を合わせることがないほか、待ち時間を削減できるのがメリットです。処方された薬は院内処方であれば自宅に届くため、薬局に行く手間や時間を省ける利点もあります。
バイアグラやシアリスといった一部のED治療薬は、不妊治療を目的とする場合に限り、条件を満たした際に保険適用されます。
不妊治療を目的としない場合、ED治療薬は保険適用されません。費用を抑えてED治療薬を服用するには、ジェネリック医薬品の利用がおすすめです。
ED治療を行う際はオンライン診療が便利です。レバクリでは、ED治療薬のオンライン処方を行っています。場所や時間にとらわれずにビデオチャットで診察が受けられ、処方された薬は自宅など好きな場所に届きます。診察料は無料なので、ぜひご利用ください。
厚生労働省「不妊治療で使用される医薬品の保険給付上の取扱いについて(◆令和04年03月25日保医発第325007号)」
政府広報オンライン「安心してご利用ください ジェネリック医薬品」