更新日:2025年11月28日
「ダイエットしてるのに体重が増えた」と、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。体重が増える原因には、間違った食事制限や食べ方、基礎代謝の低下などが考えられます。筋トレで筋肉量が増えた場合も、体重が増えることがあるでしょう。
本記事では、ダイエットしてるのに体重が増える理由や、体重を増やさずにダイエットに成功する方法を紹介します。
ダイエットしてるのに体重が減らず、かえって増えてしまうのには、間違った食事制限をしているなど、いくつかの理由が考えられます。
ここでは、考えられる理由について紹介します。
ダイエット中に体重が増えてしまう原因のひとつに、誤った食事制限があります。過度な制限により筋肉量減少やホルモン異常を引き起こし、代謝低下につながると考えられます。
その結果、体は栄養を効率よく吸収しようとする状態になります。少量の食事でも脂肪を溜め込みやすくなり、体重増加につながるのです。
ご飯やパンなど糖質の多い食品を最初に食べると血糖値が急激に上昇し、それに伴って脂肪の合成を促すホルモン「インスリン」が多く分泌されるためです。このインスリンの働きにより、脂肪が蓄積されやすくなり、体重増加につながる可能性があります。
血糖値の急上昇を防ぐには、まず野菜のような糖質の少ないものから食べ始めることをおすすめします。
ダイエットをしているのに体重が増えてしまうのは、基礎代謝が低くなっている可能性があります。基礎代謝とは、呼吸や心拍、体温維持など、生命活動を保つために最低限必要なエネルギーのことです。
体重を減らすには、摂取カロリーよりも消費カロリーが多くなる必要があります。しかし、基礎代謝が低下すると、消費カロリーが減ってしまい、体重が増えやすくなります。
基礎代謝は加齢や筋肉量の減少によって低下するため、筋肉量を維持・増加させることが大切です。そのためには、食事の見直しとともに、適度な運動を日常に取り入れましょう。
ダイエット中に筋トレを取り入れていると、筋肉量の増加によって体重が増えることがあります。これは、筋肉が脂肪よりも密度が高く、同じ体積でも重いためです。
筋肉が増えると体重は増えるものの、基礎代謝が高まり、脂肪が燃焼しやすくなるため、ダイエットには良い効果をもたらします。
そのため、たとえ体重が一時的に増えても、ダイエットが順調に進んでいる証拠といえるでしょう。
ダイエットをしているのに体重が増えてしまうのは、ストレスが原因かもしれません。
ストレスが溜まると自律神経のバランスが崩れ、交感神経が優位になって睡眠不足を引き起こしやすくなります。
睡眠不足が続くと、食欲を調整するホルモンのバランスが乱れ、自分でも気づかないうちに、つい食べすぎてしまうことがあります。
ダイエットをしているのに体重が増える場合は、病気が原因の可能性もあります。
体重増加の原因となるのは、主に次のような病気です。
甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの分泌が不足することで代謝が低下し、太りやすくなります。疲労感やむくみなどの症状も伴う場合があるでしょう。
腎不全は、腎機能が低下し、体に余分な水分や老廃物が溜まりやすくなってむくみや体重増加を引き起こす病気です。尿の異常や、倦怠感を感じる場合は注意が必要です。
更年期障害は、閉経の前後5年間を指す更年期に、女性ホルモンのバランスが乱れ、心身に不調が現れる状態を指します。代謝が落ちたり、脂肪がつきやすくなったりすることもあり、体重が増加する可能性があるでしょう。
体重の増加に加えて体調に違和感がある場合、病院を受診するようにしてください。
ダイエットで体重を増やさないためには、次の方法がおすすめです。
それぞれ、詳しくみていきましょう。
有酸素運動とは、酸素を多く取り込みながら、軽〜中程度の負荷で一定時間続ける運動のことです。ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなどが代表的で、エネルギー源として血糖や脂肪を使うため、脂肪燃焼効果が期待できるでしょう。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
一方、筋トレを行うと筋肉量が増え、基礎代謝も上がります。その結果、消費カロリーが増えて太りにくい体質づくりにつながります。筋トレは毎日行うよりも、休息日を設けながら週に3回程度の頻度で継続するのがおすすめです。
ダイエットの成功には、質の良い睡眠も大切です。十分な睡眠がとれていないとホルモンバランスが乱れ、代謝の低下や食欲の増加につながる可能性があります。
とくに、睡眠不足によって食欲を抑えるホルモンである「レプチン」の分泌が減り、食欲を増進させるホルモン「グレリン」が分泌されることで、つい食べすぎてしまうようになるでしょう。
また、睡眠中は体の修復や回復に必要な成長ホルモンが分泌されます。睡眠の質が悪いと、この成長ホルモンが十分に分泌されず、運動や食事制限の効果も十分に発揮されにくくなるかもしれません。
ダイエット中こそ、意識して早めに寝る、寝る前のスマホを控えるなど、睡眠の質を高める工夫が必要です。
ストレスが溜まると過食につながりやすいため、ダイエットに成功するためにはストレスの解消も大切です。
リラックスできる方法を考えたり、趣味の時間を取り入れたりして、ストレス解消法を考えることで、ダイエットの成功率も高まります。ダイエット中のストレスを解消するためには、好きなものを食べる日を設ける「チートデイ」を取り入れるのもよいでしょう。
体重を増やさない対策は誰でも同じではなく、人によって適した方法が異なります。
ここでは、タイプ別にダイエットで体重を増やさない対策を紹介します。
ダイエットが初めての人は、まず生活習慣の見直しから始めるのがおすすめです。これまでの食生活を振り返り、少しずつ改善していくことが、無理なくダイエットを成功させるためのポイントになります。
また、運動の習慣がなかった場合は、ストレッチやウォーキングといった体に負担の少ない運動から始めてみましょう。徐々に運動の強度や時間を増やしていくことで、ストレスを感じることなく体を慣らしながら、ダイエット効果を高められます。
デスクワークなどで日常の活動量が少ない人は、意識的に体を動かす習慣が、ダイエット成功のカギとなります。
まずは、生活の中でできる小さな工夫から始めてみましょう。たとえば、エスカレーターではなく階段を使う、通勤時に一駅分歩く、買い物に車ではなく自転車を使うなど、日常の動きを少し増やすだけでも、エネルギーの消費量はアップします。こうした積み重ねが、ダイエットにしっかりとつながっていくでしょう。
これまでに何度かダイエットに挑戦し、リバウンドを経験している人は、その失敗をもとにした対策が大切です。とくに、極端な食事制限によってリバウンドしてしまった場合は、食事量を徐々に減らすよう心がけましょう。
また、食事の「量」だけでなく「質」にも注目することが大切です。高タンパク・低糖質で、栄養バランスのとれた食事を意識すれば、体が飢餓状態にならず、リバウンドのリスクを抑えた健康的なダイエットが可能になります。
ダイエット中は体重を増やさないための食事方法を習得することも大切です。
次のポイントを押さえましょう。
それぞれの内容を解説します。
体重の増加を防ぐためには、規則正しい時間に食事をすることが大切です。食事の時間がバラバラだったり、長時間何も食べない状態が続いたりすると、強い空腹感を引き起こし、つい食べすぎてしまう原因になります。
その結果、カロリーの摂りすぎや血糖値の急上昇を招き、脂肪を蓄えやすい体質になる可能性があります。日々の食事はできるだけ一定のリズムを保ち、空腹になりすぎる前にバランスよく摂るよう心がけましょう。
ゆっくりとよく噛んで食べることも、体重の増加を防ぐうえで効果的です。よく噛んで時間をかけて食べることで満腹中枢が刺激され、少ない量でも「満腹だ」と感じやすくなります。その結果、食べすぎを防げるでしょう。
ゆっくり食べる習慣を身につけるためには、口に食べ物を運んだあとに一度箸を置くのがおすすめです。箸を置くことで次の一口を急がず、自然に噛む回数が増えるため、よく噛むことが習慣化しやすくなります。
食べても体重を増やさないようにするためには、満腹感を得ながらもカロリーを抑えた食事内容に工夫するようにしましょう。
たとえば、調理法を工夫するだけでもカロリーを抑えられます。揚げ物や炒め物は油を多く使うため高カロリーになりがちですが、蒸す・煮る・焼くといった調理法を選ぶことで、同じ食材でもヘルシーに仕上げられます。
また、野菜やきのこ、こんにゃくなど食物繊維が豊富で噛みごたえのある食材を取り入れるとで、自然に満腹感を得られやすくなるでしょう。さっぱりとしたスープ仕立てにすることで、満足感を得ながら脂質や糖質の摂取を抑えることも可能です。
一方で、清涼飲料水やスイーツなど糖分の多い食品は、知らないうちにカロリーを摂りすぎる原因になりやすいため注意が必要です。
夜遅くに食事をしないことも、体重増加を防ぐうえで大切なポイントです。遅い時間に食事をすると、その後の活動量が少ないため、摂取したエネルギーが消費されにくくなってしまいます。その結果、余ったエネルギーが体脂肪として蓄積されやすくなるでしょう。
そのため、できるだけ夕食は就寝の2〜3時間前までに済ませることが理想です。遅くとも21時までには食事を終えるようにするとよいでしょう。仕事や生活の都合でどうしても遅くなってしまう場合は、消化に良い軽めのメニューを選ぶなどの工夫も大切です。
ダイエットをしてるのに体重が増えた場合、まずは原因の特定が必要です。その上で、体重を増やさないためのダイエット法を実践してみるとよいでしょう。
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