更新日:2025年11月28日
ダイエットに有効な1日のルーティーンを、知りたいと考えている方もいるでしょう。決まった時間に起床する、朝食では主食にご飯を選ぶ、朝食後は日光を浴びて体を動かす、といった行動を習慣づけることで、痩せ体質に近づきます。
この記事では、ダイエットの1日ルーティーンや摂取カロリーの計算方法などを解説します。体型や体重が気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
無意識のうちに積み重ねてきた日々の行動は、体型や体重に反映されます。そのため、理想の体型に近づくためには、1日をどのように過ごすか、スケジュールに落とし込む必要があるでしょう。ダイエット中の1日のルーティーンを説明します。
早寝早起きは、ダイエットの基本です。夜更かしや寝坊が続くと体内リズムが乱れやすくなり、ホルモンバランスや代謝機能にも悪影響を及ぼします。
毎日決まった時間に起床し、体内のリズムを整えることが重要です。スッキリと起きられないときは熱めのシャワーを浴びましょう。交感神経が優位になり、頭も体もシャキッと目覚めやすくなります。
起床後は白湯を飲むことをおすすめします。体温に近い温度の白湯は、内臓に負担をかけずに、消化機能をゆるやかにサポートしてくれます。さらに、体を内側から温めて血行を促進し、不要な老廃物の排出を助けるという効果も期待できます。
ダイエット中の朝食ではファーストミール効果を意識して、食物繊維の多い食品がおすすめです。パンは手軽である反面、バターやジャムを塗ったり、ウィンナーや油を使った卵料理と一緒に食べたりすることが多く、脂質や糖分が過剰になりがちです。
その点、ご飯は、脂や砂糖が加えられていないシンプルな炭水化物であるため、太りにくいといえるでしょう。納豆や焼き魚、味噌汁など、ヘルシーな和のおかずとの相性がよい点もメリットです。主食にご飯を選び、野菜やタンパク質をバランスよく取り入れた1汁2〜3菜のメニューにすることで、栄養価が高く満足できる朝食が完成します。
朝食の後は、外に出て太陽の光を浴びながら体を軽く動かす時間を取りましょう。通勤や通学がある人は、その移動でも十分でしょう。それらがない方についても、近所を少し散歩するだけでダイエットの効果が見込めます。
朝の光を浴びることで体内時計が整い、自律神経やホルモンのバランスなどの各機能が活発になり、食後に軽く動くことで血糖値の急上昇を抑え、朝食で摂ったエネルギーを効率よく使うサポートにもなります。ダイエット中は、こうした小さな行動の積み重ねが大切です。
他の食事と比較して、昼食は自由に好きなものを食べられるでしょう。日中は活動量が多く、エネルギーの消費も活発なため、食べたものが脂肪として蓄積されにくい時間帯であるからです。
朝食や夕食では食事制限をしている場合でも、昼食は、自由に食べる時間と割り切ることでダイエットを継続しやすくなるでしょう。ただし、昼食で好きなものを食べてよいのは、規則正しい食生活を送れていることが前提です。朝食を抜いていたり、昼食が遅くなり空腹時間が長引いたりすると、かえって食べすぎてしまう原因になりかねません。
ダイエットをしている方が1日に摂取してよい間食のカロリーの目安は、200キロカロリー程度です。間食の量が多いと夕食を思うように食べられず、結果的に寝る前や夜中にお腹が空いてしまい、遅い時間の間食を引き起こす要因になります。
また、仕事中に何気なくチョコレートやグミなどのお菓子を口にしている方は、無意識のうちに余計なカロリーを摂取しているケースも少なくありません。
ダイエット時におすすめの間食としては、低糖質のお菓子や美容サポート系のスナック、小さなおにぎりなどです。また、ナッツやドライフルーツなど、栄養価の高い間食を選べば、ミネラルや食物繊維を摂取できます。
運動は、平日であれば昼食と夕食の間に行うと効果的です。休日など時間に余裕がある日は、朝食と昼食の間に運動するのもよいでしょう。いずれにしても、食後より食前のほうが脂肪は燃えやすいといわれています。
夜遅い時間や寝る直前の運動は、体が覚醒して寝つきが悪くなる可能性があるため避けるのが賢明です。運動のためのまとまった時間が取れなくても、こまめに歩いたり、夕食前に短時間の筋トレをしたりするなど、無理なく取り組むことが継続のコツです。
夕食はカロリーを抑えた内容を意識しましょう。1日3食のカロリー配分は「朝食≦昼食>夕食」となることが理想的です。
朝や昼と異なり、夕食後は体を動かす機会が少ない時間帯であり、摂取したエネルギーが消費されにくく、脂肪として蓄積される傾向が強いです。具体的には、脂っこい料理や濃い味付けのメニューを避け、野菜やタンパク質を中心に、さっぱりとした献立を心がけましょう。
また、夕食は就寝の3時間前までに済ませると、血糖や脂質の代謝に良い影響を与えるとされていることから、夕食は午後9時までに済ませることをおすすめします。どうしても遅くなる日は、夕方に軽く間食しておくと夕食の食べすぎを防げるでしょう。
就寝前は、入浴やストレッチなどで自分の体をしっかりケアし、心身をリセットする時間にあてましょう。
ぬるめのお湯での半身浴は、体を内側から温め、血行を促進するだけでなく、汗をかくことで不要なものを排出するサポートにもなります。入浴後は、リラックスできる空間でストレッチを行いましょう。照明を落とし、アロマを焚いたり、癒やし系の音楽を流したりするなどリラックスできる環境作りをすると質のよい睡眠が期待できます。
ストレスや疲労が溜まると代謝の低下を招きやすくなり、ダイエットにも悪影響を与えます。毎晩のケアを習慣化して、痩せやすく太りにくい体づくりにつなげましょう。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
食事や運動だけでなく、規則正しい適切な睡眠時間もダイエットにおいては重要であり、個人差はありますが成人の方であれば6時間以上(一般的には7〜8時間)の睡眠が推奨されています。
参照元:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
ダイエット期間中における、1日の摂取カロリーは以下のように計算しましょう。
摂取カロリーが消費カロリーを上回ると太りますが、摂取カロリーが少なすぎても注意が必要です。摂取カロリーが基礎代謝を下回るほど少ない状態が続くと、体はエネルギーを節約しようとして代謝を下げ、省エネモードになります。 その結果、脂肪が燃えにくくなり、ダイエットをしても痩せにくい状態になってしまいます。
ダイエットを始めるにあたって、はじめに取り組むべきなのが目標体重の設定です。その目安として活用されるのが「BMI」です。BMIとは肥満度をあらわす体格指数であり、日本肥満学会では以下のように基準値を定めています。
もっとも病気になりにくいBMIは22とされているため、健康的にダイエットをするためにも、BMIが22になるように目標体重を設定するとよいでしょう。
BMIは以下の計算式で求められます。
たとえば、身長が160センチメートルの方であれば、BMIが22の標準体重は、「1.6×1.6×22=約56キログラム」です。
参照元:日本肥満学会「あなたの肥満、治療が必要な「肥満症」かも!?」
「基礎代謝量」とは、体が何もしていない状態でも消費するエネルギー量のことで、「基礎代謝基準値 × 体重(キログラム)」で計算されます。
| 年齢 | 性別 | 基礎代謝基準値 | 参照体重 | 基礎代謝量 |
|---|---|---|---|---|
| 1〜2 | 男性 | 61 | 11.5 | 700 |
| 1〜2 | 女性 | 59.7 | 11 | 660 |
| 3〜5 | 男性 | 54.8 | 16.5 | 900 |
| 3〜5 | 女性 | 52.2 | 16.1 | 840 |
| 6〜7 | 男性 | 44.3 | 22.2 | 980 |
| 6〜7 | 女性 | 41.9 | 21.9 | 920 |
| 8〜9 | 男性 | 40.8 | 28 | 1,140 |
| 8〜9 | 女性 | 38.3 | 27.4 | 1,050 |
| 10〜11 | 男性 | 37.4 | 35.6 | 1,320 |
| 10〜11 | 女性 | 36.3 | 36.3 | 1,320 |
| 12〜14 | 男性 | 27 | 49 | 1,520 |
| 12〜14 | 女性 | 25.3 | 47.5 | 1,210 |
| 15〜17 | 男性 | 27 | 59.7 | 1,610 |
| 15〜17 | 女性 | 23.3 | 51 | 1,190 |
| 18〜29 | 男性 | 23.7 | 63 | 1,490 |
| 18〜29 | 女性 | 22.1 | 50 | 1,110 |
| 30〜49 | 男性 | 22.5 | 70 | 1,570 |
| 30〜49 | 女性 | 21.7 | 53.1 | 1,150 |
| 50〜64 | 男性 | 21.8 | 68 | 1,480 |
| 50〜64 | 女性 | 20.7 | 54 | 1,120 |
| 65〜74 | 男性 | 21.6 | 64.4 | 1,390 |
| 65〜74 | 女性 | 20.7 | 53 | 1,100 |
| 75以上 | 男性 | 21.5 | 61 | 1,310 |
| 75以上 | 女性 | 20.7 | 49.3 | 1,020 |
参照元:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)報告書」
たとえば体重53キログラムの30歳女性の基礎代謝量は、「基礎代謝基準値(21.7キロカロリー)×体重(53キログラム)=約1,150キロカロリー」です。
ただし、この基礎代謝量は、現状の体格におけるものであるため、肥満状態の場合はカロリー制限が必要です。
消費カロリーは、基礎代謝量 × 身体活動レベルで算出されます。以下の表をもとに、自分の1日の消費カロリーを計算できます。
| 年齢 | 身体活動レベル低 | 身体活動レベル普通 | 身体活動レベル高 |
|---|---|---|---|
| 1〜2 | ― | 1.35 | ― |
| 3〜5 | ― | 1.45 | ― |
| 6〜7 | 1.35 | 1.55 | 1.75 |
| 8〜9 | 1.4 | 1.6 | 1.8 |
| 10〜11 | 1.45 | 1.65 | 1.85 |
| 12〜14 | 1.5 | 1.7 | 1.9 |
| 15〜17 | 1.55 | 1.75 | 1.95 |
| 18〜29 | 1.5 | 1.75 | 2 |
| 30〜49 | 1.5 | 1.75 | 2 |
| 50〜64 | 1.5 | 1.75 | 2 |
| 65〜74 | 1.45 | 1.7 | ― |
| 75以上 | 1.4 | 1.7 | ― |
たとえば、まったく運動をしていない体重53キログラムの30歳女性が1日に消費するカロリーは、「基礎代謝量(1,150キロカロリー)×体活動レベル(低い・1.50)=1,725キロカロリー」です。
参照元:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)報告書」
ダイエットを成功させるには、摂取カロリーと消費カロリーのバランスを考えることが基本です。そのため、体重を減らすには消費するカロリーよりも少ないカロリーで抑えなければなりません。
しかし、基礎代謝を大幅に下回るような極端なカロリー制限をすると、体がいわゆる省エネモードに入ってしまい痩せにくくなります。目安としては、1か月に1キログラムの減量を目指すのが無理のないペースです。
1か月で体脂肪を1キログラム落とすには、7,000キロカロリーのエネルギー量を減らす必要があるため、1日あたりではカロリーは約230キロカロリーを減らします。消費カロリーを運動などで増やせば、食事制限を緩めることも可能です。無理なく継続できる範囲で計画を立てることが大切です。
効率的にダイエットするために押さえておきたい主なポイントは、以下の4点です。
カロリー計算アプリやソフトを使うと、カロリー管理を無理なく継続しやすくなります。食事の内容を入力するだけで自動的にカロリーが算出されるため、面倒な計算の手間が省けます。
外食チェーンのメニューやコンビニ食品のカロリーもすぐにわかるアプリもあるため、使い勝手のよいツールを選びましょう。
ダイエット中でも1日3食きちんと食べることが大切です。食事を抜くと空腹の時間が長くなることから、次に食事をした際に血糖値が急激に上昇しやすくなり、結果的に脂肪をため込みやすい体質になるリスクが生じます。
血糖値の安定を保つためにも、3食をバランスよく摂るよう心がけましょう。
脂質は炭水化物やタンパク質と比較してカロリーが2倍以上あります。そのため、脂質が多く含まれている食品は高カロリーになりやすく、摂りすぎるとすぐに1日に摂取するカロリーをオーバーしがちです。
ダイエット中は脂身の多い肉や揚げ物などを控え、ドレッシングをノンオイルに変える、調理法を蒸し料理にするなど工夫することで、脂質の摂りすぎを防ぎましょう。
体重を落とすには、食事制限だけでなく運動も取り入れると効果的です。運動によってカロリー消費が増えるため、食事量を極端に減らさなくてもダイエットが可能になります。また、筋トレで筋肉をつけると代謝量が増えるため、痩せやすい体に近づくでしょう。
日々の何気ない行動や習慣は、無意識のうちに体型や体重に影響を与えています。だからこそ、ダイエットで成果を出したいなら、朝から夜までの生活の流れを見直してみることが大切です。
とはいえ、ずっと自分を律し続けるのは簡単なことではありません。モチベーションに頼るだけのダイエットに不安があるなら、専門のクリニックに相談するのも1つの方法です。
忙しくてクリニックに通う時間がない方は、オンライン診療の活用も検討しましょう。スマホやパソコンから簡単に診察を受けられ、自宅で治療を継続できます。
ダイエットを成功させるためには、ダイエット中の理想的な1日のルーティーンを知り、これまでの生活を見直したり、無理なく体重を落とすための1日の摂取カロリーを把握したりすることが欠かせません。
なかなか食事制限や運動を続けられない方には、レバクリの「メディカルダイエット」がおすすめです。メディカルダイエットは、痩せホルモン「GLP-1」を調整して食欲を抑え、痩せやすい体を作るダイエットです。
自然に無理なく食事の量を減らせるダイエットを希望する方は、ぜひご利用を検討してみてください。