更新日:2025年11月28日
ダイエットを始めたいものの、通う時間が確保できなかったり、トレーナーと直接話しながらのトレーニングに抵抗があったりする人もいるでしょう。 近年は、インターネットを活用したオンラインダイエットのサービスが出てきました。
オンラインダイエットは自分のペースで効率的にダイエットに取り組める方法で、その中にもさまざまな種類が存在します。本記事では、オンラインダイエットの種類やメリット、向いている人の特徴とともに、メディカルダイエットについても解説します。
オンラインダイエットとは、インターネットを活用して指導やサポートを受けるダイエット方法です。自宅や好きな場所でダイエットの指導を受けられるため、忙しい毎日を送る人や外出が難しい人など、時間や場所に制約がある人にとって取り組みやすいダイエット方法でしょう。
オンラインダイエットには、主に以下の3つのタイプが存在します。
| タイプ | 特徴 |
|---|---|
| パーソナルジムタイプ | ・コミュニケーションツールを活用してトレーニングの指導を受けられる ・エクササイズ動画を見ながらトレーニングできる |
| パーソナル食事指導タイプ | ・コミュニケーションツールを活用して食事指導を受けられる |
| グループフィットネスタイプ | ・トレーニングの少人数制グループレッスンが受けられる |
オンラインダイエットを利用するメリットとして、以下の3つが挙げられます。
ここでは、それぞれのメリットについて解説します。
オンラインダイエットは、時間や場所に縛られず自分の生活に合わせてダイエットに取り組めます。
通常のダイエットでは、ジムへ通わなければならないため、事前準備やジムへの移動時間が必要です。しかし、オンラインダイエットはインターネット環境とデバイスがあれば、場所や時間を選ばずにダイエットに取り組めます。
動画配信タイプのサービスなら予約も不要です。事前準備やジムへの移動にかかる時間も不要なため、仕事や家事の合間に自宅で取り組めます。自分のペースで進められるため、無理なく続けられるでしょう。
オンラインダイエットは、気軽に取り組めるため、モチベーションを維持しやすいのがメリットです。ジムに通ってダイエットに取り組む場合「他人と比較してしまう」「ジム通いが面倒」などの理由により挫折するケースも珍しくありません。
しかし、オンラインダイエットは周りを気にすることなく自宅で取り組めるため、他人と比較したり、通うのが面倒になったりすることもありません。そのため、モチベーションを保って続けられます。
また、サービスによっては利用者が自分のダイエット目標の進捗を確認できるツールが提供される場合があります。そのようなサービスであれば、日々の目標達成が視覚的に体感できるため、ゲームをしているような感覚でダイエットに取り組めるでしょう。
自分に適したダイエット知識を学べる点も、オンラインダイエットのメリットといえるでしょう。
効果的にダイエットに取り組むためには、ダイエットに必要な栄養やカロリーの知識を身につけることが大切です。しかし、体質によっては合わない食品もあるでしょう。
パーソナルタイプのサービスでは、利用者の目標や体質、食習慣に合わせて、適したプランを提供してもらえます。食事指導があるサービスの場合、栄養や食品の知識も学びながら取り組むため、自然とダイエットの知識が身につくでしょう。
オンラインダイエットに向いている人の特徴として、以下の3つが挙げられます。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
ここでは、それぞれの理由について解説します。
ジムやクリニックに通うのが面倒だと感じる人や、忙しくて通う時間を確保できない人にとって、自宅や好きな場所で取り組めるオンラインダイエットは取り組みやすい方法です。
パーソナルタイプのサービスを選べば、知識面のサポートを受けながら、自分に合ったメニューを提供してもらえます。自分の食事や運動の記録を残しながら進めるサービスもあります。
オンラインでの会話や情報交換に抵抗がない人は、オンラインダイエットに向いています。オンラインダイエットでは、画面を通じてトレーナーやインストラクター、他の参加者とやり取りする機会があります。
オンラインでのコミュニケーションに慣れていない場合、やり取りにストレスを感じるかもしれません。自分の部屋の様子が映る場合もあるため、プライバシーを気にする人は抵抗を感じるでしょう。
オンラインダイエットでは、インターネット環境が重要です。インターネット環境が不安定な場合、レッスンの途中で接続が切れたり、画質や音声が悪くなったりする可能性があります。
その状態でダイエットに取り組んでも、やり取りにストレスを感じるかもしれません。また、デバイスの画面サイズが小さい場合、動画を見ながらのトレーニングにやりずらさを感じる可能性があります。
安定したインターネット環境や内容をはっきりと確認できる程度の画面サイズがある場合は、オンラインダイエットを受けるのに適した環境であるといえるでしょう。
食事のコントロールが難しい人や運動が苦手な人は、メディカルダイエットも選択肢のひとつです。体重は「摂取したカロリー」から「消費したカロリー」を引いたカロリー収支で決まります。カロリー収支がマイナスになれば脂肪が燃焼され、体重は減少します。
自分で食事の摂取量をコントロールできれば問題ありません。しかし、ダイエットに取り組みたい人の多くは、そのようなコントロールに難しさを感じているでしょう。運動自体に抵抗を感じる人もいるはずです。
そのような人には、医学的なアプローチで減量を目指せるメディカルダイエットがおすすめです。メディカルダイエットは、医薬品を用いて減量を目指す肥満症治療で、過度な食事制限やハードな運動は要りません。
ここでは、メディカルダイエットの仕組みについて解説します。
痩せやすい人の体質には、GLP-1というホルモンの分泌量が関係しています。GLP-1は、小腸から分泌される消化管ホルモンで、血糖値の調節に関与しています。GLP-1の主な作用は以下のとおりです。
GLP-1の分泌量には個人差があり、分泌量が多い人ほど太りにくく、少なければ食べ過ぎたり効果的なカロリーコントロールができなかったりするため、体重が増えやすくなります。
メディカルダイエットでは、GLP-1受容体作動薬により消化管ホルモンへの作用を調整することにより、痩せやすい身体の状態を作ります。
GLP-1受容体作動薬は、体内で作られるGLP-1と似た効果をもたらす薬剤です。GLP-1受容体作動薬が作用する器官や具体的な作用・効果は、以下の通りです。
| 作用する器官 | 具体的な作用 | 効果 |
|---|---|---|
| 脳 | 摂食中枢に働きかけ、満腹感を促す | 食欲の抑制 |
| 消化管 | 胃の内容物が小腸へ移動する速度を遅らせる | 食欲の抑制 食後の血糖値上昇の抑制 |
| 膵臓 | 膵臓からのインスリンの分泌を促す | 食後の血糖値上昇の抑制 |
食欲抑制作用により、食事の摂取量を抑えられ、体重減少効果が期待できます。
血糖値が急激に上昇した場合、インスリンが過剰に分泌され、体に脂肪をため込みやすくなります。GLP-1受容体作動薬で血糖値の上昇を抑制することにより、脂肪の蓄積を抑え、肥満防止につながるでしょう。
メディカルダイエットの治療薬には、以下の3つが挙げられます。
ここでは、それぞれの治療薬について解説します。
GIP/GLP-1注射薬は、GLP-1の作用を促進する治療薬です。胃腸の動きを調整することにより、少ない食事で満腹感を得られるため、自然に無理なく食事の量を減らせます。
主な注射薬は以下の2つです。
| 注射薬 | 特徴 |
|---|---|
| マンジャロ | ・GLP-1だけでなく、効果的に血糖値を下げるホルモン「GIP」にも作用する ・副作用はオゼンピックやリベルサスと同程度 |
| オゼンピック | ・GLP-1に作用し、自然に食欲を抑えて痩せやすい状態にする ・ダイヤルで用量を調節して投与できる |
注射薬は薬の飲み忘れが心配な人や、効果を調整したい人に適しています。
GLP-1内服薬も、注射薬と同様にGLP-1の作用を促進し胃腸の動きを調整する治療薬で、少ない食事でも満腹感が得やすくなります。
主な内服薬はリベルサスです。リベルサスはオゼンピックと同様にGLP-1に作用します。毎日服用することにより、食欲を抑えて痩せやすい体質にします。
自己注射に抵抗がある人は、内服薬がおすすめです。
注射薬や内服薬だけでなく、漢方薬にもメディカルダイエット治療薬が存在します。
主な漢方薬として挙げられるのは防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)です。18種類の生薬が配合されており、体の代謝を高めることにより、脂肪燃焼や便通の改善作用があります。
内服薬と併用も可能です。リベルサスと併用すれば、食欲抑制効果や代謝改善効果を補強し、ダイエットの相乗効果が期待できます。
防風通聖散は市販薬から購入できますが、処方してもらったほうが成分量が多いため、より高い効果を発揮します。
メディカルダイエット治療薬には、副作用があらわれることがあります。主な副作用は、以下のとおりです。
| 治療薬の種類 | 主な副作用 |
|---|---|
| GIP/GLP-1注射薬 | ・吐き気や嘔吐、下痢 ・震えや動悸、冷や汗、空腹感 ・アナフィラキシー ・血管性浮腫 ・急性膵炎 ・胆石 ・胆嚢炎 |
| GLP-1内服薬 | ・吐き気や嘔吐、下痢、便秘 ・震えや動悸、冷や汗、空腹感 ・急性膵炎 |
| 漢方薬 | ・発疹 ・吐き気 ・軟便 |
治療薬の服用中に体に何らかの不調を感じた場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
メディカルダイエットは治療薬を使ったダイエットのため、服用には医療機関の受診が必要です。
しかし、忙しくて病院に行く時間を確保できない人もいるでしょう。そのような人には、場所や時間にとらわれずに診察が受けられるオンライン診療がおすすめです。
メディカルダイエットは、正しく薬を使うことにより、ほとんどの人が安全に治療できます。医師と薬の用量や投与のペースなどを相談しながら進めれば、副作用や薬との付き合い方の不安も軽減することが可能です。
医療機関まで行けない場合の選択肢として、オンライン診療の利用を検討してみましょう。
オンラインダイエットとは、インターネットを活用して指導やサポートを受けるダイエット方法です。
好きな場所でダイエットの指導を受けられるため、時間や場所に制約がある人や、モチベーションを保ちにくい人にとって取り組みやすいダイエット方法です。適したダイエット知識を学べることもオンラインダイエットのメリットに挙げられます。
食事コントロールが難しい人や運動が苦手な人は、メディカルダイエットもひとつの方法です。メディカルダイエットは、医薬品を用いて減量を目指す肥満症治療で、過度な食事制限やハードな運動は必要ありません。
病院へ行くのが難しい場合は、オンライン診療もおすすめです。「レバクリ」では場所や時間にとらわれずにビデオチャットや電話で診察が受けられるオンライン診療サービスを提供しています。女性向けのメディカルダイエットにも取り組んでおり、処方された薬は自宅など好きな場所に届きます。診察は無料なので、ぜひ検討しましょう。