更新日:2025年12月24日
「GLP-1ダイエットに興味があるが、効果や副作用について不安がある」「治療薬の種類が多く、どれを選べばよいかわからない」など、GLP-1ダイエットに関する疑問や悩みはありませんか。ダイエット効果が期待できるといわれるGLP-1ダイエットにも、注意点や副作用は存在します。
本記事では、GLP-1ダイエットの概要や治療薬の種類、治療薬を選ぶポイントなどを紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
「GLP-1」とは、もともと人間の体内で分泌される消化管ホルモンのことです。食べ物を摂取すると腸から分泌され、血糖値を下げたり食欲を低下させたりといった働きをします。
GLP-1ダイエットとは、血糖値を下げる働きに着目し、GLP-1と類似した働きをする「GLP-1受容体作動薬」を使用して食欲をコントロールし、減量を目指すものです。食事制限や運動習慣だけでは達成しにくい減量が可能なため、注目を集めています。
GLP-1受容体作動薬の種類は、主に注射薬と内服薬にわかれます。
GLP-1ダイエットは、GLP-1受容体作動薬の作用により、無理なく体重減少を目指す治療法です。 GLP-1は脳の食欲中枢に働きかけて空腹感を抑え、胃の排出をゆるやかにすることで少量の食事でも満腹感を持続させます。その結果、自然と食事量や摂取カロリーが減少します。
さらに、血糖値が高いときにインスリン分泌を促すため、食後血糖値の急上昇を抑え、脂肪が蓄積しにくい代謝環境を整える効果も期待されます。内臓脂肪の減少が報告されており、肥満に伴う健康リスクの軽減にもつながります。
注射薬は少ない回数で効果が持続しやすいといった特徴があります。投与の際は、若干の痛みを伴います。薬の種類や特徴、副作用をよく理解したうえで使用することが大切です。
代表的な注射薬は、以下の2つです。
それぞれの特徴や副作用を解説します。
オゼンピックはGLP-1受容体に作用し、膵臓からのインスリン分泌を促進させ、食後の血糖値の上昇を緩やかにします。
通常、胃の中で消化された食べ物は小腸へ送り出されますが、オゼンピックには胃の内容物の排出を緩やかにする効果があり、胃に食べ物が入っている状態を継続させます。その結果、普段よりも少ない食事量で満腹感が継続するため、食事の量を減らす効果が期待できます。
また、脳の満腹中枢に直接働きかけることでも食欲をコントロールします。食欲は脳の視床下部でコントロールされており、視床下部に「お腹がいっぱい」という信号を送ることで食べすぎを防ぐことが可能です。
オゼンピックもマンジャロ同様に、副作用に注意しながら使用する必要があります。主な副作用は以下の通りです。
副作用は使用開始直後に生じるケースが多く、時間が経つにつれて改善される場合がありますが、身体に異変を感じたら、すぐに医師に相談することが大切です。オゼンピックと同じ成分であるセマグルチドを含む薬との併用は禁忌とされているため、注意が必要です。
妊娠中や授乳中のオゼンピックの使用については胎児や子どもへの影響が十分に解明されていません。使用にあたっては、医師に相談する必要があります。
「GLP-1」は腸管から分泌されるホルモンの一種で、食事に応じて膵臓のインスリン分泌を促し、血糖値を適切にコントロールする役割を担っています。食後の血糖値上昇を抑えると同時に、脳の食欲中枢に働きかけて食欲を抑制し、少量でも満腹感を得やすくする点が特徴です。 さらに、マンジャロに含まれる有効成分チルゼパチドは、GLP-1に加えて「GIP(胃抑制ポリペプチド)」にも作用します。GIPはエネルギー代謝や脂肪利用に関与するホルモンで、GLP-1と相乗的に働くことで、より高い体重減少効果が期待されています。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
マンジャロの使用方法は週1回の皮下注射で、太ももや腹部に専用の注射器を用いて投与します。操作は比較的簡単なため、医師の指導のもとで自己注射を行うことも可能です。
マンジャロはダイエット効果が優れていますが、副作用もあるため注意しましょう。
以下に該当する場合は、使用を避ける必要があります。
マンジャロによって食欲が低下し、食事を摂らない時間が長くなると、胆汁がうっ滞しやすくなります。副作用が強い場合は、医師に相談して投与量の調整など適切な対応を行うことが大切です。
リベルサスはオゼンピックと同様にGLP-1と類似の働きをする薬で、体重減少に効果的であるとされる「セマグルチド」を含む、飲むタイプの治療薬です。
リベルサスを服用するとインスリンの分泌が促進され、胃腸の動きを調整して食欲を抑制します。
リベルサスの特徴と副作用について、さらに見ていきましょう。
リベルサスは2020年に承認され、2021年から販売されている2型糖尿病治療薬です。毎日1錠を服用することで効果を発揮します。
リベルサスの販売が開始されるまでは、GLP-1受容体作動薬は胃からの吸収が難しいとされており、注射タイプが一般的でした。しかし、リベルサスには吸収促進剤が配合されており、経口投与できることが大きな特徴です。
リベルサスは膵臓からのインスリン分泌を促進させ、血糖値をコントロールすることで食欲抑制効果があります。また、胃腸の働きを緩やかにする作用があるため、通常よりも食べ物の消化スピードが遅くなり、満腹感を感じやすくなることも特徴です。
リベルサスの主な副作用は以下の通りです。
GLP-1受容体作動薬の作用により、消化器系に症状があらわれるケースが多くあります。これは、GLP-1受容体作動薬が胃腸の運動に影響を与えるためです。副作用は服用開始直後にあらわれやすく、次第に改善していく傾向があります。日常生活に影響が出るなど、副作用による症状が重い場合は、医師に相談して指示を仰ぎましょう。
ダイエットには、食事制限や運動などさまざまな方法があります。GLP-1ダイエットが向いているのは、以下のような方です。
GLP-1ダイエットは、過度な食事制限や運動を必要としないダイエット方法です。ダイエットに興味はあるものの、「食事制限に頼りたくない」「運動に苦手意識があり、トレーニングを継続できる自信がない」「運動による身体的負荷が心配」という方は多いでしょう。
GLP-1は血糖値をコントロールし、食欲を抑える効果があるため、自然に食べる量が減り体重が減少していきます。適度な運動を取り入れるとGLP-1の効果をさらに実感しやすくなりますが、負荷の高い運動をする必要はなく、普段の生活で身体を動かすことを意識するだけで十分です。
過去に何度もダイエットにチャレンジし、失敗を重ねてきたかもしれません。さらに、年齢を重ねると代謝が低下し、食事制限や運動をしても若いときのように脂肪が落ちにくくなります。
ダイエットが思うように進まないことがストレスになり、さらに体重が増えるという悪循環に陥るケースも。医療の力でダイエットすることで、心身ともにストレスなく減量できるでしょう。
GLP-1治療薬にはさまざまなタイプがあるため、どれを選べばよいか迷うこともあるでしょう。
注射に不安がある場合は、経口投与できるリベルサスがおすすめです。リベルサスは飲み薬タイプなので、心理的な負担を感じることなく服用できるでしょう。
より短期間で確実な減量効果を得たい場合は、GIPとGLP-1受容体の両方に作用するマンジャロがおすすめです。週に1回の投与で済むため、ライフスタイルに影響を及ぼさない点もマンジャロの魅力でしょう。
自分の体質や生活スタイルによって適切な治療薬は異なります。GLP-1治療薬を使用する際は、医師に相談しながら自分に合ったものを選ぶことが大切です。
レバクリが提供する女性メディカルダイエットは、オンラインでGLP-1ダイエットについて医師に相談できます。初診料・診察料は無料で、自宅に居ながらいつでも診療可能です。
処方された薬は最短翌日に自宅に届くため、すぐに治療を始められます。薬の種類や選び方を医師に相談しながら決められるため、安心できるでしょう。
GLP-1ダイエットは、痩せホルモンとも呼ばれるGLP-1をはじめとする消化管ホルモンの作用を調整し、食欲を抑制することで痩せやすい身体の状態をつくるダイエット方法のことです。
治療薬にはさまざまなタイプがあるため、医師と相談しながら自分に合ったものを選ぶ必要があります。GLP-1ダイエットについて相談したい場合は、オンライン診療処方がおすすめです。病院に出向くことなく、自宅で診察が受けられます。「忙しくて病院にいく時間がない」「ほかの人の目が気になる」という場合は、ぜひオンライン診療を検討してみてください。