更新日:2026年04月03日


この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
「髪のボリュームが減ってヘアセットがしづらい」とお悩みの方もいるかもしれません。主に女性にみられるびまん性脱毛症は、髪が細くなり頭部全体のボリュームが減る脱毛症です。40代以降で増え始めますが、20~30代で発症するケースもあります。
本記事では、びまん性脱毛症の初期症状や原因について解説します。医療機関での治療法についても触れているので、ぜひご一読ください。
びまん性脱毛症は、特定の場所ではなく頭皮の広い範囲で薄毛が進んでいく疾患です。「びまん」は漢字で「瀰漫」と書き、「広がり、はびこること」という意味があります。主に女性に見られ、髪の毛が細くなり、全体のボリュームが減少していくのが特徴です。

びまん性脱毛症は40代以降で増え始めるといわれていますが、幅広い年代で発症する可能性があります。年代に関係なく、初期症状に気づき不安を感じたときは早めに医師に相談しましょう。
びまん性脱毛症は小さな変化から始まってゆっくりと進行し、気づかないうちに悪化してしまう場合があるため注意が必要です。
実感しやすい初期症状は以下のとおりです。
まずは、毎日のヘアケアの中で抜け毛の量を確認してみるのが良いでしょう。特にシャンプー中やドライヤーを使った後の抜け毛は、変化を自覚しやすいポイントといえます。
また、ボリュームの変化も現れやすいのが特徴です。髪が細く短くなることで全体的な密度が下がり、以前と同じボリューム感にすることが難しくなる場合もあります。
女性に起こるびまん性脱毛症は、単一の要因だけでなく、いくつもの要因が重なって発症するケースもみられます。
びまん性脱毛症の原因・種類として考えられるのは、以下の3つです。
それぞれについて見ていきましょう。
びまん性脱毛症の原因として考えられるのが、加齢です。年齢を重ねることにより、髪の健康に関わる女性ホルモンのエストロゲンが減少します。一般的に、エストロゲンの分泌は20代~30代前半ごろをピークに、その後は加齢とともに減少していくのが特徴です。
髪の毛にはヘアサイクル(毛周期)があり、成長期・退行期・休止期という3つのフェーズを繰り返しています。エストロゲンが減ると、ヘアサイクルの成長期が短くなって成長を終えた髪が抜け落ちやすくなり、薄毛が進行しやすくなります。
びまん性脱毛症の種類の一つとして、女性型脱毛症(FPHL)が挙げられます。男性ホルモンの影響により、ヘアサイクルの成長期が短くなり、髪が十分に成長しないまま抜け落ちることで薄毛が進行すると考えられています。更年期前後になると、前述した加齢の要素も加わり女性ホルモンのバランスが乱れやすくなるため、びまん性脱毛症を自覚しやすくなります。
休止期脱毛症も、びまん性脱毛症の一種です。休止期脱毛症は、成長期だった髪が通常より多く休止期に移行することで抜け毛が増え、薄毛の症状が出ることが特徴です。休止期脱毛症が起こるきっかけとして下記の例が挙げられます。
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AGA治療は、主に内服薬・外用薬で行われます。
| 代表的な成分 | 分類 | 主な効果 |
|---|---|---|
| フィナステリド・デュタステリド | 内服薬 | 抜け毛の進行を食い止める |
| ミノキシジル | 内服薬・外用薬 | 毛包を活性化させ発毛を促す |
治療期間について
効果実感には個人差がありますが、ヘアサイクル改善のため3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
AGA治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1ヶ月数千円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。
休止期脱毛症は、これらの原因が単独、または複数組み合わさって起こると考えられています。中には、原因がわからないケースもあります。
原因が取り除かれると改善する場合があるほか、自然に回復するケースもあります。
女性の抜け毛の原因や対策については、「女性の抜け毛はなぜ起こる?年代別の原因と日々の対策方法を紹介」で詳しく解説しています。
女性にみられるびまん性脱毛症を自力で改善できるかどうかは、発症の原因によって異なります。たとえば、極端なダイエットによる栄養不足や精神的ストレスが原因である場合は、食生活やストレス管理を見直すことで改善できる可能性があります。
一方で、加齢によるエストロゲンの減少などが原因である場合は、自力で大幅に改善することは難しいでしょう。セルフケアの限界を感じた際は、医師に相談するのも一つの選択肢です。
女性にみられるびまん性脱毛症は原因によって対処法が異なりますが、セルフケアを行うことで間接的に髪の成長をサポートできる可能性があります。ここでは、意識して取り組みたいセルフケアについて見ていきましょう。
食生活においては、毎日の食事で栄養をバランスよくとることを心掛けましょう。特に下記の栄養素で不足しやすいものがある場合は、意識的に取り入れてみてください。

髪の主成分であるタンパク質の原料となる肉類や魚、卵などを基本として、髪の合成に必要な亜鉛を含む牡蠣や牛肉の赤身、ナッツ類も積極的にメニューへ取り入れてみましょう。
また、良い睡眠をとることも欠かせません。睡眠中に分泌される成長ホルモンは、細胞の修復を促すといわれているからです。厚生労働省の「Good Sleepガイド(ぐっすりガイド)成人版」では、良い睡眠のために必要なこととして、寝室を暗くすることや、夜間はスマートフォン・パソコンの使用を避けることが挙げられています。夜更かしを控えてしっかり眠ることで、髪の成長をサポートできるでしょう。
参考:厚生労働省「睡眠対策」
正しいヘアケアで頭皮環境を整えることも挙げられます。まずはシャンプーの方法を見直し、健康な髪が生えるための環境を整えましょう。自身の肌に合った洗浄力のシャンプーを選び、指の腹で優しくマッサージするように洗います。ゴシゴシこすったり、何回もシャンプ-したりすると髪や頭皮に負担がかかってしまうため避けましょう。すすぎ残しは頭皮トラブルの原因になるため、時間をかけて丁寧に流すのがポイントです。
日頃の生活において、ストレスを発散することも大切です。強いストレスを感じると自律神経が乱れて交感神経が優位になり、血管が収縮して血行が悪くなるケースがあるからです。
厚生労働省の「こころと体のセルフケア」では、ストレスを解消する方法として運動や腹式呼吸、音楽を聴くなどのセルフケアを勧めています。自身に合った方法を見つけて、こまめにストレスを解消することが大切です。
参考:厚生労働省「ストレスとこころ」
びまん性脱毛症の治療法は原因によって異なり、治療を必要としない場合もあります。ただし、鉄欠乏性貧血や内臓の疾患が原因で起こる場合もあるため、薄毛の症状が気になるときは医師に相談してみましょう。
原因が女性型脱毛症の場合、ミノキシジル外用薬といった治療薬を使う方法があります。ミノキシジルの作用機序は完全には解明されていないものの、血管拡張作用によって血流を改善すると考えられており、発毛を促す効果が期待できる薬です。
クリニックを受診すると、医師の診断のもと症状や体質などに合わせた治療を行えます。原因に合わせた治療を行いながら、びまん性脱毛症の改善を目指しましょう。
びまん性脱毛症は、頭部の広い範囲で薄毛が進行する脱毛症で、髪が細くなり全体のボリュームが減少する特徴があります。女性にみられるびまん性脱毛症は40代以降で増え始めるといわれていますが、20~30代でも発症するケースがあります。抜け毛の増加、分け目の地肌が目立つ、髪のコシの低下などの初期症状に気づいたら早めの対策が重要です。
びまん性脱毛症の主な原因・種類は、加齢や女性型脱毛症、休止期脱毛症です。
治療法はびまん性脱毛症が起こった原因によって異なり、女性型脱毛症の場合はミノキシジルを使った治療を行うことがあります。薄毛の症状が気になるときは、医師へ相談しましょう。
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