更新日:2026年05月01日


この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
「AGAの治療薬には、フィナステリドとデュタステリドがあるけど、違いがわからない」とお困りの方も多いかもしれません。どちらも健康な髪を維持することに代わりはありませんが、作用する範囲に違いがあります。
この記事ではフィナステリドとデュタステリドの違いや、服用時の注意点、副作用のリスクに加え、治療薬の入手方法や費用の目安についてわかりやすく解説します。
フィナステリドとデュタステリドは、どちらもAGA治療の代表的な治療薬ですが、その違いを理解しておくことで、治療を始めやすくなります。作用するメカニズムについて詳しく見ていきましょう。
フィナステリドとデュタステリドは、どちらも抜け毛の原因となる酵素の働きを抑えることで、薄毛の進行を抑制するという共通の仕組みを持っています。AGA(男性型脱毛症)は、体内のテストステロンという男性ホルモンが5αリダクターゼという酵素と結びつき、より強力な脱毛作用を持つDHT(ジヒドロテストステロン)へ変換されることで進行します。
フィナステリドとデュタステリドは、この酵素の働きを阻害する役割を担い、服用することで頭皮内のDHT濃度を低下させることが可能です。これにより、髪を育てる毛包の縮小が抑えられ、健康な髪の維持や、抜け毛の減少が期待できます。

フィナステリドとデュタステリドの主な違いは、薄毛に関与する5αリダクターゼを阻害できる範囲にあります。5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型の2種類が存在し、フィナステリドは主に前頭部や頭頂部に多く分布するⅡ型のみを阻害します。一方で、デュタステリドはⅡ型に加えて、全身の皮脂腺や側頭部、後頭部などに分布するⅠ型も阻害することが可能です。
フィナステリドとデュタステリドを同時に服用することは、原則禁止とされています。
併用できない理由としては、治療薬が5αリダクターゼを阻害するという同じ作用機序を持つためです。作用が重複することから、併用しても発毛効果が向上するとは考えにくく、副作用のリスクが高まる可能性があるため注意が必要です。

併用したら効果が2倍になるといったことはありません
一般的に、発毛効果はフィナステリドよりもデュタステリドの方が効果が高いとされています。これは、デュタステリドがⅠ型とⅡ型の両方の5αリダクターゼを阻害し、DHTの生成をより強力に抑制できるためと考えられています。
ただし、すべての人にデュタステリドが適しているわけではありません。AGAの進行状況や体質に応じて、どちらの薬を使用するかを医師と相談して決めましょう。

患者様のご状況にあわせて、最適な治療方針をご提案します!
AGA治療の効果を実感するには、髪が生え変わるヘアサイクルの関係上、最低でも約6か月間の継続が必要とされています。フィナステリドを半年ほど服用しても、あまり変化が見られない場合は、一度医師へ相談してみましょう。より広範囲に作用するデュタステリドへ切り替えることで、効果が期待できる場合があります。ただし、切り替えの際は体質や脱毛の進行度に合わせた判断が必要となるため、専門医の診察を受け、治療と向き合うことが大切です。
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AGA治療は、主に内服薬・外用薬で行われます。
| 代表的な成分 | 分類 | 主な効果 |
|---|---|---|
| フィナステリド・デュタステリド | 内服薬 | 抜け毛の進行を食い止める |
| ミノキシジル | 内服薬・外用薬 | 毛包を活性化させ発毛を促す |
治療期間について
効果実感には個人差がありますが、ヘアサイクル改善のため3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
AGA治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1ヶ月数千円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。
フィナステリドとデュタステリドは、いずれも男性ホルモンに作用する薬のため、副作用が起こる可能性があります。主な副作用を以下の表にまとめました。
| 副作用の項目 | フィナステリド | デュタステリド |
|---|---|---|
| 生殖器系 | 性欲減退、勃起機能不全、射精障害 | 性欲減退、勃起機能不全、射精障害 |
| 肝機能 | 肝機能障害 | 肝機能障害、黄疸 |
| 乳房 | 乳房圧痛、乳房肥大 | 乳房圧痛、乳房肥大 |
| 精神神経系 | 抑うつ症状 | 頭痛、抑うつ症状、 めまい、味覚障害 |
| その他 | 発疹、瘙痒症 | 発疹、瘙痒症 |
服用中に体調の変化や気になる症状が現れた場合は、自己判断で服用を続けず、早めに医師へ相談しましょう。
フィナステリドとデュタステリドの服用を検討する際は、入手経路や費用について理解しておくと安心して治療を始めやすくなります。安全に治療を進めるために、治療薬の入手方法と、費用の目安を見ていきましょう。
AGA治療では、専門のクリニックを受診し、医師の診断のもとで薬を処方してもらうことが大切です。海外からの個人輸入や通販サイトで治療薬を購入できる場合もありますが、偽造品や粗悪品が混入しているリスクがあります。個人で入手した治療薬で万が一健康被害が生じた場合、公的な救済制度の対象外となるため注意が必要です。治療を検討する場合は、医師の診断のもとで処方を受けるようにしましょう。

個人で購入せずに、必ずクリニックにて処方してもらうようにしましょう
フィナステリドの先発品は1か月で約¥7,000~¥10,000が目安ですが、ジェネリック医薬品なら¥1,000~¥6,000程度に抑えられます。一方、より広範囲に作用するデュタステリドは、先発品で約¥9,000~¥12,000、ジェネリックで¥3,000円~¥8,000が相場です。長期的な服用が必要なAGA治療では、予算に合わせて無理なく続けられる手段を医師と相談して選択することで、治療を継続しやすくなります。
本記事では、AGA治療薬であるフィナステリドとデュタステリドの作用の違いや効果、副作用のリスクなどについて解説しました。
両薬剤は、抜け毛の原因となるDHTの生成を抑えるという共通の作用機序ですが、阻害する5αリダクターゼの範囲が異なります。一般的にデュタステリドの方が高い効果を期待できるといわれていますが、副作用のリスクや費用の違いもあるため、薄毛の進行状況や体質に合わせて医師の診断のもとで選択することが大切です。
自己判断でそれぞれの治療薬を併用することや個人輸入での入手は避け、医師へ相談しながら治療を検討してみてください。
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