更新日:2026年06月16日


この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
「最近、抜け毛が気になってきた」「抜け毛の原因が気になる」と悩んでいる女性もいるかもしれません。女性の抜け毛の原因は、出産や加齢によるホルモンバランスの乱れや生活習慣の乱れなどさまざまです。脱毛症などの疾患が隠れている可能性も否定できません。 本記事では、女性の抜け毛の原因について解説します。髪の健康をサポートする改善策もあわせて紹介するので、気になる方はぜひ参考にしてください。
1日100本程度までの抜け毛は、生理的範囲内とされます。公益社団法人日本毛髪科学協会「毛髪に関する数字」によると、一般的に、1日50〜100本程度の抜け毛は自然な生え変わりの範囲とされています。
本数だけでなく、抜け毛の質に注目することも大切です。正常な抜け毛は太くてコシがあり、毛根が丸くなっている状態が多いでしょう。一方、毛が細く短いものや、毛根の形がいびつで乾燥やべたつきがある場合は注意が必要です。
また、抜け毛の質とあわせて頭皮や生えている毛の状態も確認しましょう。たとえば、分け目の広がりや地肌の透け具合、髪を束ねた際の太さ、抜け毛の増加などのセルフチェックを行ってみてください。
参考:公益社団法人日本毛髪科学協会「毛髪を知る」

抜け毛の変化に気づいた時点で、頭皮や生活習慣を見直すきっかけになります。抜け毛の原因を特定し、適切な対策をとりましょう。
女性の抜け毛の原因は、ホルモンバランスや不適切なヘアケア、紫外線などさまざまです。ここでは、女性の抜け毛の原因を5つ解説します。
加齢や出産に伴うホルモンバランスの乱れは、抜け毛を引き起こす要因になる可能性があります。女性の健やかな髪の成長には、エストロゲンとプロゲステロンという2つの女性ホルモンが欠かせません。エストロゲンやプロゲステロンは髪の成長を維持する役割を担います。しかし、これらのホルモン分泌量は、一般的に40代ごろから減少する傾向にあります。つまり、加齢によって抜け毛が増える場合があるのです。
また、エストロゲンとプロゲステロンは妊娠中に大量に分泌されますが、出産を機に急激に減少します。髪を抜けにくくしていたホルモンが出産により減ることで、産後の抜け毛へと発展する場合があります。これが分娩後脱毛症です。ほかにも、子育てによる疲労や睡眠不足が原因の一つといわれています。産後の抜け毛は一時的であるため、過度に心配しないようにしましょう。
食生活や睡眠などの生活習慣が乱れると、髪や頭皮の不調が起こりやすくなります。たとえば、過度な食事制限を伴うダイエットや偏食により栄養バランスが偏ると、健やかな髪の成長に欠かせないタンパク質や亜鉛、鉄分などの栄養素が不足します。髪に十分な栄養が届かない状態が続き、抜け毛や切れ毛の間接的な原因となる場合があるでしょう。
また、睡眠不足や過度なストレスも髪の健康に影響を及ぼす要因です。これらは自律神経の変化を招き、毛包の環境に影響を与える可能性があります。
健やかな髪を維持するためには、栄養バランスの取れた食事を心掛け、心身ともに十分な休息をとることが大切です。
毎日のヘアケアや髪型の習慣が、頭皮環境の悪化や抜け毛を招く原因となる可能性があります。たとえば、洗浄力の強いシャンプーで必要な皮脂まで落としてしまうと、頭皮が乾燥して炎症を招く要因となります。また、カラーやパーマによって髪に過度な負担をかけることも、抜け毛や切れ毛の原因につながるでしょう。
さらに、ポニーテールやお団子ヘアのように髪を長時間強く引っ張って固定するスタイルを日常的に続けていると、頭皮や毛根にダメージを与えてしまいます。その結果、牽引性脱毛症という抜け毛を引き起こす場合があるため、日々のケアや髪型選びには注意が必要です。
紫外線は頭皮や髪にダメージを与える要因の一つです。紫外線そのものは直接的な抜け毛の原因にはなりませんが、強い日差しによって頭皮に炎症が起こると毛根にも影響を及ぼす恐れがあり、間接的な要因になり得ます。
さらに、紫外線は髪の表面にあるキューティクルを傷め、ツヤを作るタンパク質を流出させてしまう可能性があります。その結果、髪のパサつきが生じる場合があるため、日ごろから頭皮や髪を紫外線から守ることが大切です。
薬の副作用が原因で抜け毛が起こる可能性があります。これを薬剤性脱毛症と呼びます。抜け毛が生じる可能性のある薬は、抗がん剤や血液凝固阻止剤などです。ただし、副作用の出方には個人差があり、薬の服用により必ず抜け毛が生じるわけではありません。
薬の服用後、抜け毛が生じた際はすぐに医師へ相談しましょう。抜け毛の副作用がやむを得ない場合は、ウィッグなどの対処法もあります。自身の状況にあわせた適切な対策を講じることが大切です。
女性の抜け毛と一言にいっても、それぞれに原因や特徴があります。以下の表で、女性に多い脱毛症の種類とその原因、受診すべき診療科をまとめました。
| 病名 | 原因 | 診療科 |
|---|---|---|
| びまん性脱毛症 | 原因は加齢やストレスなど多岐にわたり、頭皮全体に薄毛が広がる特徴がある | 皮膚科または婦人科 |
| FAGA | ホルモンバランスの影響によって生じるが、それだけで説明できない場合がある | 皮膚科または婦人科 |
| 牽引性脱毛症 | 髪が引っ張られる髪型を習慣的に行うことで生じる | 皮膚科 |
| 分娩後脱毛症 | 出産に伴うホルモンバランスの急激な変化が原因で一時的に生じる | 婦人科 |
| 円形脱毛症 | 自己免疫疾患によって生じると考えられており、円形に抜け毛が発生するのが特徴である | 皮膚科 |
| 脂漏性脱毛症 | ホルモンバランスの乱れや常在菌の繁殖などで、皮脂が過剰に分泌されることで生じる | 皮膚科 |
| 甲状腺疾患 | 毛母細胞の分裂を活性化させる働きがある甲状腺ホルモンが乱れることで生じる | 内科または内分泌内科 |
| 鉄欠乏性貧血 | 酸素を全身に運ぶ役割のあるヘモグロビンが不足し、髪を生成する力が低下することで生じる | 内科または婦人科 |
ここでは、女性に多い脱毛症についてそれぞれ解説します。
びまん性脱毛症は主に女性に見られる、髪全体のボリュームが徐々に失われる脱毛症です。特定の部位だけでなく頭皮全体が薄くなるのが特徴で、特に分け目が目立ちやすくなるでしょう。

発症の原因は加齢やストレス、極端なダイエット、ホルモンバランスの変化など多岐にわたり、複数の要因が絡み合っている場合もあります。薄毛が全体に広がっていく性質上、異変に気づいたときには、すでに症状が進行している恐れがあります。対象の診療科は、皮膚科または婦人科です。髪が全体的に薄くなったと感じる方は、すみやかに受診しましょう。
FAGAはAGA(男性型脱毛症)の女性版にあたる脱毛症です。更年期障害などにより女性ホルモンが減少し、相対的に男性ホルモンが優位になることが原因とされています。しかし、ホルモンバランスの影響のみでは説明できない場合もあり、正確な原因は完全には解明されていません。最近では、女性型脱毛症(female pattern hair loss)を略して、FPHLと呼ばれることが多くなっています。
特徴は髪全体のボリュームが低下し、分け目が広がって見えやすくなります。対象の診療科は、皮膚科または婦人科です。薄毛が気になったら、できるだけ早い段階で医師へ相談することが大切です。
牽引性脱毛症は、ポニーテールやエクステなどのように、髪が日常的に強く引っ張られることで生じる脱毛症です。毎日同じ位置で髪を強く結んだり、編み込みをしたりして頭皮に負担をかけ続けると、ダメージが蓄積して抜け毛が発生する恐れがあります。
対策としては、定期的に髪型を変えることや、結ぶ力を弱めて頭皮への刺激を和らげることが有効です。すでに抜け毛が目立っている場合は、しばらく髪を結ぶのを控えて頭皮を休ませましょう。こうしたセルフケアを続けても症状が改善しないときには、早めに皮膚科を受診してください。
女性の抜け毛は、年代によって原因が異なる場合があります。ここでは、10代から60代まで、年代ごとに考えられる抜け毛の原因をまとめました。自身の年齢や現在の状況と照らし合わせて、参考にしてください。
10代の女性は、無理な食事制限が抜け毛の原因となる場合があります。自身の容姿を気にして極端に食事制限をすると、タンパク質や亜鉛、鉄分などの髪の材料が不足し、健康な髪の成長に悪影響を及ぼす恐れがあるためです。
また、夜更かしによる睡眠不足や学校生活でのストレスも、健やかな髪の成長を間接的に妨げる原因となるでしょう。さらに、ヘアカラーやアイロンによるダメージが重なれば、切れ毛が発生するかもしれません。
ダイエットは栄養バランスを考え、運動をメインで行いましょう。また、髪の負担を考えた適切なヘアケアも大切です。
20代は就職や結婚など環境の変化が多く、本人が気づかないうちにストレスを感じている可能性があり、それが抜け毛に発展する恐れがあります。環境の変化や緊張、睡眠不足などのストレスが蓄積されると、自律神経やホルモンバランスを崩しやすくなるため注意が必要です。過度なストレスの結果、成長期にある髪が休止期へと移行し、薄毛が生じる休止期脱毛症などが発症する可能性があります。
環境変化でストレスを抱えないために、日常的に発散させる工夫が大切です。自分へのご褒美や趣味の時間を作るなど、意識的にリフレッシュする時間を取り入れましょう。
30代の女性は、妊娠や出産による急激なホルモン変化や子育ての疲労が抜け毛の原因になる可能性があります。産後に見られる脱毛は分娩後脱毛症と呼ばれ、女性ホルモンのエストロゲンが急減することで抜け毛が増加します。産後の女性によく見られる現象ですので、過度な心配はいらないでしょう。
また、多忙な育児の中で自分のことが後回しになると、栄養不足や貧血になる恐れも考えられます。心身の健康を維持するために、空いた時間に軽食を食べたり横になったりするなど、意識的に休息をとる工夫が大切です。
40代は、人によって更年期障害が始まる時期で、ホルモンバランスの乱れにより抜け毛が増える可能性があります。更年期障害で女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減少すると、髪の成長期が短くなり、細く弱い毛が増えることがあります。
また、加齢に伴う頭皮や毛髪の変化により、髪のハリやコシが低下することがあります。
こうした悩みはセルフケアで対策できる場合もありますが、改善しないときは無理をせず、医療機関に相談することが大切です。
一般的に閉経を迎える方が多い50代は、エストロゲンの分泌が急激に減少するため、抜け毛や薄毛が気になりやすくなります。髪の成長を助ける働きがあるエストロゲンが減ることで、ヘアサイクルが乱れやすくなるためです。
また、相対的に男性ホルモンが優位になる影響から、FAGAを発症する可能性も考えられるでしょう。分け目や頭頂部が目立ちやすくなったり、全体的にボリュームが減ったりするのが特徴です。なお、FAGAはホルモンバランス以外にもストレスや栄養不足などの要因が複雑に絡み合っており、正確な原因は解明されていません。更年期から閉経の時期に全体的な薄毛が気になったら、専門のクリニックへの相談をおすすめします。
60代以降は、加齢に伴う毛髪の変化や栄養状態の変化などにより、抜け毛や薄毛が目立ちやすくなる可能性があります。加齢で血行が滞ると、健やかな髪の成長に欠かせない栄養を毛根へ届ける力が弱まるためです。さらに、代謝が衰えることで髪を作る毛母細胞の活動が低下し、新しい髪が育つのに時間を要する場合もあります。
また、加齢の影響で食が細くなると、タンパク質などの大切な栄養素が不足しがちになるかもしれません。老化による身体的な変化が、髪の健康状態にも影響を及ぼす可能性があるでしょう。

抜け毛の原因は年齢に関係するものとそうでないものがあります。病気が原因であれば、自然治癒では改善しないため、医師への相談がおすすめです。
抜け毛が気になり始めたら、まずは専門のクリニックを受診し、原因を特定しましょう。しかし、髪の成長をサポートするためには、生活習慣の改善など適切なセルフケアも欠かせません。直接的な薄毛改善にはつながりませんが、間接的に健康な髪を作る土台作りにはつながるでしょう。
ここでは、健康な髪を育てるための対策を解説します。
食生活の改善は、健康な髪の成長をサポートします。特に、タンパク質や亜鉛、ビタミン類をバランスよく摂ることが大切です。髪の主成分はケラチンというタンパク質で作られているため、健やかな髪には良質なタンパク質が不可欠です。また、亜鉛にはケラチンの合成を助ける働きがあります。さらに、ビタミン類も頭皮や毛髪の健康維持に関与します。
以下画像の食材を参考に、栄養をバランス良く摂取しましょう。

多忙で食生活に気を使っている時間がない場合、簡単な料理で栄養を追加しましょう。たとえば、朝ご飯にゆでたまごを1つ足したり、おやつをナッツ類に変更したり、デザートにキウイを選んだりなどです。
また、ダイエットによる過度な食事制限は髪の健康に悪影響を与えるため、控えましょう。
良質な睡眠は、健康的な髪の成長に欠かせません。睡眠中は成長ホルモンの分泌や体の回復が促されるため、健康な髪を維持する土台になります。
質の良い睡眠のために、画像の事柄に気をつけて生活しましょう。

特に、やってしまいがちなのが就寝前のスマートフォンです。寝る前にスマートフォンを見ると、ブルーライトによって脳が覚醒状態になり、良質な睡眠を妨げる可能性があります。厚生労働省「知っているようで知らない睡眠のこと」では、就寝1時間前からスマートフォンなどを控えるようにと記されています。1時間前に画面操作ができなくなる設定などを利用して、スマートフォンを触らない習慣をつけましょう。
また、スムーズに入眠できるように日中の軽い運動やストレッチも大切です。良質な睡眠は髪の健康に加えて、全身の健康にもつながるでしょう。
参考:厚生労働省「睡眠」
適切な頭皮ケアは清潔な頭皮環境を維持し、健康的な髪の土台作りにつながります。頭皮の汚れを落とすことは大切ですが、洗い過ぎて必要な皮脂を流してしまうと、乾燥や炎症につながりかねません。洗髪は低刺激なシャンプーを選び、優しい力で頭皮をマッサージするように洗いましょう。
以下の画像を参考にしてください。

ポイントは「指の腹で優しくもみ洗いする点」と「泡が残らないようよくすすぐ点」です。特に、泡の流し残しはフケの原因になる可能性があるため、注意しましょう。
頭皮マッサージは頭皮の血行を促進します。抜け毛の改善に至るほどの効果は期待できませんが、頭皮のリラックスにはつながるでしょう。
頭皮マッサージはシャンプー後やお風呂上がりなど、習慣化できるタイミングに行うのがおすすめです。ポイントは「気持ち良い」と感じる強さで行うことです。強い力で押し過ぎると、炎症などを引き起こす可能性があるため、注意しましょう。
また、頭皮に痛みや赤みがある場合は、症状の悪化につながる恐れがあるため、頭皮マッサージを控えてください。
健やかなツヤのある髪を維持するには、頭皮や髪の紫外線対策が大切です。頭皮や髪は顔と同様に紫外線を直接浴びているため、日焼けなどの影響を受けています。紫外線によって髪の乾燥やダメージが生じることがあります。紫外線対策として、日傘や帽子、頭皮用のUVスプレーの利用などを検討しましょう。
また、同じ分け目を続けると、頭皮への刺激や紫外線曝露が偏る可能性があります。そのため、分け目を時々変えるなど髪型を工夫すると良いでしょう。
強いストレスや生活環境の変化は、ヘアサイクルに影響を与える可能性があります。。健やかな髪を保つためには、ストレスを溜め込まず、自分にあったリラックス方法を見つけて日常的に発散しましょう。たとえば、趣味の時間を設けたり、友人と会話を楽しんだりすることが考えられます。
女性の抜け毛には、ホルモンバランスの変化や生活習慣、頭皮環境など、さまざまな要因が関与します。なかには、びまん性脱毛症やFAGA、円形脱毛症などの疾患が隠れている可能性もあるため、抜け毛が気になる際は早めに医師へ相談しましょう。なお、女性の抜け毛は一般的に、1日50〜100本程度が自然な範囲とされています。ただし、抜け毛の質や頭皮の状態に変化が見られる場合は要注意です。
健康的な髪の成長の間接的な土台作りとして、生活習慣の改善や適切なヘアケア、紫外線対策などが挙げられます。タンパク質や亜鉛を意識した食事、良質な睡眠、正しい洗髪などを心掛けて生活しましょう。
症状が続く場合は、自己判断せず医療機関へ相談することが大切です。
公益社団法人日本毛髪科学協会「毛髪を知る」
厚生労働省「睡眠」
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AGA治療は、主に内服薬・外用薬で行われます。
| 代表的な成分 | 分類 | 主な効果 |
|---|---|---|
| フィナステリド・デュタステリド | 内服薬 | 抜け毛の進行を食い止める |
| ミノキシジル | 内服薬・外用薬 | 毛包を活性化させ発毛を促す |
治療期間について
効果実感には個人差がありますが、ヘアサイクル改善のため3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
AGA治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1ヶ月数千円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。時間や費用、人目などの通院の負担が、忙しい方にとって課題となる場合があります。
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分娩後脱毛症は、出産に伴うホルモンバランスの急激な変化によって、多くの出産経験者が通る一時的な脱毛症です。妊娠中は女性ホルモンの影響で成長期の毛髪が維持されやすくなりますが、出産後にホルモン環境が変化することで、休止期へ移行する毛が増え、抜け毛が目立つことがあります。抜け毛は自然に回復することが多いですが、長引く場合は婦人科へ相談しましょう。
円形脱毛症は、円形や楕円形の抜け毛が生じる自己免疫疾患です。突然発症し、髪が抜けた部分と残っている部分の境界線がはっきりしているのが特徴です。
症状の現れ方は、単発型・多発型・全頭型・汎発型・蛇行型の臨床型に分類されますが、これらは便宜的な区別であり、症状が連続して変化していく場合もあります。本来は外敵を排除する役割を担うTリンパ球が、毛包の周囲に集まって自己免疫反応を起こし、髪の成長を妨げてしまうことが主なメカニズムと考えられています。

円形の抜け毛に気づいた際は、適切な治療を受けるために、早めに皮膚科を受診しましょう。
脂漏性皮膚炎は、皮脂分泌やマラセチア菌などが関与して頭皮に炎症が起こり、抜け毛につながることがあります。。
主な症状としては、頭皮のべたつきやフケ、赤み、かゆみなどが挙げられます。また、頭皮だけにとどまらず、顔や背中などの部位まで炎症が広がる可能性も考えられます。ベタついた大量のフケとともに抜け毛が見られるときは、脂漏性脱毛症の可能性があるため、早めに皮膚科を受診しましょう。
甲状腺の疾患は、抜け毛を引き起こす原因の一つと考えられています。甲状腺の役割は、新陳代謝などに関連するホルモンを分泌することです。甲状腺ホルモンの分泌が不足する橋本病などにかかると、体の代謝が低下します。毛母細胞へのエネルギー供給も低下し、髪が十分に成長できず、抜け毛を招く恐れがあります。
一方、甲状腺ホルモンの過剰分泌を引き起こすバセドウ病などは、代謝が過度に活発になるのが特徴です。これによりヘアサイクルが乱れ、抜け毛が増えることがあります。
橋本病は、抜け毛のほかに強い倦怠感や寒気、便秘などの症状を伴い、バセドウ病は動悸や発汗、急激な体重減少などの体調変化が見られる場合があります。抜け毛とともに全身の不調を感じる方は、内科や内分泌内科を受診しましょう。
鉄欠乏性貧血は特に女性に多く見られ、体内の鉄分が不足することで生じる疾患です。鉄分が不足すると、酸素を全身に運ぶヘモグロビンの生成が不十分になります。その結果、髪を作るために必要な酸素が頭皮まで行き渡りづらくなり、髪の成長が妨げられる可能性があります。
髪全体のボリュームが低下したり、地肌が透けて見えたりするなどの変化が見られるのが特徴です。鉄欠乏性貧血の主な症状は体のだるさやめまい、頭痛、息切れなどです。もし、抜け毛とともに貧血の症状を感じた場合には、内科や婦人科を受診しましょう。

自分に当てはまる抜け毛以外の症状を確認してみましょう。該当する診療科を受診し、原因を特定することが大切です。
また、深呼吸やアロマの香りでリラックスするなど、自分にあった方法でリラックスする時間をもつことも大切です。子育てと仕事の両立や更年期、介護などライフステージごとに直面する問題はさまざまです。ときには息抜きし、無理をしないことが大切です。