更新日:2026年07月31日


この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
「最近抜け毛が多いけど、季節のせい?」と不安な方もいるかもしれません。春や秋は通常より抜け毛が増えやすく、特に季節の変わり目には要注意です。春は新生活のストレス、夏は紫外線、秋は夏の疲労、冬は乾燥などが抜け毛の原因になり得ます。季節性の抜け毛であれば1〜2ヶ月程度で落ち着くことがあります。しかし、長期間抜け毛が続く場合は、AGA(男性型脱毛症)の可能性があるため、クリニックでの受診がおすすめです。
抜け毛が増えやすい季節は春や秋で、特に季節の変わり目に目立つことが多いです。また、冬も空気の乾燥や寒さによる血行不良で、抜け毛が増える人もいます。 ただし、個人差が大きくすべての人に当てはまるわけではありません。
健康な人でも1日に50~100本程度の髪は自然に抜けるため、一時的に本数が増えても、すぐに問題があるとは限りません。季節性の抜け毛は1~2ヶ月程度で落ち着くことが多いですが、回復までの期間には個人差があります。抜け毛が長引く場合や、生え際・頭頂部など特定の部位だけ薄くなってきた場合は、季節以外の原因も考えられるため、医師への相談が必要です。
抜け毛が増えやすい季節は前述のとおり、春や秋などの季節の変わり目です。しかし、別の季節でも抜け毛が増えることがあります。抜け毛が増える原因は、自律神経の乱れや紫外線ダメージなど、さまざまです。 ここでは、季節性の抜け毛とは別に、季節ごとに考えられる抜け毛の原因をみていきましょう。
春は新生活が始まる時期であり、環境の変化によるストレスが抜け毛を増加させる要因となり得ます。職場での部署異動や転勤などが心理的なプレッシャーとなり、自律神経の乱れにつながることがあるためです。自律神経が乱れると、髪の成長に影響を与える可能性があります。
また、春の抜け毛の要因として、花粉によるアレルギー反応も挙げられます。花粉症は鼻水や目のかゆみといった症状が一般的です。しかし、頭皮にも影響を及ぼす場合があります。花粉が頭皮に付着してアレルギー反応が起こると、炎症を起こして赤みやかゆみが生じ、結果的に抜け毛につながる可能性があります。
夏の間に降り注ぐ強い紫外線は、顔や体と同じように頭皮にも日焼けをもたらし、抜け毛の要因となります。強い紫外線を受けることで頭皮の表面だけでなく、深部にある髪の土台にもダメージが蓄積していくためです。頭皮の内部では紫外線によって活性酸素が発生し、髪の毛を生成する組織である毛母細胞の働きを低下させます。
毛母細胞がダメージを受けると、髪の成長サイクルが乱れ、本来であれば成長し続けるはずの髪が十分に育たないまま抜け落ちてしまうことがあります。
秋は夏の間に蓄積された疲労やダメージが、抜け毛として表面化しやすい季節です。夏に浴びた紫外線は、ヘアサイクルを乱す要因となります。本来であれば成長を続けるはずの髪が、夏の過酷な環境に耐えきれず、その影響が数ヶ月後の秋に抜け毛となって現れやすくなります。
また、秋は気温の低下とともに日照時間が短くなるのが一般的です。それにより、体内のホルモンバランスが変化しやすい時期でもあります。ホルモンバランスの変化は髪の成長を支える頭皮環境に影響を及ぼす場合があります。
冬は一般的に抜け毛が減少する時期といわれていますが、空気の乾燥による頭皮環境の悪化と、寒さによる血行不良などにより抜け毛が生じることもあります。 冬の乾いた空気は頭皮の水分を奪い、地肌を保護するバリア機能を低下させる可能性があるのです。頭皮が乾燥するとフケやかゆみが生じやすくなり、頭皮環境の悪化につながることがあります。屋外だけでなく、暖房が効いた室内も注意が必要です。暖房器具は室内の湿度を下げるため、長時間過ごすと頭皮の乾燥が進む要因となるでしょう。
また、寒さで血管が収縮すると頭皮の血流も滞りがちになり、髪の成長に影響を与えることもあります。 冬の抜け毛対策としては、以下の方法が挙げられます。
冬は「乾燥を防ぐこと」と「体を温めること」の2つを意識すると、頭皮への負担を軽減できます。

季節性の抜け毛に共通しているのは、環境の変化が頭皮に負担をかけている点です。一時的な抜け毛の増加であれば、落ち着いて経過を観察しましょう。
季節性の抜け毛とAGA(男性型脱毛症)は、発生のメカニズムや進行の仕方が異なります。自身の抜け毛が一時的な生理現象なのか、治療が必要なAGAなのかを正しく判断することが大切です。
以下に季節性の抜け毛とAGAの主な違いをまとめました。
| 項目 | 季節性の抜け毛 | AGA(男性型脱毛症) |
|---|---|---|
| 抜け毛が起きる場所 | 頭部全体から均一に抜ける | 生え際や頭頂部など局所的に目立つ |
| 抜け毛が増えるタイミング | 春や秋などの季節の変わり目 | 四季に関係なく進行する |
| 抜け毛が落ち着くまでの期間 | 1〜2ヶ月程度で自然に落ち着く | 放置すると徐々に進行していく |
| 抜けた毛の状態 | 十分に育った太く長い毛が多い | 産毛のように細く、短い毛が混じる |
| 遺伝の影響 | 遺伝との関わりはほとんどない | 遺伝的な要因が強い |
| 地肌の様子 | 以前と変わらず健康的な状態 | 皮膚が薄くなり、毛穴が目立つ |
季節性の抜け毛は一時的な変化である場合があります。一方、AGAはヘアサイクル自体が短縮される進行性の症状のため、時間の経過とともに髪が細くなり、本数も減り続けます。 注意したいのは、初期のAGAは季節性の抜け毛と症状が似ており、両者が同時に起こっている場合もある点です。
抜け毛が長期間続く場合は、季節のせいと自己判断せず、早めに医療機関で診察を受けることをおすすめします。
季節による抜け毛は適切なセルフケアで改善できます。ここでは、日常生活に取り入れやすい効果的な5つの方法をまとめました。
季節性の抜け毛を抑え、健やかな髪を育むためには、日々の正しい洗髪で頭皮環境を整えることが大切です。頭皮への刺激が少ないシャンプーとして、アミノ酸系の洗浄成分が含まれたものがあります。洗髪時は指の腹を使って地肌を優しく揉みほぐすと、デリケートな頭皮を傷つけずに汚れを落とせます。

シャンプーの成分や汚れのすすぎ残しも、炎症や抜け毛を引き起こす要因です。耳のうしろや生え際などは特に意識して、ぬめりがなくなるまで丁寧に洗い流すのがポイントです。洗髪後は濡れたまま放置せず、ドライヤーを使って速やかに乾かしましょう。
頭皮マッサージは一時的に血行を促進するため、頭皮のこりをほぐすことや、リラックスにつながります。
頭皮マッサージは、指の腹を使ってこめかみ付近から頭頂部に向かって、小さな円を描くように優しく揉みほぐすのがポイントです。力を入れ過ぎて頭皮を傷つけないよう、「心地良い」と感じる程度の強さを心掛けましょう。一度に長時間マッサージするよりも、毎日の習慣に組み込むことが大切です。たとえば、シャンプー中や入浴後など、無理なく続けられる時間を決めておくと習慣化しやすくなります。
健康的な髪を手に入れるために積極的に摂取したい栄養素は、髪の主成分であるタンパク質です。また、タンパク質の合成をサポートする亜鉛や頭皮の血行を整えるビタミン類をバランス良く取り入れることで、季節の変化に負けない強い髪の維持が期待できます。

タンパク質は鶏肉や魚、卵、大豆製品などから摂取可能です。亜鉛は牡蠣や赤身の肉類、ナッツ類などに豊富に含まれています。頭皮の健康を保つビタミンAやCは緑黄色野菜に、血行を促進するビタミンEはアーモンドやアボカドなどに多く含まれているのが特徴です。
毎日栄養バランスが整った料理を考えるのが難しい場合は、肉や魚のメイン料理にサラダや小鉢を添えると、髪に必要な栄養素を補いやすいでしょう。
髪の成長に必要な成長ホルモンは、深い睡眠中に分泌されます。成長ホルモンは毛母細胞の分裂を促進し、頭皮のダメージを修復する役割を担っています。睡眠不足や睡眠の質低下は、成長ホルモンの分泌を妨げる一因です。厚生労働省で推奨されている質の高い睡眠をとるための対策は、以下のとおりです。
睡眠環境の調整は、ホルモンバランスを安定させ、頭皮環境を整えるサポートとなります。季節の変わり目は自律神経が乱れやすい傾向があるため、意識的に体を休める時間を作ることが、髪の健康を守ることにつながるでしょう。心地良い眠りにつけるよう、寝室の温度や湿度にも気を配りながら、リラックスした状態で夜を過ごす工夫をするのがポイントです。
参考:厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
春から夏にかけて強くなる紫外線を防ぐためには、外出時の紫外線対策を徹底することが大切です。手軽で効果的な紫外線対策として、帽子や日傘の活用が挙げられます。帽子は頭部全体を広範囲にカバーできるので、日光が直接当たりやすい分け目やつむじの保護に役立ちます。
日々の何気ない習慣が抜け毛を悪化させている場合があります。ここでは、抜け毛を促進してしまう行動をみていきましょう。
抜け毛が気になるからといって、抜けた髪の毛を毎日数えてしまうと、かえって不安やストレスを増幅させる原因となります。健康な人であっても1日100本程度の髪は自然に抜けるので、抜け毛に一喜一憂すると、精神的な負担になりかねません。抜け毛の量を過度に気にして心理的なプレッシャーが生じると、自律神経を乱す可能性があります。
また、ストレスの増加で、ヘアサイクルが乱れ、抜け毛の要因になることもあります。季節の変わり目に抜け毛の本数が増えるのは生理現象なので、あまり神経質になり過ぎないことが大切です。「どうしても不安が拭えない」という場合は、一人で抱え込まずに医療機関へ相談しましょう。
睡眠不足や過度なストレスを溜め込むことは、髪の健康にとってリスクとなります。髪や肌は、睡眠中に分泌される成長ホルモンによって組織を修復しているため、眠りが浅かったり不足したりすると、修復機能が十分に働きません。季節の変わり目は気圧や気温の変化で自律神経が揺らぎやすい時期です。そのため、睡眠不足やストレスが重なると、頭皮へのダメージが加速する場合があります。髪に必要な栄養を届けるためには、心身をリラックスさせ、血流を妨げない環境を作ることが必要です。
健やかな髪を守るためには趣味の時間をもってリフレッシュしたり、湯船に浸かって体を温めたりして副交感神経を優位にし、血行を改善することが大切です。
頭皮の汗や汚れを長時間放置すると、健康な髪の成長が妨げられ、抜け毛を増加させる可能性があります。日々の活動で分泌される皮脂や外部のホコリが頭皮に残っていると、雑菌が繁殖するおそれがあるためです。繁殖した雑菌は古い角質と混ざり合って毛穴を詰まらせ、ヘアサイクルに影響を与えることがあります。
毛穴が詰まって頭皮環境が悪化すると、皮膚炎などを引き起こし、抜け毛に発展しかねません。季節の変わり目は、汗の量や皮脂分泌のバランスが崩れやすいので、頭皮をより清潔に保つことが大切です。正しい洗髪方法を心掛け、清潔な頭皮を維持しましょう。
セルフケアを続けても抜け毛が改善しない場合は、季節以外の原因が考えられます。医師の診察を受ければ、一時的な抜け毛なのか、治療が必要な脱毛症なのか、原因を特定できます。季節性に見える抜け毛でも、AGAが同時に進行しているケースもあるため、注意が必要です。
AGAが原因の場合、放置するとヘアサイクルが短くなり、徐々に薄毛が進行します。AGAは早期発見・早期治療が大切であり、早い段階でケアを始めるほど、髪のボリュームを維持できる可能性が高まるでしょう。通院する時間がない方は、スマホで完結するオンライン診療の利用も検討してみてください。
ここでは、季節の抜け毛に関してよくある質問に回答します。季節性の抜け毛に関して疑問がある方は参考にしてください。
冬に抜け毛が増えるのは普通ですか?
冬は空気の乾燥や寒さによる血行不良で、抜け毛が増える場合があります。室内の加湿や入浴で体を温めるなど、乾燥と冷えへの対策を心掛けましょう。
季節性の抜け毛はいつまで続きますか?
季節性の抜け毛は、1~2ヶ月程度で落ち着くことがあります。ただし、回復までの期間には個人差があります。2ヶ月以上抜け毛が続く場合は、AGAなどほかの原因も考えられるため、医療機関への相談を検討してください。
季節の変わり目は1日何本まで抜けても大丈夫ですか?
健康な人でも1日に50~100本程度の髪は自然に抜けます。季節の変わり目は一時的に増える場合がありますが、本数だけで判断せず、抜け毛が続く期間や抜ける場所、毛の太さもあわせて確認することが大切です。
抜け毛が増えやすい季節は春や秋で、特に季節の変わり目に増える傾向がありますが、冬も乾燥や血行不良で増える場合があります。季節性の抜け毛は一時的であり、個人差があるものの、1~2ヶ月程度で落ち着くのが一般的です。
季節性の抜け毛は、正しい洗髪や部屋の加湿、バランスの良い食事などで対策できます。一方、抜け毛が長期間続く場合や、生え際・頭頂部だけ薄くなってきた場合はAGAの可能性もあるため、医師に相談するのがおすすめです。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
記事を読んでAGAの治療に関心を持ったものの、こんな不安やお悩みはありませんか?
オンライン診療サービス「レバクリ」なら、医師の診察からお薬の処方まで、すべてスマホひとつで完結できます。
AGA治療は、主に内服薬・外用薬で行われます。
| 代表的な成分 | 分類 | 主な効果 |
|---|---|---|
| フィナステリド・デュタステリド | 内服薬 | 抜け毛の進行を食い止める |
| ミノキシジル | 内服薬・外用薬 | 毛包を活性化させ発毛を促す |
治療期間について
効果実感には個人差がありますが、ヘアサイクル改善のため3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
AGA治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1ヶ月数千円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。時間や費用、人目などの通院の負担が、忙しい方にとって課題となる場合があります。
オンライン診療とは、スマホやPCを使い、ご自宅など好きな場所から医師の診察を受け、お薬を配送してもらえるサービスです。従来のAGA治療における「通院の負担」「待ち時間」「人目」といった課題を解決します。
「レバクリ」は、AGA治療の「始めやすさ」と「続けやすさ」を重視し、オンライン診療のメリットを最大限に活かしたサービスを提供しています。
帽子を選ぶ際は、長時間着用しても熱がこもらないように通気性の良い素材を選ぶ方法もあります。頭皮用の日焼け止めスプレーを併用すると、紫外線から頭皮をより守れます。
日々の紫外線対策は、季節性の抜け毛を未然に防ぐことにつながります。曇りの日も紫外線はあるため、日差しが強く感じられない日であっても、外出時には意識的に対策を取り入れましょう。