レバクリ

更新日:2024/03/06

薄毛は生活習慣で改善できる?薄毛を予防・改善するための生活習慣とは?

この記事のまとめ
  • 生活習慣は薄毛の直接的な原因にはならないが、AGAを進行させるリスクがある
  • 薄毛を誘発する原因に食事、運動、睡眠、喫煙がある
  • それぞれの生活習慣を見直せば、薄毛の改善効果が期待できる
  • 根本的にAGAを治療するには、専門の医療機関を受診するのがおすすめ

薄毛と生活習慣には、実は密接な関係があるということをご存知でしょうか。薬などで薄毛の治療をしているのになかなか思うような効果が出ていないという場合には、日常生活を見直すことで効果を実感しやすくなるかもしれません。

本記事では、日常生活と薄毛の関係性を解説したうえで、どのような生活習慣を送れば良いか紹介します。

薄毛は生活習慣とは直接関係しない

乱れた生活習慣は、薄毛の直接的な原因にはなりません。ただし、乱れた生活習慣は、AGAの進行を促してしまう可能性があります。ここでは、薄毛と生活習慣の関係性について解説します。

薄毛の原因はAGA

薄毛になる原因は、多くの場合はAGAと呼ばれる男性型脱毛症によるものです。詳しくは後述しますが、AGAの原因は生活習慣の乱れではありません。そのため、薄毛の直接的な原因は生活習慣ではないといえるのです。

AGAを発症する原因

AGAの原因は、男性ホルモンの1つであるテストステロンが、5αリダクターゼという酵素によってジヒドロテストステロンに変換されることにあります。ジヒドロテストステロンが毛包にある受容体に結合することで、脱毛因子であるTGF-βが増加し、抜け毛が増えてしまうのです。5αリダクターゼの活性度や受容体の量などは、遺伝的な要素が強いと考えられています。

ただ、生活習慣が乱れていると、頭皮の環境や血流が悪くなることがあり、これがAGAによる薄毛を助長する可能性があります。つまり、生活習慣は薄毛の直接的な原因にはならないものの、AGAによる薄毛を進行させる要因にはなるのです。

AGAについて詳しく知りたい方は、「AGAとは?抜け毛・薄毛が進行する男性型脱毛症について分かりやすく解説」も参考にしてみてください。

薄毛を進行させる生活習慣

AGAによる薄毛は生活習慣の影響で進行する可能性があると解説しましたが、どのような生活習慣がAGAの進行に関わるのでしょうか。ここでは、AGAの進行に関わる生活習慣について解説します。

食事

食事は、生活習慣のなかでもAGAによる薄毛に関係しやすいといえます。AGAを悪化させる成分を過剰に摂取すると、薄毛につながる可能性があります。薄毛につながる成分は、主に以下の3つです。

  • 脂質・糖質
  • カフェイン
  • 塩分

それぞれについて解説します。

脂質・糖質

1つ目は脂質・糖質です。高脂肪食やジャンクフード、スナック菓子などによって脂質を過剰に摂取すると、皮脂分泌量が増えてしまい、頭皮がベタつく原因になります。その結果毛根がつまりやすくなり、抜け毛が助長されてしまいます。

また、糖質も体内の脂肪分を増やすことにつながり、皮脂の分泌を亢進させてしまうため、頭皮の環境を悪化させてしまう可能性があります。

カフェイン

2つ目はカフェインです。コーヒーに含まれるカフェインはアデノシンを破壊するといわれています。アデノシンは、毛髪を成長させる毛乳頭に直接作用し、発毛促進因子であるFGF-7の産生量を高めて、発毛を促進する生体内成分です。

そのため、カフェインによってアデノシンが破壊されると、発毛がなかなか進まず、薄毛を助長すると考えられているのです。

カフェインと薄毛の関係については、「コーヒーを飲むとはげる?コーヒーと薄毛の関係性を解説!」でも詳しく解説しています。

塩分

3つ目は塩分です。そもそも健康的な髪を作るためには、血液が健康であることが重要です。塩分を過剰に摂りすぎると、血液がドロドロになる可能性があります。その結果髪に十分な栄養を運べなくなり、薄毛を悪化させる可能性があると考えられているのです。

これらの成分を過剰に摂取している場合のほかにも、過度なダイエットで食事を制限している場合や、極端な偏食の場合などにも、髪の成長に必要な栄養が不足し、抜け毛を引き起こす可能性があります。

睡眠

髪が健康的に成長するには、成長ホルモンの作用も関わっています。睡眠が不足していると、成長ホルモンが十分に分泌されず、AGAによる薄毛を助長すると考えられています。

成長ホルモンは、ノンレム睡眠時に多く分泌されることがわかっています。ノンレム睡眠は、入眠後から3時間の間に発生します。そのため、4時間以上のまとまった睡眠が取れないと、AGAによる薄毛が進行することにつながります。

薄毛と睡眠の関係性については、「薄毛は睡眠で治る?睡眠と薄毛の関係を詳しく解説」でも詳しく解説しています。

喫煙

喫煙は、AGAによる薄毛を進行させます。タバコの煙に含まれるニコチンは副腎皮質を刺激して、カテコラミンというホルモンを分泌させます。カテコラミンは、交感神経系を刺激して末梢血管の収縮を促します。末梢の血管が収縮すると頭皮への血流が悪くなり、髪が十分に育たなくなることで抜け毛が増え、薄毛が進行してしまうのです。

また、アメリカの中年男性1241名の喫煙者と非喫煙者を比較した調査によると、喫煙者の体内では男性ホルモンの濃度が高くなっていることが分かりました。その研究の報告によると、男性ホルモンの中でも、AGAによる脱毛を引き起こす原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)の濃度が非喫煙者に比べて14%高いことが分かりました。このことから、喫煙は薄毛や脱毛との因果関係があるということが現在指摘されているのです。

参照元:National Library of Medicine「The relation of smoking, age, relative weight, and dietary intake to serum adrenal steroids, sex hormones, and sex hormone-binding globulin in middle-aged men

運動

運動習慣がない、運動をほとんどしないという場合も薄毛を誘発する可能性があります。

運動をしない人は、運動をする人よりも血流が悪くなりやすいです。血流が悪くなると、体内に十分な栄養が行き届かなくなるため、髪の成長が滞り、AGAによる薄毛が進行しやすいと考えらえているのです。

さらに、運動不足で筋力が低下すると、代謝が悪くなります。代謝が悪くなると摂取した食べ物を消化吸収する力も衰えるため、結果として髪に送る栄養が不足し、AGAによる薄毛の進行につながってしまうといえるのです。

ストレス

ストレスは、自律神経を乱す要因とされています。自律神経が乱れることで血流が悪くなり、頭皮へ十分な栄養が届けられなくなります。そのため、AGAによる薄毛が進行する要因になるといわれています。

薄毛を改善させるには生活習慣を見直そう

AGAによる薄毛を進行させる生活習慣は、少し気を付けるだけで改善することが可能です。ここからは、薄毛を改善させるために生活習慣をどのように見直していくべきか、解説します。

髪に良い影響を与える成分を食べ物から摂る

バランスの良い食事を通して、髪に良い影響のある成分を摂ることが、薄毛の改善に役立つといえます。髪に良い影響を与える成分として、以下の4つを紹介します。

タンパク質

髪の毛の80~90%はたんぱく質で構成されています。タンパク質をしっかり摂取しておけば、健康的な髪の毛を作ることにつながります。厚生労働省によると、1日あたりのタンパク質摂取推奨量は、12歳以上の男性では60〜65gとされているため、この量のタンパク質が摂取できていれば問題ないでしょう。

また、タンパク質は食材によっては脂質が多いものもあるので、なるべく脂質の少ない食品を摂取することが大切です。脂質が少なく、かつタンパク質が多く含まれる食品には、鶏むね肉や鶏ささみなどの肉類や、卵、きな粉、納豆などがあります。

参照元:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)(P126)

シスチン

シスチンは、髪の毛のタンパク質に多く含まれているアミノ酸です。そのため、シスチンを含む食品を多く食べることでも髪に良い影響を与えることができるでしょう。

シスチンは、あまのり、にしんやさばなどの魚類、たまご、牛肉といった食材に含まれています。

亜鉛

亜鉛は、シスチンを、髪の毛を構成するタンパク質であるケラチンへと合成する役割を担います。亜鉛は体内で合成できないため、食材から積極的に摂取する必要があります。亜鉛を含む食材は、油揚げや牡蠣、レバー、カシューナッツなどです。

ただし、亜鉛は過剰に摂取すると健康障害を引き起こす可能性があるといわれています。厚生労働省によると、30~49歳の男性の場合、1日の推奨摂取量は11mgとされているため、この量を超えないように注意しましょう。ただ、一般的な食事をしている場合、大幅に摂取量を超えることはほとんどありません。

参照元:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)(P367)

ビタミン

髪の毛の成長を促すビタミンは、ビタミンB群とビタミンEです。直接薄毛を改善させる効果があるわけではありませんが、代謝の補助や血液をサラサラにする効果が期待され、間接的に髪の毛の成長をサポートしてくれます。ビタミンB群とビタミンEを含む食品は、以下のとおりです。

  • ビタミンB群:レバー、アーモンド、納豆、にんにくなど
  • ビタミンE:アーモンド、ドライトマト、すじこ、ツナ缶など

これらの食品が不足しないように心がけながら、バランスの良い食事を摂るようにしましょう。

適切な睡眠をとる

適切な睡眠をとることも、AGAによる薄毛を進行させないために重要です。髪の毛を成長させる成長ホルモンの分泌を促すために、ある程度まとまった時間の睡眠を毎日とることが重要です。

また、睡眠時間だけでなく睡眠の質も重要であるといわれており、深い睡眠をとることが大切です。 深い睡眠をとるためには、以下2つを心がけましょう。

睡眠の3時間前には食事を終わらせる

1つ目は食事を摂るタイミングです。食後は胃や腸の働きが活発になるため、食後にすぐ睡眠を取ると、睡眠の質が低下します。そのため、寝るまでに消化が完了しているように、寝る3時間前までには食事を済ませておきましょう。

もしも、仕事などの都合で寝る3時間前までの食事が難しいという場合には、消化の良い軽めのもので済ませると良いでしょう。

寝る前にスマホは見ない

2つ目は、寝る前にスマホやパソコンを見ないことです。

スマホやパソコンの画面からはブルーライトという光が発せられています。寝る前にスマホやパソコンを見てブルーライトを浴びることで、眠気を促すメラトニンというホルモンの分泌が抑制されます。メラトニンの分泌が抑制されることで、脳が寝るタイミングではないと錯覚してしまい、深い睡眠が得られなくなってしまうのです。

AGAによる薄毛の進行を抑えるためには、就寝2時間前にはスマホやパソコンの画面を見るのは控えましょう。

適度な運動

適度な運動は、薄毛の改善に役立つとされています。特に、有酸素運動は体を動かしながら酸素を体に取り込むため、血行が良くなりAGAによる薄毛の進行が抑えられるといわれています。有酸素運動はランニングや水泳などの激しいものだけでなく、ウォーキングやヨガ、ストレッチなども該当するため、運動が苦手な方でも無理なくできるものもあります。

しかし、運動のし過ぎは逆効果になるため、注意が必要です。運動を過剰に行うと、大量の酸素が必要になります。ここで取り込んだ酸素は体内で活性酸素に変化し、活性酵素が体内の不飽和脂肪酸と結合します。これが頭皮に起こった場合は、頭皮の皮脂を酸化させ、抜け毛を引き起こす可能性があるといわれています。

あまり激しい運動は避け、毎日行っても問題ない程度の軽い運動習慣を作ると良いでしょう。

ストレスをためない

ストレスをためないことも、薄毛を改善させるために有効な方法です。ストレスの発散方法は、自分に合ったやり方であれば何でも大丈夫です。ストレスの発散方法が分からないという方は、誰かに愚痴をこぼすだけでもストレスが発散できるといわれていますので、ぜひ試してみてください。

禁煙

前述のように、喫煙はカテコラミンの分泌を増やし、血管を収縮させ、薄毛につながる可能性があります。そのため、喫煙をしている方は禁煙に取り組むことでも、薄毛の改善につながるでしょう。どうしても禁煙が難しい場合は、まずは徐々にタバコの本数を減らしてみることからはじめてみてはいかがでしょうか。

保険診療による禁煙外来を行っているクリニックもあるため、本気で禁煙に取り組みたい場合は、受診をおすすめします。

頭皮のケアで薄毛の改善が期待できる

正しいやり方で頭皮のケアを行うことで、薄毛の改善につなげることができます。ここでは、正しい頭皮ケアの方法について解説していきます。

ごしごしと爪を立てて洗わない

シャンプーを行う際、ごしごしと爪を立てて洗うのは避けるようにしましょう。爪を立てて洗うことで、頭皮を傷つけ炎症を起こしてしまう可能性があります。また、炎症を起こした部分に細菌が入り込むと、より頭皮の環境が悪化してしまいます。

頭皮を洗うときは、爪ではなく指の腹を使って洗うようにしましょう。頭皮をマッサージしてあげると頭皮の血行が良くなり、さらなる育毛効果が期待できます。

ドライヤーのしすぎに注意

ドライヤーをしすぎて頭皮が過剰に乾燥すると、かゆみなどの原因となり、頭皮環境の悪化を招きます。とはいえ、ドライヤーをしないと水分が頭皮に付着したままとなり、雑菌が繁殖して頭皮環境の悪化を招きます。

ドライヤーをするときには頭と距離を離して乾かしつつ、1点のみに熱が集中しないように分散させながらドライヤーを当てるようにしましょう。

自分に合ったシャンプーを活用する

自分に合ったシャンプーを使用することでも、AGAによる薄毛の進行を抑えることにつながります。たとえば、皮脂の分泌量が多くないのに洗浄力の高いシャンプーを使っていると、頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまい、頭皮環境が悪化し薄毛を助長させてしまう可能性があります。逆に、皮脂の分泌量が多い方が洗浄力の弱いシャンプーを使っていると、皮脂が落とし切れず頭皮環境の悪化につながります。そのため、自分の頭皮環境に合わせてシャンプーを選ぶのが大切です。

皮脂の分泌量が多くない方におすすめのシャンプーは、低刺激で頭皮に優しいアミノ酸系シャンプーです。アミン酸系シャンプーは、成分に「ココイル〜〜」や「ラウロイル〜〜」といった成分が入っているものなので、購入する際は成分を確認するようにしてください。

皮脂の分泌量が多い方は、洗浄力が強めの高級アルコール系シャンプーを使用しても良いでしょう。高級アルコール系シャンプーは、「ラウリル硫酸Na」「ラウレス硫酸Na」といった成分が入っているものです。ただし、洗浄力が強いシャンプーを使用する際は、頭皮に必要な皮脂まで洗い流さないよう、シャンプーの量は少なめにしておくと良いでしょう。

頭皮ケアについて詳しく知りたい方は、「育毛サロンで薄毛は改善できる?施術内容やAGAに対する効果を解説」も参考にしてみてください。

AGAを治療するには専門機関の受診がおすすめ

薄毛を根本的に治療するには、生活習慣の改善だけでなく、AGA治療の専門機関に相談することをおすすめします。専門機関で医学的な見地から治療することにより、より高い発毛効果を期待することができます。また、生活習慣へのアドバイスも行ってくれるので、より自分に合った薄毛の改善方法を知ることができるでしょう。

近年では、オンライン診療でAGA治療の薬を受け取ることのできるサービスも増えてきています。オンラインで薬の処方や生活習慣のアドバイスが受けられるので、仕事が忙しく通院が難しいという方でも手軽に受診することができます。

生活習慣を見直しつつAGAの治療をしたい、生活習慣についてアドバイスを受けながら治療を進めたいという場合には、専門の医療機関へ相談してみましょう。

AGA治療について詳しく知りたい方は、「AGA治療は効果がないと言われる6つの理由」も参考にしてみてください。

まとめ

生活習慣の乱れは薄毛に直接的には関係していないものの、間接的に薄毛を進行させる可能性があります。食事や運動、睡眠の取り方を見直し、生活習慣を改善させれば、薄毛の進行を抑えることにつながるでしょう。

とはいえ、生活習慣を直しただけで薄毛が劇的に改善させることは難しいもの。 薄毛を根本的に治療するには、AGAの治療ができるクリニックを受診するのがおすすめです。自分に合った治療プランや生活の見直しができ、AGAの早期改善に結びつけられます。

レバクリでは、AGA治療のオンライン診療サービスを提供しています。 オンライン診療を活用すれば自宅などで診察ができ、治療薬は自宅に届けてもらえるため、忙しい方でも無理なく治療することが可能です。忙しくてクリニックに通うのが難しいという方は、ぜひ利用を検討してみてください。