更新日:2026年07月24日


この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
「睡眠の薄毛への影響は?」「睡眠を改善すれば薄毛は治る?」と気になっている方もいるかもしれません。睡眠の改善だけで薄毛を治すことは難しいですが、健やかな髪を育てる土台づくりをサポートできる可能性があります。1日6〜8時間程度の睡眠をとるとともに、毎日決まった時間に起床して睡眠習慣を整えましょう。
成人男性で薄毛の進行が気になる場合、AGAの可能性があります。まずは皮膚科やAGAクリニックで医師に相談しましょう。
薄毛は、睡眠の改善だけで治すのは困難です。十分な睡眠は健やかな髪を育てる土台になりますが、AGA(男性型脱毛症)が原因の場合、生活習慣の改善だけで抜け毛の進行は止められません。
睡眠不足は髪や頭皮環境などに間接的な影響を与える可能性がありますが、薄毛の根本原因とは限らない点に注意が必要です。まずは睡眠を含む生活習慣を整えつつ、抜け毛が気になる場合は医師に相談し、原因に応じた対策をとりましょう。
睡眠不足が薄毛に影響するといわれる理由として、下記の2つが挙げられます。
ここではそれぞれの理由を確認していきましょう。
髪の成長に必要な成長ホルモンは、睡眠中に多く分泌されます。特に入眠直後の深い眠り(ノンレム睡眠)のタイミングがピークです。
睡眠中に分泌が高まる成長ホルモンは、IGF-1(インスリン様成長因子1)などを介して組織の修復や再生に関与しています。しかし、睡眠時間が不足したり眠りが浅かったりすると、成長ホルモンの分泌リズムが乱れます。結果として髪の修復や再生がスムーズに行われなくなり、髪の成長サイクルが停滞する可能性があります。
睡眠不足は体にストレスを与え、コルチゾールというホルモンの分泌を増やします。コルチゾールは、過剰になると不眠や精神面の不調、生活習慣病のリスクを高めます。
こうした心身のストレスは、休止期脱毛などの急な抜け毛を誘発する一因にもなります。睡眠不足によるストレスホルモンの増加は、間接的に髪の健康に影響を及ぼす可能性があるでしょう。
睡眠習慣を改善しても薄毛が治らない主な理由は、AGAや誤ったヘアケアによる頭皮環境の悪化など、睡眠以外の原因が隠れていることが多いためです。ここでは睡眠を見直しても薄毛が改善しにくい理由について解説します。
成人男性で薄毛が進行する場合、AGAの可能性があります。日本人男性の約30%に発症し、生え際やつむじ周辺から薄くなることが特徴です。

本来なら2〜6年ほどの髪の成長期が数ヶ月〜1年ほどに短縮され、次第に細く短い毛が増えて地肌が目立つようになります。

AGAはフィナステリドやデュタステリド、ミノキシジルといったAGA治療薬の服用・使用によって症状改善が期待できます。
薄毛は、睡眠以外の複数の要因が関わって起こることもあります。主な要因として、以下が挙げられます。
これらが関係している場合、睡眠習慣を整えるだけで薄毛を改善するのは難しいでしょう。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関で医師に相談することが大切です。

質の良い睡眠は健やかな髪を育てる土台になりますが、睡眠習慣の改善だけでAGAによる抜け毛を止めることは困難です。生え際や頭頂部の薄毛が気になり始めたら、自己流のケアのみで様子を見ようとせず、早めに医師に相談しましょう。

良質な睡眠は、健康な髪が育つ土台づくりをサポートします。ここでは、良質な睡眠のために実践したい睡眠習慣について解説します。
成人の適正な睡眠時間は人によって異なりますが、厚生労働省は6〜8時間程度を推奨しています。日中に強い眠気を感じる場合は、睡眠時間だけでなく質にも問題があるかもしれません。平日の不足分は蓄積されて睡眠負債となりますが、週末の「寝だめ」で補うのではなく、毎日安定したリズムで眠ることが大切です。
参考:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
就寝直前に食事をすると、消化活動のために胃腸が活発に動き続け、脳や体が十分に休まりません。体内時計のリズムにも影響を与える可能性があるため、寝る2〜3時間前までに食事を終えるのが理想的です。
どうしても夕食を摂るのが遅くなる場合は、夕方におにぎりやバナナなどの軽食を摂って空腹を防ぎ、夜は消化に良いものを少量食べましょう。空腹のまま寝ることも睡眠の質を低下させる原因になるため、バランスが大切です。
入浴によって一時的に上がった体温が就寝前のタイミングで下がると、自然な入眠が促されます。手足の皮膚血流が増加することで体温が外部に放散され、深部体温が低下し始めるときに眠くなるためです。
入浴する際は、40度前後のぬるめのお湯に15分ほど浸かるのがおすすめです。熱過ぎるお湯は交感神経を刺激して目が冴えてしまうため、気を付けましょう。
また、シャワーだけでなく湯船に浸かることで、より深いリラックス効果が期待できます。
質の良い睡眠をとるために、就寝の1時間ほど前からスマートフォンやパソコンの使用を控えることが推奨されています。
スマートフォンやパソコンなどから出るブルーライトは、眠りを促す「メラトニン」の分泌を妨げます。また、画面を見ることで脳が興奮するのも、眠りの質を下げる原因になるでしょう。
就寝前にスマートフォンを見てしまいやすい方は、「寝室に持ち込まない」「通知を切っておく」「ブルーライトカットモードを使用する」といった工夫が有効です。
参考:厚生労働省「知っているようで知らない睡眠のこと」
成人が1日に摂取するカフェインの目安量は、400mg未満とされています。また、夕方以降はカフェインを含む食品や飲料の摂取を控えることが望ましいとされています。夜間の睡眠を妨げないよう、摂取するタイミングにも注意しましょう。
参考:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
寝酒は寝つきを良くするように感じても、睡眠の後半で眠りを浅くし、夜中に目が覚める原因になります。アルコールは利尿作用があるため、トイレで目が覚めて睡眠が分断されることもあるでしょう。
厚生労働省は、節度ある適度な飲酒として1日平均で純アルコール約20g程度(ビールの場合中瓶1本500ml程度)を目安としています。眠るために飲酒する習慣は避け、飲む場合も就寝直前を避けて適量にとどめましょう。
参考:厚生労働省「アルコール」
National Library of Medicine「Alcohol and sleep I: effects on normal sleep」
質の高い睡眠をとるために、自分の体型や寝ているときの姿勢に適した寝具を選ぶことが大切です。体に合わない寝具は、特定の部位に力が偏ることによる血行不良や、不自然な姿勢による体への負担を招き、睡眠の質を低下させる原因となります。

質の良い睡眠は夜の過ごし方だけで決まるものではありません。朝の目覚め方や日中の活動習慣が、夜の眠りの深さにも影響します。ここでは、良質な睡眠サイクルを作り出すための朝と日中の習慣を紹介します。
毎日決まった時間に起床すると、良質な睡眠サイクルを維持しやすくなります。
休日に昼過ぎまで寝ていると、平日との睡眠時間のズレから「ソーシャル・ジェットラグ(社会的時差ぼけ)」を招き、平日の夜に眠れなくなる悪循環に陥りかねません。
体内時計をリセットするには、起きてすぐに朝日を浴びるのが効果的です。朝の光は、睡眠を促すメラトニンの分泌を抑える一方で、覚醒を助けるセロトニンの分泌を促します。結果、夜の適切な時間に自然な眠気が訪れやすくなります。
朝起きたらまずは窓際へ行くか外に出て、10分程度日光を浴びる習慣をつけましょう。曇りの日でも屋外の光は室内照明より明るいため、十分に効果が期待できます。
朝食は、体内時計を調整するためのスイッチです。決まった時間に食事を摂ることで「一日の活動が始まった」という信号が脳や体に送られ、リズムが整います。
また、バランスの良い朝食は夜の眠りを誘うメラトニンの生成をサポートします。メラトニンの原料となるセロトニンは、必須アミノ酸のトリプトファンとビタミンB6から作られるため、これらを朝に摂取すると良いでしょう。トリプトファンは乳製品や卵、大豆製品に、ビタミンB6は赤身の魚や肉類に多く含まれています。
たとえば、ヨーグルトと果物に全粒粉パンを合わせるなど、手軽なメニューでも良質な睡眠の土台づくりにつながります。忙しい朝もバナナやゆで卵などを食べて朝食を習慣化しましょう。
日中の活動量も、眠りの深さや質に直結します。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」において、運動習慣がない人は睡眠による休養感が低い傾向があるとされています。ウォーキングやジョギングといった有酸素運動は、深い睡眠を促し、日中の覚醒度を高めるのに役立ちます。また、筋力トレーニングも良質な睡眠につながるため、無理のない範囲で取り入れてみましょう。
ただし、就寝直前の激しい運動は避けてください。体温が上がり交感神経が活性化するため、かえって寝つきが悪くなる可能性があります。運動は就寝の2〜3時間前までに終えるのが理想です。
運動の時間が取れない場合は、階段を使う、一駅分歩くなど、日常の活動量を増やす工夫をしましょう。
参考:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
薄毛の症状が気になるときは、セルフケアだけで済ませず、医師にアドバイスを求めましょう。医療機関を受診すれば、薄毛の原因がAGA(男性型脱毛症)なのか、あるいは脂漏性皮膚炎に伴う脱毛や円形脱毛症なのかを診断してもらえます。早期に受診し原因に応じた適切な対策をとることで、薄毛の進行を抑えたり、現状の毛髪を維持できたりする可能性があります。
一人で悩まずに、まずはAGAクリニックや皮膚科などを受診してみましょう。
睡眠不足を解消すれば薄毛は元に戻りますか?
睡眠不足の解消だけで薄毛が元に戻るとは限りません。睡眠は健康な髪の成長をサポートすることに役立ちますが、AGAなどが原因の場合は生活習慣の改善だけで進行を止めることは困難です。薄毛が気になる場合は医師に相談しましょう。
髪のためには何時間ぐらい眠るとよいですか?
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」において、成人は少なくとも6時間以上の睡眠をとることが推奨されています。適正な睡眠時間には個人差があるため、日中に強い眠気が出ない長さを目安に睡眠をとりましょう。
参考:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
夜10時〜2時に寝ると髪に良いというのは本当ですか?
時間帯そのものよりも、入眠直後の深い睡眠が大切とされています。身体の修復に関わる成長ホルモンは、特定の時刻ではなく、就寝直後の深い眠りのときに多く分泌されるためです。決まった時間の就寝・起床を心掛け、深く眠れるよう工夫しましょう。
薄毛と睡眠には関わりがありますが、睡眠の改善だけで薄毛を治すのは困難です。薄毛の原因がAGAの場合、男性ホルモンのDHTや遺伝が関与しており、生活習慣の見直しだけで進行を止めることはできません。
一方で、良質な睡眠は健康な髪の成長をサポートすることに役立ちます。6〜8時間ほどの睡眠をとるとともに、就寝前のスマートフォン利用やカフェイン・アルコールの摂取を避け、深く眠れる環境を整えましょう。起床後は朝日を浴びて体内時計をリセットし、日中に適度な運動をすることも睡眠の質向上に有効です。そのうえで抜け毛や薄毛が気になる場合は、早めに医師へ相談し、原因に応じた対策をとりましょう。
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
厚生労働省「知っているようで知らない睡眠のこと」
厚生労働省「アルコール」
National Library of Medicine「Alcohol and sleep I: effects on normal sleep」
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AGA治療は、主に内服薬・外用薬で行われます。
| 代表的な成分 | 分類 | 主な効果 |
|---|---|---|
| フィナステリド・デュタステリド | 内服薬 | 抜け毛の進行を食い止める |
| ミノキシジル | 内服薬・外用薬 | 毛包を活性化させ発毛を促す |
治療期間について
効果実感には個人差がありますが、ヘアサイクル改善のため3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
AGA治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1ヶ月数千円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。時間や費用、人目などの通院の負担が、忙しい方にとって課題となる場合があります。
オンライン診療とは、スマホやPCを使い、ご自宅など好きな場所から医師の診察を受け、お薬を配送してもらえるサービスです。従来のAGA治療における「通院の負担」「待ち時間」「人目」といった課題を解決します。
「レバクリ」は、AGA治療の「始めやすさ」と「続けやすさ」を重視し、オンライン診療のメリットを最大限に活かしたサービスを提供しています。
マットレス選びのポイントは、硬さとサポート性です。硬過ぎると骨が圧迫されて痛みが生じやすく、柔らか過ぎると体が沈み込んで姿勢が崩れてしまうでしょう。理想的なのは、立っているときと同じように、背骨が自然なS字カーブを描く状態を維持できるものです。
また、枕は首のカーブにフィットし、頭部から背中までのラインを一直線に保てる高さのものを選びましょう。
睡眠を促すメラトニンは就寝の約2時間前から分泌されます。スマートフォンや照明の強い光はメラトニンの分泌を妨げるため、夜間は部屋を暗くし、遮光カーテンなどで光を遮断しましょう。
また、騒音も眠りを浅くするため、耳栓やホワイトノイズを活用して静かな環境を保つのも良いでしょう。
室温は、夏場はエアコンなどを活用して涼しく、冬場は18度を下回らないよう調整し、快適な温度にすると眠りやすくなります。
スムーズに入眠するには、リラックスして脳の興奮を鎮めることが不可欠です。就寝前の1時間は仕事や家事、勉強などを終わらせ、ストレッチや読書など自分に合った方法で心身をほぐしましょう。
また、翌日の予定を軽く整理しておけば不安が和らぎ、安心して眠りにつきやすくなります。落ち着いた状態で深く眠る習慣は、髪を育む成長ホルモンの分泌を促し、薄毛対策の土台になるでしょう。