更新日:2026年09月01日


この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
鏡を見て分け目の地肌や前髪のボリュームが気になり、「20代なのに分け目はげ?」と不安な方もいるかもしれません。分け目はげは20代女性にも起こる可能性があり、生活習慣やヘアスタイル、FAGA(女性男性型脱毛症)などの脱毛症が原因として考えられます。自身で薄毛の原因を見分けるのは難しいため、気になる症状がある場合は医師への相談を検討しましょう。

分け目はげは、年齢や性別を問わず起こり、20代の女性にも珍しいことではありません。分け目の地肌が目立ってきた背景には、生活習慣やヘアスタイル、脱毛症などが関わっていることがあります。
分け目はげとは、分け目の地肌が目立ち、薄毛のように見える状態を指します。髪が細くなったり毛量が減ったりすると、分け目の透け感が強まります。分け目は地肌が見えやすく、薄毛が目立ちやすい場所です。 なお、分け目だけでなく頭頂部も薄くなっているケースもあります。分け目の薄さが気になるときは、頭頂部の状態もあわせて確認してみるのがおすすめです。
20代女性にも分け目はげが起こるのは、加齢以外の要因でも髪が影響を受けるためです。薄毛のリスクは年齢とともに高まる傾向がありますが、過度なダイエットやストレス、睡眠不足などが重なると、若い世代でも髪のボリュームが落ちることがあります。 「まだ若いから大丈夫」と考えず、初期のサインに早めに気づいてケアを始めることが、髪や頭皮の健康維持を意識するきっかけになるでしょう。

分け目はげに明確な医学的基準はありませんが、上記のサインに当てはまる場合は、分け目周辺の薄毛が進んでいる可能性があります。ただし、自己判断で薄毛が進行しているかどうかを見極めるのは難しく、最終的な判断には医師による診察が必要です。
まず確認したいのは、分け目や頭頂部の地肌の見え方とボリュームです。以前より分け目の幅が広がっていたり、地肌が透けて見えたりする場合は、薄毛が進んでいるサインかもしれません。
これらはあくまで目安ですが、当てはまる項目がある場合は、医療機関への相談を検討しましょう。
前髪や生え際のボリュームが減ってきたときも、薄毛のサインである可能性があります。以前より前髪がスカスカに感じる、生え際の地肌が目立つといった変化は、顔まわりで目につきやすく気づきやすいポイントです。前髪の薄さが気になったら、分け目や全体のボリュームを確認してみましょう。
分け目や前髪の変化に気づいたら、つむじや頭頂部の状態も確認しておくとよいでしょう。分け目の薄さが気になる場合でも、実際にはつむじや頭頂部のほうが地肌の透けが進んでいることもあります。 つむじ周辺は自分では見えにくい部分なので、スマートフォンで写真を撮ったり、合わせ鏡を使ったりして確認してみてください。気になる変化があれば、早めに医師へ相談することも選択肢の一つです。

女性の分け目はげの原因は、一つではありません。ここでは、それぞれの原因を解説します。
女性の分け目はげの原因として、過度なストレスが挙げられます。強いストレスを受けた場合、自律神経のバランスが乱れて交感神経の働きが優位になり、頭皮環境の悪化に影響をおよぼす可能性があります。 頭皮環境が悪化すると、ヘアサイクル(健やかな髪を育てるためのサイクル)が乱れる可能性もあり、髪が細くなったり抜け毛が増えたりして、分け目はげに繋がることもあるでしょう。
ホルモンバランスの変化も、分け目はげを引き起こす原因の一つです。女性は出産や更年期など、ライフステージの変化に伴いホルモンバランスが変化し、その影響で脱毛が引き起こされる場合があります。 また、産後に抜け毛が増える分娩後脱毛症も、ホルモンバランスの変化が影響します。妊娠中は女性ホルモンの影響で成長期の毛髪が維持されやすくなりますが、出産後にホルモン環境が変化することで休止期へ移行する毛が増え、抜け毛が目立つことがあるでしょう。
生活習慣の乱れも、間接的に分け目はげを引き起こす原因として挙げられます。 栄養バランスの偏った食生活や過度なダイエットを続けていると、健康な髪を維持するために必要なタンパク質や亜鉛、ビタミン類などの栄養素を十分に摂取できていないことが考えられます。正常なヘアサイクルを維持できず、分け目はげを招きかねません。 また、睡眠の質が低下すると、成長ホルモンが正常に分泌されず、髪の毛の成長環境に影響を与える可能性があります。
頭皮へのダメージも、分け目はげの原因のひとつです。なかでも紫外線は、頭皮の乾燥や炎症を招き、髪の成長に関わる毛母細胞を傷つけることがあります。分け目は地肌が露出しやすく、紫外線の影響を受けやすい部分です。 気象庁のデータでは、紫外線量は4〜9月にかけて多い傾向があります。帽子や日傘、頭皮用の日焼け止めなどで対策しておくと安心です。
参考:気象庁「日積算UV-B量の月平均値の数値データ表」
髪を強く引っ張る髪型も、分け目はげにつながることがあります。毎日同じ位置で分け目を作ったり、ポニーテールやお団子のように髪を強く引っ張って結んだりすると、分け目や前髪の生え際に負担がかかりやすいでしょう。 同じ部分に牽引が続くと物理的なダメージが蓄積し、抜け毛につながることがあります。前髪や分け目の薄さが気になる場合は、結ぶ強さをゆるめたり、定期的に分け目を変えたりして負担を分散しましょう。

分け目はげの背景には、脱毛症が隠れていることもあります。女性の分け目はげに関わる主な脱毛症は、以下のとおりです。
ここでは、それぞれの脱毛症と分け目はげの関係を解説します。
分け目はげに関わる脱毛症のひとつが、FAGA(女性男性型脱毛症)です。FAGAは頭頂部を中心に髪が全体的に薄くなるのが特徴で、分け目が薄くなるタイプはクリスマスツリー型やオルセン型と呼ばれることがあります。原因には加齢やホルモンバランスの変化、遺伝などが関わると考えられています。特に更年期以降の女性に多いとされていますが、20代でも起こる可能性があるでしょう。 なお、現在は女性の脱毛症の総称としてFPHL(Female Pattern Hair Loss:女性型脱毛症)と呼ばれるようになってきています。
びまん性脱毛とは、頭部全体の毛髪密度が低下し、髪が全体的に薄く見える状態を指します。髪の一本一本が細くなると、もともと地肌が見えやすい分け目のラインが目立つようになるため、分け目はげの原因の一つとされています。 びまん性脱毛を来す疾患としては、分娩後脱毛症や円形脱毛症の一部などがあり、その疾患によって原因はさまざまです。栄養失調・極度のストレス・ホルモンバランスの急激な変化などがこれらの誘因となるため、20代で症状がみられる可能性も否定できません。
分け目はげになる脱毛症には、牽引性脱毛症も挙げられます。髪を引っ張り続けることにより頭皮に負担がかかり、毛根にダメージがおよんで抜け毛が増える脱毛症です。いつも同じ形で髪の毛を結ぶ習慣のある人や、カチューシャやヘアバンド、ヘルメットなどの頭皮や髪の毛を圧迫するアイテムを使用する習慣のある人に見られます。 牽引性脱毛症は、負担がかかっている部分を解放することで症状が軽減される傾向にあります。ただし、頭皮に負担がかかっている髪型を変えずに負担をかけ続けた場合、毛包まで傷害を受け、永久に髪の毛が生えてこなくなる可能性もあるため注意が必要です。
分娩後脱毛症も、分け目はげになる脱毛症の一つです。分娩後脱毛症とは、出産後に女性ホルモンが減少し、抜け毛がひどくなる休止期脱毛症とよばれる脱毛症の一種です。特に、ブラッシング時や洗髪時に髪の毛が抜けます。櫛や排水溝に普段よりも明らかに多い量の抜け毛があるようなら、分娩後脱毛症の可能性があるでしょう。 分娩後脱毛症は一時的な症状であり、基本的には時間の経過とともに自然に治まるものです。ただし、産後の睡眠不足や食生活の乱れ、ストレスにより抜け毛が治まらないケースもあります。

分け目はげは複数の原因が重なって起こることが多く、自分でどの脱毛症かを見分けるのは簡単ではありません。セルフケアを続けても変化が乏しいときや、抜け毛が急に増えたと感じるときは、自己判断で様子を見続けず、早めに医師への相談を検討しましょう。
20代女性の分け目はげは、毎日の習慣を見直すことで対策できる場合があります。主な対策は、以下のとおりです。
ここでは、それぞれの対策を紹介します。
分け目はげ対策では、髪の材料となる栄養をバランス良くとることが大切です。
髪の主成分はタンパク質の一種であるケラチンで、その生成には亜鉛やビタミン類も関わります。 たとえば、肉や魚、卵と一緒に緑黄色野菜やナッツなどを組み合わせると、必要な栄養素をとりやすくなるでしょう。過度なダイエットは栄養不足を招くため、間接的に分け目はげの原因になる可能性があります。無理のない範囲で、バランスの良い食生活を心がけましょう。
参考:厚生労働省「食事バランスガイド」
睡眠とストレスのケアも、分け目はげ対策につながります。髪の成長に関わる成長ホルモンは入眠直後の3〜4時間に最も多く分泌されるため、このときに深い眠りにつけなかったり、睡眠不足が続いたりすると髪に影響が出ることがあります。寝る前にスマートフォンを見過ぎない、入浴で体を温めるなど、睡眠の質を高める工夫を取り入れましょう。
ストレスは自律神経やヘアサイクルの乱れにつながります。趣味の時間や適度な運動など、自分に合ったストレス発散方法を見つけておくと髪の健康維持に役立ちます。
頭皮にやさしいヘアケアも、分け目はげ対策の一つです。
頭皮の乾燥は間接的に抜け毛を引き起こす要因になるため、洗浄力が強過ぎる高級アルコール系シャンプーは避け、頭皮のうるおいを守りながら優しく洗えるアミノ酸系シャンプーを選ぶのがおすすめです。 また、髪を濡れたまま放置すると雑菌が繁殖しやすくなるので、洗髪後はドライヤーでていねいに乾かしましょう。紫外線は、髪の切れ毛や頭皮環境悪化の一因となる可能性があります。分け目は頭皮が露出しやすいので、日傘などで紫外線から守りましょう。
分け目やヘアスタイルを定期的に変えることも、分け目はげ対策になります。いつも同じ位置で髪を分けていると、その部分の頭皮に負担が集中し、分け目はげが進行する原因になりかねません。 また、毎日同じ場所を強く引っ張るスタイリングを続けると、毛根がダメージを受けて牽引性脱毛症を引き起こす原因になることもあります。特定のラインだけが紫外線や乾燥にさらされ続けるのも、頭皮環境の悪化につながるため注意が必要です。 対策として、定期的に分け目をずらしたり、ヘアスタイルを変えたりして負担がかかっている頭皮を休ませましょう。

分け目はげは、髪型やスタイリングの工夫で目立ちにくくできます。ここでは、それぞれの方法を紹介します。
分け目はげを手軽に隠すなら、分け目をジグザグや横V字(アルファベットの「V」を横に寝かせたように交互に分ける方法)につける方法がおすすめです。一直線の分け目は地肌が見えやすいため、コームの先を使って細かく交差させると、境界線がぼやけて地肌が目立ちにくくなります。 額の中心から少しずらして7対3くらいの位置で分けると、斜めに流すような毛流れができ、分け目はげを自然にカバーできるでしょう。
頭頂部にボリュームを出すことも、分け目はげを目立たなくする一つの方法です。トップがぺたんとつぶれると分け目の地肌が目立ちやすくなるため、髪の根元を立ち上げるように乾かすのがポイントです。 たとえば、ドライヤーの風を毛流れとは逆方向から当てたり、カットの際にレイヤーを入れたりすると、ボリュームが出やすくなります。横の広がりを抑え、縦の高さを意識するとヘアスタイルに立体感が生まれるでしょう。
前髪を作る位置(奥行き)を少し後ろに変えると、分け目や前髪の薄さをカバーしやすくなります。トップの髪が左右に分かれてしまうと地肌が目立つため、つむじの手前あたりから前髪をやや多めに持ってきて奥行きを持たせ、分け目の始まりを隠してみてください。 前髪が薄いと感じる場合は、無理に分けず、自然に下ろすスタイルも良いでしょう。後頭部もふんわり仕上げると、後ろから見たときの分け目も目立ちにくくなります。

FAGAによる分け目はげには、医学的なアプローチが必要な場合があります。女性の薄毛治療では、内服薬や外用薬による治療が中心です。注入治療や植毛といった方法もありますが、まずは薬による治療から検討されることが多いでしょう。 なお、FAGAは公的な健康保険がカバーすべき疾患とは異なると認識されていることから、2026年8月時点では保険診療の対象外です。 ここでは、FAGAの主な治療法を紹介します。
抜け毛を防ぐ内服薬として、スピロノラクトンが用いられることがあります。スピロノラクトンは男性ホルモンの働きをおさえ、抜け毛を防ぐ目的で使われる薬剤です。副作用として、頻尿や口の渇き、生理不順などが現れる可能性があります。 スピロノラクトンは高血圧症の治療薬として日本国内で承認されていますが、薄毛治療を目的とした使用は2026年8月時点で国内で承認されていません。あくまで医療機関や医師の管理のもと使用されている点に注意が必要です。 また、妊娠中や授乳中の方は服用注意とされており、クリニックによっては処方していない場合があります。
※レバクリを通じた診療では、妊活中、妊娠中、授乳中の方に女性の薄毛治療薬の処方ができません。
発毛を促す治療には、ミノキシジルが用いられることが多いでしょう。ミノキシジルの作用機序は完全には解明されていませんが、頭皮の血行を促し、毛母細胞に働きかけて発毛を促すと考えられています。
ミノキシジルには内服薬と外用薬があり、外用薬で女性向けに日本国内で承認されているのは、1%の濃度のものです。一方、ミノキシジルの内服薬は国内では承認されていませんが、医師の処方のもと用いられることがあります。

内服薬・外用薬ともに副作用として、使い始めの抜け毛や体毛が濃くなる多毛、動悸やむくみなどが報告されることがあります。また、外用薬においては、頭皮の発疹やかぶれ、使用部位の熱感なども現れる場合があります。なお、胎児への影響を考慮し、妊娠中や妊娠していると思われる方、授乳中の方は使用できません。
※レバクリを通じた診療では、妊活中、妊娠中、授乳中の方に女性の薄毛治療薬の処方ができません。
参考:大正製薬株式会社「RiUP Regenne説明書」
内服薬や外用薬のほかに、クリニックで行う注入治療や自毛植毛という選択肢もあります。注入治療は有効成分を頭皮に直接注入する方法で、自毛植毛は薄くなっていない部分の毛根を薄毛の部分に移植する方法です。 これらは医療機関で受ける施術で、薬による治療と比べて費用が高くなる傾向があります。どの治療が合うかは症状によって異なるため、自己判断せず医師に相談して選ぶことが大切です。
※レバクリを通じた診療では注入治療や植毛は行っておりません。
ここでは、20代女性の分け目はげに関する悩みや疑問について、Q&A形式で解説します。
市販の育毛剤(医薬部外品)で分け目はげは治りますか?
育毛剤は頭皮環境を整えるためのもので、発毛を保証するものではありません。セルフケアを続けても変化が乏しい場合は、医師への相談を検討しましょう。
分け目はげは何科を受診すればよいですか?
女性の分け目はげは、皮膚科または薄毛治療を行う医療機関で相談できます。オンライン診療でも相談できるため、通院が難しい場合は活用を検討してみてください。
治療にはどのくらいの費用がかかりますか?
女性の薄毛治療は自由診療で、費用は治療内容によって異なります。続けやすさも踏まえ、診察時に費用を確認してから始めると安心です。
分け目はげは、分け目や前髪、つむじの地肌が目立つ状態を指します。主な原因はストレスやホルモンバランスの変化、生活習慣の乱れやヘアスタイルの負担などさまざまで、20代の女性に起こる可能性もゼロではありません。また、FAGAやびまん性脱毛などが関わって分け目はげになることもあります。 自分でできる対策として、栄養バランスのとれた食事や質の良い睡眠、頭皮にやさしいヘアケアなどが挙げられますが、変化が乏しい場合や抜け毛の増加が気になる場合は、FAGAの治療という選択肢もあります。気になる症状がある方は、医師への相談やオンライン診療の検討から始めてみましょう。 レバクリを通じたオンライン診療では、スマートフォンのビデオ通話で医師に相談いただけます。医師が薬を処方し、治療薬の配送手続きまで行われますので、ぜひ相談をご検討ください。
気象庁「日積算UV-B量の月平均値の数値データ表」 厚生労働省「食事バランスガイド」 大正製薬株式会社「RiUP Regenne説明書」
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AGA治療は、主に内服薬・外用薬で行われます。
| 代表的な成分 | 分類 | 主な効果 |
|---|---|---|
| フィナステリド・デュタステリド | 内服薬 | 抜け毛の進行を食い止める |
| ミノキシジル | 内服薬・外用薬 | 毛包を活性化させ発毛を促す |
治療期間について
効果実感には個人差がありますが、ヘアサイクル改善のため3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
AGA治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1ヶ月数千円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。時間や費用、人目などの通院の負担が、忙しい方にとって課題となる場合があります。
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