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更新日:2024年07月19日

つむじがかゆいのはなぜ?原因や薄毛・ハゲとの関係性を解説

この記事のまとめ
  • つむじがかゆい原因には、頭皮のトラブルやヘアケア用品に対するアレルギー反応が挙げられる
  • つむじのかゆみは必ずしも薄毛につながるわけではない
  • つむじがかゆく頭皮の炎症やフケが目立つ場合は薄毛につながる可能性がある
  • つむじがかゆい場合は、ヘアケア方法の見直しや生活習慣の改善といった対処法がある
  • つむじのかゆみが治まらなければ、皮膚科やAGAクリニックへの相談もおすすめ

「つむじがかゆい」と感じている方の中には「つむじのかゆみは薄毛につながるのでは?」と思う方もいるかもしれません。かゆみと薄毛に直接的な関係はありませんが、症状によっては薄毛につながる可能性もあります。

本記事では「つむじがかゆい」と感じるときに考えられる原因や薄毛との関係性、対処法について解説します。つむじのかゆみが気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。

「つむじがかゆい」と感じる6つの原因

つむじがかゆいと感じる場合、以下の原因が考えられます。

  • 頭皮の乾燥
  • 頭皮ニキビ
  • アタマジラミ
  • 汗疹(あせも)
  • 脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)
  • ヘアケア用品に対するアレルギー反応

ここでは、それぞれの原因について解説します。

1.頭皮の乾燥

つむじがかゆい原因として、頭皮の乾燥が挙げられます。冬になると、手がカサカサしてかゆくなるような、乾燥肌の人に起こりやすい症状です。乾燥した肌は保湿不足のため、皮膚のバリア機能が低下し、外的刺激にも敏感になります。乾燥によりフケが溜まり、毛穴が詰まってしまうことも、かゆみを引き起こす原因です。

乾燥肌の原因には、加齢による皮膚保湿機能の低下や、暖房による乾燥、間違ったヘアケアが挙げられます。乾燥によるつむじのかゆみがある場合は、肌全体の保湿を意識する必要があります。

2.頭皮ニキビ

かゆい箇所に触れたときに膨らみや痛みが感じられるのであれば、頭皮ニキビの可能性もあります。頭皮ニキビの原因は、毛穴への古い角質や皮脂の詰まりです。過剰に分泌された皮脂がフケやホコリと混ざり、毛穴に詰まることにより発生します。

皮脂が詰まると、皮脂の常在菌「アクネ菌」が毛穴に閉じ込められます。アクネ菌は古い角質を食べて繁殖するため、頭皮に炎症を起こし、ニキビになるという流れです。頭皮ニキビができる原因には、以下の5つが挙げられます。

  • 古い角質層が新しい皮膚へと入れ替わる新陳代謝の乱れ
  • 栄養バランスの乱れ
  • 睡眠不足または睡眠の質が低い
  • ストレスによる活性酸素の増加
  • シャンプーのすすぎ残し

また、ニキビをかきむしることにより、かさぶたができ、さらにかゆみを引き起こすケースもあります。

3.アタマジラミ

つむじがかゆい場合、アタマジラミがいる可能性も考えられます。アタマジラミとは、人の血を吸う害虫です。頭髪に寄生しており、頭皮の毛細血管から血を吸うことにより頭皮に炎症が起き、かゆみが生じます。

アタマジラミは、髪の毛同士が接触することにより感染するため、保育園や小学校など、幼い子どもが集団活動をする場で発生する傾向があります。幼い子どもと生活している場合、子どもからアタマジラミに感染し、つむじがかゆくなるケースが考えられるでしょう。

4.汗疹(あせも)

汗疹(あせも)による炎症も、つむじがかゆくなる原因です。汗をかくと、汗とフケ・ホコリが混ざり汗腺がふさがれやすくなります。汗腺がふさがった場合、毛穴から汗を排出できません。その結果、皮膚に炎症が起き、赤いぶつぶつやかゆみを引き起こす「紅色汗疹」になります。

夏場に大量の汗をかいたときにかゆみが生じる場合は、紅色汗疹です。紅色汗疹は、高温多湿下での運動や、通気性の悪い衣類を着ていることでも発生します。ただし、汗をかくことは、代謝が活発である証拠のため、決して悪いことではありません。汗をかいたときはこまめに拭き取るなど、衛生的な環境を整えることが大切です。

5.脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)

「脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)」も、つむじがかゆくなる原因として挙げられます。脂漏性皮膚炎とは、皮膚常在菌「マラセチア菌」の増加により、赤みやかゆみを生じる炎症性の皮膚疾患です。

マラセチア菌は、以下のケースにより、汗の分泌が増えることで増加します。

  • 入浴不足や洗顔不足による皮脂の貯留
  • 寝不足や食事の偏りなどの生活習慣の乱れ
  • ストレスによるホルモンバランスの乱れ

皮脂の分泌量が多い箇所であればどこでも発症し、身体の中でも頭皮は特に皮脂の分泌量が多いため、発症するリスクがあります。主な症状として、頭皮のカサつきや湿疹が挙げられ、頭皮からフケが落ちることがあります。

オイリー肌の人や、汗の分泌量が多い人が発症しやすく、洗髪した翌朝に頭皮が脂っぽく感じる人は、脂漏性皮膚炎になりやすいといえるでしょう。

6.ヘアケア用品に対するアレルギー反応

つむじがかゆくなる原因には、ヘアケア用品に対するアレルギー反応のケースもあります。シャンプーやコンディショナー、カラー剤などのヘアケア用品が頭皮に合わない場合「接触性皮膚炎」を起こしている可能性が考えられます。

接触性皮膚炎は、刺激の強いヘアケア用品を使用していたり、アトピー性皮膚炎をもっていたりすると発生しやすい皮膚炎です。洗髪後にかゆみがある場合は、シャンプーやコンディショナーが肌に合っていない可能性があります。

ヘアケア用品は日常的に使用するものです。そのため、自分の肌質に合ったものを使用することが大切です。

つむじのかゆみと薄毛との関係性

つむじのかゆみは珍しい現象ではなく、かゆいからといって必ず薄毛につながるわけではありません。ただし、つむじのかゆみが薄毛につながる可能性がある頭皮の症状は存在します。ここでは、つむじのかゆみと薄毛との関係性や、薄毛につながる可能性のある頭皮の症状について解説します。

かゆみと薄毛に直接的な関係はない

かゆみと薄毛には、直接的な関係はありません。つむじがかゆくて頭皮をかくことが薄毛につながると考えるかもしれませんが、薄毛は髪の毛が生えるヘアサイクルの異常により進行するものです。

髪の毛の成長は、成長期→退行期→休止期の順番で進行します。ヘアサイクルが正常であれば、新たな髪の毛が成長し、古い髪の毛が抜けていきます。しかし、ヘアサイクルの異常により成長期が短縮されて休止期が長くなれば、古い髪の毛が抜けても新たな髪の毛が生えてきません。

つむじ周辺の頭頂部は男性ホルモンの影響を受けやすく、ヘアサイクルの乱れが生じる可能性が高くなります。薄毛はあくまでもヘアサイクルに起因するため、かゆみがあると必ず薄毛につながるとはいえないでしょう。

薄毛につながる頭皮の症状

薄毛はあくまでもヘアサイクルに起因するものの、かゆみの原因によっては、薄毛につながる可能性があります。頭皮の炎症やフケが原因でかゆみが生じているのであれば、髪の毛の成長に悪影響を及ぼす可能性があります。

頭皮に炎症がある

脂漏性皮膚炎や頭皮湿疹などによる炎症は、すぐに薄毛につながるわけではありません。しかし、頭皮のトラブルは、頭皮環境が悪化しているサインであり、育毛や発毛が妨げられている状態です。

その状態が長引けば、薄毛の進行につながる可能性もあります。そのため、頭皮に炎症があるときは放置せず、クリニックで受診しましょう。

フケが目立つ

つむじのかゆみとともにフケが目立つ場合も、薄毛につながる可能性があります。フケが多く目立つ場合、頭皮環境が悪化しているかもしれません。フケは、以下の2つに分けられます。

  • 乾性フケ:粒が小さく白くてカサカサしている
  • 脂性フケ:粒が大きく黄色がかっておりベタベタしている

どちらにしても汗やホコリ、皮脂と混ざることにより毛穴をふさぎ、髪の毛の成長に悪影響を及ぼす恐れがあります。

つむじがかゆいときの対処法

つむじがかゆいときの対処法として、以下の3つが挙げられます。

  • ヘアケアの方法を見直す
  • 生活習慣を改善する
  • 皮膚科やAGAクリニックに相談する

ここでは、それぞれの対処法について解説します。

ヘアケアの方法を見直す

頭皮の乾燥や毛穴の詰まりからくるつむじのかゆみは、ヘアケア用品が肌質に合っていなかったり、ヘアケアの方法が間違っていたりすることが原因のひとつに挙げられます。敏感肌の人であれば、シャンプーは「薬用」「アミノ酸」と表記されているものを使用しましょう。

「ラウリル」「ラウレス硫酸」と表記されているものは、界面活性剤が含まれており、洗浄力が高い反面、頭皮が最低限必要としている脂分も流してしまう恐れがあります。脂分が少なくなれば、頭皮が乾燥してかゆみにつながるため、使用は避けたほうがよいでしょう。

シャンプーをする際は、頭皮や髪の毛を強くこするのではなく、マッサージをするように優しく洗います。「もみ洗い」を意識するとよいでしょう。また、シャンプーやコンディショナーが頭皮に残ると炎症を引き起こす原因になるため、しっかりと洗い流してください。

さらに、洗い流すお湯の温度が高すぎた場合、皮脂まで洗い流してしまう可能性があります。38℃程度のぬるま湯で洗い流すことがポイントです。

洗髪後の乾燥も重要です。髪の毛や頭皮が濡れた状態が続くと細菌が繁殖しやすくなるため、ドライヤーで乾かす必要があります。ただし、長時間のドライヤーは頭皮の乾燥につながるため、最低限の時間にとどめましょう。

生活習慣を改善する

つむじがかゆいときは、生活習慣を改善することも大切です。脂っこい食事は皮脂の分泌量を増加させるため、頭皮ニキビや脂漏性皮膚炎につながります。また、ビタミンB2やビタミンB6の不足は、肌のターンオーバーの乱れにつながります。

肌のターンオーバーを正常に保つためにも、脂っぽい食事を避け、ビタミンB2やビタミンB6を積極的に摂ることが大切です。具体的には、以下のような食材を食べるとよいでしょう。

ビタミンB2が含まれている食材・柑橘類・動物性食品(肉・魚・乳製品)・バナナ・アボカド
ビタミンB6が含まれている食材・脂が少ない肉類(ヒレ肉・ささみ)・パプリカ・さつまいも・玄米

また、食事改善だけでなく、睡眠時間の確保や適度な運動も頭皮の健康維持につながります。日頃から食事と睡眠、運動を意識した生活を送りましょう。

皮膚科やAGAクリニックに相談する

ヘアケア方法の見直しや生活習慣を改善しても、かゆみが治まらなかったり、湿疹やできものなどが見られたりする場合は、皮膚科で受診しましょう。つむじがかゆくなる原因にはさまざまなものがあり、その原因は医師に診てもらわなければわかりません。

かゆみにともない、抜け毛が増加している場合は、AGAの可能性もあります。AGAの場合、治療しなければ、薄毛は徐々に進行します。皮膚科でもAGA治療はできるものの、皮膚科での主な治療は投薬治療です。

AGAクリニックであれば、投薬治療だけでなく注入治療や植毛などの治療も受けられます。予約制や個室対応のクリニックもあり、人目を気にせず受診できるため、AGAクリニックへの相談も検討するとよいでしょう。

まとめ

つむじがかゆいと感じる原因には、以下のものが考えられます。

  • 頭皮の乾燥
  • 頭皮ニキビ
  • アタマジラミ
  • 汗疹
  • 脂漏性皮膚炎
  • ヘアケア用品に対するアレルギー反応

かゆみ自体は珍しいものではなく、必ずしも薄毛につながるわけではありません。ただし、頭皮の炎症やフケが目立つ場合は、薄毛につながる可能性があります。その場合、ヘアケア方法の見直しや生活習慣の改善といった対処法を試してみてください。これらの対処法をしてもかゆみが治まらない場合は、皮膚科やAGAクリニックに相談しましょう。

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この記事の監修:

牧野 潤医師

慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会専門医。 医師免許取得後、株式会社ボストンコンサルティンググループにてヘルスケア・IT領域にて従事。 現在は慶應義塾大学医学部助教、美容医療を主としたJSKINクリニックを経営・監修、オンライン診療サービス「レバクリ」監修。

<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS) 日本乳癌学会