更新日:2024年10月29日
頭皮のかさぶたやフケの原因は?早く治すための対策方法を解説
- 頭皮のかさぶたやフケの原因は、頭皮環境の悪化
- 頭皮環境の悪化は、生活環境や体質、周辺の環境などさまざまな要因で起こる
- 頭皮のかさぶたを見つけても剥がさず、食生活や睡眠など生活習慣を見直すことが大切
- 放置すると髪や頭皮に悪影響を及ぼすため、治らない場合は医療機関の受診がおすすめ
入浴時やスタイリングの際にかさぶたに気付いたが、原因に心当たりがないという方もいるでしょう。頭皮のかさぶたは、なんらかの理由で頭皮環境が悪化したために発生します。
本記事では、頭皮にかさぶたができる原因である頭皮環境の悪化は具体的にどのようなものか、なぜ頭皮環境が悪化するのかを紹介します。かさぶたを見つけた際の対処法や放置するリスクも紹介しているため、気になる方はぜひ参考にしてください。
頭皮にかさぶたができる原因とは
頭皮にかさぶたができる原因の多くは、頭皮環境の悪化です。頭皮環境が悪化している状態には、以下のものが挙げられます。
- 皮脂の過剰分泌
- 乾燥
- 血行不良
- 汚れ
- 皮膚の病気
頭皮環境の悪化といってもさまざまなものがあるため、以上の中で心当たりがないか考えてみましょう。それぞれの状態が起こる理由とかさぶたを引き起こす原因を、以下で紹介します。
皮脂の過剰分泌
男性ホルモンのバランスの乱れや脂っこい食事によって頭皮に過剰な皮脂が分泌されていると、かさぶたができやすいです。
過剰な皮脂は毛穴の詰まりや頭皮への負担を引き起こし、ニキビの原因となります。この状態を放置するとマラセチア菌という雑菌が繁殖し、炎症や痒みを伴う脂漏性皮膚炎を引き起こすこともあります。
乾燥
皮膚の乾燥も、頭皮におけるかさぶたの原因の1つです。頭皮が乾燥すると水分や皮脂が少なくなり、皮膚のバリア機能が低下します。その結果、外部からの刺激に対して敏感に反応して、炎症や湿疹が起こることも少なくありません。
血行不良
頭皮が血行不良となることで、髪や頭皮に必要な栄養分が血液を通して届きにくくなり、頭皮環境の乱れを引き起こします。頭皮の成長に必要な成分や水分が不足した状態では炎症が起こりやすく、かさぶたのできやすい頭皮環境となってしまいます。
汚れ
頭皮に残った汚れも、かさぶたを引き起こす原因の1つです。頭皮の汚れを十分に落とさなければ、毛穴の詰まりやアクネ菌の繁殖によるニキビができてしまいます。そのニキビが治る過程でかさぶたも発生します。
皮膚の病気
皮膚の病気が原因で、頭皮にかさぶたができることもあります。その1つである乾癬は、皮膚に盛り上がりを伴う赤みと、フケのようにぽろぽろと剥がれ落ちる銀白色のかさぶたが特徴的な病気です。
トンズランス感染症は、脱毛の症状が多く見られるほか、頭皮のかさぶたや赤み、腫れが起こることもあります。頭皮のかさぶたとともに、以上のような特徴的な症状が表れた場合は皮膚の病気かもしれません。
このほか、アタマジラミが頭皮で繁殖することで、痒みやかさぶたが発生することもあります。
頭皮環境が悪化しやすいケース
頭皮のかさぶたを防止するためには、頭皮環境がなぜ悪化するのか知っておくとよいでしょう。以下では、頭皮環境が悪化しやすい5つのケースを紹介します。
食生活が乱れている
食生活の乱れは、皮脂の過剰な分泌を促すことがあるため頭皮環境の悪化を招きます。とくに、酸化した油を多く含む揚げ物やスナック菓子や、資質の高いケーキやチョコレートなどを多く摂ると、皮脂の分泌が過剰になります。
皮脂で頭皮がべたつきやすくなり、清潔感を損なうこともあるでしょう。
睡眠不足である
睡眠不足はホルモンや体調に加えて、頭皮環境にも悪影響を及ぼします。睡眠は、疲労や傷の回復、筋肉や骨の発達を促すため、健康に生活を送るためには重要です。かさぶたは傷が治る過程であるため、早く治すためには十分な睡眠を取らなければなりません。
生活環境が乾燥している
生活環境の乾燥によって、頭皮も乾燥して頭皮環境が悪化することもあります。冬は湿度が低くなり乾燥しやすくなるほか、夏でもエアコンの使用によって室内が乾燥しがちです。季節による環境の変化をなくすことは難しいため、日頃から髪や頭皮をケアする必要があります。
シャンプーが合っていない
頭皮環境の悪化は、シャンプーによって起こることもあります。シャンプーの中には、強い洗浄成分である合成界面活性剤を含んでいるものもあり、頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまうこともあります。
反対に、髪や頭皮にやさしいシャンプーであれば洗浄力が弱めの傾向があるため、十分に汚れが落ちなければ頭皮トラブルにつながりかねません。ちょうどよい洗浄力で自分に合ったシャンプーを使っていれば、頭皮環境の悪化を防げます。
頭皮に炎症が起こりやすい体質である
乾燥肌やアトピー性皮膚炎など、皮膚に炎症が起こりやすい体質の人は頭皮のトラブルも起こりやすい傾向にあります。かさぶたは炎症や傷が治るための身体の仕組みであるため、原因となる炎症が起こりやすければかさぶたもできやすくなります。
頭皮のかさぶたを見つけたときの対処法
頭皮のかさぶたを見つけた場合の対処法には、悪化させないように触らない、生活習慣やケアを見直すといった方法があります。程度によっては、医療機関への受診も検討しましょう。以下では、頭皮のかさぶたの対処法について詳しく紹介します。
かさぶたを剥がさない
かさぶたは剥がさず、自然に剥がれるのを待ちましょう。かきむしったり触ったりすると、治りが遅くなることや、細菌が入って化膿することもあります。
かさぶたが気になってつい触ってしまうことや、痒くなることもあるため、無意識に剥がしてしまわないように爪は短く切っておきましょう。寝ているときに触ることを防ぐために、手袋をつけるのも1つの方法です。
生活習慣を見直す
頭皮のかさぶたができたら、頭皮環境に大きく影響する生活環境を見直してみましょう。良好な頭皮環境を保つには、睡眠の時間や質、バランスのよい食生活が大切です。
日々のストレスによって、自律神経やホルモンバランスが乱れることもあります。適度にストレスを発散できる、自分なりの方法を見つけておくとよいでしょう。
ヘアケア用品や方法を見直す
シャンプーやドライヤーの方法など、髪に関するケアを見直すことも一案です。乾燥が気になる場合は、強い洗浄成分を含まない、低刺激のシャンプーを使ってみてもよいでしょう。
逆に、洗ってもさっぱりせず痒みや臭いのある場合や、ワックスやスプレーなどのスタイリング剤を使っている場合は、洗浄力の十分なシャンプーがおすすめです。
また、ドライヤーのあて方が頭皮環境を悪化させることも考えられます。ドライヤーは頭皮から20cm以上離し、1か所に偏らないように振りながら乾燥させると、頭皮へのダメージを抑えられます。
医療機関を受診する
セルフケアで頭皮のかさぶたが改善しない場合は、医療機関の受診も検討しましょう。小さなかさぶたであれば自然に治ることもあります。
しかし、なかなか改善しない場合やかさぶた以外の症状を伴う場合は、病気が原因であることも考えられます。対処が早ければ治りも早いため、気になる場合は早めの受診がおすすめです。
頭皮のかさぶたを放置するリスク
頭皮のかさぶたが小さく軽度なものであれば、様子を見ているうちに自然に直ることもあります。しかし、程度がひどい場合や広範囲にわたる場合には、早めの対処がおすすめです。
以下では、頭皮のかさぶたを放置した場合にどのようなリスクがあるのかを紹介します。
フケや痒みなどの不快な症状が続く
頭皮環境が悪化したままかさぶたを放置すると、フケや痒みなどの症状が続きます。痒みがあるために頭皮をかいてしまうと、かさぶたや皮膚がフケとなって落ちることもあるでしょう。
フケは他人に不潔な印象を抱かせるため、周りの目が気になったり自信がなくなったりと、精神的な悪影響を及ぼす可能性もあります。
かくことで炎症が広がる
頭皮のかさぶたをかいてしまうことで、新たな炎症や傷が発生することもあります。その結果、新たなかさぶたができてさらに痒くなるといった悪循環を引き起こしかねません。
かさぶたは自然に取れるまで触らないことが大切ですが、無意識にかいてしまうことも。適切に対処することで痒みが軽減され、新たな炎症や傷を防止できます。
ヘアサイクルが乱れる
頭皮環境の悪化は、髪が成長して抜け落ちるという一連のヘアサイクルを乱してしまいます。髪や頭皮への栄養が届きにくい状態であるため、髪の成長が遅れたり、十分に育たないまま抜けてしまったりします。
適切なヘアサイクルであっても髪は抜けるものですが、ヘアサイクルの乱れによって抜け毛が過剰になると見た目にも影響するでしょう。
抜け毛や薄毛につながる
頭皮のかさぶたに適切な対処をしなければ、抜け毛や薄毛につながる可能性もあります。かさぶたの部分には、一時的に髪は生えにくくなりますが、軽度であれば過度に心配する必要はありません。
しかし、なかなか改善しない場合やかさぶたが広範囲にわたる場合は、抜け毛や薄毛につながる可能性があります。
まとめ
頭皮のかさぶたやフケへの対処には、頭皮環境を良好に保つことが大切です。かさぶたを見つけても剥がさず、生活習慣を見直すなどの対処を行いましょう。
かさぶたが自然に治らない、なかなか改善しないという場合には、皮膚の病気である可能性もあります。気になる場合は早めに医療機関を受診しましょう。