更新日:2024年10月30日
頭皮にも角栓ができる?毛穴が詰まる原因と対策について解説
- 頭皮にできる角栓とは、皮脂や古い角質、汚れが毛穴に詰まってできる凝固物のこと
- 頭皮に角栓ができる原因は、「誤ったヘアケア」や「生活習慣や食生活の乱れ」「過剰なストレス」が挙げられる
- 頭皮に角栓ができると、においやベタつきのもとになったり、頭皮の皮膚トラブルや抜け毛薄毛の原因になったりする
- 頭皮の角栓予防には、ヘアケア方法の見直しや頭皮クレンジング、生活習慣の見直しが効果的
頭皮に角栓ができるとどういった皮膚トラブルが起きるのか、また頭皮の角栓による皮膚トラブルを避けるためにはどのようにすればよいのでしょうか。
本記事では、頭皮にできる角栓について、角栓ができる原因や角栓によって起きる皮膚トラブルを解説します。また、皮膚トラブルを避けるための対策や予防策についてもまとめているため、ぜひ参考にしてください。
頭皮にできる「角栓」とは
角栓とは、皮脂や古い角質、汚れが毛穴に詰まってできる凝固物のことです。頭をこすったときに、ゴマのような小さな粒がついていた経験はないでしょうか。
頭皮の毛穴に老廃物や皮脂が詰まったまま放置していると、乾燥して硬くなり、ゴマのように小さな粒の「角栓」ができてしまいます。角栓は角質と皮脂で形成されるため、小鼻や頭皮など皮脂分泌の多い部位にできやすいのが特徴です。
頭皮に角栓ができるのはなぜ?3つの原因
ここからは頭皮に角栓ができる原因について解説します。原因を知って自身の環境や行動を振り返ることで、頭皮の角栓に対して適切に対処できるでしょう。
頭皮に角栓ができる主な原因は以下の3つです。
- 誤ったヘアケア方法
- 生活習慣や食生活の乱れ
- 過剰なストレス
それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。
誤ったヘアケア方法
洗浄力が強すぎるシャンプーを使用すると、頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥を招きます。その結果、頭皮は不足した皮脂を補おうと過剰に分泌することで余分な皮脂が毛穴に詰まりやすくなり、角栓が形成されてしまいます。
一方、洗浄力が弱すぎると汚れや皮脂が十分に除去されないまま毛穴に蓄積され、角栓が生じやすくなります。
また、すすぎが不十分だと汚れやシャンプーが頭皮に残ってしまい、角栓が生じる原因となるため注意しましょう。
生活習慣や食生活の乱れ
頭皮の新陳代謝が正常であれば頭皮の角栓は自然に落ちていきますが、睡眠不足や運動不足が続き、生活習慣が乱れると新陳代謝が悪化し、角質ができやすい頭皮環境になってしまいます。
糖質や脂質が多い食事は皮脂の過剰分泌を促進します。皮脂の分泌量が増加することで毛穴が詰まりやすくなり、頭皮に角栓ができやすくなるでしょう。
過剰なストレス
過剰なストレスも、頭皮に角栓ができる原因としてあげられます。
ストレスが蓄積すると体内のホルモンバランスが崩れ、自律神経の乱れにつながります。その影響で皮脂腺が過剰に刺激されて皮脂の分泌が増加し、頭皮の毛穴が詰まりやすくなるようです。
頭皮の角栓を放置するとどうなる?
頭皮の角栓を放置すると、髪や頭皮のトラブルが引き起こされる可能性があります。以下は、その一例です。
- においやベタつきのもとになる
- 頭皮の皮膚トラブルを引き起こしやすくなる
- 抜け毛や薄毛を引き起こす可能性が高まる
においやベタつきのもとになる
角栓にはにおいはありません。しかし、角栓に含まれるタンパク質が酸化することによって、頭皮から不快なにおいを放つことがあります。
皮脂をエサにしている雑菌が分解されると酸っぱいにおいを、雑菌によって分解された皮脂が酸化すると脂っぽいにおいを発生させます。また、角栓に含まれる角質が酸化すると、腐ったようなにおいを放つこともあるでしょう。
さらに、角栓によって頭皮細胞の入れ替わりがうまくできなくなると、皮脂が髪に付着しベタつく原因にもなります。
頭皮の皮膚トラブルを引き起こしやすくなる
頭皮の角栓を放置すると問題となるのが、頭皮の皮膚トラブルです。角栓が長時間にわたって毛穴に蓄積された状態が続くと、頭皮環境が悪化し炎症や感染症を起こしやすくなります。炎症が起きた頭皮は皮脂分泌や新陳代謝が乱れて、さらに角栓ができやすくなります。
角栓によって起きる皮膚トラブルの一例が、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)です。脂漏性皮膚炎の原因菌とされるマラセチア属真菌は皮脂を好むため、頭皮で繁殖しやすいという特徴があります。
そのため、頭皮に角栓ができ皮脂分泌が多い頭皮環境において、脂漏性皮膚炎を起こすリスクは高くなるでしょう。
脂漏性皮膚炎の主な症状は、頭皮の赤みや湿疹、ベタつきのあるフケの増加などです。脂漏性皮膚炎と気づいたときには、自然治癒を見込める状態ではないことが多いため、すみやかに皮膚科を受診しましょう。
抜け毛や薄毛を引き起こす可能性が高まる
皮脂や角質によって形成された角栓が毛穴を塞ぐことで、頭皮に十分な血液や栄養が届かず、髪の毛の成長に悪影響を与えます。その結果、細くて弱い髪が増えてしまったり、髪の毛が抜けやすくなったりします。
頭皮の角栓対策や予防法
頭皮トラブルを起こさないためには、頭皮の角栓に対して適切に対処するとともに、予防策を講じることが大切です。
ヘアケアの方法を見直す
シャンプーはアミノ酸系シャンプーやスカルプケア用のシャンプーなど、洗浄力が強すぎず頭皮への刺激が少ないものを選びましょう。
シャンプー前には軽くブラッシングを行い、髪や頭皮の汚れを落としやすくします。次に、ぬるま湯でマッサージをしながら髪や頭皮に付着した汚れを落としましょう。
その後、シャンプーを手のひらでよく泡立ててから、指の腹を使って頭皮をマッサージするように洗います。爪を立てず、頭皮を傷つけないように優しく洗うことがポイントです。
最後にシャンプーが残らないように、しっかりとすすぎます。すすぎ残しは毛穴詰まりや角栓の原因になるため、ぬめりが完全に取れるまで時間をかけてすすぐことが大切です。洗髪後は、タオルで水分を吸い取り、ドライヤーを使って頭皮を乾燥させましょう。
頭皮クレンジングをする
定期的な頭皮クレンジングも、頭皮の角栓対策として効果的です。頭皮クレンジングを行うと、日頃のシャンプーでは落ちにくい皮脂や角質を効果的に除去できます。ブラッシングを行ったあと、専用のオイルやローションを使って頭皮全体のクレンジングを行いましょう。
ただし、クレンジングを頻繁に行うと頭皮に必要な皮脂まで除去してしまい、皮脂の過剰分泌につながります。頭皮クレンジングは週に1回ほどの頻度にとどめておき、クレンジング後の保湿ケアを忘れずに行いましょう。
頭皮クレンジングは、頭皮ケア専門サロンやヘッドスパでも受けられます。
生活習慣を見直す
角栓の原因となる皮脂の過剰分泌や皮膚の新陳代謝の乱れは、日々の生活習慣に大きく影響されます。
まず、栄養バランスの取れた食事が大切です。皮脂の分泌を促す脂肪分や糖分の多い食事は控え、野菜やタンパク質、ビタミン、ミネラルを積極的に摂取しましょう。食生活を改善すれば頭皮環境が良くなり、角栓形成の予防につながります。
また、規則正しい睡眠も角栓予防には有効です。睡眠不足や不規則な生活を続けていると、皮膚の新陳代謝を乱し、角栓ができやすくなります。とくに、成長ホルモンが活発に分泌される夜22時から2時の間は睡眠を取ることを意識しましょう。
さらに、適度な運動も取り入れるとよいでしょう。運動習慣を身につけると血流がよくなり、頭皮に必要な栄養や酸素を届けられるため、角栓ができにくい頭皮環境につながります。ウォーキングやジョギングなどの軽い運動を習慣化することで、頭皮の健康が保たれるでしょう。
皮膚トラブルが気になるときは医師に相談する
頭皮の角栓が原因で皮膚トラブルが続く場合や、自己ケアで症状が改善しない場合には、早めに医師に相談することが大切です。とくに、抜け毛が増えたり、薄毛が進行したりしている場合には薄毛治療専門クリニックへの受診がおすすめです。
進行形の脱毛症であるAGA(男性型脱毛症)だった場合、早めに対処しないと薄毛が徐々に進行する可能性もあります。
まとめ
頭皮は皮脂分泌が多く、角質と皮脂が結びついて形成される角栓ができやすい傾向にあります。頭皮に角栓ができる主な原因は、誤ったヘアケア方法や生活習慣・食生活の乱れ、過度なストレスです。
頭の角栓を放置すると、においやベタつきのもとになるほか、頭皮トラブルや抜け毛・薄毛の原因になるため、早めの対処が必要です。
頭皮の角栓対策・予防法として、ヘアケア方法の見直しや週に1回程度の頭皮クレンジングを行うとともに生活習慣を見直し、頭皮環境を整えることが大切です。皮膚トラブルが気になるときには、すみやかに医師に相談しましょう。
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