更新日:2025年10月29日
女性のFAGAとは?症状や原因、対処法、ほかの脱毛症を解説
- 女性のFAGAは、ヘアサイクルの乱れによって生じる
- 女性のFAGAは、進行の仕方によって3つのパターンに分類される
- 女性のFAGAの引き金となるのは、ホルモンバランスの変化やストレスなど
- FAGAは、クリニックやオンライン診療での治療が効果的
女性のFAGAは女性男性型脱毛症といい、加齢・出産によるホルモンバランスの変化や過度なダイエット、ストレスなどが引き金となり、ヘアサイクルが乱れることで生じます。FAGAの主な症状は、ハリやコシがなくなり、髪全体のボリュームが少なくなることです。
本記事では、FAGAが生じるメカニズムや主な症状、原因などを解説します。FAGAの対処法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
女性の脱毛症はAGAではなくFAGA
女性の脱毛症はAGAではなくFAGAと呼ばれ、区別されています。AGAは男性型脱毛症ともいい、男性ホルモンの増加や遺伝、ストレスなどが原因で生じるものです。FAGAのメカニズムや主な症状、原因などについては以降で解説します。
※現在レバクリでは、女性AGAの診療を行っておりません。
女性のFAGAとは
女性の脱毛症であるFAGAは、女性男性型脱毛症とも呼ばれます。男性のAGAのように、FAGAもホルモンが関係していると考えられる脱毛症です。
FAGAは、加齢・出産による女性ホルモンのバランスの変化や過度なダイエット、睡眠不足、ストレスなどが引き金となって発症します。男性のように局所的に薄毛になるのではなく、全体的に髪の毛が薄くなる「びまん性」の症状が特徴です。
FAGAが生じるメカニズム
FAGAはヘアサイクルが乱れることにより生じます。ヘアサイクルとは、発毛から脱毛までの周期のことです。
ヘアサイクルは、成長期・退行期・休止期の3段階に分けられます。通常、髪の毛は2〜6年ほどの時間をかけて長く太く成長し、この期間を成長期といいます。全体の85〜90%ほどは、成長期の髪の毛です。
その後、2週間ほどの退行期に入ります。退行期には毛根の退縮が始まり、成長が鈍化します。全体の1%ほどが、退行期の髪の毛です。
髪の毛は、退行期を経て休止期に入ります。休止期は、髪の成長が完全に止まった状態で、2〜3ヶ月ほど続きます。全体の10〜20%ほどが、休止期の髪の毛です。
やがて毛乳頭細胞(栄養供給や発毛・脱毛の指令を行う細胞)が活動を再開すると、新しい毛が古い毛を押し出すようにして生え、古い毛は自然に抜け落ちます。これが、健康的なヘアサイクルです。
FAGAの場合、ヘアサイクルが乱れて成長期が短くなったり、休止期が長くなったりします。成長期が短くなると、髪の毛は十分に成長できません。また、休止期が長くなると、新しい髪の毛がなかなか生えてこないため、徐々に薄毛が進行します。
FAGAの主な症状
個人差がありますが、FAGAの主な症状は次のとおりです。
- 髪の毛の分け目が目立つ
- 頭頂部の地肌が透けて見える
- 起床時やシャンプー時の抜け毛が多い
- 髪全体のボリュームがなくなる
- ハリやコシがない
- 額が広くなってきた
これらの症状にいくつかあてはまる場合は、FAGAを疑い、クリニックで診てもらうとよいでしょう。
FAGAとAGAの主な違い
FAGAとAGAの主な違いは、症状の現れ方と発症時期です。男性のAGAは、ジヒドロステロンという男性ホルモンが毛根部の細胞を弱らせてしまうことで生じます。髪の毛を産毛のように変えてしまい、ボリュームが減って薄毛を引き起こします。
女性のFAGAは、髪の毛が大量に抜け落ちるのではなく、髪全体のボリュームが減ってしまうものです。分け目やつむじが透けてみえる状態になりますが、男性のように生え際や頭頂部がハゲることはほとんどありません。
また、男性のAGAは、FAGAに比べて発症時期が早い傾向があります。男性の場合、早い人では10代で発症します。女性は20代でFAGAを発症する方もいますが、稀なケースといえるでしょう。FAGAの多くは、ホルモンバランスが変化し始める40〜50代に発症します。
※現在レバクリでは、女性AGAの診療を行っておりません。
女性のFAGAの3つのパターン
FAGAは、抜け毛の進行の仕方により3つの型に区分されます。この3つの型から、どのように症状が進行するのかを確認してみましょう。
1.ルードウィッグ型
ルードウィッグ型は、FAGAのなかで多くみられる型です。頭頂部から後頭部にかけて、徐々に薄くなります。進行度によって、Ⅰ〜Ⅲ型に分類されます。
2.クリスマスツリー型

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)













