更新日:2026年03月03日
「ビタミンが髪の毛に効くのか知りたい」という方もいるかもしれません。ビタミン不足がある場合は抜け毛や薄毛の一因になり得るため、食事やサプリで必要量を満たすことが大切です。
本記事では、髪の毛に良いとされるビタミンの効果や、組み合わせることで相乗効果が期待できるタンパク質と亜鉛について解説します。また、ビタミンを摂っても効果を感じない場合の原因にも触れているので、ぜひご一読ください。
ビタミンは髪の毛の健康維持や成長をサポートする役割を果たします。適度なビタミン摂取によって頭皮環境が整い、健やかな髪の毛が育ちやすくなるのです。
髪の毛は体内で作られるケラチンというタンパク質からできており、ケラチンを効率良く生成するためにビタミンが必要不可欠です。たとえば、ビタミンB群はエネルギー産生やアミノ酸代謝などに関与します。欠乏がある場合は皮膚症状や脱毛の一因になり得ます。
また、ビタミンには抗酸化作用をもつものもあり、頭皮の老化を防いだり髪の毛の質を保ったりする効果を期待できます。ビタミン不足は抜け毛の増加や髪のツヤの低下、髪の成長速度の減少などを引き起こす可能性があるため、日ごろから意識して摂取することが大切です。
髪の毛に良いとされる4つのビタミンは、以下のとおりです。
ここでは、上記4つの髪の毛に良いとされるビタミンについて詳しく見ていきます。
ビタミンAは細胞の新陳代謝を促進し、皮膚や粘膜を含む体の維持に関わります。髪にハリやコシを与えるのに役立ちます。ビタミンAには頭皮の乾燥を防ぐ効果も期待できるため、健やかな頭皮環境を維持しやすくなるのです。
また、ビタミンAは緑黄色野菜やレバー、卵などに多く含まれています。ビタミンAは不足だけでなく過剰摂取でも脱毛の原因になることがあるため、サプリでの高用量摂取には注意が必要です。
ビタミンB群は髪の毛の成長サイクルを正常に保ち、髪を強くする働きがあります。
また、ビタミンB群の摂取により皮脂の分泌を適切にコントロールできるので、過剰な皮脂による毛穴の詰まりや炎症を防ぎ、抜け毛のリスクを減らす効果も期待できます。
ビタミンB群は豆類や全粒穀物、肉類、魚介類などの食品に含まれているため、バランス良く摂取しましょう。
ビタミンCはコラーゲン合成に関与し、欠乏が続くと全身の組織に影響が出ることがあります。また、ビタミンCには、髪の成長に必要な酸素を運ぶ鉄分の吸収を高める効果もあります。ビタミンCによって鉄分の吸収が高まると、毛根に十分な栄養や酸素が行き届くようになり、髪や頭皮の健康維持のためにも、必要量を満たすことが大切です。
ビタミンCは抗酸化作用も持ち合わせており、疲労回復効果も期待できます。疲れやストレスがたまると血流が悪くなり、毛根へ十分な栄養が届かなくなるおそれがあります。ビタミンCを積極的に摂ることで血流の悪化を防ぎ、髪の毛の成長をサポートできます。
ビタミンCは主に柑橘類やいちご、ピーマンなどに多く含まれていますが、水溶性ビタミンであるため体内に蓄積されません。そのため、ビタミンCは毎日摂取することが望ましいでしょう。食事を通じて継続的にビタミンCを補給することで、髪の毛の健康維持に貢献します。
ビタミンEは抗酸化作用や血行促進作用などをもつ栄養素です。食事で必要量を満たすことが基本で、サプリで高用量を摂取する場合は副作用(出血リスクなど)に注意が必要です。
ビタミンEはナッツ類や植物油、アボカドなどに多く含まれています。ビタミンEは油と一緒に摂ることで吸収率が上がるため、サラダにナッツやオリーブ油をかけるといった食べ方がおすすめです。
ビタミン以外にも髪の健康維持に大切な栄養素には、タンパク質や亜鉛があります。ここでは、タンパク質と亜鉛について簡単に説明します。
タンパク質は髪の毛の主成分であるケラチンの原料で、髪の毛の成長や強度を高める役割があります。
髪の毛は約80~90%がタンパク質でできており、タンパク質が不足すると髪の成長が遅れたり、細く弱い髪になったりする可能性があります。また、タンパク質の不足により頭皮のターンオーバーが正常に行われなくなることで、乾燥やフケの原因にもつながります。
健康な髪を育てるためには、肉・魚・大豆製品・卵などから良質なタンパク質をバランス良く摂取することが大切です。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
亜鉛は髪の毛の成長に関わる酵素の働きを助ける役割があります。亜鉛が不足すると髪の細胞分裂が正常に行われず、髪の成長が遅れたり、抜け毛が増えたりする可能性があります。
亜鉛は牡蠣や牛肉、豚レバーなどに多く含まれていますが、食事だけで必要量を摂るのは難しい場合もあります。クエン酸やビタミンCと組み合わせることで亜鉛の吸収率が高まるため、柑橘類などと一緒に摂取すると良いでしょう。
亜鉛の髪の毛への影響について詳しく知りたい方は、「亜鉛に薄毛の予防・改善効果はある?適切な摂取方法と注意点を解説」の記事もあわせてご一読ください。
「ビタミンやタンパク質、亜鉛といった、髪の毛に良い栄養素を摂るにはどうしたら良いの?」という方もいるかもしれません。髪の毛に良い栄養素を摂取する主な方法は、「栄養豊富な食材を日々の食事に取り入れる」「食事で補うのが難しい場合はサプリメントを活用する」などです。
ここでは、上記2つの髪の毛に良い栄養素の摂り方について紹介します。
髪の毛に良い栄養素を効果的に摂取するためには、食材をバランスよく食べるのがポイントです。特に髪の健康に関わるビタミン類やタンパク質、亜鉛などのミネラルを意識的に摂りましょう。
髪の毛のために積極的に摂取するべき主な食材は、以下のとおりです。
食事の際は一品料理に偏らず、主菜・副菜・汁物などを組み合わせて食材を摂ることを心掛けましょう。調理方法は茹でる・蒸す・生食などさまざまな方法を取り入れることで、栄養素の損失を減らせる可能性があります。
日常生活で忙しい場合、「毎日バランスの良い食事を摂るのは難しい」という方もいるかもしれません。食事からのビタミン摂取が難しいときは、栄養補助食品やサプリメントの活用が髪の健康維持に役立ちます。
サプリメントを選ぶ際は、ビタミンやタンパク質、亜鉛などが配合されたものがおすすめです。
ただし、サプリメントはあくまで補助的なものであり、基本的には食事からの栄養を摂取することが重要です。また、サプリメントの過剰摂取は逆効果になる場合もあるため、用量を守って摂取するよう心掛けましょう。可能であれば、医師や栄養士に相談したうえでサプリメントを選ぶとより安心です。
「薄毛対策におけるサプリメントの役割とは?後悔しないための選び方と飲む際の注意点」の記事では、サプリメントで薄毛が改善するのかについて詳しく解説しているので、ぜひご一読ください。
ビタミンを積極的に摂っても髪の毛への効果を感じない場合、以下の原因が考えられます。
ここでは、上記6つの薄毛の原因について詳しく見ていきます。
ビタミンを摂取しても髪の毛への効果を感じられない場合、薄毛の原因はAGAにあるかもしれません。AGAは遺伝や男性ホルモンの影響で起こる脱毛症で、ビタミンの摂取だけでは改善が難しい場合があります。
AGAが疑われる場合の特徴として、「額の生え際やつむじ周辺から徐々に薄くなる」「家族に薄毛の人がいる」などが挙げられます。ビタミンを摂取しても髪の毛への効果を感じられない場合は、専門医への相談を検討してみましょう。
AGAについてさらに詳しく知りたい場合は、「AGAとは?抜け毛・薄毛が進行する男性型脱毛症について分かりやすく解説」の記事を参考にしてみてください。
ビタミンを摂取しても髪の毛への影響を感じられない場合、過度のストレスによる血行不良を引き起こしている可能性があります。血行が悪くなると頭皮への栄養供給が低下し、髪の毛が十分に育たなくなるのです。
また、ストレスが長期間続くと髪の毛の成長サイクルが乱れ、髪の毛が休止期に入ることもあります。髪の毛が休止期に入ると一気に抜け落ち、「休止期脱毛」の状態になってしまいます。
ストレス軽減のためには適度な運動や十分な睡眠、リラクゼーション法の実践などが効果的とされています。ヨガや瞑想、深呼吸などを日常に取り入れることで、ストレスの影響を軽減できるかもしれません。
睡眠不足や生活習慣の乱れが原因で薄毛になっている場合、ビタミンを摂取しても髪の毛への効果を感じられない可能性があります。通常、睡眠中に成長ホルモンが分泌され、髪の細胞の修復と再生が行われます。そのため、睡眠不足の状態では髪の修復と再生が十分に行われず、髪が弱って抜け落ちてしまうのです。
厚生労働省の「成人のためのGood Sleepガイド-健康づくりのための睡眠ガイド2023-」によると、良い睡眠のためには規則正しい起床時間を心掛け、6時間以上の睡眠を確保することが推奨されています。夜間はパソコンやスマートフォンの使用を避け、寝室をなるべく暗く心地良い温度に保つよう心掛けましょう。
参考:厚生労働省「睡眠対策」
ビタミンを意識して摂っていても、脂質や糖質を摂り過ぎていると髪の毛への効果を感じにくくなることがあります。脂質や糖質の過剰摂取は、皮脂の分泌を増やして頭皮環境を悪化させたり、血行を滞らせたりする原因になるためです。
脂質と糖質の過剰摂取によって頭皮環境が悪化したり、血行不良になったりした場合、ビタミンが髪の毛の成長をサポートする力を十分に発揮できません。髪の毛の健康を保つためには脂質や糖質に偏った食事でなく、ビタミンやタンパク質、亜鉛なども含めた栄養バランスの取れた食事を心掛けることが大切です。
アルコールを過剰に摂取すると、ビタミンが髪の毛に与える効果を感じにくくなることがあります。過度な飲酒によって肝臓がアルコールの分解を優先すると、ビタミンなど髪の毛の成長に欠かせない栄養素の代謝や吸収が妨げられるためです。
また、過度な飲酒は血行不良やホルモンバランスの乱れを引き起こし、頭皮環境を悪化させる要因にもなり得ます。髪の毛のためにビタミンを意識して摂っている場合は飲酒量を控え、飲酒のあとは水分を多めに補給するよう心掛けましょう。健康的な髪を維持するためには、週に2日以上の休肝日を設けることもおすすめです。
頭皮や髪に負担を掛けるヘアスタイルや施術は、ビタミンを摂っても髪の毛への効果を感じにくくなる原因になり得ます。ヘアカラーやパーマ、アイロンの熱によるダメージは、頭皮を乾燥させたり炎症を引き起こしたりして、髪の成長を妨げるおそれがあるのです。
また、刺激の強いシャンプーの使用も頭皮への負担となるため、できるだけ頭皮に優しいアミノ酸系のシャンプーを選び、ぬるま湯で洗髪するよう心掛けましょう。ヘアカラーやパーマの頻度はできるだけ減らし、ドライヤーやアイロンを使用する際は、熱から髪を守るためのオイルやスプレーを使用するのがおすすめです。
ビタミンを積極的に摂っていても髪の毛の状態が改善しない場合は、自己判断せず医師に相談することをおすすめします。薄毛の原因は栄養不足だけでなく、ホルモンバランスの乱れや血行不良、遺伝など複数の要因が関係している可能性があるためです。
医療機関では血液検査や頭皮の状態を確認したうえで、必要な治療やサプリメントを提案してもらえます。ビタミンは髪の毛の健康維持に役立ちますが、根本的な薄毛の原因を見極めるためには医師による専門的な診断が欠かせません。早めに医療機関を受診することで、適切な薄毛の改善策を見つけやすくなります。
ビタミンは髪の毛の健康維持と成長に欠かせない栄養素です。適切に摂取することで頭皮環境が整い、健やかな髪が育ちます。特に髪の毛に良いビタミンは、細胞の新陳代謝を促進するビタミンAや髪の成長サイクルを正常に保つビタミンB群、コラーゲン生成を助けるビタミンCなどです。ビタミンは髪の主成分であるケラチンの生成をサポートし、抗酸化作用によって頭皮の老化も防いでくれます。
日々の食事で栄養バランスを整えることが基本ですが、食事からのビタミン摂取が難しい場合は、サプリメントの活用を検討しましょう。
ただし、ビタミンで薄毛が改善されない場合はAGAやストレス、食生活の乱れなどが原因の可能性があるため、自己判断せず医師に相談しましょう。