更新日:2026年03月03日
「マグネシウムは髪質改善に効果がある?」と気になっている方もいるかもしれません。マグネシウムには髪の主成分であるケラチンの合成を助ける働きがあり、適切に摂取することで、髪が成長しやすくなるでしょう。
本記事では、マグネシウムが髪に与える効果や効率的な摂取方法などについて解説します。マグネシウムを摂取しても髪質が改善しない場合の対処法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
マグネシウムは人の体に必須となるミネラルの一種で、体内で300種類以上の酵素の働きを助ける重要な栄養素です。
骨・歯の形成や筋肉の機能維持、神経の伝達など体の基本的な機能を支えています。また、エネルギー産生やタンパク質の合成にも関与しており、髪の健康維持のためにも欠かせない栄養素です。
さらに、細胞の新陳代謝を促進することもマグネシウムの働きの一つです。古い角質を排除して皮膚の再生・修復を促進するため、肌を美しく保つ効果もあると考えられています。
マグネシウムの摂取推奨量は性別や年齢によって異なり、心身の健康を維持するためには推奨量を守って摂取することが大切です。厚生労働省「『日本人の食事摂取基準(2025年版)』策定検討会報告書」によると、成人男性・女性のマグネシウムの1日あたりの摂取推奨量は下記のとおりです。
| 男性 | 女性 | |
|---|---|---|
| 18~29歳 | 340mg | 280mg |
| 30~49歳 | 380mg | 290mg |
| 50~64歳 | 370mg | 290mg |
| 65~74歳 | 350mg | 280mg |
| 75歳以上 | 330mg | 270mg |
※妊婦の場合、年齢の推奨量+40mg
マグネシウムは体内で生成できないため、日々の食事から摂取する必要があります。
食事でマグネシウムを十分に摂取するのが難しい場合は、サプリメントで補給するのも一つの方法です。ただし、後述するようにサプリメントによるマグネシウムの摂取には上限量があり、摂り過ぎると体調不良を招くリスクがあります。通常の食事でマグネシウムの過剰摂取は起こりにくいとされていますが、サプリメントを活用する場合は1日の上限量を超えることがないよう注意しましょう。
参考:厚生労働省:「『日本人の食事摂取基準(2025年版)』策定検討会報告書」
マグネシウムは髪の主成分「ケラチン」の合成をサポートしたりヘアサイクルを整えたりするため、適切な摂取により健康な髪が育ちやすくなります。また、マグネシウムの血行促進効果により頭皮に栄養が行き渡り、髪質が改善する可能性があります。
ここでは、マグネシウムの効果と髪に与える良い影響について解説します。
ケラチンは髪の毛の約90%を占める成分で、タンパク質の一種です。マグネシウムはケラチンの合成に必要な酵素の働きを助ける役割があるため、丈夫で弾力のある髪が育つ可能性があります。
ケラチンについては「ケラチンとは?髪への影響と、不足する原因・補う方法について解説」の記事でも解説しているため、ぜひチェックしてみてください。
マグネシウムには血管拡張作用があり、血行促進によって頭皮の血流が良くなると、髪の成長に必要な酸素や栄養素が毛根まで届きやすくなります。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
マグネシウムを含む様々な栄養素やミネラルが、ヘアサイクルの維持に関与しています。マグネシウムの不足はヘアサイクルの乱れにつながる可能性があります。
ヘアサイクルとは髪が生えてから抜け落ちるまでの周期のことです。成長期・退行期・休止期の3つの期間があり、ヘアサイクルが乱れて成長期が短くなると、髪が十分に育たないまま抜け落ちてしまいます。マグネシウムは細胞分裂を促進し成長期を適切に維持して、太く長い髪が育ちやすくなる可能性があります。
ヘアサイクルについては「ヘアサイクル(髪の毛の周期)とは?オンライン診療でAGA対策を!」の記事で詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてください。
マグネシウム不足は、主に加工食品中心の食生活やストレスが原因となって起こります。マグネシウムが不足すると、抜け毛が増えたり髪質が悪化する原因になり得ます。
マグネシウムが不足する原因の一つは、加工食品に偏った食生活をすることです。インスタント麺や菓子パンなどの加工食品は精製・加工する過程で多くのマグネシウムが失われており、加工食品中心の食生活を続けるとマグネシウム不足を招きます。
慢性的なストレスもマグネシウムが不足する原因です。ストレスを感じるとコルチゾールというホルモンが分泌され、マグネシウムの尿中排出が促進されます。
また、ストレス状態が続くと、自律神経のうち交感神経が優位になります。マグネシウムは交感神経を抑制する作用があり、ストレスにより多く消費されることで不足する可能性があります。
マグネシウムを効果的に摂取して髪の成長を促すには、マグネシウムが豊富な食品を摂ったり吸収を妨げる食品の過剰摂取を避けたりすることが大切です。ここでは、日常生活で実践できるマグネシウムの効果的な摂取方法について解説します。
マグネシウムを効率よく摂取するには、下記のようなマグネシウムが豊富な食品を日々の食事に取り入れることが大切です。
| 食品 | 100gあたりのマグネシウム含有量 |
|---|---|
| あおさ(素干し) | 3200mg |
| あおのり(素干し) | 1400mg |
| 乾燥わかめ | 1000mg |
| 刻み昆布 | 720mg |
| 干しえび | 520mg |
| ごま | 370mg |
| アーモンド(無塩) | 310mg |
| 黄大豆(全粒大豆) | 260mg |
マグネシウムは海藻類や魚介類、ナッツ類、大豆製品などに多く含まれています。上記のほかほうれん草や干ししいたけ、切り干し大根などにもマグネシウムが豊富に含まれるため、これらの食品をバランスよく取り入れてマグネシウムを摂取しましょう。
なお、マグネシウムを効率的に摂るためには、調理方法に注意が必要です。マグネシウムは水に溶けやすい性質のため、茹でたり長時間水にさらしたりするのは避け、蒸す・焼く・炒めるなどの調理法にしましょう。茹でる必要がある場合は、茹で汁も摂れる汁物にしたり、電子レンジを活用して茹で時間を短くしたりするのも一つの方法です。
マグネシウムを効果的に摂取し髪の成長を促すために、加工肉や清涼飲料水、インスタント麺といった加工食品の過剰摂取を避けましょう。加工食品が中心の食生活が続くと、マグネシウム摂取量が不足しやすく、栄養バランスの観点からも偏りを避けることが大切です。
また、アルコールやカフェインの過剰摂取にも注意が必要です。アルコールやカフェインを過剰摂取すると、尿中へのマグネシウム排出量が増えてしまいます。
一方でマグネシウムの吸収率を高める栄養素もあり、その一つがビタミンDです。ビタミンDは鮭やサンマ、しらす干し、干ししいたけなどに多く含まれているため、マグネシウムを効率的に摂取できるよう食事に取り入れましょう。
サプリメントによりマグネシウムを補給したい場合、1日の摂取量に気を付けることが大切です。また、持病や服用中の薬がある場合は、身体や薬への影響を避けるため医師の指示に従う必要があります。ここでは、マグネシウムの効果をサプリで得たい場合の注意点について解説します。
マグネシウムのサプリメントを活用する場合は、摂取量を守ることが重要です。厚生労働省「『日本人の食事摂取基準(2025年版)』策定検討会報告書」によると、通常の食事以外からの耐容上限量(健康障害のリスクがないとされる摂取量の上限)は成人で1日350mgとされています。
1日あたりの摂取量が350mgを超えると、軟便や下痢などの消化器系の症状が出る可能性があります。サプリメントを活用する場合は、商品に含まれる成分やマグネシウムの含有量を確認し、摂り過ぎることがないよう気を付けましょう。
「薄毛対策におけるサプリメントの役割とは?後悔しないための選び方と飲む際の注意点」では髪の毛に良いとされるサプリメントの成分や適切な摂取方法について解説しているので、ぜひ参考にしてください。
参考:厚生労働省:「『日本人の食事摂取基準(2025年版)』策定検討会報告書」
マグネシウムのサプリメントは特定の病状への影響や一部の薬剤との相互作用があり、特に下記のような持病や服用中の薬がある方は、事前に医師に相談することが大切です。
腎機能が低下している方がサプリメントでマグネシウムを過剰摂取すると、適切に排泄できず高マグネシウム血症を引き起こすおそれがあります。また、一部の抗菌薬(テトラサイクリン系、ニューキノロン系など)や骨粗しょう症治療薬(ビスホスホネート製剤)は、マグネシウムと同時摂取で吸収が低下することがあるため、服用間隔を空けるなど医師・薬剤師に相談しましょう。
マグネシウムを適切に摂取しても髪の悩みが改善しない場合、AGAが原因の可能性があります。ここでは、AGAの概要や受診時の選択肢となるオンライン診療について解説します。
マグネシウムの摂取を適切に行っても髪質の悪化や薄毛が進行する場合、AGA(男性型脱毛症)が原因の可能性があるでしょう。AGAは、男性ホルモンの影響で起こる進行性の脱毛症です。主に額の生え際や頭頂部から薄くなり始めます。
下記の項目で当てはまるものが多い場合、皮膚科やAGA専門クリニックを受診するのがおすすめです。
AGAは早期に治療を開始することで効果を得やすくなるため、気になる症状があるときは早めに医師に相談しましょう。AGAについては「AGAとは?抜け毛・薄毛が進行する男性型脱毛症について分かりやすく解説」の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
AGAの治療は、クリニックに足を運ぶほか、スマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられるオンライン診療で始めることも可能です。
AGAは内服薬や外用薬といった薬剤治療が一般的で、フィナステリドやデュタステリドなどの内服薬は医師の処方が必要な医療用医薬品です。オンライン診療では、ミノキシジル外用薬を含め内服薬も処方してもらえるため、「誰にも知られずに治療したい」という方も気軽にAGA治療を始められます。
処方されたAGA治療薬は自宅やコンビニなどで受け取れるため、薬局に行く手間も省けるのがメリットです。抜け毛の増加や髪質の悪化について気になるもののクリニックに行くことに抵抗がある方は、オンライン診療で医師に相談してみましょう。
マグネシウムは髪の健康維持に重要な栄養素で、髪の主成分であるケラチンの合成をサポートしたり、ヘアサイクルを正常化させたりする効果が期待できます。抜け毛や髪のパサつきが気になる方は、海藻類や魚介類、大豆製品など、マグネシウムを豊富に含む食品を積極的に食べると改善が得られるかもしれません。
マグネシウムを効果的に摂取するには、吸収を妨げる加工食品やアルコール、カフェインの過剰摂取を避けることも大切です。
マグネシウムを適切に摂取しても髪の悩みが改善しない場合、AGAが原因の可能性もあるため、皮膚科やAGA専門クリニックで医師に相談することをおすすめします。