更新日:2025年10月30日
「ヘッドスパには育毛効果がある?」と気になっている方もいるかもしれません。ヘッドスパには、リラクゼーション効果のほか頭皮環境の改善効果も期待でき、育毛につながる可能性があります。
この記事では、ヘッドスパで得られる育毛効果やその他の効果について解説するほか、薄毛になる原因やヘッドスパ以外の育毛方法・薄毛対策を紹介します。ヘッドスパの育毛への効果を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
頭皮をマッサージすることで皮脂汚れを除去したり、血行を促進したりするのがヘッドスパです。ここでは、美容院やリラクゼーションサロンなどで受けられるヘッドスパについて、期待できる育毛への効果やその他の効果を解説します。
ヘッドスパを受けることで、頭皮環境の改善が期待できます。クレンジングによる毛穴汚れの洗浄や、マッサージによる血行促進で頭皮環境が整い、育毛につながる可能性があるでしょう
頭皮の血流がよくなると、新陳代謝が促進されて外部からの刺激によるトラブルを起こしにくい肌になります。頭皮の保湿も、ヘッドスパにより期待できる効果の一つです。
頭皮で皮脂が過剰分泌されていたり乾燥してフケが出やすくなっていたりする場合には、ヘッドスパを試すのも一つの方法です。
ヘッドスパでは頭皮をマッサージするため、頭皮の血流をよくする効果が期待できます。血流を促すことで毛根まで栄養が届けば、育毛にも良い影響を与えると考えられます。
頭皮にはリンパ管が多くあり、ヘッドスパでリンパの流れも促進されます。老廃物の排出がスムーズになれば、顔のむくみが改善される場合もあるでしょう。
マッサージによって血行がよくなる部位は、頭皮だけではありません。首筋や肩、顔の血流も促されます。顔まわりの血行が改善されるとくすみがとれ、肌のトーンアップも期待できるでしょう。
ゆったりとした気持ちでヘッドスパの施術を受けることで、リラックスできるのも効果の一つです。心身ともにリラックスできれば、ストレス解消につながります。
美容院で行われるヘッドスパは、シャンプーやオイルなどが使われます。これらの香りによってリラックス効果が得られることもあるでしょう。
ストレスがたまると自律神経やホルモンのバランスが乱れ、血流の悪化や男性ホルモンの過剰分泌などを招くことがあります。これらは薄毛や抜け毛の原因となりかねないため、ストレスの解消は育毛を図るうえで大切です。
ヘッドスパを受けることで、白髪予防も期待できます。白髪とは、メラニン色素の不足により白くなる髪のことです。
メラニン色素が不足する原因は完全には解明されていませんが、加齢や遺伝、ストレスなどが原因だと考えられています。ヘッドスパでリラックスしてストレスを解消できれば、白髪予防にもつながる可能性があるでしょう。
また、ヘッドスパにより血行が促進されて髪に栄養が行き渡ると、メラニン色素の生成も活発化するため、白髪の予防効果が期待できます。
ヘッドスパで行われるマッサージは、頭皮を引き上げる方向で施術されるのが一般的です。それにより、顔の皮膚を引き上げるリフトアップ効果が期待できます。
頭皮と顔の皮膚はつながっています。頭皮がたるむと顔の皮膚もたるみやすくなるのは、そのためです。ヘッドスパで頭皮が引き上げられれば、つながっている顔の皮膚も引き上げられ、リフトアップ効果が期待できます。
そもそも、薄毛になるのはなぜでしょうか。薄毛とは、頭髪の量が減って地肌が見える状態のことです。以下の項で、薄毛になる原因について解説します。
男性ホルモンが薄毛に影響を与えている可能性があります。脱毛症のなかでもAGA(男性型脱毛症)は、主に遺伝と男性ホルモンが関連しているといわれています。
AGAは、「Androgenetic Alopecia」の略称です。近年は、MPHL(Male Pattern Hair Loss)と呼ばれることもあります。
AGAに影響を与える男性ホルモンは、ジヒドロテストステロン(DHT)です。DHTは、男性ホルモンの一種であるテストステロンと、5αリダクダーゼという酵素が結合して生成されます。
DHTは幼児期の外性器の形成や、思春期の声変わりなど第二次性徴に関与するホルモンです。DHTが男性ホルモン受容体と結合すると、脱毛因子が生成されます。
脱毛因子は、髪の毛を作るための細胞を生み出す「毛母細胞」に脱毛を指示します。これが、DHTが薄毛を招くメカニズムです。
不規則な生活を続けていると、薄毛のリスクが高まるおそれがあるでしょう。睡眠不足が常態化していたり、就寝・起床時間が日によって大きく違ったりすると、睡眠の質が低くなり自律神経のバランスが乱れます。
自律神経は、緊張時に働く交感神経とリラックスした時に働く副交感神経の2種類があり、双方がバランスを取り合っているのが通常の状態です。睡眠不足などで自律神経のバランスが乱れると、血流の悪化などを招いて薄毛につながることがあります。
食生活の乱れにも注意が必要です。髪に必要なたんぱく質やビタミン類、亜鉛などを食事で適切に摂取しないと、髪や頭皮は栄養が足りない状態となります。
脂っこい食事や糖分の多い食品は、頭皮の皮脂分泌を促進します。頭皮に皮脂が詰まると、髪の毛の成長に必要な栄養が届きづらくなり、健康な髪が育ちづらくなって抜け毛・薄毛につながるおそれがあるでしょう。
薄毛は、頭皮の乾燥や汚れ、炎症などの皮膚トラブルから起こることも考えられます。頭皮に炎症が起こり、フケや赤みが出る脂漏性皮膚炎を原因とする脱毛症は、脂漏性脱毛症と呼ばれます。
脂漏性皮膚炎は、発症すると慢性化しやすい病気です。入浴や洗髪をあまりしなかったことによる皮脂残りや、皮脂を好むマラセチアというカビの増加が原因とされますが、完全には解明されていません。
脂漏性皮膚炎を発症すると皮脂の分泌が過剰になり、それが毛穴をふさいで毛髪の成長を阻害し、薄毛を誘発すると考えられています。脂漏性皮膚炎の治療には、ステロイド剤や抗真菌剤を使うのが一般的です。
ヘッドスパには育毛効果が期待できるとはいえ、時間や費用の面で毎日受けることは難しいでしょう。ヘッドスパ以外にも育毛方法や薄毛対策があるため、ここで紹介する内容を実践してみてください。
睡眠不足や食生活の乱れは、血行不良や栄養不足を招き、薄毛につながりかねません。生活習慣を改善することで、育毛や薄毛対策になると考えられます。
質のよい睡眠は、成長ホルモンの分泌を促し、髪や頭皮の健康を保つために重要です。十分な睡眠時間を確保するとともに、注意点として以下のようなものが挙げられます。
適度な運動は、睡眠の質を高めるといわれています。軽いランニングや散歩など、手軽に取り入れられるものから始めてみましょう。
食生活の面では、髪のもとになるたんぱく質や、髪を構成するアミノ酸の生成に必要な亜鉛、髪と頭皮を健やかに守るビタミンなどをバランスよく摂ることが大切です。たんぱく質は鶏むね肉・マグロ・卵、亜鉛は牛肉の赤身やブロッコリーなどに含まれています。ビタミンは柑橘類やナッツなどから摂るとよいでしょう。
生活のなかで、ストレスをためないことも大切です。心理的ストレスがたまると、自律神経のバランスが乱れ、交感神経が優位になります。自律神経の乱れは血流の悪化につながるため、頭皮環境にも悪影響を与え、健康な髪が育ちづらくなるおそれがあるでしょう。
ストレスから完全に逃れることは難しいですが、運動する・音楽を聴くなど自分なりのストレス解消法でリフレッシュすることをおすすめします。
薄毛対策として、市販の育毛剤を利用するのも一案です。保湿成分を含む育毛剤を使って保湿することで、頭皮の乾燥を防いで頭皮環境を整える効果が期待できます。
育毛剤には頭皮の炎症を抑える成分が含まれていることもあり、かゆみやフケなどが改善する可能性があります。
ただし、育毛剤の役割は頭皮環境を整えることで、髪を新たに生えさせる効果はない点に注意しましょう。
薄毛を本格的に治療したいなら、クリニックの受診がおすすめです。薄毛治療を行っているクリニックには、皮膚科やAGA専門クリニックがあります。
オンライン診療に対応しているクリニックなら、多忙で病院に行く時間がとれない方や、薄毛治療で受診するハードルが高いと感じている方も、手軽に相談できるでしょう。
オンライン診療であれば都合のよい時間に自宅で診察が受けられ、処方された薬は自宅などで受け取れます。移動時間や交通費が不要になり、基本的に予約時間になると診察が始まって待ち時間もないため便利です。
ヘッドスパには頭皮の血行促進やストレス解消効果があり、育毛効果も期待できます。ヘッドスパ以外の薄毛対策の例は、生活習慣の改善や市販の育毛剤の利用などです。
本格的に薄毛治療を行いたい場合には、クリニックの受診がおすすめです。オンラインクリニックを利用すれば、多忙だったり病院に行くことに抵抗感があったりする方も、自宅で気軽に受診できます。
レバクリでは、AGA治療薬のオンライン処方を行っています。場所や時間にとらわれずにビデオチャットや電話で診察が受けられ、処方された薬は自宅など好きな場所に届きます。診察料は無料なので、ぜひご予約ください。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)