更新日:2025年12月23日
「紫外線の頭皮への影響は?」と気になっている方もいるかもしれません。紫外線により頭皮がダメージを受けると、かゆみやフケ、炎症などが起こる可能性があります。
本記事では、紫外線が与える頭皮・髪への影響や、紫外線のダメージによって薄毛が進行する理由を解説します。頭皮や髪の日焼けを防ぐための紫外線対策や紫外線のダメージを受けた後のヘアケアも紹介するので、参考にしてください。
紫外線対策は手足や顔の肌に意識が向きやすいかもしれませんが、頭皮や髪も強い日差しの影響を受けています。紫外線を長時間浴び続けることで頭皮は乾燥しやすくなり、かゆみやフケ、抜け毛といったトラブルにつながることも少なくありません。
ここでは、紫外線が頭皮や髪にどのような影響を及ぼすのか解説します。
頭皮が紫外線を長時間浴びると肌の老化が進行し、弾力やうるおいが失われて、しわやたるみ、シミが目立つようになります。これは「光老化」と呼ばれる現象です。
日焼けによって頭皮が乾燥すると、かゆみやフケが発生しやすくなるほか、バリア機能の低下によって炎症が起こり抜け毛が増えることもあります。また、乾燥した頭皮は髪の成長環境として適しておらず、細く弱い髪しか育たなくなる恐れもあります。
ただ、いくら紫外線を浴びたからといって、必ずしもハゲるとは限らないため、直接的な関連性は薄いと考えられるでしょう。
強い日差しにさらされる時間が増えると、髪の表面を保護しているキューティクルが損傷し、髪の内部にある水分やたんぱく質が流出しやすくなります。その結果、髪が傷んで枝毛や切れ毛が増えます。
さらに、乾燥が進むことで髪のツヤが失われ、全体的にパサつく可能性もあるでしょう。また、紫外線の影響でヘアカラーが変色したり、メラニン色素がダメージを受けて白髪が目立ちやすくなったりするケースもあります。
紫外線は頭皮や毛根に少しずつダメージを与え、髪の成長に影響を及ぼす可能性があります。その影響が進むと、髪が細くなったり抜けやすくなったりし、薄毛が目立ちはじめることもあります。
紫外線のダメージで薄毛が進行する理由について見ていきましょう。
紫外線を過剰に浴びると、体はダメージから身を守ろうとしてストレスホルモンを分泌します。ストレスホルモンが増えることで頭皮の血流が低下し、髪の成長に必要な酸素や栄養素が毛根に届きにくくなるため、発毛や育毛が妨げられる可能性があります。
また、ストレスの蓄積はホルモンバランスの乱れにもつながるため、髪の成長サイクルが不安定になりやすいでしょう。そういったホルモンの影響が積み重なることで、抜け毛が増えたり、髪のハリやコシが失われたりする可能性があります。
紫外線を浴びすぎると、皮膚の深い層に存在する毛母細胞のDNAを直接損傷する可能性があります。また、紫外線は強力なフリーラジカルを発生させ、これが毛根周辺の細胞を酸化ストレスにさらし、細胞の老化や炎症を引き起こします。
その結果、髪の成長期が短縮され、十分成長する前に抜け落ちる状態を招き、薄毛が進行する可能性があります。
紫外線の影響を受けた頭皮は、髪をつくる細胞の働きが低下し、新しく生える髪のハリやコシが損なわれます。その結果、髪全体のボリュームが失われ、薄毛になったと感じることもあるでしょう。
また、紫外線のダメージによって髪表面のキューティクルが剥がれると、短い枝毛や切れ毛が増え、全体のボリュームが少なく見えることもあります。
頭皮や髪の日焼けを防ぐためには、紫外線の影響を減らす工夫が大切です。具体的には、以下の紫外線対策を行いましょう。
それぞれの対策について解説します。
紫外線から頭皮を守る手軽な方法のひとつが、帽子の着用です。外出時に帽子をかぶれば、頭皮や髪への直射日光を防げるため、紫外線の影響を抑えられます。とくに日差しが強い日や長時間の外出時は、意識的に着用しましょう。
ただし、汗や皮脂で蒸れやすい帽子を着用すると、頭皮環境の悪化を招く恐れがあります。通気性のよい素材の帽子を使用し、こまめに洗濯して清潔な状態を保つことが大切です。
帽子だけでは紫外線を完全に防げない場面では、髪用の日焼け止めスプレーを取り入れるとよいでしょう。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
使用前にスプレーをよく振り、頭部から10〜20cmほど離して吹きかけます。ムラなく仕上げるには、スプレー後にコームで髪になじませると効果的です。
汗をかきやすい時期やアウトドアの際には、汗や水に強いウォータープルーフタイプがおすすめです。肌用の日焼け止めと同様、2〜3時間ごとに塗り直すと日焼け止め効果を保ちやすくなります。スプレータイプは手軽に使えるため、外出先でのケアにも取り入れやすいアイテムです。
紫外線から頭皮を守るためには、日焼け対策とあわせてシャンプー選びも重要です。皮脂は汚れの原因と見なされやすいですが、本来は紫外線や細菌などの刺激から肌を保護するバリアのような働きを担っています。
しかし、洗浄力が強すぎるシャンプーを使って皮脂を過剰に洗い流すと、頭皮が乾燥して刺激に弱い状態になり、乾燥や抜け毛などのリスクが高まります。こうしたトラブルを防ぐために、洗浄力が穏やかで、頭皮への刺激が少ないシャンプーを選びましょう。
紫外線を浴びたあとの頭皮や髪は、乾燥やダメージが進行しやすい状態です。そのまま放置すると、髪のパサつきや抜け毛などの原因になるため、適切なケアが欠かせません。
ここからは、紫外線のダメージを受けた後に行いたいヘアケアを解説します。
紫外線を浴びたあとは、肌と同じように頭皮や髪の保湿を行いましょう。強い日差しにさらされた頭皮は水分が失われやすく、放置すると乾燥が進み、フケやかゆみの原因になります。また、髪の内部からも水分が逃げてしまい、パサつきやツヤの低下を招きます。
入浴後はすみやかに、化粧水タイプの頭皮用ローションやヘアオイルなどを使って保湿しましょう。頭皮にはスプレーやノズルで直接届くタイプが便利です。髪には手のひらでなじませるタイプの保湿剤を使い、ダメージ部分を重点的にケアするのが効果的です。商品によって成分や使用感が異なるため、自分の肌質や髪質に合ったものを選ぶとよいでしょう。
髪を乾かす際は、熱風ではなく冷風を使いましょう。
紫外線の影響を受けた頭皮や髪は刺激に弱い状態のため、熱風を長時間当てると赤みや乾燥を悪化させる原因になります。ドライヤーの風量が強いタイプであれば、冷風でもスムーズに乾かせるでしょう。
また、濡れた髪をそのままにすると雑菌の繁殖やキューティクルの損傷につながるため、入浴後はすみやかにドライヤーをかけることが大切です。
頭皮や髪に紫外線が長時間あたると、頭皮が乾燥し、かゆみや抜け毛といったトラブルを引き起こす原因になります。さらに、紫外線によって毛根の働きが弱まり、髪のハリやコシが失われると、薄毛が進行するおそれもあります。
紫外線の影響を防ぐには、日常的な紫外線対策が欠かせません。帽子の着用や髪用の日焼け止めスプレーの使用によって、頭皮や髪への負担をやわらげられます。また、シャンプーは洗浄力が強すぎるものを避け、低刺激のものを選びましょう。
紫外線を浴びたあとは、頭皮・髪の保湿や冷風でのドライを心がけることも大切です。紫外線対策と日々のケアを心がけて、健やかな頭皮と髪を維持しましょう。
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