更新日:2025年12月23日
「帽子の着用は薄毛の原因になる?」と気になっている方もいるかもしれません。帽子の着用と薄毛に直接的な関係はありませんが、誤った着用方法により血行不良や細菌の繁殖などを引き起こすと、健康な髪が育ちづらくなって抜け毛・薄毛につながる可能性があります。
本記事では、帽子と薄毛の関係性や薄毛対策における帽子のメリット・デメリットなどを紹介します。ぜひ参考にしてください。
帽子をかぶることと薄毛に、直接的な関係性はありません。とくに、男性の薄毛の原因で多いAGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンの影響や遺伝的な要素が関係しているため、帽子をかぶることが直接の原因となって薄毛になることはないと考えてよいでしょう。
ただし、帽子を長時間かぶり続けて頭皮環境が悪化すると髪の成長が阻害され、健康な髪が育ちづらくなるおそれがあります。状況によっては、帽子が薄毛の間接的な原因となりうる場合があるため注意が必要です。
帽子と薄毛には直接的な因果関係はないものの、以下のような場合には髪が抜ける原因となりえます。日常的に帽子を着用する習慣のある方は、注意が必要です。
それぞれについて解説します。
帽子をかぶっていると、何もかぶっていない状態と比較して頭皮が圧迫され、血行不良になることがあります。
髪に必要な酸素や栄養は主に毛細血管を流れる血液によって運搬されますが、毛細血管は非常にデリケートなため、少しの刺激で流れが悪くなることがあります。血行不良になると頭皮に必要な酸素や栄養素が正常に運搬されなくなり、健康な毛髪が育ちにくくなる原因になりうるでしょう。
とくにフィット感の強い帽子を長時間着用し続けると、頭皮が圧迫され血行不良になりやすいため、注意が必要です。脱いだ際に解放感がある帽子は、血行不良に陥っている可能性があるため避けたほうが良いでしょう。
血行不良を回避するために大きめの帽子をかぶったり、長時間の着用は避けたりといった工夫が必要です。
帽子をかぶることで汗をかきやすくなり、汗で頭皮が蒸れると常在菌が繁殖しやすい環境になります。
普段から、皮膚には多くの常在菌が存在しています。正常なバランスが保たれている場合は、とくに問題になりません。しかし、頭皮の蒸れによってバランスが崩れると、毛穴がつまったり毛穴に炎症が起きたりします。
頭皮環境が悪化するとフケやかゆみなどの症状が起こり、抜け毛につながることがあるため注意が必要です。
薄毛対策における帽子のデメリットを解説しましたが、帽子はうまく活用することでメリットも得られます。具体的なメリットは、以下の2つです。
それぞれについて解説します。
帽子をかぶることで紫外線をシャットアウトし、髪や頭皮を守れます。頭頂部は直射日光を浴びやすい部分ですが、顔や身体と比較すると紫外線対策が見落とされやすいようです。
紫外線には、表皮の炎症を引き起こす「UV-B」とシワやたるみの原因になる「UV-A」があります。「UV-B」は、髪のパサつきや変色の原因となる紫外線です。これに対して「UV-A」は髪の成長にかかわる毛母細胞を傷つけ、髪の正常な成長を妨げるため、薄毛や抜け毛の一因になる可能性があります。
帽子は、頭皮の乾燥対策になります。とくに湿度の低い冬は頭皮が乾燥しやすく、フケやかゆみが生じることがあります。フケ・かゆみが気になって過度な洗髪や頭皮のかきむしりをすると、頭皮環境がさらに悪くなって髪の成長が遅くなったり抜け毛が増えたりするおそれがあるため、注意が必要です。
また、頭皮の乾燥によって皮脂が過剰に分泌されたり、反対に分泌量が少なくなりすぎたりして、頭皮環境が乱れることがあります。頭皮の乾燥を防ぐには、帽子をかぶることが有効です。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
薄毛を手軽に隠すためには帽子の着用が便利ですが、どのような帽子を選べば良いかわからないと悩んでいる人もいるかもしれません。薄毛隠しにおすすめのメンズ帽子は、以下の3つです。
それぞれについて解説します。
メッシュキャップとは、前面とサイドが布製で、後頭部側のパネルがメッシュ素材でできている帽子のことを指します。通気性に優れており頭皮の蒸れを防げるため、汗をかきやすい夏場に適しているでしょう。帽子の後ろ部分にサイズ調整のためのバックルなどが付いているタイプが多く、サイズ調整が簡単なことも魅力の1つです。
ワークキャップはツバが短く、かぶりが浅いデザインが特徴の帽子のことです。ワークキャップの魅力は、耐久性の高さです。頭皮を清潔に保つためには、帽子をこまめに洗い清潔を保つ必要があります。ワークキャップなら洗濯を繰り返しても長持ちしやすいでしょう。
メッシュキャップもワークキャップもカジュアルな服装に合うデザインで、日常的に使いやすい帽子です。
サファリハットとは、日差しを防ぐための長めのツバと、風で帽子が飛ばないように取りつけられたあご紐が特徴の帽子のことです。
大半がコットンでできており、通気性が良く汗を吸収しやすい特徴があります。そのため、アウトドアシーンで取り入れられることの多い帽子ですが、近年はさまざまなデザインのサファリファットが販売されており、街中で着用しやすいデザインのものもあります。
通気性を重視する場合は、メッシュ素材のサファリハットを選ぶと汗をかく季節でも快適に使用できるでしょう。
冬場の乾燥から頭皮を守るためには、ニット帽がおすすめです。ニット帽とは、やわらかな質感や暖かさが魅力のニット生地で編んだ帽子のことを指します。
頭皮の乾燥はフケやかゆみなどのトラブルの原因となり、頭皮の炎症が続くと髪の成長が阻害される恐れがあるため、予防することが大切です。ニット帽を着用して頭皮が過度に乾燥しないようにすると良いでしょう。
ただし、ニット帽は長時間着用すると頭皮が蒸れやすいため、注意が必要です。また、体質によってはニットに触れることでかゆみが生じる場合があります。皮膚に違和感を覚える場合は、着用を控えましょう。
帽子は着用方法に気をつかえば薄毛予防の効果が期待できることを解説しました。薄毛隠しのために帽子をかぶる際には、いくつかのポイントがあります。ポイントは、以下の3つです。
それぞれ見ていきましょう。
帽子によって頭皮が圧迫された状態が続くと、血行不良を引き起こします。そのため、帽子はこまめに着脱して長時間使用しないようにしましょう。
また、帽子をかぶることで汗をかくと、湿気がこもりやすい状態になります。頭皮の炎症の原因の1つは、汗をかいたまま帽子を着用し続けることによって、常在菌が増えることです。炎症によって頭皮環境が悪化すると、健康な髪が育ちづらくなって抜け毛につながるおそれがあります。
汗をかいたらハンカチやタオルなどでこまめにふき、清潔にすることを心がけましょう。
帽子を選ぶ際は、通気性を重視することが大切です。空気の通りが悪い帽子を着用するとなかの湿度が上昇し、蒸れやすくなってしまいます。メッシュ素材やドライ生地の帽子など、汗をかいて湿度が高くなっても乾燥しやすいものを選ぶと良いでしょう。
通気孔やメッシュパネルなどが付いた帽子は風通しが良いため、おすすめです。アウトドアブランドからは通気性の良い帽子が多く販売されています。自分のライフスタイルや好みに合った帽子を探してみると良いでしょう。
頭皮を清潔に保つとともに、帽子自体も清潔に保つことが大切です。こまめに洗濯すれば、帽子に付着した汗から細菌が繁殖することを防げます。とくに、汗を多くかいた後に放置すると、細菌が増える原因となります。すぐに洗濯するか、洗濯できない素材の場合は天日干しをして乾燥させることが大切です。
長期間の旅行中など、帽子をこまめにケアすることが難しい場合は複数の帽子を持ち歩くなどして工夫しましょう。
帽子の着用は、薄毛の直接的な原因にはなりません。ただし、長期間の着用などによって頭皮環境が悪化すると、健康な髪が育ちづらくなり抜け毛・薄毛につながる場合があるため、注意が必要です。
帽子は、適切に使用すれば髪や頭皮を紫外線や乾燥から守る役割を果たし、薄毛対策に有効活用できます。帽子を選ぶ際は、頭皮が蒸れないように通気性の良さを重視することがポイントです。
薄毛対策で帽子を着用しており、抜け毛・薄毛の進行を防ぎたいと考えている場合は、薄毛治療を検討するのも1つの方法です。
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