更新日:2025年12月23日
「糖尿病で抜け毛が増えるといわれるのはなぜ?」と気になっている方もいるかもしれません。糖尿病により抜け毛が増えることを証明する研究結果は出ていませんが、糖尿病を発症して血行不良が起こると、頭皮に必要な栄養が行き渡らなくなり、抜け毛が増えると考えられています。
この記事では、糖尿病と抜け毛の関係性や糖尿病で抜け毛が増えるとされる理由、糖尿病で発症リスクの高まる脱毛症などについて解説します。糖尿病で抜け毛が増えた場合の対処法も紹介するので、参考にしてください。
糖尿病の症状によって抜け毛が生じることを証明する研究結果は出ていません。しかし、糖尿病になり血管がボロボロになると、血行不良により頭髪に十分な栄養が行き渡らなくなることで、抜け毛のリスクが高まると考えられています。
糖尿病になることで脱毛症を併発する可能性もあるため、注意が必要です。
糖尿病で抜け毛が増えると考えられる一つの要因として、ホルモンバランスの乱れが挙げられます。
糖尿病の病態(特に高血糖やインスリン抵抗性の持続)は、体内の様々なホルモンバランスに影響を及ぼします。 例えば、インスリン抵抗性は男性ホルモン(アンドロゲン)の活性化に間接的に関与し、AGA(男性型脱毛症)の進行を早める可能性が指摘されています。また、慢性的な炎症は毛周期にも悪影響を及ぼし、さらに免疫機能の異常が、円形脱毛症のリスクを高める一因とも考えられています。
糖尿病になることで、発症リスクが高まる脱毛症があります。注意したい脱毛症は、次の2つです。
それぞれの脱毛症について解説します。
AGA(男性型脱毛症)とは、成人男性にみられる進行性の脱毛症のことです。AGAは治療することで抜け毛・薄毛の進行を抑制できますが、そのままにすると症状が悪化するため、早めの治療が欠かせません。
AGAでは、男性ホルモンのDHT(ジヒドロテストステロン)によって毛髪の成長が妨げられて抜け毛が増えます。糖尿病になるとホルモンバランスが乱れやすくなり、DHTの増加を招いてAGAの発症リスクが高まる恐れがあるでしょう。
また、糖尿病により血行不良が起こることで、髪に必要な栄養が届きづらくなって髪が成長しづらくなり、AGAの症状が悪化しやすくなる可能性があります。
円形脱毛症は、円形や楕円形の形をした脱毛斑が生じる疾患のことです。発症原因は明らかになっていませんが、自己免疫疾患による免疫異常が関与していると考えられています。
円形脱毛症の症状は、10円玉程度の大きさの脱毛や、頭部全体に及ぶ脱毛など、人によってさまざまです。糖尿病との関係性でいうと、自己免疫異常により起こるとされている1型糖尿病と併発することがあるため注意しましょう。
糖尿病で栄養バランスのとれた食事や適度な運動などを実践しているにもかかわらず、薄毛や抜け毛の状況が改善されない場合は、病院へ行くことをおすすめします。AGAの場合、進行性の脱毛症であるため、早期治療が重要です。
ただし、糖尿病を患っている人がAGA治療を行う場合には、糖尿病治療薬の種類や服用タイミングなどに注意しなければなりません。必ず医師の指示に従いましょう。
「薄毛が気になるものの、病院へ行きづらい」という人は、オンライン診療がおすすめです。オンライン診療であれば、スマートフォンやパソコンを使って自宅で医師の診察を受けられ、人目を気にすることなく受診できます。
糖尿病によって抜け毛が起こる明確な研究結果はありません。しかし、糖尿病によって血行不良を招くことで、頭皮に必要な栄養が行き渡らず髪が成長しづらくなって抜け毛が増えると考えられています。
糖尿病を患っていると、AGAや円形脱毛症などを発症するリスクが高まる可能性があります。糖尿病で薄毛や抜け毛が気になる場合には、病院へ行きましょう。
通院に踏み出せない場合は、オンライン診療を検討してはいかがでしょうか。オンライン診療では自宅で診察を受けられるため、通院時間や交通費などの負担を減らせます。
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この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
糖尿病を治したい、または疑いがある方は、内科(糖尿病内科)で医師に相談することをおすすめします。