更新日:2026年06月15日


この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
髪の毛を伸ばす男性のなかには「ロン毛にしたらはげるのでは?」と心配になっている方もいるかもしれません。ロン毛そのものが脱毛症の原因になることはありません。ただし、長い髪によりヘアケアがおろそかになると、頭皮環境が悪化し一時的な抜け毛が増える可能性はあります。 ロン毛が原因で薄毛にならないために、定期的なヘアアレンジで牽引性脱毛症を防ぎ、通気性やヘアケアを工夫して清潔な状態を保つことが大切です。
ロン毛によってはげるという直接的な関係はないものの、ロン毛という髪型の特徴が頭皮環境の悪化を招き、抜け毛や薄毛につながる可能性はあります。ここでは、ロン毛が薄毛・はげに与える影響を解説します。
髪の毛が長いロン毛は、熱が内側にこもりやすく頭皮が蒸れやすい点が特徴です。頭皮が蒸れると、汗や皮脂によってフケやかゆみ、臭いの発生につながることがあります。フケが増えることで頭皮環境が悪化し、炎症を引き起こした場合、結果として抜け毛が増える可能性も考えられるでしょう。
また、頭皮が蒸れると雑菌が繁殖し、場合によっては強いかゆみが出ることもあります。かゆみにより頭皮をかくと、毛根がダメージを受けて抜け毛が増加する恐れがあります。
ロン毛は、短髪と比べて頭皮に負担がかかりやすい点も特徴です。
ロン毛の方のなかには、長い髪を整えるために、日常的に髪を結んでいる方もいるかもしれません。髪を強く引っ張る方法で結んでいた場合、牽引性(けんいんせい)脱毛症になる可能性があります。牽引性脱毛症とは、長時間髪を強く引っ張って結ぶことで毛包にダメージがかかり、抜け毛が増加する脱毛症です。
また、長い髪の毛はブラッシング時に絡まりやすく、切れ毛や抜け毛につながりやすい傾向があります。
ロン毛は短髪と比較して、シャンプーがしづらくなる点に注意が必要です。
物理的に長い髪が障壁となるため、頭皮の隅々まで指やシャンプーが行き届きにくくなる場合があるのです。特に、皮脂・整髪料の洗い残しやシャンプーのすすぎ残しがあると、頭皮環境が悪化します。
また、髪の毛が長いと乾燥に時間がかかり、乾き残しによる雑菌繁殖で頭皮トラブルが生じる可能性もあります。こうした不衛生な頭皮状態が原因で炎症が起きると、一時的な抜け毛につながることもあるでしょう。
ロン毛が直接的な原因で脱毛症になることはありませんが、頭皮環境を整えることは健康な髪を維持するために大切です。ロン毛の方が特に気をつけるべきヘアケアは、以下のとおりです。
牽引性脱毛症を防ぐために、定期的なヘアアレンジを心掛けましょう。前述のとおり、髪の毛を束ねる機会が多い方は、結ぶ際に引っ張ることで毛根がダメージを受ける可能性があります。
頭皮への負担を軽減するには、結び方や分け目を定期的に変える、髪の毛を結ばない日を作るなど、髪の負担に考慮した対策が必要です。
また、頭の高い位置で髪の毛を結ぶほど、頭皮に負担がかかりやすいといわれています。頭皮へのダメージを抑えて髪の毛を結ぶには、低い位置で引っ張りすぎずに束ねることがおすすめです。
ロン毛を清潔に維持するには、頭皮の通気性にも気を配りましょう。
ロン毛は髪に厚みが出るため、頭皮に湿気がこもりやすい傾向があります。また、髪の毛を結んだままにしていると、さらに通気性が悪化して頭皮トラブルが生じることがあります。
頭皮環境の悪化を防ぐには、長時間髪の毛を結んだり、帽子を被ったままにしたりしないなど、意識的に通気性の良い状態を保ちましょう。加えて、汗をかいたらすぐに拭くといった、蒸れを防ぐ工夫も大切です。
頭皮を清潔に保つには、正しいシャンプーのやり方も押さえておきましょう。毎日正しくシャンプーをすることで、頭皮環境の改善が期待できます。
頭皮への負担が少ないシャンプーの方法は、以下のとおりです。

シャンプーで気をつけたい点は、指の腹で優しく洗うことです。ロン毛であれば、長い髪をかき分けて洗うために、爪を立てて洗ってしまうこともあるかもしれません。しかし、爪を立てて洗うと頭皮が傷ついて、炎症につながる恐れがあります。指の腹を頭皮につけることを意識して、洗うように心掛けましょう。
また、自然乾燥は髪の毛の傷みや雑菌の繁殖につながるため、ドライヤーで十分に乾かしてください。ただし、熱で頭皮にダメージを与えないよう注意が必要です。ドライヤーを頭皮に近づけすぎず、タオルドライのあとに手早く乾かすことがポイントです。
ロン毛を維持したい方のなかには、薄毛を心配して、髪の毛で薄毛部分を隠したいと考えている方もいるかもしれません。
ロン毛で薄毛を隠す際のメリットは、「長い髪をうまく活用することで薄毛がカバーできる点」です。一方で、「清潔感を出しにくい」や「ヘアケアに手間がかかる」というデメリットも考えられます。
ここでは、ロン毛で薄毛を隠すメリット・デメリットを紹介します。
ロン毛で薄毛を隠すメリットは、長い髪をうまく利用することで薄毛をカバーできることです。たとえば、生え際の薄毛が気になる場合は前髪にボリュームをもたせることで、薄毛部分が見えにくくなります。また、髪の分け目や毛流れを変えることで、薄毛の印象を薄めることもできるでしょう。
髪が長いと、短髪よりヘアアレンジに融通が効くため、パーマや髪の結び方によって、おしゃれで個性的な印象を与えられます。雑誌を参考にしたり、美容師に相談したりして、自分にあったロン毛アレンジを検討しましょう。
ロン毛で薄毛を隠すデメリットは、「清潔感を出しにくいこと」と「ヘアケアに手間がかかること」です。ロン毛で薄毛を隠すと、短髪のようなサッパリとした清潔感を出しにくくなります。長い髪の毛が傷んでいたり、脂っぽい状態になっていたりすると、短髪以上に薄毛が目立つこともあるでしょう。
また、髪が長いためにヘアケアに手間がかかる点にも注意が必要です。シャンプーだけでなく、ドライヤーやトリートメントにも時間を要します。ロン毛を維持する場合は、短髪以上にこまめにヘアケアを行い、清潔な状態を保つように心掛けましょう。
髪の毛の量に悩みがある場合、思い切ってロン毛から短髪ヘアに変更するのも良いでしょう。ここでは、薄毛が気になる方におすすめの髪型を6つ紹介します。それぞれの髪型の特徴を確認し、自分に合ったものを選びましょう。
薄毛が気になる方におすすめできる髪型の1つ目は、髪の毛全体を短くカットした坊主ヘアです。坊主にも種類があり、全体を同じ長さでカットした昔ながらの坊主から、サイドやトップに少し長さを残したおしゃれな坊主まであります。少し髪を残すことで、ヘアアレンジも楽しめるでしょう。
坊主は、シャンプーがしやすい点も特徴です。また、スタイリングがほとんど必要ないため、外出前の準備時間を短縮できます。髪の毛が伸びてきたときには、バリカンを使ったセルフカットもできるため、散髪にかかる手間やコストの削減もできるでしょう。
全体的に髪を短く整えたショートカットもおすすめです。坊主と比較すると長めではあるものの、全体の髪の長さと薄毛部分の髪の長さの差を縮められるため、薄毛が目立ちにくくなると考えられます。
レイヤーを入れれば、トップにボリュームも出せます。横流しやオールバックなど、ヘアアレンジも豊富に楽しめるでしょう。清潔感を出したい場合には、前髪を上げておでこを見せるスタイルが適しています。生え際が気になる方は、自宅でもうまくセットできるように、ボリュームを出す髪の流し方などを美容師に聞いておきましょう。
こめかみから耳の部分を刈り上げて、トップの髪の毛を残すツーブロックもおすすめです。
頭頂部とサイドの毛量に差をつけることで、頭頂部の毛のボリュームを多く見せ、薄毛をカバーできます。頭頂部だけでなく、全体の薄毛が気になる方にもおすすめの髪型です。
ただし、生え際の薄毛に悩む方はツーブロックにすることでサイドの毛量が削られるため、生え際との境界線が見え、おでこの広さが目立つ可能性があります。トップの髪の毛を長めに残して七三分けにするなど、おでこが目立ちにくいスタイリングを取り入れましょう。
薄毛をカバーするには、トップを長めに残しサイドと襟足を短くカットするソフトモヒカンも選択肢の一つです。
ソフトモヒカンもツーブロックと同様に、トップとサイドの毛量に差をつけることで薄毛が目立ちにくくなります。ワックスなどを使い前髪や頭頂部の髪の毛を立てれば、頭頂部の薄毛がさらに見えにくくなるでしょう。
なお、ソフトモヒカンも生え際の薄毛が目立ちやすい傾向にあります。おでこの薄毛が気になる方は、ほかの髪型も検討しましょう。
頭頂部の薄毛が気になる場合は、髪の毛を全体的に後ろに流すオールバックがおすすめです。オールバックは、髪の毛にまとまりが出て清潔感のあるスタイリングができるため、ビジネスシーンにも適応できるでしょう。ワックスなどの整髪剤を多く使う髪型のため、シャンプー時は洗い残しがないように気をつけてください。
なお、おでこが見えるオールバックも、M字型の薄毛がかえって目立つ可能性があるため、注意が必要です。
薄毛が気になる方には、ボリューム感を出せるニュアンスパーマもおすすめです。ニュアンスパーマとは、大きめのカールで緩く巻かれたパーマを指します。パーマでボリュームを増しながら、まとまった髪型が作れるのが特徴です。ツーブロックとパーマをかけ合わせた髪型など、パーマとカットを組み合わせて、薄毛をカバーしつつおしゃれにアレンジできます。
パーマをかける際は、美容師に薄毛が気になっていることを正直に話したうえで、施術してもらいましょう。相談することで、薄毛をカバーしやすいパーマを提案してくれることが期待できます。
ロン毛による頭皮環境悪化を予防するには、髪型やシャンプーに気を配ることに加え、以下の生活習慣の改善も大切です。

ここでは、それぞれの生活習慣について解説します。
髪の毛や頭皮を健康に保つには、食生活に気を配ることも大切です。髪の成長に必要な栄養素の例として、以下が挙げられます。
髪の毛の主成分は「ケラチン」で、ケラチンはタンパク質の一種です。タンパク質が多く含まれる肉や魚、卵、大豆製品などを積極的に食べましょう。亜鉛は、ケラチンの合成に必要な栄養素です。亜鉛を摂るには、レバーやカキなどがおすすめです。ビタミンB群は、新陳代謝の促進や皮脂分泌の抑制などの働きが期待できます。ビタミンB群は、野菜や豚肉、大豆などから摂取できます。
一部の食材ばかりを偏って摂取せず、バランスよく摂ることが大切です。
髪の成長をサポートするには、十分な睡眠をとることが大切です。睡眠不足が続くと、自律神経の乱れや成長ホルモンの減少が起こる可能性があるためです。
自律神経が乱れると、頭皮の血行悪化が起こり、髪の成長に影響を与える恐れがあります。
また、髪の成長をサポートする成長ホルモンは、就寝後すぐの深い眠りで最も多く分泌されます。しかし、睡眠時間が不足したり睡眠の質が低下したりすると、分泌量が減少する恐れがあるのです。
健やかな髪のために、6〜8時間程度の睡眠時間と良質な睡眠がとれる環境を確保しましょう。
健康な髪のためには、過度な飲酒や喫煙も控えましょう。
お酒を飲むと、よく眠れると感じる方もいるかもしれません。しかし、実際には就寝前の飲酒は、睡眠の質を低下させる原因になります。特に、過度な飲酒は睡眠の質低下だけでなく、健康状態にも悪影響を及ぼす可能性があるため、避けましょう。
また、タバコに含まれるニコチンやタールは、血管収縮を招いて血行を悪化させることがあります。血行不良が髪の成長を妨げる可能性も考えられます。健やかな髪の成長のために、タバコを吸う量を徐々に減らしていきましょう。難しい場合は、禁煙外来を検討するのがおすすめです。
髪の成長をサポートするには、ストレスをためないことが大切です。ストレスがたまると、自律神経が乱れて、毛包の環境に影響を与える可能性があります。体や心の疲れを感じたときには、ゆっくりと休息をとり、回復に努めましょう。
ただ休むだけでなく、趣味やスポーツなどの自分自身が楽しめることで、ストレス発散を図ることも効果的です。趣味がない場合は、悩みや心配事を信頼できる人へ話すだけで、精神的な負担が軽減されることがあります。ストレスがたまっていないか、定期的に自分の状態を確認することが大切です。
ロン毛から短髪に髪型を変えたり、セルフケアを行っていたりしても、薄毛が改善しない場合は、AGA(男性型脱毛症)の可能性があります。
AGAは、男性ホルモンや遺伝などの影響によって起こる脱毛症です。主に、おでこの生え際や頭頂部などの薄毛が進行する特徴があります。AGAは自然治癒せず、医学的治療が必要です。また、AGAは進行性の疾患のため、早めの受診が大切です。症状を改善したいと考えている方は、専門のクリニックを受診しましょう。
ロン毛によってはげるという直接的な関係はありませんが、頭皮トラブルを招きやすい点には注意が必要です。不衛生な状態が続くと、間接的に抜け毛の原因になります。髪の毛への負担を減らすには、通気性を意識し、正しいシャンプーを心掛けることが大切です。
ロン毛で薄毛を隠すには、長い髪を使って薄毛部分をカバーできるというメリットがある一方で、清潔感が出しにくく、ヘアケアに手間がかかるというデメリットもあります。思い切って、ロン毛から短髪に変えるのも良い選択肢となるでしょう。
髪型を変えたり、セルフケアを行ったりしても、薄毛が気になる場合は、AGAの可能性があります。不安に思うことがあれば、すみやかに医師に相談しましょう。
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AGA治療は、主に内服薬・外用薬で行われます。
| 代表的な成分 | 分類 | 主な効果 |
|---|---|---|
| フィナステリド・デュタステリド | 内服薬 | 抜け毛の進行を食い止める |
| ミノキシジル | 内服薬・外用薬 | 毛包を活性化させ発毛を促す |
治療期間について
効果実感には個人差がありますが、ヘアサイクル改善のため3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
AGA治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1ヶ月数千円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。時間や費用、人目などの通院の負担が、忙しい方にとって課題となる場合があります。
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