更新日:2026年04月08日
「フィナステリドは市販されている?」「フィナステリドはどこで買う?」と気になっている方もいるかもしれません。AGA治療薬のフィナステリドは市販されておらず、服用するには医師の処方が必要です。
本記事では、フィナステリドが市販されているか解説するほか、効果や副作用、フィナステリド以外のAGA治療薬などについても解説します。
フィナステリドは、AGAの治療に有効とされる成分です。米メルク社が開発した「プロペシア」という薬に含まれます。日本においてプロペシアは、2005年に厚生労働省によって認可された初のAGA治療薬です。
プロペシアの後発医薬品(ジェネリック医薬品)である「フィナステリド錠」も、多くの製薬会社から販売されています。フィナステリドは成分名ですが、後発医薬品では薬の名前として使われることもあります。
フィナステリドは、街中のドラッグストアなどでは市販されていません。服用するには、医師の診察を受けたうえで処方してもらうことが必要です。
プロペシアもフィナステリド錠も、フィナステリドを含有していることに変わりはなく、効果も同等とされます。膨大な費用をかけて開発された先発品のプロペシアよりも、プロペシアの特許切れによって同じ成分で製造できるようになったジェネリック医薬品の方が、単価は安いのが一般的です。
ネット上で、フィナステリドが購入できる個人輸入代行サイトや海外通販サイトを見かけることがあるでしょう。しかし、個人輸入や海外通販で入手したフィナステリドは、医師の処方によるものではなく、自身の症状に適しているのか、量が適切なのかがわかりません。
また、有効成分が少ししか入っていなかったり、まったく入っていなかったりする偽物の可能性もあるでしょう。フィナステリドに限らず、海外通販などで取り寄せた医薬品や化粧品には、安全性が担保されないリスクがあります。重篤な副作用が起こったとしても、補償は受けられません。個人輸入や海外通販の危険性については、日本政府も注意喚起を行っています。
ここから、個人輸入などでフィナステリドを購入するリスクについて解説します。
参考:政府広報オンライン「健康被害などリスクにご注意!海外からの医薬品の個人輸入」
個人輸入などで購入したフィナステリドは、医師の処方によるものではなく、品質の保証がありません。フィナステリドとは関係のない、偽物である可能性もあります。
適切な量の有効成分が入っていないこともあるでしょう。有効成分が少量のみしか含まれていなければ、薄毛治療の効果が期待できません。逆に多すぎると、副作用のリスクが高まります。
海外通販などで入手したフィナステリドは、医師による診断と指示を得たものではありません。自分に合った薬なのか、どのくらいの量をいつ服用すればよいのかなども不明です。
薬が本物だった場合でも、外国語で書かれた添付文書を正確に理解できない場合があるでしょう。用法・用量を誤って服用すると、健康被害に遭う危険性が高まります。その薬を服用してAGA治療に効果が出た場合も、購入先サイトの在庫がなくなるなどの理由で同じ薬が入手できなくなれば、治療が継続できません。
医薬品を正しく服用していたものの副作用による被害が発生した場合は「医薬品副作用被害救済制度」の対象です。健康被害に遭った際に、本人などが独立行政法人医薬品医療機器総合機構を通じて医療費や年金などの給付を請求できます。
この制度は「許可医薬品等の副作用」などによる健康被害の救済を図るものです。許可医薬品とは、医薬品医療機器等法に基づき国内で販売されている医薬品などを意味し、個人輸入で入手した薬は含まれません。
リスクが大きいため、個人輸入などでフィナステリドを購入することはやめましょう。
参考:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「医薬品副作用被害救済制度」
参考:e-Gov法令検索「医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」
AGAの主な原因は、男性ホルモンの影響です。男性ホルモンの一種であるテストステロンと、還元酵素「5αリダクターゼ」が結合して生成される「ジヒドロテストステロン(DHT)」が、髪の成長を阻害するといわれています。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
DHTによって髪の成長が滞り、髪の毛が十分に育たないうちに抜けることで、薄毛が目立つようになります。
フィナステリドは、テストステロンをDHTに変換する還元酵素「5αリダクターゼ」の働きを抑制する成分です。還元酵素の働きが悪くなるため、DHTの産生が抑えられて髪の成長が促される仕組みです。5αリダクターゼには1型と2型があり、フィナステリドは2型にのみ作用します。
フィナステリドは男性ホルモンに働きかける薬であり、性機能に関する副作用が報告されています。副作用の発現率は低いですが、気になる症状が現われた場合は医師に相談しましょう。
ここでは、フィナステリドの主な副作用について解説します。
フィナステリドの主な副作用は、以下のとおりです。
性機能に支障をきたす副作用が多いため、パートナーと相談のうえ服用を開始するとよいでしょう。妊活中の場合は、服用を控えるのも一案です。ただし、治療を続けている途中で服用をやめると、リバウンドで抜け毛が増えるなどの副作用が起こる可能性もあります。自分で判断するのではなく、医師と相談することが大切です。
また、フィナステリドは肝臓で代謝されるため、まれに肝機能障害を引き起こすことがあります。健康診断などで定期的に血液検査を行い、異常がないか確認するとよいでしょう。
服用を始めてからしばらくの間は、「初期脱毛」と呼ばれる抜け毛の量が増える症状がみられることがあります。髪の生えかわるサイクルがリセットされ、新たな発毛が始まることが原因です。薬が正常に作用しているサインであり、気にしすぎる必要はありません。
フィナステリドの服用を中止した後も、副作用が長く続くことがあります。これは「ポストフィナステリド症候群(PFS)」と呼ばれる症状です。主な症状には、性欲減退や勃起不全などの性機能にかかわるもののほか、抑うつや集中力の低下などもあります。
現在、ポストフィナステリド症候群の原因は判明していません。可能性として、以下のような要因が指摘されています。
ポストフィナステリド症候群の症例は極めてまれで、過度に心配する必要はありません。ただし、服用中止後も副作用の症状が続き不安を感じる場合は、医師の診察を受けましょう。
フィナステリドは、人によっては服用できないケースがあることや、服用中は献血できないといった注意点があります。
ここでは、フィナステリドを服用する際の注意点について解説します。
フィナステリドを服用してはいけないケースは、以下のとおりです。
フィナステリドは20歳未満の男性に対する安全性が確立されていないため、フィナステリドを服用しないよう注意しましょう。
AGAの発症に関わるジヒドロテストステロンには、成長期の男性の骨格や筋肉を発達させる働きがあります。20歳未満の男性が個人輸入サイト等で購入したフィナステリドを飲むと成長に悪影響を与える可能性があるため注意が必要です。
フィナステリドに対する過敏症として挙げられるのは、かゆみや発疹、じんましんなどです。
フィナステリドを服用すると代謝時に肝臓に負担がかかります。肝機能障害の患者に対する臨床試験は行われていないため、フィナステリドの処方はできません。
また、女性はフィナステリドを服用できません。特に妊婦や妊娠している可能性のある女性、授乳中の女性は注意が必要です。フィナステリドはDHTの生成を抑制する薬であり、服用すると男子胎児の生殖器の発達に悪影響を及ぼす恐れがあります。
また、薬剤が割れたり砕けたりした場合、それに触れると皮膚から有効成分が吸収される可能性があります。とくに妊娠中や授乳中の女性の場合、フィナステリドを服用しないだけでなく、砕けた薬剤に触らないよう注意が必要です。
フィナステリドは男性型脱⽑症のみの適応で、円形脱毛症や粃糠性脱毛症といった他の脱⽑症に対する効果は期待できません。薄毛・抜け毛が気になる場合に通販サイト等で市販されているフィナステリドを購入・服用することはせず、医療機関で受診して原因に応じた治療を行いましょう。
フィナステリドの服用中は、献血できません。服用中に献血すると、有効成分が含まれた血液が妊娠中の女性や胎児に輸血される可能性があるためです。
献血したい場合は、フィナステリドの服用を中止して1か月以上の期間を空けてからにしましょう。
AGA治療薬には、フィナステリド以外にデュタステリド内服薬やミノキシジル外用薬などもあります。
ここではデュタステリドとミノキシジルについてそれぞれ解説します。
デュタステリドはAGA治療に効果があるとされる成分で、米グラクソ・スミスクライン社が開発しました。「ザガーロ」というAGA治療薬に含まれています。
デュタステリドは元々は前立腺肥大症の薬でしたが、後にAGA治療薬として再開発されて日本では2015年に認可されました。
デュタステリドは、フィナステリドと同様に還元酵素「5αリダクターゼ」の作用を阻害する成分です。フィナステリドが5αリダクターゼの2型にのみ作用するのに対し、デュタステリドは1型と2型の両方に作用することが相違点です。
5αリダクターゼは1型・2型のどちらもAGAの発症に関係しています。そのため、デュタステリドの方が高い効果を期待できるといわれています。
両者の効果を比較した米国の論文では、デュタステリドが「毛髪数と毛髪幅を有意に増加させ、発毛を改善した」と結論づけています。
デュタステリドの副作用はフィナステリドとほぼ同じですが、性機能障害に関してはフィナステリドよりも頻度が高いとされています。デュタステリドの主な副作用は、以下のとおりです。
デュタステリドは前立腺がんの検査に用いられる「PSA(前立腺特異抗原)」の値を減少させます。そのためPSA検査を受ける際は、デュタステリドを服用している旨を申告することが必要です。
デュタステリドの服用を開始してから1~3ヶ月ほどは、フィナステリドと同様に初期脱毛が起こることがあります。抑うつ症状は、DHTの生成が抑制されることとの関連が指摘されています。副作用の発現率は高くありませんが、気になる症状がある場合は医師に相談しましょう。
フィナステリドと同様にデュタステリドには市販品がなく、服用するには医師の処方が必要です。個人輸入などで取り寄せると、偽造品や粗悪品が送られる可能性があり思わぬ健康被害を受ける恐れがあります。そのため、デュタステリドを服用したい場合は必ずクリニックを受診して処方してもらいましょう。
ミノキシジルは、フィナステリドやデュタステリドとは異なるタイプのAGA治療薬です。フィナステリドとデュタステリドが「抜け毛を防ぐ」ことを目的としているのに対し、ミノキシジルは「発毛の促進」を目的としています。
ミノキシジルは元々高血圧の薬として開発されましたが、多毛症の副作用が出たことをきっかけに、AGA治療薬へ応用されました。ミノキシジルは、内服薬(タブレット)と外用薬(塗り薬)の2種類です。
ミノキシジルの効果は、毛母細胞の活性化と血管拡張作用です。髪は毛母細胞の分裂によって作られます。毛母細胞を活性化させ、細胞の増殖やたんぱく質の合成を促進することで発毛を促します。
また、血管拡張作用により血流を改善することで、毛包への栄養・酸素の供給をスムーズにして発毛を促進します。
ミノキシジルの内服薬を服用すると血管が拡張し、血圧が低下します。血圧低下に起因する主な副作用は、以下のとおりです。
一方、外用薬には以下のような副作用があります。
外用薬を使用した際に副作用が出る部位は、主に頭皮です。内服薬、外用薬とも重篤な副作用の例は少なく、過度に心配する必要はありません。ただし、服用・使用を開始して気になる症状が出た場合は、速やかに医師に相談しましょう。
ミノキシジルの内服薬には、市販品はありません。入手したい場合は、医師の処方が必要です。外用薬は医療機関で処方してもらうほか、薬局やドラッグストアなどでも購入できます。
薬局などで購入できるミノキシジル外用薬は、有効成分の配合量が5%までに制限されています。
ミノキシジル外用薬は「第1類医薬品」に分類されています。厚生労働省の資料によると、以前はドラッグストア・薬局で薬剤師が勤務している時間帯しか購入できませんでしたが、規制緩和により近年はドラッグストアなどのオンラインショップでも購入できるようになっています。
フィナステリドには市販品はなく、入手するには医師の処方が必要です。
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フィナステリドは市販されておらず、服用するには医師に処方してもらうことが必要です。個人輸入サイトで販売されている場合がありますが、品質は保証されておらず、副作用が起きた際の補償も見込めないなど多くのリスクがあります。
フィナステリドを安全に服用して治療効果を得るには、医療機関を受診することが大切です。オンラインクリニックを利用すれば、パソコンやスマートフォンを使って自宅で医師の診察が受けられます。
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