更新日:2026年04月08日
「フィナステリドとは?」「フィナステリドの効果は?」と気になっている方もいるかもしれません。フィナステリドとはAGA(男性型脱毛症)治療薬のことで、5α還元酵素(2型)を阻害してDHTの生成を抑制し、抜け毛の進行を防ぎます。
本記事では、フィナステリドとは何か解説するほか、効果や副作用、服用方法などを紹介します。フィナステリドによるAGA治療を検討する際の判断材料として、ぜひご活用ください。
フィナステリドとは、AGA(男性型脱毛症)の進行を抑える治療薬のことです。
日本では2005年に先発医薬品「プロペシア錠」が認可され、2015年には同じ有効成分を含む後発医薬品「フィナステリド錠」が認可されました。近年では、さまざまな製薬会社が製造するプロペシアのジェネリック医薬品が流通しています。
ここでは、フィナステリド錠の特徴と、AGAのメカニズムについて解説します。
ジェネリック医薬品は先発薬の特許期間が終了した後に開発されたもので、開発費が抑えられる分、価格も低く設定されています。フィナステリド錠もその1つで、プロペシアより経済的な負担を抑えやすいでしょう。
効果や安全性に不安を感じる人がいるかもしれませんが、厚生労働省の認可を受けており、有効性と安全性は国の基準を満たしています。
フィナステリドが効果を発揮するAGA(男性型脱毛症)とは、男性ホルモンの影響や遺伝により起こる進行性の脱毛症です。AGAでは、髪の成長期が短くなり、太く長く育つ前に抜け落ちて薄毛が徐々に進行します。AGAの初期症状は20代後半から30代後半にかけて起こりやすく、加齢とともに発症率も高まる傾向があるのが特徴です。
主に頭頂部や前頭部など、男性ホルモン受容体が多い部位に症状が現れやすく、生え際が後退するM字型や、頭頂部が薄くなるO型といった脱毛パターンが見られます。初期には髪のハリやコシが失われ、次第に細く短い軟毛が増えて髪全体のボリュームが減少するといった症状が一般的です。
こうしたAGAに対する治療法として、フィナステリドの内服は進行を抑える有効な方法です。
フィナステリドは、AGA(男性型脱毛症)による抜け毛の進行を抑える治療薬です。
AGAは、男性ホルモンの一種であるテストステロンが毛根に存在する5α還元酵素の働きによってDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されることが主な原因です。DHTには髪の成長期を短縮させる作用があり、毛髪が十分に育つ前に抜け落ちるようになります。
フィナステリドは、5α還元酵素(2型)の働きを抑え、テストステロンがDHTへ変わるのを防ぐ治療薬です。この作用により頭皮のDHT濃度が低下し、乱れていたヘアサイクルの改善が期待できます。
DHTの生成が抑制されることで抜け毛が減少し、細く弱った髪が太く丈夫になる可能性も高まります。
フィナステリドはAGAへの治療効果が期待できる一方、服用により副作用が出る場合もあるため事前に把握しておくことが大切です。ここでは、起こり得る副作用や対処法について解説します。
フィナステリドの主な副作用として、以下の例が挙げられます。
ただし、これらの副作用の発現率は低いとされています。
また、フィナステリドの服用開始時期には、一時的に抜け毛が増える「初期脱毛」という現象が見られることもあります。初期脱毛は、薬が正常に作用して健康な髪の毛が新しく生える兆候であり、過度に心配する必要はありません。
副作用の発現はまれですが、万が一体に異変を感じた場合は速やかに医師に相談しましょう。
ポストフィナステリド症候群(PFS)は、フィナステリドの服用を中止しても副作用の症状が続く状態を指します。
原因ははっきりとはわかっていませんが、ホルモンバランスの乱れや神経内分泌の異常、遺伝的要因、心理的影響などの関与が考えられています。
国内で認可されたフィナステリドの内服においてPFSが発生することは極めてまれと考えられます。ただし、個人輸入の薬は成分や濃度にばらつきがあり、安全性が確保されていないこともあるため注意が必要です。
万が一服用中止後も副作用の症状が続く場合は、医師に相談しましょう。

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
以下に該当する人は、フィナステリドを服用できません。健康状態によっては、効果を得られないだけでなく健康上のリスクを伴うことがあるため注意が必要です。
妊娠中の女性がフィナステリドの成分に触れると、男性胎児の生殖器の発達に影響を及ぼす危険性があり、慎重に取り扱うことが大切です。
フィナステリドの服用を検討して受診した際は、既往歴や持病、服用中の薬などを必ず医師に申告しましょう。
フィナステリドは、1日1回1錠を服用します。食事の影響を受けないため食前・食後を問わずに飲めますが、血中濃度を安定させるために毎日同じ時間帯に内服しましょう。
なお、フィナステリドを飲み忘れたとしても、2日分をまとめて服用することはやめましょう。薬の血中濃度が急激に上がり、副作用のリスクが高まります。飲み忘れに気づいた場合は、医師の指示に従い適切に対処しましょう。
フィナステリドの効果が現れるまでには、一定の期間が必要です。多くの場合、半年程度の継続服用で効果を実感できます。
効果を実感できるまでに時間がかかる主な理由は、休止期の毛髪が成長期へ移行し、十分な長さに育つまでに一定の期間が必要なためです。少なくとも半年は継続して経過を観察しましょう。
半年以上服用しても変化が見られない場合は医師と相談し、治療方針を見直すのがおすすめです。ミノキシジルとの併用や、他の治療法への切り替えを検討しましょう。
フィナステリドとデュタステリドは、いずれも1日1回飲むことで効果を発揮するAGA治療薬です。ただし、効果や副作用の特徴には違いがあります。ここでは、それぞれの効果や副作用の違いについて解説します。
デュタステリドは、フィナステリドよりも高い効果が期待できます。その理由は、5α還元酵素への作用と成分の持続性の違いにあります。
フィナステリドは2型の酵素のみを抑える一方、デュタステリドは1型と2型の両方に働きかけるのが特徴です。また、デュタステリドは体内にとどまる時間が長く、効果の持続時間にも違いが見られます。
デュタステリドとフィナステリドは、どちらも性機能障害(性欲減退や勃起不全)の副作用が出る場合があり、デュタステリドのほうがやや発現頻度が高いとされています。
なお、デュタステリドとフィナステリドは似たような作用があり併用すると副作用のリスクが高いため、併用できない点に注意しましょう。
ミノキシジルは、もともと高血圧の治療薬として開発されました。しかし、服用した患者に多毛症が見られたことから、発毛剤として再開発された経緯があります。
一方、フィナステリドは元々前立腺肥大症の治療薬として開発され、抜け毛を抑える効果が見られたためAGA治療薬として再開発されています。
フィナステリドとミノキシジルは作用の仕方や副作用が異なり、それぞれの違いを理解することが大切です。効果や副作用の具体的な違いについて、見ていきましょう。
フィナステリドとミノキシジルは、AGA(男性型脱毛症)治療で果たす役割が異なります。フィナステリドは抜け毛の予防効果があるのに対し、ミノキシジルは発毛促進が目的です。
ミノキシジルは頭皮の血行を促進し、毛乳頭細胞に栄養を届けやすくします。また、毛乳頭細胞に働きかけ、ヘアサイクルを正常化して発毛や育毛を促す「攻め」の治療薬です。一方、フィナステリドは抜け毛の進行を抑制し、ヘアサイクルを正常に戻して髪にハリやコシをもたらす「守り」の治療薬です。
このように作用の違う両者を組み合わせることで、AGA治療における相乗効果が期待できます。
ミノキシジルとフィナステリドでは、副作用に違いがあります。フィナステリドの服用により起こりうる副作用は、性欲減退や勃起障害、抑うつ症状、肝機能障害などです。
ミノキシジルの内服薬では、動悸やめまい、頭痛、むくみなどの副作用が起こる可能性があります。外用薬の場合は、頭皮のかゆみやフケの増加といった局所的な皮膚トラブルが主な副作用として挙げられます。
フィナステリドに関する注意点は、主に以下のとおりです。
以下で、それぞれについて見ていきましょう。
フィナステリドを個人輸入で入手して服用するのはやめましょう。個人輸入サイトで販売されている医薬品には品質や安全性が保証されていないものもあり、服用すると深刻な健康被害を引き起こすおそれがあります。
海外から取り寄せた薬の中には、日本の法律に基づいた品質・有効性・安全性の確認がなされていないものや、不衛生な環境で製造されたものが含まれている可能性もあります。虚偽または誇大な効果をうたっている製品や、正規のメーカー品を装った偽造品であることも考えられるため注意しなければなりません。
また、用法・用量や注意点が外国語で記載されている場合には、内容を正確に把握するのが難しくなります。万が一健康被害が生じても、医薬品副作用被害救済制度による補償を受けられません。
安全で確実な治療効果を得るためには医療機関を受診し、医師に処方されたフィナステリドを服用しましょう。
参考:政府広報オンライン「健康被害などリスクにご注意!海外からの医薬品の個人輸入」|
フィナステリドはAGAには効果があるものの、円形脱毛症や脂漏性脱毛症など他の脱毛症には効果が確認されていません。そのため薄毛の原因がAGAでない場合は、服用しても改善は期待できず、副作用のリスクだけが生じることになります。
薄毛に関する悩みがあるときは、自己判断せずまずは医師に相談しましょう。原因に合わせた治療を行うことで、効果的に改善を図れます。
不妊治療中にフィナステリドを服用する場合は、副作用や影響を十分に理解し、医師と相談することが重要です。男性が服用することで胎児に深刻な影響を与える可能性は低いとされていますが、女性が割れた錠剤などに触れると、成分が皮膚から吸収され男子胎児の発育に影響を及ぼすおそれがあります。
また、フィナステリドの服用により精子量の減少や性機能の低下といった副作用が起こることもあります。これらのリスクを踏まえ、服用の継続や休薬、代替治療について医師に相談することが大切です。
フィナステリド服用中は、献血できません。輸血用の製剤として使用される血液が、妊娠中の女性や胎児に悪影響を及ぼすおそれがあるためです。
服用を中止しても体内に薬剤の残存期間があるため、服用中止後の1か月間も献血を控える必要がある点に注意しましょう。
フィナステリドの効果を高める方法として、以下が挙げられます。
それぞれについて見ていきましょう。
フィナステリドの効果を高めるには、正しいシャンプーによって頭皮環境を整えることが重要です。清潔で健やかな頭皮は、薬剤の働きを支える基盤となります。
洗髪前に目の粗いブラシで優しく髪をとかすと、絡まりがほぐれて汚れが落ちやすくなります。その後、38度前後のぬるま湯でおよそ3分間予洗いし、髪と頭皮をしっかり濡らしましょう。
シャンプーは手のひらで十分に泡立て、指の腹を使って後頭部から前頭部へマッサージすると、頭皮の血行が促進されます。洗髪後はすすぎ残しがないよう丁寧に洗い流し、タオルドライ後にドライヤーで髪を乾かしましょう。
フィナステリドの効果を引き出すには、生活習慣の見直しが欠かせません。乱れた生活は頭皮環境やホルモンバランスに悪影響を及ぼし、薬の効果を実感しづらくなります。
例えば、睡眠は髪の成長に欠かせない成長ホルモンの分泌を促すだけでなく、心身の回復にもつながります。ストレスは自律神経の乱れを招き、血行を悪化させて毛髪への栄養供給を妨げるため、リラックスして過ごす時間や趣味を取り入れて意識的にストレス解消することが大切です。
喫煙は血管を収縮させて頭皮の血流を悪化させる原因となります。過度な飲酒も、髪の成長に必要な栄養素を消費して育毛を妨げる要因となるため注意が必要です。
有酸素運動は、血行促進やストレス軽減に役立ちます。無理のない範囲で日常生活に取り入れましょう。
健康な髪が育ちやすくなるよう、栄養バランスのよい食事を心掛けましょう。そのうえで髪の成長に必要な栄養素を積極的に摂取することで、フィナステリドによるAGAの治療効果を高められます。
タンパク質は、髪の主成分であるケラチンの材料です。肉や魚、大豆製品などから良質なタンパク質を意識的に摂取しましょう。
亜鉛はケラチンの合成に必要で、牡蠣・牛肉・ナッツ類などに含まれます。緑黄色野菜に含まれるビタミンB群は、毛母細胞の活性化や血流促進などにより髪と頭皮の健康維持に役立つでしょう。
さらに、青魚やナッツ類に含まれるオメガ3脂肪酸には、頭皮の炎症を抑える働きがあります。これらの栄養素を意識して取り入れ、フィナステリドによる治療効果を得やすくしましょう。
フィナステリドによるAGA治療を始める際は、医師の診察が必要です。オンラインクリニックであれば、自宅にいながら診察を受けられるため通院の手間が省けます。
また、周囲に気づかれずに治療を続けやすいのもメリットです。初診料や診察料が無料のオンラインクリニックもあり、コストを抑えたい人にも適しています。
AGAの治療薬は、抜け毛予防のフィナステリドやデュタステリド、発毛効果のあるミノキシジルが用いられます。処方された薬は、自宅や指定した場所で受け取りが可能です。
フィナステリドとは、AGA治療において抜け毛を抑制する効果がある医薬品です。効果を実感するまでには半年程度の継続服用が必要であるものの、正しく使用することでヘアサイクルの正常化が期待できます。
AGA治療では、生活習慣の改善とあわせて、焦らず根気よく治療を続けることが大切です。なお、フィナステリドは医師の処方が必要な薬です。フィナステリドの個人輸入は安全性・有効性においてリスクがあるためやめましょう。
レバクリでは、AGA治療薬のオンライン処方を行っています。場所や時間にとらわれずにビデオチャットで診察が受けられ、処方された薬は自宅など好きな場所に届きます。診察料は無料なので、ぜひご予約ください。
政府広報オンライン「健康被害などリスクにご注意!海外からの医薬品の個人輸入」