更新日:2026年02月05日
「AGA治療は保険適用になる?」「費用がいくらかかるのか気になる」と考える方もいらっしゃるかもしれません。AGA治療は保険適用外の自由診療に該当するため、治療費は全額自己負担です。
本記事では、AGA治療が保険適用外となる理由や費用の目安、治療費を抑える方法を詳しく解説します。AGAの基礎知識やクリニックを選ぶポイントも紹介するので、治療を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
結論からお伝えすると、AGA治療には保険が適用されません。これにはいくつかの理由があるため、AGA治療を始める前に理解しておきましょう。
ここでは、AGA治療と保険適用の関係や、医療費控除について詳しく解説します。
AGA治療は保険が適用されない自由診療となるため、かかった医療費は全額患者側の負担となります。AGA治療が保険適用外となる理由は、生命に直結する疾患ではなく、容姿の美化を目的とした治療と判断されているからです。
日本の健康保険制度では、治療の必要性や緊急性に応じて保険適用の範囲が決められています。たとえば、症状を放置すると生命に危険を及ぼしたり、社会的に著しい不利益を与えたりする可能性のある疾患やケガなどが当てはまります。
AGAは男性ホルモンの影響で起こる進行性の症状ですが、見た目の問題として扱われ、健康被害をもたらす疾患とは見なされていません。AGA治療を検討する際は、医療費が全額自己負担になることを把握したうえで治療計画を立てる必要があります。
AGA治療が保険適用外である一方で、薄毛の原因が別の疾患にある場合は保険適用となる可能性があります。たとえば、円形脱毛症は自己免疫疾患の一種として医学的に治療が必要と認められているため、保険診療の対象です。ほかにも、頭皮の脂漏性皮膚炎や接触性皮膚炎、抜毛症などが挙げられます。
しかし、あくまで保険が適用されるのは原疾患の治療に対してであり、薄毛そのものを改善するための投薬や処置は、保険適用外の自由診療となるケースが一般的です。薄毛の原因がAGAかどうかを正確に知るために、まずは医師に相談してみましょう。
医療費の負担を軽減できる所得控除として医療費控除がありますが、一般的にAGA治療で医療費控除を受けることはできません。
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、確定申告を行うことで所得税などの一部が還付される制度のことです。国税庁の「医療費控除を受けられる方へ」によると、医療費控除の対象となる医療費は、医師による治療や治療に必要な医薬品の購入などにかかる費用です。容姿の美化や容ぼうを変える目的で行った費用については、医療費控除の対象外とされています。
そのため、見た目の改善を目的とする治療のAGAは、医療費控除の対象にならないと理解しておきましょう。
AGA治療を検討するときは、まずその仕組みや治療法について基本的な知識を持っておくことが大切です。AGA治療に関する正しい知識があれば自分に合った治療法を選択できるため、過度な期待や不安を抱くことなく治療に臨めるでしょう。
ここでは、AGAの発症メカニズムから治療薬の特徴まで、薄毛に悩む方に役立つ基礎知識を分かりやすく解説します。
AGAは「男性型脱毛症」とも呼ばれ、男性ホルモンが関係する進行性の脱毛症です。
男性ホルモンの一種であるテストステロンが、5αリダクターゼによってDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されます。DHTが毛母細胞に作用することでヘアサイクルが乱れ、成長期が短くなります。その結果、髪の毛が成長する前に抜け落ちてしまうようになり、次第に細く短い毛しか生えなくなるのです。
また、家族に薄毛の方がいる場合は遺伝的要因の影響を受けている可能性があります。早期に気づいて対策を始めることでAGAの進行を抑えられるため、薄毛が気になり始めたらできるだけ早い段階で医師の診察を受けましょう。
AGAについて詳しくは「AGAと遺伝との関係性を解説!薄毛の原因や対処法も紹介」でも解説しています。
AGA治療に用いられる主な薬には、脱毛の進行を抑制する内服薬と発毛を促進する外用薬があります。以下の表で、代表的な治療薬の種類をまとめました。
| 治療薬 | 分類 | 効果 | 副作用 |
|---|---|---|---|

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
| 内服薬 |
| 抜け毛の予防や脱毛の進行を抑制 |
| 性機能の低下や肝機能障害、初期脱毛など |
| デュタステリド | 内服薬 | フィナステリドよりも強力に抜け毛の予防や脱毛の進行を抑制 | 性機能の低下や肝機能障害、初期脱毛など |
| ミノキシジル | 内服薬・外用薬 | 頭皮の血行促進や発毛促進 | 動悸やめまい、初期脱毛、頭皮のかゆみやかぶれなど |
AGAの進行を抑制する薬にはフィナステリドやデュタステリドがあり、DHTの生成を阻害することで抜け毛を防ぎます。発毛促進薬であるミノキシジルは血管を拡張させて頭皮の血行を促進し、毛根に栄養を届けやすくすることで発毛効果を発揮する治療薬です。
なお、AGA治療薬はすべての人に同じ効果があるわけではなく、個人差があります。また、AGA治療薬の効果が現れるまでには数ヶ月かかることも理解しておきましょう。
AGA治療薬を選ぶポイントは「AGA治療の効果や具体的な内容、治療薬を選ぶポイントを解説」で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
AGA治療は自由診療のため、クリニックや治療方法によって診察料や検査料などが異なります。ここでは、治療方法ごとに費用の目安を紹介するので、AGA治療を始める際の参考としてお役立てください。
診察料や検査料はクリニックによってさまざまです。
初診料の目安は0〜5,000円程度で、初診料を無料にしているオンライン診療クリニックもあります。再診料の場合は、1,000〜3,000円程度が費用の目安です。初診料と同様に、再診料も無料にしているオンライン診療クリニックがあります。
また、治療開始前や継続中に血液検査や遺伝子検査などを行うクリニックもあり、検査料は5,000〜1万円程度が一般的です。検査は基本的に初診時に受け、来院のたびにするものではありません。
ただし、医師は患者の肝臓の状態を把握したうえで服薬による治療を継続できるか判断するため、血液検査は数ヶ月~1年ごとに受ける可能性があります。体の状態を把握してAGA治療に臨めるよう、医師の判断に従って検査を受けるのが良いでしょう。
AGA治療の中心となるのが内服薬で、費用相場は月々約3,000〜1万5,000円程度が目安です。内服薬で使用される薬剤には、抜け毛を防ぐフィナステリドやデュタステリド、発毛を促すミノキシジルなどがあります。
同じ成分であってもジェネリック医薬品を使用しているか、先発医薬品を使用しているかなどにより内服薬の費用が異なることを理解しておきましょう。たとえば、先発医薬品であるプロペシアは高価ですが、ジェネリック医薬品であるフィナステリドを選ぶことで月額3,000~5,000円程度まで抑えられることもあります。
複数の薬剤を組み合わせたセットプランを提供しているクリニックもあるので、無理なく支払える費用を考慮してAGAの治療プランを検討することが重要です。
頭皮に直接塗布する外用薬もAGA治療の選択肢の一つです。内服薬と外用薬を併用することで、より効果を高められます。
外用薬の代表的な薬剤であるミノキシジルは濃度によって費用が異なり、月々3,000~1万5,000円程度が目安です。
外用薬は頭皮に直接塗るため、かゆみや赤みなどの局所的な副作用が起こる場合もあります。
AGAの治療法には内服薬や外用薬だけでなく、自分の毛髪を薄毛の部分に移植する自毛植毛や、頭皮に特殊な光を当てて発毛を促す光線療法といった治療法もあります。
自毛植毛は費用が70万~200万円程度と高額です。光線療法における1回あたりの費用は、5,000~1万5,000円程度が目安となっています。
また、育毛シャンプーやサプリメントなどを購入する場合は、2,000~10,000円程度の費用がかかることが一般的です。
効果的なAGA治療のために、無理のない範囲で長期的に続けられる治療法を選びましょう。
AGA治療の費用については「AGA治療の費用は月額いくら?相場や安く抑える5つの方法を解説」でも詳しく解説しています。
AGA治療は保険適用外のため、長期間続けることを考えると「できるだけ費用は抑えたい」という方もいるかもしれません。ここでは、AGA治療費を抑える方法を3つ紹介します。
AGA治療にかかる薬代を抑える方法の一つが、ジェネリック医薬品(後発薬)を選択することです。ジェネリック医薬品は先発医薬品と同じ有効成分・効き目を持ちながら、開発費用がかからない分、価格を抑えられます。ジェネリック医薬品は厚生労働省の承認を受けた正規の医薬品なので、品質や効果に心配はありません。
ただし、クリニックによっては取り扱いがない場合もあるため、気になる方は事前にジェネリック医薬品の処方を行っているかを確認することをおすすめします。
AGA治療を始める際には、クリニックが設定する初診料や再診料、検査料といった初期費用がかかります。初期費用はクリニックによって異なるため、なるべく費用を抑えたい方は比較検討したうえで選ぶことが大切です。
オンライン診療のクリニックでは、独自のサービスとして初診料やカウンセリング料を無料に設定している場合があります。ただし、初期費用が安くても月々の薬代が高額になるケースもあるため、トータルでかかる費用や治療プランを確認し、自分に合ったクリニックを選びましょう。
AGA治療にかかる費用は薬代だけでなく、クリニックまでの交通費や、通院のために割く時間的なコストも含まれます。このコストを大幅に削減できる方法が、オンライン診療の活用です。
オンライン診療であれば、自宅や自分の好きな場所からスマートフォンやパソコンを通して診察を受けられ、薬は郵送されるため毎回の通院にかかる交通費や移動時間がなくなります。また、ほかの人に薄毛治療を知られたくないと考える方にとっても、オンライン診療はプライバシーが守られやすいAGA治療法です。
オンライン診療は、忙しくてなかなか時間を作れない方や、遠方に在住しているため通院が難しい方にもおすすめといえます。
ここでは、AGA治療でよくある不安や疑問に対し、Q&A形式で回答します。AGA治療を検討している方や費用について知りたい方は、参考としてご覧ください。
AGA治療は保険適用外であり、治療費は全額自己負担となります。これは、AGAが生命に関わる疾患や日常生活に支障をきたす病気ではなく、見た目の改善を目的とする治療と位置づけられているためです。
ただし、薄毛の原因が円形脱毛症や頭皮の皮膚疾患と診断された場合は、その疾患の治療に限り保険は適用されます。薄毛に悩んでいる場合は、原因が何であるかを正確に判断する必要があるため、医療機関で相談しましょう。
AGA治療の後悔を避けるため、治療内容を十分に理解して長期的な視点を持ちましょう。AGA治療は即効性があるわけではなく、一般的に効果が実感できるのは治療開始から3~6ヶ月程度とされているため、途中で諦めずに継続することが大切です。
また、AGA治療薬の使用には副作用のリスクが伴うため、医師からメリットとデメリットの説明を受け、健康状態に適した薬を選ぶ必要があります。AGA治療にかかる費用についても事前に総額の目安を確認し、無理なく継続できる計画を立てることで納得のいく治療を進められるでしょう。
自分に合ったクリニックを選ぶためのポイントは、「AGA治療の実績と専門性のあるクリニックを選ぶこと」「治療にかかる費用が明確であるかどうか」「通いやすさ」です。
AGA治療の専門クリニックや皮膚科であっても、薄毛治療に特化した医師が在籍しているかを確認しましょう。豊富な治療実績は、適切な診断と効果的な治療プランの選択につながります。
また、クリニックごとに料金体系は異なるので、AGA治療にかかる総額費用や内訳が提示されているか確認しましょう。
そして、AGA治療は長期にわたるため、オンライン診療の有無や、通院する際の立地・診療時間など、生活スタイルに合わせて継続しやすいクリニックを選ぶことも大切です。
紹介したポイントを参考にしつつ、自分に合うクリニックを見つけることが大切です。
AGA治療は保険適用外の自由診療となるため、費用は全額自己負担となります。これはAGAが命に関わる疾患ではなく、見た目の改善を目的とした治療と位置づけられているためです。ただし、薄毛の原因が円形脱毛症などほかの疾患にある場合は、その疾患の治療に限り保険が適用されます。また、AGA治療は医療費控除の対象外であることも覚えておきましょう。
AGA治療の費用を抑えるには、「オンライン診療で通院コストをなくす」「ジェネリック医薬品を活用する」などの方法があります。AGA治療は長期戦となるため、自分に合った治療法と信頼できる医師を見つけることが大切です。