更新日:2026年04月28日


この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
「AGA治療を始めて抜け毛が増えた」と不安を感じている方もいるかもしれません。それは初期脱毛の可能性があります。初期脱毛はヘアサイクルを整える過程で起こる前向きな現象です。
本記事では、AGA治療によって起こる可能性がある初期脱毛のメカニズムや期間、抜け毛の量などを詳しく解説します。初期脱毛が起きた際の対処法や、ほかの脱毛症との見分け方についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
AGA治療を行う過程で初期脱毛が起こる可能性があります。ただし、初期脱毛の有無には個人差があり、抜ける毛の量もさまざまです。
ここでは、初期脱毛が起こる理由やメカニズム、抜ける髪の毛の量などを解説します。
初期脱毛は、服用している薬が毛包に対して正しく作用しているサインと捉えられます。この現象は、AGAで休止状態にある細く弱い毛が抜け落ち、新しい太くて強い毛へと生え変わるサイクルが始まったことで起こるものです。一時的に抜け毛が増えるため、不安を感じる方もいるかもしれませんが、初期脱毛はAGA治療の効果が出始めているポジティブな予兆といえます。
初期脱毛を誤解し、自己判断で服薬を中断すると、本来期待できる効果が得られなくなる可能性があります。心配な症状が続くようであれば、医師に相談して適切な指示を仰ぎましょう。
初期脱毛は、乱れたヘアサイクルが整い、新しく生えてきた毛が古い毛を押し出す過程で起こる現象です。

髪の毛が生えてから抜けるまでには、ヘアサイクルと呼ばれる成長期・退行期・休止期という一定の周期があります。AGAを発症すると成長期が短くなり、髪が十分に育たず細くなってしまうのが特徴です。治療によってヘアサイクルが整うと、再び成長期が正常な状態へと戻ります。
初期脱毛は弱った毛が強い毛へと交代しているサインであり、薬が順調に効いているとも捉えられるでしょう。決して症状が悪化しているわけではないため、前向きに治療を継続することが大切です。
初期脱毛では、一時的に抜け毛の量が増える可能性があります。一般的に、通常の抜け毛は多くても1日100本程度なので、初期脱毛により1日200〜300本程度抜ける場合もあり、シャンプー時や枕元の抜け毛が増えることで不安を覚える方もいるかもしれません。
ただし、公益社団法人 日本毛髪科学協会「毛髪に関する数字」によれば、頭髪は全体で10〜12万本ほど生えているといわれています。初期脱毛によって1日に200〜300本の髪が抜けたとしても全体から見れば数パーセントのため、深刻に捉え過ぎる必要はないでしょう。初期脱毛の量が多く気になる場合には、医師への相談がおすすめです。
参考:公益社団法人 日本毛髪科学協会「毛髪を知る」
AGA治療の初期脱毛が実際に起こると、どのくらい続くのか、見た目はどう変わるのかと不安に思う方もいるかもしれません。
ここでは、初期脱毛の期間について解説します。変化の目安にも触れるため、気になる方は参考にしてください。
初期脱毛が始まるまでの期間には個人差がありますが、治療を開始してから2週間~1ヶ月程度で始まる傾向にあります。
たとえば、初期脱毛が始まると、排水溝やヘアブラシに残る髪の量が増える場合があります。初期脱毛は治療を始めたばかりの不安な時期と重なるため、あらかじめ心の準備をしておくとよいでしょう。初期脱毛が始まる前に仕組みを正しく理解しておくことが、冷静にAGA治療を続けるための大切なポイントです。
初期脱毛はあくまで一時的な現象であり、個人差はあるものの一般的には治療開始から3ヶ月ほどで落ち着くとされています。髪の毛の生え替わりに伴う変化であることを正しく理解し、焦らずに経過を見守る姿勢が大切でしょう。
また、見た目の変化では以下の図が一例として挙げられます。初期脱毛では細く弱い毛が抜けますが、初期脱毛後には太く強い毛が生え、密度が高くなる傾向があります。

ただし、初期脱毛の経過には個人差があり、AGAの進行具合によって見た目の変化はさまざまです。上記の図は、あくまで参考程度にとどめておきましょう。
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AGA治療は、主に内服薬・外用薬で行われます。
| 代表的な成分 | 分類 | 主な効果 |
|---|---|---|
| フィナステリド・デュタステリド | 内服薬 | 抜け毛の進行を食い止める |
| ミノキシジル | 内服薬・外用薬 | 毛包を活性化させ発毛を促す |
治療期間について
効果実感には個人差がありますが、ヘアサイクル改善のため3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
AGA治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1ヶ月数千円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。
初期脱毛はAGAの投薬治療によって引き起こされます。ここでは、初期脱毛を起こす可能性があるAGA治療薬をまとめました。
ミノキシジルは、血行を促進して発毛を促す「攻めの薬」として知られ、初期脱毛が起こる可能性があります。毛根にある毛母細胞を活性化させ、発毛促進の効果を期待できるのが特徴です。休止状態の毛を成長期へと移行させ、ヘアサイクルを正常な状態に戻すため、古い髪の毛が新しい髪の毛に押し出されて初期脱毛が発生します。
ミノキシジルには内服薬と外用薬の2種類が存在します。外用薬は厚生労働省によって認可されていますが、内服薬はAGA治療薬として認可されていません。ミノキシジル内服薬による治療を行いたい方は、医師の説明をよく聞き、リスクについて理解することが大切です。
ミノキシジルについて、詳しくは「ミノキシジルとは?AGA治療における効果や副作用、入手方法、値段などを解説」でも解説していますので、気になる方はご覧ください。
フィナステリドとデュタステリドは、5αリダクターゼの働きを阻害し、AGAの原因物質であるDHTの生成を抑える薬です。現状の髪の毛を維持する役割を担うことから、治療においては「守りの薬」といわれています。フィナステリドとデュタステリドは乱れたヘアサイクルを正常化する過程で初期脱毛が起こり得ます。
初期脱毛が起きる可能性があると知っていても、実際に起こったとき、どう対応したら良いか戸惑う場合があるかもしれません。ここでは、初期脱毛が起きた際の対処法を具体的に紹介します。
初期脱毛が起こったとしても、自己判断で服薬を中断しないことが大切です。初期脱毛を恐れて服用を止めてしまうと、ヘアサイクルが乱れたまま、治療前の状態に戻ってしまう可能性があります。これまで継続してきたAGA治療が無駄になるリスクも考えられるため、独断で中止するのは控えましょう。
もし脱毛期間が長引く場合や抜け毛の量があまりにも多くて不安を感じる場合には、医師への相談がおすすめです。
初期脱毛は、乱れていたヘアサイクルが整い始めているサインです。治療と並行して生活習慣を見直し、新しい髪の毛が育ちやすい土壌を作りましょう。
まずは質の良い睡眠を確保します。髪の毛の成長を助ける成長ホルモンが、入眠後の深い睡眠時に分泌されるといわれているためです。また、髪の原料となるたんぱく質や亜鉛といった栄養素も積極的に取り入れましょう。
反対に、頭皮環境に悪影響を及ぼす可能性がある過度な飲酒や喫煙は、できる限り避けるのが望まれます。特に、タバコに含まれるニコチンには自律神経を刺激し、血管を収縮させる作用があるため、要注意です。日々の生活習慣を整えることで、より効率的な発毛効果が期待できるでしょう。
生活習慣と薄毛の関係について、詳しくは「薄毛は生活習慣で改善できる?薄毛を予防・改善するための生活習慣とは?」でも解説していますので、気になる方はご覧ください。
初期脱毛で抜け毛が増えた際には、髪の長さやヘアセットを工夫して、精神的なストレスを軽減させましょう。たとえば、髪を短くカットして抜け毛が目立たないヘアスタイルにする方法が考えられます。短髪にすることで全体のボリュームバランスが整い、薄毛の印象を和らげることが可能です。
また、美容室で薄毛をカバーするスタイリング方法や適切なヘアケア剤について相談してみるのも有効な手段です。美容師の知恵を借りながら上手にカバーすることで、治療中の不安を抑えられる可能性があります。

AGA治療前に初期脱毛について理解しておき、焦らず対処しましょう。特に、自己判断による服薬中止は避けるべきです。初期脱毛を恐れず、服薬を継続することが大切です。
AGA治療を開始して抜け毛が増えたとしても、すべてが初期脱毛とは限りません。初期脱毛のほかに、円形脱毛症や休止期脱毛症など別の疾患によって脱毛が起こっている可能性も考えられます。
ここでは、AGA治療の初期脱毛とほかの脱毛症の見分け方を見ていきましょう。
初期脱毛は、抜けた毛の質感を確認することで見分けられる場合があるので、自身の抜け毛をよく観察して判断しましょう。抜け毛が細く短く弱った状態であれば、初期脱毛が起きている可能性が高まります。初期脱毛はヘアサイクルの乱れを整え、弱った毛が健康な毛へと生え変わる現象であるためです。一方で、太くて健康な毛が大量に抜ける場合には、円形脱毛症や休止期脱毛症など別の要因が考えられます。現状を冷静に把握することが、適切な対処への第一歩です。
頭皮の状態を見ることで、抜け毛の原因が初期脱毛なのか、あるいは別の疾患なのかを判断できる場合があります。頭皮が柔らかく健康的な状態であれば、初期脱毛の可能性が高いといえるでしょう。しかし、頭皮に炎症や痒み、赤みが見られる場合には、ほかの脱毛症や皮膚炎が発生している可能性があります。フケが目立つ場合も、頭皮環境が悪化しているサインとして要注意です。これらの症状が見られる場合、すみやかに専門のクリニックを受診しましょう。
AGAの初期脱毛について、よくあがる疑問を以下にまとめました。Q&A式で回答しているので、ぜひ参考にしてください。
初期脱毛の有無と薬の効果は比例しないため、初期脱毛が起きないからといって効果がないとはいえません。実際に、効果を実感している人の中でも、初期脱毛が起こらない方や、症状が軽微な方もいます。初期脱毛の有無で判断せず、体質によって薬への反応は異なる場合があることを理解しておきましょう。何よりも焦らずに治療を継続することが大切です。
初期脱毛により、一時的に髪が薄く見えることはあります。しかし、初期脱毛は弱った毛が太く強い毛に入れ替わる通過点です。
AGA治療によってヘアサイクルが整い始めると、休止状態の古い髪の毛が新しい髪の毛に押し出されるようにして一気に生え変わります。一時的に全体の毛髪密度が下がることで、以前よりも薄くなったと感じる場合があるかもしれません。
しかし、初期脱毛を乗り越えた先には、より太く丈夫な髪が生えてくる可能性が高まるため、焦らずに見守りましょう。
1回目の初期脱毛が落ち着いたあとでも、2回目の初期脱毛が起こる場合があります。治療開始から半年〜1年ほどの間に、再度抜け毛が増えるケースが考えられます。
2回目の初期脱毛は、新しく生えた髪がより強く太い毛へと生え変わるために起こる現象です。1回目と同様に髪の毛が健康になる過程なので、自己判断で服薬を中止せず、継続しましょう。もし不安を感じるようであれば、その都度、医師へ相談して適切なアドバイスを受けると安心です。
AGA治療の初期脱毛とは、乱れたヘアサイクルが整う過程で、細く弱った毛が抜け落ち、太く強い毛へと生え変わる現象のことです。初期脱毛の発生には個人差があり、起こる人と起こらない人がいます。初期脱毛は、3ヶ月ほどで落ち着くのが一般的です。
初期脱毛を引き起こす可能性のあるAGA治療薬には、ミノキシジルやフィナステリド、デュタステリドがあります。初期脱毛が起きても、自己判断で治療を中断せず、生活習慣の見直しやヘアスタイルの工夫で対応することが大切です。初期脱毛は薬の効果を示す前向きな兆候のため、焦らずに治療を継続することがAGA改善への近道となります。
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公益社団法人 日本毛髪科学協会「毛髪を知る」
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