更新日:2026年08月07日


この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
「抜けた髪の根元が黒い気がするけど、これって異常?」と不安に感じている方もいるかもしれません。髪の根元が黒いのは、ヘアサイクルが乱れ、髪が成長途中で抜けているサインです。そのまま放置すると、将来の髪のボリュームに影響する恐れもあります。黒い毛根の原因や、頭皮環境を整えるための方法を紹介するので、健康な髪と頭皮を育てるための参考にしてみてください。
抜け毛の根元が黒いのは、髪が成長途中で抜けているサインの一つです。背景には、ヘアサイクルの乱れが関係している可能性があります。
ヘアサイクルとは、髪が生えてから抜け落ちるまでの周期のことです。髪は数年かけて成長期に太く長く育ち、退行期・休止期を経て自然に抜け落ちます。成長期にはメラニンが髪へ送られるため毛根は黒く、休止期に近づくと供給が止まり毛根は白くなる仕組みです。
一方、成長を続けている途中で抜けた髪は、メラニンが残ったままのため、根元まで黒い状態で抜けやすくなります。ただし、毛根の色や形だけで正確な成長段階を判定するのは専門的にも難しい場合があるとされており、抜け毛の増加が気になる場合は、自己判断に頼らず専門医による診察を受けることが推奨されます。

生涯で繰り返せるヘアサイクルには限りがあるといわれています。抜け毛の量や抜け方に気になる変化があれば、早めに専門医へ相談しておくと安心です。
抜け毛には、自然な流れで抜け落ちたものと、ヘアサイクルが乱れて成長途中で抜けたものがあります。これらの違いや見分け方を確認してみましょう。
自然なヘアサイクルの流れで抜け落ちた毛根は、根元が白くふっくらとしています。
ヘアサイクルの自然な流れで抜け落ちた髪の根元は、白く丸く膨らんでいるのが特徴です。
成長期を終えた髪は、休止期にかけて毛根が収縮し、マッチ棒のような形状に変化します。毛根が白く丸みを帯びているのは、次の髪の準備が整ってから古い髪が押し出される、自然なヘアサイクルを示しています。
自然に抜け落ちた健康な髪は、毛先から根元まで一定の太さがあるのが特徴です。
毛根に太さがあるのは、成長期に毛包から十分な栄養が供給され、太く育ったあとに寿命を迎えるためです。ハリやコシが保たれた状態で抜けた髪は、毛包が小さく細くなる変化(ミニチュア化)が起きていないことを示しているとも言えます。
成長期の途中で抜けた髪には、毛根の色が黒く見えたり、毛根が確認できなかったりと、さまざまな特徴が見られます。
抜け毛の根元が黒い、または膨らみがなく細くなっている場合は、ヘアサイクルが途中で遮断され、髪が成長期のまま抜けてしまったサインです。
毛根が黒いのは、髪の色素を作るメラニン細胞が活動している最中に抜けてしまったことに起因します。
また、健康な抜け毛なら休止期に向けて毛根が丸く変化しますが、その前に抜けた髪は細いのが特徴です。毛根の色が黒い、または細くなっている場合は、ヘアサイクルの乱れを表している可能性があります。
抜け毛の毛根に白くベタベタした塊が付着しているのは、頭皮環境の悪化を示している可能性があります。 シャンプーのすすぎ残しや、皮脂の過剰分泌によって毛穴の周りに古い脂が溜まると、毛穴詰まりを引き起こします。毛穴の詰まりが頭皮環境を悪化させる可能性は指摘されていますが、これが直接的に脱毛につながるという臨床的な根拠は限定的です。頭皮の清潔を保つことは一般的なケアとして推奨されます。
抜け落ちた髪の根元に膨らみがない、または形がいびつな場合は、抜け毛ではなく「切れ毛」の可能性があります。 切れ毛は、頭皮の問題というより髪そのものがダメージを受けているときに起こりやすい現象です。髪の乾燥やドライヤーの熱、パーマやブリーチなどの薬剤の影響で引き起こされます。
毛根の有無を確認すると、原因が頭皮環境にあるのか、髪へのダメージにあるのかを見分けやすくなります。

抜け毛の毛根をチェックしてみましょう。毛根が黒く見えたり、皮脂が付着していたりする場合は注意が必要です。
根元が黒い抜け毛が気になるときは、生活習慣を見直して頭皮環境を整えることが、間接的なサポートになります。
ただし、食事や睡眠、シャンプーの見直し、頭皮マッサージだけでヘアサイクルの乱れやAGAの進行を止めるのは困難です。あくまで健やかな髪を育てる土台づくりと位置づけ、抜け毛が気になる場合は、専門医の治療と並行して取り入れましょう。
健康な髪の成長をサポートするには、栄養バランスが整った食事をとることが大切です。
髪の主成分はタンパク質で、健康な髪を育むために欠かせない栄養素の一つです。また、ビタミンや亜鉛などのミネラルはタンパク質の働きをサポートします。以下に、髪の健康をサポートする栄養素と、とりやすい食べ物をまとめたので、積極的に取り入れてみてください。

食事からの摂取が難しい場合は、サプリメントで補うのも一つの方法です。頭皮環境を整えるサポートとして取り入れてみてください。
睡眠の質を高めることも、健康な髪を育むためのポイントです。成人における適正な睡眠時間の目安は、1日およそ6〜8時間とされています。
また、髪の成長に関わる成長ホルモンは、入眠直後のタイミングで多く分泌されます。睡眠の質を高めるために、以下のポイントを意識しましょう。

睡眠時間の確保と質を高める習慣を身につけて、健やかな髪を育てましょう。
参考:厚生労働省「良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない睡眠のこと」
シャンプーの方法を工夫したり、頭皮マッサージを取り入れたりすることは、髪と頭皮を守ることにつながります。正しいシャンプーのやり方は、以下のとおりです。

シャンプー時はよく泡立ててから洗うことで、泡が髪と髪の摩擦を防ぎ、汚れを浮かせて落としやすくなります。また、すすぎ残しは頭皮トラブルの要因になる場合があるため、泡が残らないよう念入りにすすぎましょう。
頭皮マッサージは、AGA治療を補完するケアの一つです。直接的に髪を生やすものではありませんが、頭皮を清潔でやわらかい状態に保つ習慣として取り入れてみてください。
抜け毛の根元が黒い状態が続いたり、抜け毛が増えていると感じたりする場合は、医師へ相談することが推奨されます。セルフケアだけでは改善が難しいケースもあるため、気になる症状があるときは早めの行動が大切です。
セルフケアを続けても抜け毛が改善しない場合は、専門医に相談して原因を確かめましょう。
皮膚科やAGA・薄毛専門クリニックでは、問診や視診、必要に応じてマイクロスコープなどを用いて、抜け毛の原因を診断してもらえます。原因に合わせた対処ができるため、自己流のケアよりも遠回りになりにくいのがメリットです。
また、スマホやパソコンのビデオ通話で受診できるオンライン診療も選択肢の一つに挙げられます。通院の手間をかけずに医師へ相談できるため、忙しい方や近くにクリニックがない方も利用しやすいのが特徴です。

抜け毛の原因がAGA(男性型脱毛症)の場合、標準的な治療は内服薬と外用薬を使った薬物治療です。
AGAは、男性ホルモンが変化したDHT(ジヒドロテストステロン)が毛根に作用し、ヘアサイクルを乱すことで進行します。治療では、フィナステリドやデュタステリドなどの内服薬でDHTの生成を抑える効果、ミノキシジルの外用薬で発毛を促す効果が期待される治療法などがあります。
なお、個人輸入による医薬品は品質管理の状況が確認できない場合があり、万が一健康被害が起きても医薬品副作用被害救済制度の対象外となる点に注意が必要です。対象外となった場合、公的な給付を受けることができず自費での対応となります。
AGAは進行性のため、自己判断で市販薬に頼る前に、専門医のもとで治療を検討することが大切です。
ここでは、抜け毛の根元が黒いことに関するよくある質問をまとめました。Q&A形式で回答するのでぜひご覧ください。
抜け毛の根元が黒いと必ず薄毛になりますか?
必ず薄毛になるわけではありません。黒い毛根の抜け毛が少数であれば直ちに重大な問題があるとは限りませんが、本数が多かったり、細く短い抜け毛が増えていたりする場合は、ヘアサイクルの乱れやAGAの可能性があります。気になるときは専門医に相談しましょう。
1日に何本くらいの抜け毛なら正常ですか?
通常の抜け毛は1日およそ50~100本程度が目安とされています。明らかに抜け毛が増えた、黒い毛根や細く短い毛が多いと感じる場合は、頭皮や髪の状態を見直すサインと考えられます。
市販の育毛剤やシャンプーで根元の黒い抜け毛は改善しますか?
育毛剤やシャンプーは、頭皮環境を整えるためのアイテムで、発毛やAGAの原因(男性ホルモン)を抑える効果はありません。一方で、市販の発毛剤(ミノキシジル配合の医薬品)は、発毛を促す効果が期待できる医薬品として認められています。ただ、根元が黒い抜け毛の背景にAGAなどがある場合は、専門医による治療を検討することが推奨されます。
根元が黒い抜け毛が気になる場合は何科を受診すれば良いですか?
皮膚科やAGA・薄毛の専門クリニックが相談先になります。通院が難しい場合は、スマホのビデオ通話で受診できるオンライン診療も選択肢の一つです。原因に合わせた診断とアドバイスを受けられます。
抜け毛の根元が黒いのは、ヘアサイクルが乱れ、髪が成長途中で抜けているサインの一つです。まずは食事や睡眠、シャンプー方法など、頭皮環境を整える日々の習慣を見直してみましょう。
ただし、こうしたセルフケアはあくまで間接的なサポートであり、それだけでは改善が難しい場合もあります。抜け毛の背景にAGAがあるときは、フィナステリドやミノキシジルといった治療薬を用いた医療機関での相談・治療が選択肢となります。AGAは進行性の脱毛症のため、抜け毛や毛根に違和感を覚えたら、できるだけ早い段階で専門医へ相談することが大切です。将来の髪と頭皮を守るために、できることから始めてみましょう。
記事を読んでAGAの治療に関心を持ったものの、こんな不安やお悩みはありませんか?
オンライン診療サービス「レバクリ」なら、医師の診察からお薬の処方まで、すべてスマホひとつで完結できます。
AGA治療は、主に内服薬・外用薬で行われます。
| 代表的な成分 | 分類 | 主な効果 |
|---|---|---|
| フィナステリド・デュタステリド | 内服薬 | 抜け毛の進行を食い止める |
| ミノキシジル | 内服薬・外用薬 | 毛包を活性化させ発毛を促す |
治療期間について
効果実感には個人差がありますが、ヘアサイクル改善のため3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
AGA治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1ヶ月数千円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。時間や費用、人目などの通院の負担が、忙しい方にとって課題となる場合があります。
オンライン診療とは、スマホやPCを使い、ご自宅など好きな場所から医師の診察を受け、お薬を配送してもらえるサービスです。従来のAGA治療における「通院の負担」「待ち時間」「人目」といった課題を解決します。
「レバクリ」は、AGA治療の「始めやすさ」と「続けやすさ」を重視し、オンライン診療のメリットを最大限に活かしたサービスを提供しています。