更新日:2026年07月29日


この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
AGA治療で「健康保険や医療費控除は使えるのか」と気になる方も少なくありません。AGA治療は自由診療のため保険も医療費控除も使えませんが、ジェネリック医薬品やオンライン診療を選べば費用は抑えられます。本記事ではAGA治療で保険が適用されない理由や、保険が適用される円形脱毛症や脂漏性皮膚炎などの疾患、費用相場と負担を軽くする方法を紹介します。
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AGA治療は健康保険が適用されず、かかった費用は全額自己負担です。AGAは病気の治療ではなく見た目を整えるための診療と位置づけられているため、公的医療保険の対象から外れます。
保険が使えない仕組みと、その理由を解説します。
AGA治療は自由診療扱いで、医療機関が料金を自由に設定できるため、クリニックによって料金に幅があります。自由診療は保険が使えないため、診察料も薬代も全額を自分で負担します。
健康保険が使える保険診療では、国が定めた点数に沿って費用が決まり、自己負担額は原則3割で済みますが、AGA治療では適用されません。
AGA治療に保険が使えない理由は、AGAを治療しなくても生命や健康に支障が及ばないとされているためです。公的医療保険が対象とするのは、放置すると体に不調が出たり命に関わったりする病気やケガです。AGAは髪が薄くなることで精神的な負担を感じる方もいますが、健康そのものを損なう病気には分類されません。そのため、診療ガイドラインで推奨されている治療薬を使う場合でも、保険は適用されない取り扱いになっています。
AGAそのものに保険は使えませんが、薄毛の原因が円形脱毛症や脂漏性皮膚炎など、別の病気によるものと診断された場合は、その治療に保険が適用されます。自己判断で見分けるのは難しいので、気になる症状があるときは医師の診察を受けましょう。
円形脱毛症はAGAとは原因が異なり、健康に支障をきたす可能性のある免疫の異常が関わって起こる脱毛症のため、 治療に健康保険が適用されます。AGAだと思っていた薄毛が、診察の結果で円形脱毛症だったというケースもあります。
保険が使える疾患かどうかは医師が医学的根拠をもって診断するため、抜け毛が急に増えた、コイン状に抜けたといった変化があれば医療機関を受診してみましょう。
AGAだけでなく、脂漏性皮膚炎や接触皮膚炎など頭皮の疾患も薄毛の原因だった場合は、その治療に関してのみ保険が適用されます。同時に行うAGA治療そのものは自由診療のままです。
頭皮にかゆみや赤み、フケなどの症状があるときは、AGA治療と切り分けて医師に相談しましょう。
AGA治療は医療費控除の対象にもなりません。医療費控除は病気の治療にかかった費用が対象で、見た目を整えるための費用は含まれないためです。保険と同じく、税金面でも負担を軽くする制度は使えません。
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えたとき、確定申告で所得税の一部が戻る可能性がある制度です。1月1日から12月31日までに支払った医療費が原則10万円(その年の総所得金額等が200万円未満の場合は総所得金額等の5%)を超えた分が、所得から差し引かれ、その差し引かれた所得に対して税金が課されます。 対象になるのは、病気やケガの治療を目的とした診察費や薬代などです。総所得から医療費の一部が差し引かれることで、課税対象の所得が低くなり、納める所得税が抑えられる仕組みになっています。AGA治療が医療費控除の対象外となるのは、容姿を美しく整えるための費用と位置づけられているためです。確定申告で申請しても認められません。
参考:国税庁「医療費控除の対象となる医療費」
高額療養費制度も、1か月に支払った保険診療の自己負担額が上限を超えたときに、超えた分が払い戻される制度のため、自由診療のAGA治療では利用できません。
参考:厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
AGA治療の費用は、選ぶ薬や治療内容によって月数千円から数万円ほどが目安です。内服薬だけで進行を抑える場合と、外用薬を組み合わせて発毛を促す場合とで費用が変わるほか、先発薬と後発薬(ジェネリック医薬品)でも費用に差が出ます。主な治療薬ごとの相場を、図と併せて解説します。
内服薬の費用相場は、月3千円〜1万円程度です。抜け毛を抑える内服薬には、フィナステリドとデュタステリドがあります。どちらもDHTの生成を抑え、AGAの進行を防ぐ薬です。
先発薬か後発薬(ジェネリック医薬品)かによって費用に差があり、後発薬を選ぶと負担を抑えやすくなります。
外用薬の費用相場は、1本あたり5千円〜1万円程度です。発毛を促す外用薬としてはミノキシジルがあり、頭皮に直接塗って使います。内服薬で抜け毛を抑えながら外用薬で発毛を促すなど、組み合わせて使うこともあります。組み合わせる薬の種類が増えるほど月々の費用は上がるため、目的に合わせて医師と相談しながら選びましょう。
先発薬より後発薬(ジェネリック医薬品)のほうが費用を抑えられる理由は、後発薬が先発薬と同じ有効成分を同量含みながらも、開発コストが抑えられているためです。主な治療薬の費用相場は上の図のとおりです。
費用を抑えたい場合は、後発薬を選べるかどうかをクリニックに確認してみましょう。
保険が使えなくても、薬の種類や診療方法、治療を始めるタイミングの選び方を工夫すればAGA治療の費用は抑えられます。治療にかかる費用の負担を軽くする3つの方法を紹介します。
費用を抑える方法のひとつが、先発薬と同じ有効成分を含みながら、価格が抑えられているジェネリック医薬品(後発薬)を選ぶことです。AGA治療は継続が前提になるため、月々の差額が積み重なると総額の違いも大きくなります。効果や安全性は先発薬と同等とされているので、費用を優先したい場合は後発薬を選べるか確認してみましょう。
オンライン診療を使うと、通院にかかる時間や交通費を抑えられます。クリニックに足を運ぶ必要がなく、スマホやパソコンを使い自宅から診察を受けられ、薬も自宅に届けてもらえます。
初診料や診察料が発生しないクリニックもあり、対面より費用を抑えやすいのもメリットです。忙しくて通院が続かないという方でも、オンライン診療は治療を続けやすい方法のひとつです。
早めに治療を始めることも、結果として費用を抑えることにつながります。AGAは進行性のため、薄毛が広がってからでは内服薬や外用薬だけでは対処しにくくなり、高額な治療を選ばざるを得なくなる可能性があるためです。
初期のうちに内服薬や外用薬で進行を抑えられれば、シンプルな治療で続けやすくなります。気になり始めた段階で相談することが、長い目で見た負担の軽減につながります。

AGA治療は数か月から年単位で続けることが多いため、始める前に月々いくらまでなら無理なく続けられるかを医師と相談するのがおすすめです。継続しやすいプランを一緒に考えます。
AGA治療の保険や費用について、よくある質問に回答します。
AGA治療をやめると元の状態に戻りますか?
治療を中断すると、再び薄毛が進行する可能性があります。AGAは進行性で、治療薬の働きは進行を抑える対症療法にあたるためです。治療をやめると数か月かけて元の状態に近づいていくとされています。
自己判断で中止せず、続け方に不安があれば医師に相談しましょう。
治療薬を個人輸入で安く購入しても問題ありませんか?
個人輸入にはリスクが存在します。海外から個人輸入した医薬品は品質や安全性が保証されず、品質管理の状況や成分の安全性が確認できない場合があるためです。万が一健康被害が起きても、公的な救済制度の対象外になります。費用を抑えたい場合でも、医療機関を通じて処方を受けましょう。
参考:厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」
血液検査を受けなくてもAGA治療は始められますか?
血液検査は必須ではなく、受けずに治療を始められる場合があります。AGAの診断は主に問診や視診で行われます。
健康診断の結果があればより安全に処方できますが、ない場合も医師が既往歴や飲み合わせを確認したうえで判断します。
AGA治療は自由診療にあたるため、健康保険は適用されず費用は全額自己負担です。AGAが生命に関わる病気ではなく、容姿を整えるための診療と位置づけられているためです。同じ理由から医療費控除や高額療養費制度の対象にもなりません。
ただし、円形脱毛症や脂漏性皮膚炎など別の病気を併発した場合は、その治療に保険が使えます。費用を抑えるには、ジェネリック医薬品やオンライン診療を選び、早めに治療を始めることがポイントです。通院がはばかられたり、続けるのが難しかったりする場合は、好きな場所で受診できるオンライン診療も検討してみましょう。通院にかかる交通費や時間が節約でき、初診料や診察料がかからないクリニックもあります。
薄毛が気になり始めた方は、まず気軽に相談することから始めてみましょう。
厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」
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AGA治療は、主に内服薬・外用薬で行われます。
| 代表的な成分 | 分類 | 主な効果 |
|---|---|---|
| フィナステリド・デュタステリド | 内服薬 | 抜け毛の進行を食い止める |
| ミノキシジル | 内服薬・外用薬 | 毛包を活性化させ発毛を促す |
治療期間について
効果実感には個人差がありますが、ヘアサイクル改善のため3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
AGA治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1ヶ月数千円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。時間や費用、人目などの通院の負担が、忙しい方にとって課題となる場合があります。
オンライン診療とは、スマホやPCを使い、ご自宅など好きな場所から医師の診察を受け、お薬を配送してもらえるサービスです。従来のAGA治療における「通院の負担」「待ち時間」「人目」といった課題を解決します。
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