更新日:2026年05月14日


この記事の監修
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
「抜け毛の毛根に付いた白い塊は何だろう」「薄毛のサインでは?」と、気になっている方もいるかもしれません。抜け毛の毛根状態をチェックすることで、頭皮の健康状態や、薄毛のリスクを知ることができます。
この記事では、毛根の色や形から判断できる頭皮の健康状態や、抜け毛を引き起こす主な原因、効果的なセルフケア方法を解説します。医師に相談するべきサインについても触れているので、ぜひ参考にしてみてください。
「最近、抜け毛が増えた」と感じる場合、まずは抜けた髪の毛の毛根をチェックしてみましょう。
抜け毛の毛根の状態で、正常な抜け毛と注意が必要な抜け毛を見分けることができます。
健康な抜け毛は、根元がふっくらと丸みを帯び、白っぽい塊(毛球)が付いているのが特徴です。これは新しい髪を作る毛母細胞が正常に働いていた証拠であり、成長期を終えて自然に抜け落ちた健康な髪といえます。
抜け毛の根元に白い塊がついていると、「毛根が抜けてしまい、もう生えないかも」と不安になる方もいるかもしれません。しかし、根元の白い塊は頭皮に髪を固定する「毛根鞘(もうこんしょう)」というもので、毛根とは異なります。
抜け毛の根元が白くふくらんでおり、髪の毛自体に太さやコシがある状態であれば、頭皮環境は良好に保たれているといえるでしょう。
毛根の膨らみが小さく、髪自体が細い場合は、髪の成長期が短くなり、十分に育つ前に抜けてしまっている状態です。これは、AGA(男性型脱毛症)の代表的な初期症状の一つである可能性があります。
AGAを発症している場合、男性ホルモンの影響で毛根が萎縮してしまいます。この状態を放っておくと、薄毛が進行するリスクがあるのです。細くて短い抜け毛が目立つようになったら、早めに専門医へ相談してみるのが良いでしょう。
膨らんだ毛根がある抜け毛も、その先端が黒くなっている場合は、髪の生成を担う毛母細胞の働きが弱まっているサインです。主な原因として、過度なストレスや食生活の乱れによる血行不良が考えられます。頭皮の血行が悪くなった結果、毛根まで必要な酸素や栄養が届いていない可能性があります。
黒くなった毛根は、頭皮環境の悪化を示すサインのため、なるべく早い段階で対策をとる必要があります。
抜け毛の毛根にベタついた塊がついている場合、それは頭皮の皮脂が過剰に分泌されていることを示しています。仕事のストレスやシャンプーでの洗浄不足、脂っこい食事の摂りすぎなどで毛穴の周りに古い脂が溜まり、頭皮環境が悪化している可能性があるのです。
毛根にベタついた皮脂が付着した状態を放置すると、毛穴が詰まって雑菌が繁殖し、間接的にかゆみや抜け毛の原因になってしまう可能性があります。また、さらなる頭皮環境の悪化を招く可能性もあるため、早めのケアが必要です。
抜け毛の毛根が萎縮したり、変形して形がいびつになっている場合、毛穴の詰まりや頭皮の炎症など、頭皮環境に問題が起こっている可能性があります。頭皮環境の悪化により、髪の成長が妨げられてしまっているのです。
毛根の変形は、髪を育てる土壌そのものが弱っているサインであるため、見逃さないことが大切です。早めに皮膚科を受診し、医師に相談するのが良いでしょう。
抜け毛の根元に全く膨らみがなければ、抜け毛ではなく「切れ毛」です。頭皮の問題ではなく、髪そのものがダメージを受けているため、途中で折れてしまうのです。
切れ毛の主な原因には、乾燥やドライヤーの熱、パーマやブリーチなどの薬剤ダメージが考えられます。切れ毛は毛根の状態悪化ではないものの、将来的な髪質の変化や頭皮環境の悪化も考えられるため、適切なケアで切れ毛の予防をするのが良いでしょう。
抜け毛が増える背景には、さまざまな要因があります。何が原因で抜け毛が起きているのか、生活と照らし合わせて確認してみましょう。
まずは、食生活が乱れ、栄養不足に陥ることです。髪の毛の約90%は「ケラチン」というタンパク質で構成されています。そのため、栄養バランスの悪い乱れた食生活でタンパク質が不足すると、髪の材料が足りなくなってしまいます。また、タンパク質の合成を助ける亜鉛やビタミンの不足も頭皮の環境が悪化する原因となります。
生命維持に直接関わらない髪の毛は、摂取した栄養が回ってくる優先順位が低いため、栄養不足の影響を受けやすいのです。
過度なストレスによる血行への影響も抜け毛が増える原因の一つです。強いストレスを感じると、自律神経のバランスが崩れて血管が収縮してしまいます。血管が狭くなると、血液の巡りが滞って髪の成長に必要な栄養や酸素が頭皮の隅々まで行き渡らず、毛根が栄養不足に陥ります。そのため、髪は最後まで太く育つことができずに抜け落ちてしまうのです。
ストレスの蓄積により、頭皮環境が悪化するだけではなく、髪の成長を遅らせてしまうおそれがあります。
日々のヘアケアを不適切に行っていると、頭皮環境を乱してしまっている可能性があります。
洗浄力が強すぎるシャンプーで必要な皮脂まで落としすぎたり、40℃以上の熱すぎるお湯ですすいだりするのも良くありません。必要な皮脂まで落としてしまうため、頭皮は乾燥し、過剰な皮脂分泌の原因になります。
また、シャンプーのあとに洗い流しきれていないのも、髪にはよくありません。余分な皮脂が毛穴に詰まったり、洗浄成分が炎症を起こしたりして頭皮にトラブルが起きてしまいます。
睡眠不足や運動不足など、生活習慣が整っていないことも抜け毛の原因の一つです。
髪を健やかに育てる「成長ホルモン」は、主に睡眠中に分泌されます。寝不足が続くと髪の再生・補修が追いつかず、次第に細く抜けやすくなってしまいます。
また、適度な運動は全身の血行を良くするため、頭皮環境にも良い働きがあります。運動不足の場合、血流が悪くなるため、頭皮の代謝も低下します。結果として、髪の毛の成長を阻害してしまうのです。
注意したいのがAGA(男性型脱毛症)の進行による抜け毛です。
AGAは、放っておくと徐々に薄毛が広がっていく進行性の脱毛症です。主に前頭部や頭頂部から髪が薄くなっていくのが特徴で、成人以降の男性に多く見られます。
ほかの抜け毛の原因とは異なり、セルフケアだけで改善を目指すのは難しいといえます。抜け毛の原因がAGAの進行である場合、適切な治療を早期に始めることで、抜け毛の改善につながるでしょう。

抜け毛の原因がAGAの場合は早めに医師に相談しましょう。抜け毛の原因には、食生活やストレス、間違ったヘアケアなどさまざまなものがあります。抜け毛の原因がAGAである場合、自力での改善には限界があります。AGAは進行性のため、「以前より髪が細くなった」「抜け毛の毛根が気になる」と感じたら、できるだけ早めに専門医へ相談しましょう。
抜け毛が気になり始めたら、まずは日々の習慣を見直して髪が育ちやすい環境を作ることが大切です。ここでは、今日から始められる5つの対策を紹介します。
抜け毛対策として、まずは栄養バランスの整った食生活を心掛けることが大切です。髪の成長を促すために、タンパク質や亜鉛、ビタミンを含む食材を毎日の食事に取り入れましょう。
髪の主成分となるタンパク質は肉・魚・大豆製品に、タンパク質の合成を助ける亜鉛は牡蠣やレバーに多く含まれます。さらに、頭皮の代謝に関わるビタミン類は緑黄色野菜で補うのも良いでしょう。
1日3回、栄養バランスの整った食事をすることで、毛根へ効率よく栄養を届けられます。
抜け毛対策には、質の高い睡眠時間を十分に確保し、髪の毛を作り出すために必要な成長ホルモンを分泌させることが大切です。厚生労働省の「Good Sleepガイド(ぐっすりガイド)成人版」によると、良い睡眠のためにできることとして以下のポイントが紹介されています。
質の良い睡眠を習慣にできれば、髪の成長を促すことにつながるでしょう。できることから取り入れて、休む環境を整えてみることが大切です。
参考:厚生労働省「睡眠対策」
正しいシャンプー方法で余分な皮脂を洗い流すことも大切です。洗い方が間違っていると頭皮を傷つけたり、抜け毛を招いたりするため、正しい方法を確認しておきましょう。
まずは38℃前後のぬるま湯で1〜2分ほど髪を予洗いし、できるだけ汚れを落としておきます。シャンプーは手で泡立ててから頭に乗せ、爪を立てずに指の腹で優しく揉むように洗うのがポイントです。洗い終わったら、残った洗浄成分が炎症の原因にならないよう、時間をかけて十分にすすぎましょう。
頭皮マッサージで硬くなった頭皮をほぐし、血行を促進させることも、抜け毛予防には有効です。血行が良くなることで、毛根に栄養や酸素が行き渡りやすくなるからです。
頭皮をつかむように指先を置き、頭皮を押しながら手で3回ほど円を描くようにして揉みほぐします。シャンプー中や湯船に浸かっているとき、お風呂上がりなどのリラックスタイムに、3~4分程度、痛みを感じないくらいの力加減で行うと良いでしょう。
抜け毛予防のためには、過度な飲酒や喫煙を控えることもポイントです。お酒の飲みすぎは、髪の成長に必要な亜鉛やビタミンをアルコール分解のためにのために優先的に消費してしまい、結果として髪に栄養が行き届きにくくなります。また、喫煙はニコチンの作用で血管を急激に収縮させ、頭皮の血流を悪化させる原因になります。摂取した栄養を無駄にしないためにも、節酒と禁煙を心がけることで、健やかな髪の成長につながります。

セルフケアは頭皮環境の土台作りが目的で、治療とは異なります。食生活や睡眠などの改善は、健康な髪を育むための「土台作り」として重要です。しかし、これらのセルフケアにはAGA(男性型脱毛症)そのものを治療したり、発毛を促す効果はありません。抜け毛の原因がAGAである場合、生活習慣の見直しだけで進行を止めることは難しいため、正しいセルフケアと並行して、早めに専門的な治療を検討することをおすすめします。
薄毛の進行を早期に食い止めるためにも、サインを見逃さないことが大切です。以下のサインに心当たりがある場合は、早めに専門医へ相談しましょう。
抜け毛は健康な人でも1日100本程度が一般的です。しかし、以前と比べて明らかに抜け毛が増加し、1日に150~200本以上の抜け毛が数週間続いている場合は、注意が必要です。
特に、排水溝に溜まる髪の量が以前より明らかに増えていたり、シャンプーで抜けた髪の毛の本数が以前よりも多いと感じたりする場合は、ヘアサイクルが乱れている可能性があります。放置せず、受診を検討してみましょう。
抜け毛だけではなく、頭皮に強いフケやかゆみ、赤みなどの異常が見られる場合は、頭皮環境が著しく悪化しているサインと考えられるため、早めに医師に相談しましょう。脂漏性皮膚炎などの皮膚疾患が抜け毛を引き起こしているケースも考えられます。
セルフケアだけでは改善が難しいため、正確な診断と適切な治療を受けるため、皮膚科や専門クリニックを受診するのがおすすめです。
「頭頂部の地肌が透けて見える」「鏡を見たときに分け目が目立つようになった」といった見た目の変化は、AGAが進行しているサインである可能性があります。
AGAは進行性の病気であるため、放っておくと髪が徐々に細くなり、前頭部や頭頂部を中心に薄毛が進行していきます。治療を早く始めて継続するほど髪の成長を促しやすいため、目に見える変化が現れた場合は、早期に相談することが大切です。

抜け毛が気になり始めたら医師に相談しましょう。抜け毛や見た目の変化を自覚し始めたら、まずは専門医の診断を受けることが大切です。特にAGAは一度発症すると徐々に進行していくため、早めに受診することで、少ない負担で治療を始められるメリットもあります。一人で悩まず、まずは受診して現状を把握することから始めましょう。
クリニックで受けられるAGA治療や費用について気になる方もいるかもしれません。ここでは、クリニックでのAGA治療の主な治療法とその特徴、費用の目安を確認しておきましょう。
AGA治療の基本となるのが、薬による治療です。
AGAの代表的な治療薬の主な効果や使用方法は、以下の表のとおりです。

フィナステリドやデュタステリドは、男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑制し、AGAの進行を抑える効果が期待できます。
また、ミノキシジル外用薬は、頭皮に直接塗布することで毛包周囲の血流を改善し、発毛を促す効果が期待できます。
ミノキシジル内服薬も発毛を促す効果が期待できますが、2026年3月時点で国内未承認の薬です。ミノキシジル内服薬は、あくまで専門医の管理下のもと行われる適応外使用である点に留意しましょう。
それぞれの治療に月々かかる費用はどのくらいか、気になる方もいるかもしれません。
各治療法にかかる費用の相場は、以下の表のとおりです。

AGA治療は健康保険が適用されない自由診療のため、費用はクリニックによって異なります。各クリニックのサイトで確認してみると良いでしょう。 治療薬にはフィナステリドやデュタステリド、ミノキシジルなどさまざまな種類があり、効果や副作用、費用などが異なります。そのため、求める効果や自身の体質、価格で選ぶのがおすすめです。
AGA治療は健康保険が適用されない自由診療のため、費用はクリニックによって異なります。各クリニックのサイトで確認してみると良いでしょう。
治療薬にはフィナステリドやデュタステリド、ミノキシジルなどさまざまな種類があり、効果や副作用、費用などが異なります。そのため、求める効果や自身の体質、価格で選ぶのがおすすめです。
抜け毛の毛根を観察すると薄毛の危険度をチェックでき、毛根が小さい場合や黒い場合、いびつな形の場合は注意が必要です。抜け毛の原因には生活習慣の乱れやAGA(男性型脱毛症)の進行などがあります。
薄毛予防には、タンパク質や亜鉛を含む栄養バランスの良い食事、質の高い睡眠、正しいシャンプーなどのセルフケアが効果的です。ただし、あくまで頭皮環境の土台作りで、AGAの場合はセルフケアのみでは限界があります。明らかに抜け毛が増えているなどのサインがある場合は、早めに専門医に相談しましょう。
クリニックでは内服薬や外用薬による投薬治療、メソセラピーなどの治療が受けられます。早期発見・早期治療が重要であるため、一人で悩まず専門家に相談することをおすすめします。
厚生労働省「生活習慣病予防」
記事を読んでAGAの治療に関心を持ったものの、こんな不安やお悩みはありませんか?
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AGA治療は、主に内服薬・外用薬で行われます。
| 代表的な成分 | 分類 | 主な効果 |
|---|---|---|
| フィナステリド・デュタステリド | 内服薬 | 抜け毛の進行を食い止める |
| ミノキシジル | 内服薬・外用薬 | 毛包を活性化させ発毛を促す |
治療期間について
効果実感には個人差がありますが、ヘアサイクル改善のため3ヶ月〜半年ほどの継続が推奨されます。
費用について
AGA治療は、保険適用外の「自由診療」です。対面診療では、薬代(1ヶ月数千円ほど)の他に、初診料や診察料がかかる場合もあります。
治療の継続には期間と費用に加え、定期的な通院が必要です。時間や費用、人目などの通院の負担が、忙しい方にとって課題となる場合があります。
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