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更新日:2024/01/24

頭皮のにおいの原因は?においが出やすい人や対策方法についても紹介

この記事のまとめ
  • 頭皮のにおいの原因は、皮脂による加齢臭、汗・フケによる雑菌臭など
  • 頭皮のにおいが出やすい人は、年齢が高い人、頭皮が汚れやすい人など
  • 脂漏性湿疹や魚臭症など、特定の疾患によって頭皮のにおいが発生していることもある
  • 頭皮のにおい対策は、自分にあったシャンプーを使用すること、生活習慣の改善することなど
  • 頭皮のにおいが収まらない場合は、皮膚科を受診するのがおすすめ

頭皮のにおいについて悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。においの原因は多岐にわたり、原因に合わせた適切な対策が必要です。

そこで本記事では、頭皮のにおいの原因について詳しく解説します。また、頭皮のにおいが出やすい人の特徴や、頭皮のにおいの対策方法についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

頭皮のにおいの原因

頭皮のにおいの主な原因は、皮脂の分泌、発汗、頭皮環境の悪化の3つです。それぞれ解説していきます。

皮脂の分泌

皮脂は肌を乾燥や外的刺激から守る役割をもつ保湿成分です。しかし、過剰に分泌されていたり、古い皮脂が肌に残ったままになっていたりする場合、脂っぽいにおいの原因となります。皮脂は、体内の活性酸素などによって酸化すると「ノネナール」というにおい成分に変換され、加齢臭の原因になります。特に、脂質の多い食生活をしていたり、生活習慣の乱れによって新陣代謝が乱れていたりすると、皮脂の分泌量が多くなり、より酸化しやすくなってしまいます。

また、皮脂の分泌量には男性ホルモンの1種であるテストステロンが影響しており、テストステロン量が多いと皮脂の分泌量が多くなることが分かっています。

テストステロンについて詳しく知りたい方は、「テストステロンは薄毛の原因?日常生活でもできる薄毛の改善方法も解説!」も参考にしてみてください。

発汗

汗も頭皮のにおいの原因の1つです。そもそも汗自体ににおいはそれほどありませんが、分泌された汗を餌として細菌が増殖することで、酸っぱい匂いや雑巾のようなにおいの成分を生成します。

汗は、温熱性発汗、精神性発汗、味覚性発汗の3つの発汗に分けられます。

温熱性発汗とは、気温や運動などにより体温が上昇した際に、体温を下げるために分泌される汗のことです。精神性発汗とは、いわゆる「手に汗をかく」や「冷や汗をかく」といったような、人前に出て緊張したときや驚いたときに分泌される汗を指します。味覚性発汗とは、香辛料や辛い物を食べたときに、味覚からの刺激によって分泌される汗です。

この中で、頭皮に多く分布しているエクリン汗腺は、温熱性発汗によって発汗が促進されることが多く、夏などの気温が高いときや運動をして体温が上がっている際などに汗をかきやすいことが分かっています。

特に髪が長い人は頭皮に熱がこもりやすく、温熱性発汗により発汗が促進されるため、頭皮が蒸れやすく汗臭いにおいが発生しやすくなります。

頭皮環境の悪化

頭皮環境が悪化すると、フケが発生し、細菌などによる雑菌臭が発生しやすくなります。

フケは、角質と呼ばれる死んだ皮膚の細胞です。新陣代謝の低下や頭皮の乾燥・蒸れにより頭皮環境が悪化すると、頭皮のターンオーバー(細胞分裂による細胞の入れ替わり)が乱れ、フケが作られやすくなります。フケが多くなると、フケを餌とする細菌の増殖も加速するため、より酸っぱいにおいや雑巾のようなにおいが発生しやすくなります。くわえて、頭皮が蒸れている(水分の多い)状態が続くとより細菌が増殖しやすくなってしまいます。

頭皮環境は、不規則な食生活や睡眠不足、過度なストレス、シャンプーの洗い残しなどの原因によって悪化しやすいため、日々の生活習慣に注意する必要があります。

頭皮のにおいが発生しやすい人

頭皮のにおいが発生しやすい人の特徴は、年齢が高い、頭皮が汚れやすい、頭皮環境が乱れやすい、持病があるの4つです。それぞれ解説します。

年齢が高い

年齢が高いと、加齢臭や雑菌臭が発生しやすくなります。前述したとおり、加齢臭は皮脂の成分が酸化されることで発生するノネナールが原因です。

ノネナールは、新陣代謝が落ち、運動の習慣が減る40代以降の男性に多くみられる芳香成分であり、年齢を重ねていくほど生産量が増える傾向にあります。

頭皮が汚れやすい

頭皮が汚れやすい人は、雑菌臭などのにおいが出やすくなります。皮脂や汗のほか、整髪料やシャンプーの洗い残しなどが頭皮の汚れにあたります。

入浴にあまり時間をかけない人は、髪の洗い方が雑になり、ワックスなどの整髪料や分泌された汗や皮脂をうまく落とせていない場合があります。また、シャンプー後のすすぎの作業を適当にしてしまうと、シャンプー自体を洗い流せておらず、頭皮の汚れになってしまいます。

ワックスなどの整髪料はべたつきのある油分を多く含んでおり、シャンプーも皮脂を溶かすために油に近い成分を多く含んでいます。頭皮の細菌は、頭皮の油や水分やフケを餌として繁殖するため、しっかり汚れを落とさないと細菌へ餌を与えることになり、頭皮のにおいの原因になってしまいます。

そのため、入浴の際にシャンプーでしっかり頭皮と頭髪を洗い、すすぎの作業も丁寧に行うことで、汚れをできる限り洗い直すことが重要です。

頭皮環境が乱れやすい

日々の生活習慣や脂漏性湿疹などの持病によって頭皮環境が乱れがちな人は、細菌の増殖が起こりやすく、頭皮のにおいが出やすくなります。

脂質が多い偏った食生活を送っていると頭皮の皮脂の分泌量が増えてしまいます。また、運動不足の場合、汗や皮脂の分泌量が少なくなるため、頭皮が乾燥しやすくなり、雑菌の餌となるフケが発生しやすい状態になってしまいます。睡眠不足や過度なストレスによって頭皮のターンオーバーが乱れることでも、フケができやすくなり細菌の繁殖につながります。

頭皮のフケ・汗・皮脂はどれも細菌の餌になり雑菌臭の原因となるため、頭皮環境の改善は頭皮のにおい対策にとって非常に大切です。

持病がある

脂漏性湿疹や魚臭症、糖尿病、肝機能障害、甲状腺機能亢進症などの持病がある人は、頭皮のにおいが出やすくなっています。頭皮のにおいの原因は主に皮脂や汗、雑菌のにおいですが、これらの疾患を持つ人は、また別の原因で頭皮のにおいが発生していることがあります。ここでは、それぞれの疾患について解説します。

脂漏性湿疹

脂漏性湿疹は、皮脂の分泌が過剰になることで湿疹が発生する疾患です。皮脂腺中に細菌が入り込むため、細菌の増殖が起こりやすい状態といえます。皮脂の分泌が多くなる疾患のため、皮脂の酸化による加齢臭が発生しやすくなります。

魚臭症

魚臭症とは、食べ物を消化する際に発生するトリメチルアミンという成分を体内で代謝することができなくなる遺伝性疾患です。トリメチルアミン症とも呼ばれます。

トリメチルアミンは通常肝臓で分解・代謝されますが、魚臭症の方はトリメチルアミンを分解する酵素が遺伝的に欠損しているなどの要因で、汗や尿、息などからトリメチルアミンを排泄します。これにより、トリメチルアミンの悪臭が発生するのです。

また、肝臓の機能が低下している人でも、同様に魚臭症を発症する場合があります。

糖尿病

糖尿病は、膵臓の機能低下などで身体が糖質を代謝できなくなる疾患です。糖尿病になると、糖質をエネルギーに使えなくなるため、体は脂質をエネルギーとして優先的に消費します。脂質をエネルギーに変える際に、ケトン体と呼ばれる副産物が作られ、汗や尿、息などから排泄されます。

このケトン体は甘酸っぱい匂いがするのが特徴で、糖尿病の方など脂質のエネルギー利用が多い人は、ケトン体の特徴的な甘酸っぱいにおいがします。

肝機能障害

肝機能障害は、文字通り肝臓の機能が低下する疾患です。

肝機能の低下によって、通常は肝臓の酵素で分解されるトリメチルアミンやアンモニアが分解できなくなり、汗や尿、息などを通じて排出されます。これにより、特徴的なアンモニア臭や魚のようなにおいがします。

甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症は、身体の代謝機能に関わる甲状腺ホルモンの分泌が過剰になる疾患です。代謝が上がることで体温が上昇し、過剰な汗や皮脂の分泌が起こります。過剰な汗や皮脂の分泌によって細菌が増殖し、雑菌臭の原因になります。

頭皮のにおい対策

ここでは、頭皮のにおい対策について解説します。また、持病が原因の場合は専門機関への受診が必要な場合もあるので、それについても紹介します。

シャンプーを変えてみる

頭皮のにおいが気になる人は、シャンプーを変えてみるのが有効な手段の1つです。シャンプーは成分によっていくつかの種類に分けられ、洗浄力が強い物から硫酸系シャンプー、石鹸系シャンプー、アミノ酸系シャンプーとなっています。

頭皮のにおいが気になっている人は、自分の頭皮の状態に合わせたシャンプーを使えていない可能性があるため、洗浄力の強さによってシャンプーを選ぶと良いでしょう。また、脂漏性湿疹などを患っている方は、指定医薬部外品のシャンプーを使うことをおすすめします。

ここでは、それぞれのシャンプーについて紹介します。

硫酸系シャンプー

皮脂や汗などをしっかり洗い流したいなら、硫酸系シャンプーがおすすめです。硫酸系シャンプーとは、成分に「○○硫酸○○」といったものが入っているシャンプーです。硫酸系シャンプーは、洗浄作用が非常に強い傾向にあり、頭皮や髪の皮脂や汗やフケなどのタンパク質をしっかり洗い流してくれるのが特徴です。

ただ、洗浄力が強すぎると、人によっては頭皮の乾燥に繋がったり、髪の毛のダメージになったりすることがあるので、注意してください。

頭皮環境改善目的などで硫酸系シャンプーを使用しようと考えている場合は、硫酸系シャンプーの中でも保湿成分や抗炎症成分、育毛成分などが含まれているものを使用するのがおすすめです。

石鹸系シャンプー

頭皮や髪に負担はかけたくないが、しっかりとした洗浄力もほしいという方には、石鹸系シャンプーがおすすめです。石鹸系シャンプーは、洗浄成分名に「石鹸素地」と呼ばれる成分を使用しているシャンプーです。頭皮や髪への刺激は比較的少なめですが、十分な洗浄力があるのが特徴です。

ただし、石鹸成分に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが、石鹸カスとして生成されることがあるので注意してください。石鹸カスの洗い残しがあると、雑菌の繁殖を助長し、頭皮のにおいの原因になってしまう可能性があります。石鹸系シャンプーを使用する際は、よく洗い流すようにしてください。

アミノ酸系シャンプー

頭皮や髪に可能な限り負担をかけず頭皮環境を改善したいという方には、アミノ酸系シャンプーがおすすめです。アミノ酸系シャンプーは、成分名に「○○タウリン○○」や「○○グルタミン○○」などのアミノ酸を含んでいるシャンプーで、頭皮や髪へのダメージが少ないのが特徴です。

また、植物オイルなどを含んでいる商品もあり、頭皮の乾燥や髪のパサつきに悩んでいる人の保湿ケアにも適しています。

しかし、皮脂や汗、フケなどを洗い流す効果は弱いため、新陣代謝が良く皮脂や汗などの分泌量が多い人にはあまり向きません。

指定医薬部外品のシャンプー

脂漏性湿疹や皮膚疾患で頭皮の環境が悪化している人は、指定医薬部外品のシャンプーがおすすめです。

市販のシャンプーには洗浄力強化や頭皮環境改善を目的としたさまざまな成分が含まれています。しかし、持病によって頭皮にダメージがある人がそれらの成分を含んだシャンプーを使用すると、患部の炎症を引き起こしてしまうリスクがあります。

可能な限り、シンプルな成分配合かつ抗炎症成分や保湿成分などをしっかりと含んでいる医薬部外品のシャンプーを使用するのが良いでしょう。

バランスの良い食事を摂る

バランスの良い食事を摂ることで、過剰な皮脂の分泌を抑え、頭皮のターンオーバーを正常化することができます。

揚げ物などのこってりした食事は控え、頭皮の代謝に必要なタンパク質中心の食生活を心がけましょう。野菜や果物などもしっかり食べ、ビタミンB1・B2・B6を十分摂取すると良いでしょう。

野菜や果物には抗酸化作用のあるビタミンEを多く含む食品が多いです。ビタミンEは、皮脂の酸化を抑えてくれる効果もあるので、加齢臭の原因となるノネナールの生成を抑えることが可能です。

十分な睡眠を取る

十分な睡眠をとることで睡眠中の成長ホルモンの分泌を促し、頭皮のターンオーバーを正常化することができます。頭皮のターンオーバーが正常化すると、皮脂や汗、フケの発生が抑えられ、頭皮のにおいが改善するでしょう。

ストレスを発散する

ストレスを発散することで、自律神経の乱れによる頭皮のターンオーバーの乱れや過度な汗や皮脂の分泌を防ぎ、頭皮のにおい対策に繋がります。

自律神経が乱れると頭皮の血行が悪くなり、頭皮に十分な栄養が届きづらくなります。これにより、頭皮のターンオーバーが乱れ頭皮が乾燥しやすくなり、過剰に皮脂が分泌されたりフケが出やすくなったりします。

また、ストレスが過剰にかかっている状態にあると、冷や汗や脂汗が出やすくなるため、頭皮のにおいの原因となってしまいます。

自分なりの方法で、ストレスを発散させることを意識すると良いでしょう。もし発散できる方法がない場合は、誰かに自分の悩みを打ち明けてみるのがおすすめです。人に話すことだけでもストレス発散効果があるとされているので、ぜひ試してみてください。

適度な運動をする

適度な運動により、古い皮脂の分泌を促すことで頭皮のにおい対策ができます。

頭皮に溜まった古い皮脂は、皮脂腺の中で酸化が進んでしまい、加齢臭の原因であるノネナールが生成されやすくなります。定期的な運動によって、古い皮脂を汗と一緒に分泌し洗い流すことで、においの原因であるノネナールの過剰な生成を抑えることができます。

頭皮ケアを行う

日常生活の中でできる頭皮ケアによって頭皮環境を改善することで、頭皮のにおい対策につながります。

たとえば、入浴後に頭をよく拭くことで生乾きのようなにおいを防ぐことができますし、ドライヤーを使って適度な乾燥状態を保つことで頭皮の正常な皮脂分泌を促します。

また、紫外線による頭皮のダメージを防ぐことでも頭皮環境の改善に繋がるため、日差しが強い日は帽子や日傘などで紫外線対策を行うことも大切です。ただし、帽子をかぶり続けていると頭皮の蒸れにつながるため、室内に入った際や日陰に入った際には適宜帽子を脱ぐことも重要です。

さらに、ワックスなどの整髪料を頭皮に直接つけないことも意識すると良いでしょう。整髪料などの油分は頭皮の細菌の餌になってしまいます。また、成分が体質に合わない場合は頭皮の炎症に繋がり、フケができやすくなってしまいます。整髪料を使う際は、ベッタリと大量につけるのではなく、少量を必要なところにつけることが大切です。

専門機関への受診

専門機関への受診によって頭皮のにおいの原因を明確にし、適切な治療と処置を行うことも頭皮のにおい対策につながります。受診する科目は皮膚科が良いでしょう。

「持病がある」の項目でも紹介しましたが、皮脂や汗だけでなく、疾患が頭皮のにおいの原因であることがあります。前述した特徴的なにおいがあったり、長期間続くにおいがあったりする場合や原因に心当たりがない場合は、皮膚科を受診することによって原因を明確にすることが大切です。もし疾患が見つかった場合は、医療用医薬品などで適切な治療を行わないと、頭皮のにおいが改善しない場合があります。

まとめ

頭皮のにおいの原因には、皮脂や汗、フケによる皮脂臭・汗臭・加齢臭・雑菌臭などが考えられます。年齢が高かったり、頭皮環境が悪くなりがちだったりする人は、頭皮によるにおいが発生しやすいため、注意が必要です。頭皮のにおいの対策には、自分に合ったシャンプーを使ったり、バランスの良い食生活を送ったりすることがおすすめです。また、特定の疾患がにおいを発生させることがあるため、頭皮のにおいが収まらない場合は、原因の究明と適切な治療を行うために、皮膚科を受診するようにしましょう。

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