更新日:2025年05月09日
ピルの服用と癌(がん)発症リスクの関係性とは?癌の予防方法についても解説
- ピルを服用することで、卵巣癌・子宮体癌・大腸癌発症のリスクを低下させられる
- ピルの服用により、乳癌・子宮頸癌発症のリスクは上昇する
- 癌の発症を減らすには、日常生活の見直しと定期的な癌健診を受けることが大切
- ピルは、正しい用法用量を守って服用すれば、月経にまつわるトラブルの緩和や高い避妊効果が期待できる
「ピルを服用したいけれど、癌(がん)発症のリスクが不安で服用を躊躇している」という方も多いのではないでしょうか。ピルには、服用が要因で発症リスクを減らせる癌と逆に発症リスクを上げてしまう癌があります。しかし、用法用量を守り、日常生活を見直して定期的な癌健診を受けることで癌の発症リスクを下げることができます。
本記事では、ピルの服用がもたらす癌への影響について解説するので、ピルの服用を開始するにあたり、ぜひ参考にしてください。
※ピルの服用を検討されている方はオンライン診療をご利用ください。8~24時で診察可能、診察料は無料です。
ピルの服用と癌の関係性
国立がん研究センターによると、日本人女性が一生のうちに癌になる確率は2人に1人といわれ、女性がかかりやすい癌は、乳癌、大腸癌、肺癌、胃癌、子宮癌の順に多いとされています。
産婦人科診療ガイドライン婦人科編2020年によれば、ピルを服用することで、発症リスクをわずかに上げてしまう癌とリスクを減らせる癌があるとしています。
発症リスクを減らせる癌とリスクを上げてしまう癌は、下記のとおりです。
- 服用により発症のリスクが上がる癌
- 乳癌
- 子宮頸癌
- 服用により発症のリスクが下がる癌
- 卵巣癌
- 子宮体癌
- 大腸癌
ここでは、なぜピルが癌の発症リスクを上げたり下げたりするのか、癌の種類別に解説していきます。
参考: 国立がん研究センター「最新がん統計」 日本産科婦人科学会/日本産婦人科医会「産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編2020」
発症のリスクが上がる癌
ピルを服用することで発症のリスクが上がる癌は、子宮頸癌と乳癌です。それぞれについて解説していきます。
子宮頸癌
子宮頸癌とは、子宮の入り口の子宮頸部にできる癌のことで、主な原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染です。HPV感染を予防するためには、ワクチン接種と性交渉時のコンドームの着用が有効です。
HPVに感染している人がピルを服用すると、HPVの排除率が低下する傾向にあるため、子宮頸癌の発症リスクが高まるといわれています。日本産科婦人科学会によると、20〜30歳で10年間ピルを服用すると、50歳までの子宮頸部浸潤癌の発生率が、先進国で1000人あたり3.8人から4.8人に、発展途上国では7.3人から8.3人に増加したとしています。ピルを服用する場合は、HPVに感染しているかどうかを一度検査すると良いでしょう。
乳癌
低用量ピルの服用によって、身体のエストロゲンが増えることで乳癌の発症リスクが高まるとされています。一方で、日本産科婦人科学会は、含有されるエチニルエストラジオールの量によっては乳癌のリスクが増加しない可能性もあり、今後検討が必要だと述べています。
しかし、低用量ピルの服用によって癌発症のリスクがある以上、定期的に乳癌検診を受けることが大切です。また、乳癌はセルフチェックが可能な癌なので、毎月セルフチェックを行い万が一の時の早期発見につなげましょう。
乳がんのセルフチェック方法は、下記のとおりです。
- 乳房が変形していないか
- 左右で形や大きさの差がないか
- ひきつっていないか

この記事の監修:
慶應義塾大学医学部卒業。日本形成外科学会認定専門医。 医師免許取得後、外資系経営コンサルティング企業のヘルスケア・IT領域にて従事。 慶應義塾大学医学部助教を経て、美容医療を主としたJSKINクリニック、及びオンライン診療サービス「レバクリ」監修。
<所属学会> 日本形成外科学会 日本美容外科学会(JSAPS)
※この記事は産婦人科専門医と共同で監修を行いました










